ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~   作:夜叉猫

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皆さんお久しぶりですっ!!

お正月からだらけてしまっていたので更新が遅くなってしまいました……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

ひとまず、本編をどうぞ♪


~休息しました~

Side 三人称

 

「ほら、今日は中華で攻めてみたぞ。

かなりたくさん作ったから遠慮せずに食え」

 

そう言った士織の前にあるテーブルには満漢全席とまではいかないがかなりの量の料理が所狭しと並んでいた。

その日の修行により疲れきった様子のリアス、朱乃、小猫、一誠は途端に目を輝かせる。しかし、誰一人として料理に手をつけようとはしない。

 

「どうした?食わねぇのか?」

 

「祐斗がまだ来ていないから……」

 

そう言ったリアスに士織はなるほど、と納得した表情を浮かべた。他の3人もその通りだと頷いている。

 

「祐斗の奴ならまだ当分は戻って来ねぇだろうから先に食っとけ」

 

「でも……」

 

「ウダウダ言ってねぇでさっさと食え。

そもそも祐斗が皆を待たせたと知ったら悲しむぞ?」

 

士織がそう言うとリアスは渋々ながらも分かったわと呟く。そして、手を合わせると、それに順じて朱乃、小猫、一誠も手を合わせた。

 

『頂きます!!』

 

四人はそう言うと、各々待ってましたと言わんばかりに大皿に盛られた料理を小皿に取り口へと運んだ。

 

「……美味しすぎる……」

 

「……自信がなくなりそうですわ……」

 

リアス、朱乃は士織の料理を食べると引き攣った笑みを浮かべてそう呟く。しかし、その箸は止まらない。

 

「流石士織。いつも通り美味いぜ」

 

「美味しいです士織先輩っ」

 

一誠、小猫はパクパクと箸をすすめていく。その表情はとても穏やかで嬉しそうなモノが浮かんでいる。

 

「取り敢えず全部褒め言葉として受け取っておくわ」

 

士織は苦笑いを浮かべながらも自分の席に座った。その苦笑いには何処か暖かい感情がこもっていたのは見間違いではあるまい。

腰につけていたエプロンを外すと背伸びをしながら一息吐く士織。

 

「……そう…はむっ…言えば…もぐもぐ…何で…ごくん…祐斗先輩が…あむっ…此処に…はふはふ…来ないって…ごくん…分かるんですか?」

 

「……食べるか聞くかどっちかにしろ小猫」

 

「……もぐもぐもぐもぐもぐもぐ……」

 

「食べる方に集中するのかよ!?」

 

目にも止まらぬスピードで消えていく料理とまさか聞くという選択を破棄したということに驚いた士織は椅子から立ち上がり叫んだ。

 

「……美味しすぎるので……つい」

 

3枚の大皿に盛り付けられた料理を殆ど一人で平らげた小猫は口元を拭きそう言った。

一応記しておくが、小猫が大皿3枚分の料理を食べたのはほんの一瞬の間である。

 

「小猫の行動はともかく、俺も気になるな。

木場のやつなんで此処に居ないんだ?」

 

一誠は苦笑いを浮かべながら士織にそう言った。

すると、士織は満面の笑みで口を開く。

 

 

 

「それなら祐斗が修行に苦戦してるからだな。

おそらく此処に来てないということは……動けてすらいないんだろうよ」

 

 

 

士織はそう言うと、小皿に取っていた春巻きを口に運んだ。もぐもぐ、と士織の咀嚼音だけがその場に流れる。

 

「……えっ……?

つ、つまり此処に祐斗がいないのはあなたのせいなの?」

 

唖然とした表情を浮かべながらリアスはそう問うた。若干の憤りが混じったようなそんな声音。

 

「そうだなぁ……。

まぁ、そうなるんじゃねぇか?」

 

「……あなたねぇ……」

 

リアスは頭を抱えながらため息混じりに呟く。それを見た朱乃はニコニコと笑いながらも何処か困ったような感情を醸し出していた。

 

「うふふ……士織君、程々にしてあげて下さいね?」

 

「ん~……まぁ、考えとくわ」

 

「士織お前考える気ないだろ……」

 

「……何か言ったか?一誠」

 

一誠の言葉にニッコリと笑顔を浮かべて言葉を返す士織。いつもならその笑顔に恐怖を感じるはずのない一誠も声のトーンから顔が強ばる。本来笑顔とは攻撃的なものなのだと再確認する一誠なのであった。

 

「……何でもございません……よ」

 

一誠の表情を強ばらせながらの一言。どことなく慣れたような返答だ。流石は兄弟と言うべきだろうそのやりとりには若干の微笑ましささえ感じてしまう。

 

―――――その後士織たちは祐斗についてグチグチと言い合いながらも楽しそうに食事を再開したのだった。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

Side 士織

 

皆が食事を終えたのを確認した俺は食器を片付け洗い物をしていた。

やはりというべきか、小猫の食欲には目を見張るものがある。まさか用意していた料理の半数以上を平らげてしまうとは……。

 

「まぁ、気持ちのいい食いっぷりだったな」

 

洗い終えた食器からしっかりと水気を拭き取り、元あった場所へ片付けた俺は背伸びをする。窓から見える外の景色はもう暗く閉ざされていた。

 

「士織~」

 

「ん?何だ一誠。俺に何か用か?」

 

「いや、俺たちは風呂に行くからって伝えに来たんだよ。

士織も一緒に入るか?」

 

そう言った一誠は人懐っこい笑みを浮かべ、着替えなのだろう浴衣を掲げて見せた。

 

「遠慮しとく。

俺は後から入るから気にすんな」

 

「やっぱりそうか?」

 

「おう。ついでに祐斗も迎えに行くから心配すんなってグレモリー先輩達にも伝えておいてくれ」

 

「りょ~かい」

 

一誠はサムズアップすると踵を返して風呂へと駆けていった。俺はその姿を眺めながら苦笑いを浮かべる。風呂に走っていく一誠の脚は浮き足立っているようにも見える。

 

「……取り敢えず祐斗を迎に行くとするか」

 

俺はそう呟くと服を一枚羽織り、用意しておいた水筒とタオル片手に祐斗が居るであろう場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「祐斗~生きてるか~?」

 

周囲を魔力球を使いながら照らし、祐斗の居場所を探す。

 

「し、士織……さん……」

 

掠れた声で俺の名が呼ばれる。

何処から聞こえたのかと辺りを照らし直すと少し離れているが俺の視界に入る距離に倒れている祐斗の姿を捉えた。

 

「おぉ、祐斗。

その様子じゃ動けねぇみたいだな。

連れて行ってやろうか?」

 

祐斗の傍へと移動した俺は意地悪な笑みを浮かばせそう口にする。

 

「……いや、大丈夫だよ……。

丁度良い、タイミングで、来てくれた……」

 

祐斗は辛そうにそう言うと深呼吸を始める。すると、祐斗の身体に魔力が纏われてゆく。

 

「……やっと魔力が回復してね……。

【身体強化】に回さないと動けないって分かったから取り敢えず必要最低限の魔力が回復するまで休んでいたんだ……」

 

ゆっくりと立ち上がり砂埃を払うとこちらを向いて爽やかなスマイルを浮かべる。

 

「へぇ……急ごしらえの【身体強化】にしてはやるじゃねぇか」

 

「【身体強化】をしたとしてもまだ身体が重たいんだけどね……」

 

魔力消費が少し多い気がするがまぁ、及第点は与えられるであろう【身体強化】。

祐斗はそういうが動けているだけでもなかなかのものである。

本来は立ち上がる事すら不可能だろうと思っていたのだが……少し見くびっていたようだ。

 

「取り敢えずほら、タオルと水分。

汗拭いてこれでも飲め」

 

「おっと……ありがとう士織さん」

 

祐斗は感謝の言葉を述べると俺が渡したタオルで汗を拭った。やはりタオルを持ってきて正解だったようだ。

 

「今日のところは別荘に戻るぞ。

他の奴らは風呂まで済ませてる」

 

「遅くなり過ぎたんだね……」

 

祐斗は苦笑いを浮かべながら俺の言葉に耳を傾ける。

と、そんな時。静かなその場にきゅ~っという音が聞こえてきた。

音の発生源を辿ってみると―――――

 

 

 

「……っ!!」

 

―――――顔を赤く染めた祐斗の姿が。

 

「お前は乙女かっ!!!」

 

「痛っ!ひ、酷いな士織さん!

僕は紛れもなく―――――じゃなくて!

手刀を落とすなんて酷いじゃないか!」

 

「お前が変な反応するからだろうが!」

 

そうは言ったものの、祐斗の発言に何処か引っかかるところがあったのは気のせいだったのだろうか……。

俺はひとまずその考えを置いておいて、祐斗の方を向いた。

 

「……飯なら新しく作ってやるから早く帰るぞ」

 

「士織さんのご飯か!

それはとても楽しみだ」

 

祐斗お馴染みのスマイルを浮かべながら俺と一緒に別荘の方へと歩み出した。俺は作るメニューを考えながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご馳走様でした」

 

「お粗末さん。

思いの外食ったな」

 

「士織さんの料理が美味しすぎたからね」

 

祐斗は満足そうな表情を浮かべていた。

別荘に戻ってきた俺は多めに祐斗の夕食を作ったのだがそれを素早く完食してしまったのだ。どれだけお腹が空いていたのかがわかる。

俺は祐斗の姿を改めて見ながら口を開く。

 

「俺は洗い物をするから風呂に入れ。

身体中汚れてて気持ち悪いだろ?」

 

「そうだね……。

それじゃぁ、お言葉に甘えて……」

 

祐斗はそう言うと立ち上がり、自分の部屋の方へと歩いて行く。

テーブルに置かれた空の食器を片付けていると、祐斗と入れ替わりに一誠が現れた。

 

「お疲れ様士織」

 

「あぁ、一誠か。

どうした?寝なくていいのか?」

 

重ねた食器を手に持ちながら一誠の方を向く。早めに洗ってしまいたのいだが……。

 

「そりゃ、寝るけど……それより」

 

一誠は俺の手から食器を奪い人懐っこい笑みを浮かべる。

 

「士織も疲れてるだろ?

風呂行ってこいよ。洗い物位俺がするからよ」

 

「……ったく。

サンキュ一誠。気ぃ使わせて悪いな」

 

「気にすんなよ士織。兄弟だろ?

それに、いつも士織ばっかり仕事してるからな。これくらいやらせてくれよ」

 

そういった一誠は食器を持ったままキッチンへと向かって行った。

 

「風呂でしっかり休めよ~っ!!」

 

キッチンの方から響いてくる一誠の声についつい笑みが溢れてしまう。

俺は背伸びをすると着替えを取りに向かう事にした。

祐斗も風呂に入っているが……まぁ、大丈夫だろう。

 

気が利く弟を持って俺は幸せだな……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編はいかがでしたでしょうか?
楽しんでいただけたのなら幸いですっ!!

早くライザーとのゲームを書きたいのですが話が進まなくて……(苦笑)


さてさて、雑談なのですが……。
学校が始まってしまったのです……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
課題は終わらせていたのですが如何せん身体が休日モードでして……。
最近は小説の先の展開が頭の中に浮かぶだけで文字に起こせない日々を過ごしております……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

次はできるだけ早めに更新が出来るように頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致しますっ!!


それでは、また次回お会いしましょう♪

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