ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~ 作:夜叉猫
今回はかなり短い内容ですが楽しんで頂けると嬉しいです♪
それでは、早速本編の方をどうぞ♪
Side 三人称
「リアス先輩。学園を大きな結界で覆ってます。
これで余程のことが無い限りは外に被害は出ません」
匙はその場の現状をリアスたちに報告する。
駒王学園を目と鼻の先にした公園で、グレモリー眷属とシトリー眷属が集合していた。―――――しかし、その場に木場の姿、そして、もう一人の姿も、やはり見当たらなかった。
匙からの結界の説明にリアスは耳を傾け、他の眷属たちは戦いに備え、準備を進める。
「これは最小限に抑えるためのものです。正直言って、コカビエルが本気を出せば、学園だけではなく、この地方都市そのものが崩壊するでしょう。
さらに言うなら、既にその準備に入っている模様なのです。校庭で力を解放しつつあるコカビエルの姿を私の眷属が捉えました」
ソーナの言葉に一誠までも眉をひそめた。
先程の戦闘から苦戦を強いられるであろうと考えていた一誠だったが、話を聞く限り、苦戦で済むか五分五分だという考えが浮かんだのだろう。
なにせ、一誠の【
「攻撃を少しでも抑えるために私と眷属はそれぞれの配置について、結果を張り続けます。
出来るだけ被害を最小に抑えたいものですから……。学園が傷つくのは耐え難いものですが、堕天使の幹部が動いた以上、堪えなければならないでしょうね」
ソーナは目を細め、学園の方を憎々しげに見つめる。おそらくそれは学園にいるコカビエルへ向けたモノだろう。
「ありがとう、ソーナ。あとは私たちが何とかするわ」
「……リアス、相手は桁違いのバケモノですよ?いくら兵藤くんが、【赤龍帝】がいるからとはいえ負けてしまうでしょう。
今からでも遅くない、あなたのお兄さまへ―――――」
ソーナの言葉を聞き終わる前にリアスは首を横に振る。
「あなただって、お姉さまを呼ばなかったじゃない」
「私のところは……。あなたのお兄さまはあなたを愛している。
サーゼクスさまなら必ず動いてくれます。だから―――――」
「既にサーゼクスさまに打診しましたわ」
2人の会話を遮るように前に出た朱乃はそう言った。
「朱乃!」
非難の色を含んだ声を上げるリアスだが、朱乃は珍しく怒った表情を浮かべていた。
「リアス、あなたがサーゼクスさまにご迷惑をおかけしたくないのは分かるわ。あなたの領土、あなたの根城で起こったことでもあるものね。しかも御家騒動の後だもの。
―――――けれど、幹部が来てしまった以上、話は別よ。あなた個人で解決できるレベルを遥かに超えているわ。―――――魔王さまの力を借りましょう」
リアスへと詰め寄り言い聞かせる朱乃。
いつもは『部長』と呼んでいるが、プライベートモードだと『リアス』と呼び捨て、タメ口となるのだ。
リアスは何か言いたげな表情を浮かべていたが、大きな息を吐き、静かに頷いた。
それを確認した朱乃はいつも通りのニコニコとした顔になる。
「お話を理解してくれてありがとうございます、部長。
ソーナさま、サーゼクスの加勢が到着するのは1時間後だそうですわ」
「1時間……。わかりました、その間、私たち生徒会はシトリー眷属の名にかけて、結界を張り続けてみせます」
ソーナの決意を聞いたリアスは表情を引き締め直す。
「……1時間ね。さて、私の眷属悪魔たち。私たちはオフェンスよ。結界内の学園に飛び込んでコカビエルの注意を引くわ。
これはゲームじゃなくて死戦よ!それでも死ぬことは許さない!生きて帰ってあの学園に通うわよ、皆!」
「「「「はい!」」」」
皆の気合の入った声が響く。
「……リアス部長」
「何?イッセー」
「多分ですけど―――――結界、耐えられませんよ」
「……え……?」
一誠はそれだけ言うと入口へと向かった。
『相棒、さっきの言葉……』
「……あぁ、感じるんだアイツの―――――」
一誠は歩みを止めて自宅の方を見つめた。
「―――――士織の怒りを」
『……そうか』
一誠の背筋に冷や汗が浮かぶ。
それは、今からあるコカビエルとの戦いへの恐怖ではない。
―――――遥か高みに存在する強者の怒りを目の当たりにすることへの恐怖だ。
―――――士織はまだ現れない。
本編の方はいかがでしたでしょうか?
楽しんで頂けたなら幸いです♪
さてさて、今回は短いものになってしまいましたが、次回はもっと長いものを書く予定ですのでお許しくださいっ!!(>_<)
さてさて……雑談ですが……。
もうすぐ夏休みですねっ!!!(>_<)
最近は暑くて暑くて……(苦笑)
ついこの間部活でタンクトップを使おうかと思ったらみんなに止められました(笑)
これから暑くなってくると思いますので、皆さん熱中症にお気を付けて!!!(>_<)
それでは、また次回お会いしましょう♪