ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~ 作:夜叉猫
今回のものは説明のような話です♪
それでは早速!
本編をどうぞ♪
「……ぅん………」
ゆっくりと意識が浮上してくる。
目を開ければそこはベットの上。
身体を起こして辺りを見回せば何処にでもありそうなシンプルな部屋が広がっていた。
耳を澄ませばカチ、カチ、カチ、という時計の針の動く音のみが聴こえてくる。
置いてある家具からして今の自分が幼子ではない事を認識した。
都合のいいことに部屋には姿見が置いてあったため俺は現状を確認するためにそこに歩み寄って行った。
「……あれ?」
そして気がついた。
背をくすぐる位にまで伸びた暗めながらも美しい青髪。
中性的―――否、最早少女のような顔立ちは街を歩けば大半の人を振り返らせる程のモノだろう。
今の自分は所謂『美少女』というカテゴリーに分類される程の容姿だ。
つまり――――――――――
「姿のチョイスをミスったぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
何が悲しくて男から男の娘にジョブチェンジしなければならないのだろうか。
しかも声が高くなってた事も地味に俺を傷つけた。
「……というより本当に俺の性別は男なんだよな……?
まさか恐怖の性転換とかしてないよな?!」
急に恐ろしくなって自分の身体を触ってみる。
胸は――――――――――無い!!
下は――――――――――あるっ!!!
ホッと息を吐き、冷や汗を拭う。
どうやら性転換という洒落にならない変化は起きていなかったようだ。
閑話休題
時計の針が指し示す時間は午前五時。
起きた時にちらりと見た時計は確か午前四時を示していたため、俺は姿の確認と落ち込みから復活するために1時間も要した事になる。
「……ひとまずは俺の今の扱いを確認したいんだけど……」
どうしたものか、と考えながらベットに腰掛けると俺の横、枕元に一通の封蝋された手紙が置いてあるのに気がついた。
おそらく夜鶴が寄越したものだろう。
俺はその手紙を手に取ると何のためらいもなく開封した。
『男の娘への仲間入りおめでとう』
「第一声がそれかよ!!?」
しかもご丁寧にも紙を1枚使い無駄に達筆で書かれているのが腹立たしい。
とにもかくにも、これを読まないと色々と分からないので我慢しながら読み進めていくことにする。
『……とまぁ、冗談はさて置き、無事に転生出来たみたいだね。
俺自身誰かを転生させるのは初めてだったからうまく行ってホッとしているよ。
ひとまずキミの今の立場なんかを説明させてもらうね?
キミは【ハイスクールD×D】における主人公、
今は原作スタートの約二年前。
中学三年の時となっているよ。
容姿どころか名前まで女性みたいだけどキミはしっかり男性だから安心して欲しい』
「……夜鶴……せめて名前は男だと分かるものにして欲しかった……」
一枚目……いや、二枚目の手紙を読み終えた俺は無意識にそう呟いてしまっていた。
兵藤 士織って……絶対女だって間違われるだろうに……。
しかも主人公の……あの煩悩の塊みたいなのが俺の弟なのか……。
俺は今後どれほど苦労するのだろうと頭を悩ませながらも手紙を更に読み進める。
『次にキミに転生特権についてだけど、少しだけこちらで手を加えさせてもらったよ。
まず初めに【五大元素を操る能力】、【デート・ア・ライブに登場する精霊の力を使える能力】は2つとも
名前を【
そして、残りの2つ【FAIRY TAILの魔法の知識】と【不知火式の知識】には手を加えた。
【FAIRY TAILの魔法の知識】はその量が膨大だから【検索魔法】としてキミの頭の中に刻み込んだよ。
使いたい魔法はその【検索魔法】を行使して探してみてくれるかな?
勿論、魔法を使う為にはある程度の慣れが必要だよ?
【不知火式の知識】についてだけど……これは俺の使っている武術だ。
おそらく知識だけでは使うことは難しいと思ったからね……ある程度の武術への才能を与えておいたよ。
勿論、知識にある【業】を使っていってもいいけど……出来ればキミだけの【業】というものも作って欲しいな 』
「おぉ……夜鶴って優しいんだな……。
ここまで俺にしてくれるとは……」
正直、全てを神器にしていなくて良かったと思う。確か神器の力を無効化する敵が居たはずだからな……。
俺は次に夜鶴に会ったら全力で感謝しようと心に決めた。
そして、最後の手紙へと目を移す。
『長くなったけどこれが最後だよ。
今キミがいるのはあくまで【ハイスクールD×D】に似た世界だ。
原作の物語があるからと言ってキミの行動の選択肢を狭めないで貰いたい。
せっかくの第二の人生だ。
どうか楽しく、そして道を間違えることのないように生きていって欲しい。
それでは、キミの人生に幸福あれ……』
「道を間違えたりは絶対にしないさ……。
人生は正しく楽しく……が一番だ!」
俺は夜鶴からの手紙を綺麗に折りたたむと元の状態に戻し、大事に引き出しの中へと仕舞った。
気がつけば既に時間は午前六時。
一体手紙を読むだけでどれほどの時間を使っているのだと言いたいがそれは置いておこう。
ひとまずは夜鶴からもらった能力の確認位は一通り終わらせたいものだ。
「まずは……比較的やりやすそうな知識の整理からかな……」
俺はそう呟くとベットに腰掛けながら【検索魔法】を行使するのだった。
本編の方はいかがでしたでしょうか?
ちょっと急いで作りましたのでおかしいところもあるかもしれません……(苦笑)
感想などを頂けると嬉しいです♪
それでは次回お会いしましょう♪