ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~ 作:夜叉猫
ハイスクールD×D編だけはスランプから飛び出した夜叉猫です!!!
その代わり問題児編はスランプのままですが……(苦笑)
ひとまずはハイスクールD×D編をお楽しみくださいませ!
それでは本編をどうぞ♪
どうも、兵藤 士織だ。
一誠の【
『
未だに
「一誠!!そっちに行ったぞ!」
「了解!行くぜドライグ!」
『
その掛け声と共に一誠は空を舞う巨大な蝙蝠に向かって魔力波を打ち出した。
ちなみにだが今の俺と一誠ははぐれ悪魔を狩っている所だ。
魔力波は蝙蝠に当たるとそのまま赤い閃光と共に炸裂した。
「うっし!撃破!」
一誠は嬉しそうにそう言うと俺の方を向いて拳を突き出した。
(倍加5回であの威力か……まぁ、順調かな……)
そんな一誠に向かって俺も拳を突き出し笑みを浮かべる。
「お疲れ様一誠。
さっきの技は初めて見たけど練習してたのか?」
こちらに小走りで向かってきた一誠にそう言うと、瞳を輝かせながら楽しそうに口を開いた。
「そうだぜ!
俺って魔力の量が極端に少ないからな……。
ドライグの倍加を使えば強くなるんじゃないか?と思って練習してたんだ!
ちなみにどうだった?!」
期待したような眼差しでこちらを見る一誠。
俺はついくすりと笑ってしまうが、素直に一誠を褒める。
「なかなか良いと思うよ。
一誠が試行錯誤して作ったんだろ?
それだけでも大きな進歩だ」
ポン、と頭を優しく叩いて俺はニコッと笑みを浮かべる。
「ひとまずは家に帰ろうか。
そろそろ帰らないと明日からは忙しくなるからな」
「おう!!
にしても楽しみだな~!
明日から俺たちも高校生か!」
そう言った一誠は締まりのない顔をする。
十中八九エロい事でも考えてるのだろう。
「分かったからその締まりのない顔を何とかしろ。
それに、俺たちの通う高校は結構特殊だからな……」
俺は一誠の頭に手刀を落とし、真剣な顔でそう呟いた。
すると、一誠も頭を抑えながらだが真面目に口を開く。
「痛てぇよ士織……。
えっと何だっけ?
確か魔王の妹が通ってるんだったか?」
「自業自得だ。
そうだ。しかも二人も居る。
くれぐれも目をつけられるな?
後々面倒な事になる……」
俺は戦闘のために結っていたポニーテールを解き、背伸びをする。
「あぁ~!!!
なんでポニーテール解くんだよ士織!!」
すると一誠がこちらを指さしながらそう叫ぶ。
俺はさして髪型にこだわりがあるわけでも無いので淡々と事実を述べる。
「ポニーテールにしてたのは動くときに邪魔になったら駄目だからだ。
戦闘も終わったんだし楽な髪型の方が良いだろ?」
「くぅ~っ!!せっかく士織のポニーテール姿を堪能してたのにっ!!!」
一誠は涙を流しながら悔しそうにそう言った。
「……一誠……もし
俺は抑揚のない声で一誠にそう言った。
一誠はその声が心底恐ろしかったようで一歩後ずさると引き攣った笑みで、
「そ、その必要は一生ないから安心してくれ……!」
そう言ったのだった。
(はぁ……我が弟の行く末が心配だ……)
俺はもう慣れてしまった長い髪を弄りながら帰路を二人で歩んで行った。
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Side 一誠
オッス!俺は兵藤 一誠!
皆は親しみを込めて『イッセー』と呼んでいる。
士織は頑なに『一誠』と呼ぶが…………
「何でだろうな?ドライグ」
『そんなもの俺が知ったことか……』
俺の目の前に座る巨大な赤い鱗を持つドラゴン。
その名を『
【
『というより相棒。
相棒と士織は兄弟なんだよな?
俺から言わせれば全く似ていないのだが……?』
「兄弟だよ!!
俺が弟で士織が兄!しかも双子!」
『それにしては似てい無さ過ぎじゃないか?』
「ま、まぁ確かに……」
よくよく考えてみれば俺と士織で似ている所なんてあるのだろうか……?
見た目は……言わずもがな全然違う……。
士織は美少女と言っていい見た目だし。
言動は……士織の方が大人っぽいんだよな……。
というかこう考えると俺と士織って正反対のような気がする……。
『相棒みたいに助平では無いしな』
「う、うるさいやい!
最近はオープンにはして無いだろ!!」
『その代わり内ではかなりの変態さだがな』
「くっ……!!否定できねぇ……!!」
ドライグの言葉に反論の余地も見いだせない俺であった。
閑話休題
「それはそうとドライグ。
禁手にはまだなれそうにないか?」
『スペック的にはもう禁手に至ってもおかしくは無いが……何か劇的な事でもあったら至ると思うぞ?』
「マジか!?」
俺はまだまだ禁手なんて出来ないであろうと思っていたのだかドライグの言葉に心が踊った。
『士織に感謝しろよ?相棒。
アイツのトレーニングと模擬戦やはぐれ悪魔狩りで経験を詰めなければ相棒は禁手どころか俺を覚醒させることすらままならなかったぞ?』
「そんなこと―――――分かってるさ」
俺は『弱い』。
過去の赤龍帝たちと比べても足元にも及ばないほどの強さしかないのは分かっている。
士織を護るだなんて、まだまだ烏滸がましい夢だろう。
だからこそ俺は―――――
「
俺はそう胸に誓った。
『相棒……決意を固めてるところ悪いが……。
相棒はなんでそこまでして士織を護りたいんだ?』
ドライグは心底分からないと言った風に言った。
「そうだな……何でだろうな……。
これと言った理由はあんまりないんだけど……。
ひとつ上げるとしたら『好きだから』……かな?」
俺がそう言うとドライグは一歩後ずさり慌てたように口を開いた。
『あ、相棒?!早まるな!
その道に進んだら士織のやつから殺されるぞ!?
BLの道に進んだ為に殺されるだなんて俺は御免だからな!!!?』
「ち、違ぇよ!!
あくまで俺のは兄弟として、兄として士織が好きなんだよ!!!
憧れと言っても良いぞ!!!」
『憧れ……?それまたどうしてだ?』
俺の言葉にドライグは首を傾げながらそう言った。
「俺って士織に護られてばかりだろ?」
『そうだな。
初めの方なんか最早足手まといだったな』
「くっ……!!悔しいけどドライグの言う通りだ……。
俺は足手まといだったよ……。
しかもそのせいで1回士織に怪我させちまったしな……」
初めてのはぐれ悪魔狩りの時、俺は敵であるはぐれ悪魔に捕まって……それを助けるために士織が怪我をしちまった……。
『俺が覚醒したのもその時の相棒の怒りだったな』
「あの時は自分があまりにも無力で情けなかったからな……」
俺は今でもその時の事を思い出せる。
そして、それがあったからこそ俺は今まで頑張って来れたんだ。
「あのはぐれ悪魔を狩った後の士織の言葉を覚えてるか?ドライグ」
『……確か、「お前は護りたいモノを探せ。そしたらお前はまだまだ強くなれる」……だったか?』
「あぁ……。
その時一番初めに思い浮かべたのは士織だったんだよ」
そう。俺は他の誰でもない。
兄である士織のことを思い浮かべたのだ。
『なら相棒。
相棒に他にも護りたいモノが出来たら……どうするんだ?』
ドライグは真面目な声色で俺にそう問うてきた。
俺は一瞬瞳を閉じると、ニヤリと笑いドライグに宣言した。
「んなもん。全部護るに決まってんだろ?」
今まではハーレムハーレムと言ってきたがそうじゃない。
俺は大切なモノを護れるようになりたいのだ。
「その為にはお前の力が必要だドライグ。
力、貸してくれるよな?相棒?」
俺がそう言って拳を突き出すとしばしの沈黙の後、
『アハハハハハハ!!!
良いぞ!今代の相棒は面白い!
相棒はそうでなくてはな!』
大きな笑い声と共にそう言った。
そして、その大きな竜の手を握り拳を作ると、とん、と俺の拳に当ててくる。
『勿論力は貸してやる。
なってやろうではないかその最高の赤龍帝とやらにな!相棒!』
「あぁ!!必ずだ!!」
俺はこの日新たに誓った。
―――大切なモノを護れる最高の赤龍帝になってみせると―――
―――――原作開始まであと1年。
本編のほうはいかがでしたでしょうか?
次回には原作に入ろうと思いますっ!!
一誠には少しくらいいい思いをさせても良いですよね?(笑)
そして!
今からアンケートの中間結果をだそうと思います♪
これから約30分後には出そうと思っていますので宜しければご覧下さい♪
それではまた次回お会いしましょう♪