ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~   作:夜叉猫

19 / 80
皆さんこんばんゎ♪

今回は結構早く更新できたので嬉しい夜叉猫です♪

この修行のお話が終わる頃には原作と劇的な変化を遂げる人が居ますのでそれをお楽しみに♪

それでは本編をどうぞ♪


~試練与えました~

どうも、兵藤士織だ。

 

初日にグレモリー眷属の中でも実力がよくわからなかった3人と組み手を行えたおかげで修行内容は修正することができた。

一応修行内容は伝えているが、1日に1回、皆の下へ訪れている。

 

今は祐斗の下へ訪れており、祐斗がギリギリついてこれるスピードで組み手を行っていた。

 

 

 

「―――――ほら、一瞬スピードが落ちたぞ祐斗」

 

「く……っ!!!」

 

背後を取られた祐斗。なんとか対処しようとするが……。

 

「背後を取られた後の反応が遅いな」

 

「うわぁっ!!!?」

 

俺は祐斗の肩を押し、軸となっている脚を払った。それによりバランスを崩し地面に倒れ込んだ。

 

「はぁ……はぁ……っく……!

い、いくらなんでも速すぎないかな……!」

 

「何言ってんだよ祐斗。

俺はお前が出せる最速と同じスピードで動いてるんだ。ついていけない道理は無いはずだぞ?」

 

地面に大の字で倒れている祐斗。

握られていた木刀も放り投げ荒い息を吐いていた。

俺は木刀を地面に突き刺してそれを眺めている。

 

「最速戦闘は今のところ持って10分か……。

最低でも30分は欲しいな……」

 

「さ、30分!?

無理だよ!10分でも死にそうなのに……」

 

祐斗は大の字に倒れたまま悲痛な声を上げた。体を起こして反応しない辺り本当に限界を迎えているのだろう。

 

「……仕方ねぇな……」

 

俺は倒れたままの祐斗に近づき、お腹に手を当てた。

 

「な、何をしてるのかな士織さん!?」

 

「ん~?まぁ、静かにしてろって」

 

言って、俺は魔法を発動させた。

祐斗の身体が一瞬光に包まれるのを見て、魔法の発動を確認する。

 

「体の調子はどうだ?祐斗」

 

「え、えっとね……不思議なことに……」

 

祐斗は倒れたまま引き攣った笑みを浮かべ―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――凄く身体が重たいよ?!」

 

そう叫んだ。

 

「あはははは!!

そりゃそうだろうな!」

 

「何これ全然動けない!?

指すらも動かないんだけどなっ!士織さん!?」

 

祐斗は視線だけ俺の方を向いて訴えかける。

俺はそんな祐斗に微笑みながら言葉をかけた。

 

「今祐斗の身体には【重力増加】の魔法を掛けた。

今日からその身体で修行をこなしな?」

 

「そ、そんな……っ!?」

 

祐斗は泣きそうな表情を浮かべる。

しかし、俺は立ち上がり歩み出す。

 

「まぁ、頑張りな?祐斗」

 

その言葉を聞いたときの祐斗の顔はそれはもう絶望の色しかなかった。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

「……当たって下さい」

 

「だから当ててみな?」

 

【重力増加】魔法により動けなくなった祐斗を放置した俺は小猫の所を訪れていた。

 

「……そこ……っ!」

 

「残念、それはわざと作った隙」

 

「うにゃっ!?」

 

拳を振り抜いた小猫の額にデコピンを当てる俺。そしてすかさずバックステップで小猫の裏拳を躱す。

 

「……なんで目隠ししてるのに当たらないんですか……」

 

「ん~……音だな。

小猫の息遣いと動く時の風を切る音。

この2つさえ分かれば大体の距離と次の動作は予想出来るんだよ」

 

真っ暗な視界の中おそらく小猫が居るであろう方向を向いてそう話した。

 

「……廃スペック過ぎます士織先輩」

 

「小猫ならいずれ出来るようになるだろうよ」

 

そう言った俺は手を振って軽いストレッチをする。

 

「……余裕そうですね」

 

「そうだなぁ……今の小猫相手ならいくら数を揃えられても敗ける気はしねぇな」

 

「……あまり舐めてないで下さい」

 

少しだけ怒気の孕んだ小猫の言葉。

その後直ぐに小猫が動いたのを感じ取った。

接近してきた小猫が行ったのはボクシングを応用した高速のラッシュ。

 

「ん~……リズムも取れてきたな……」

 

「……当れ……っ!!」

 

俺は小猫のラッシュをバックステップで抜け出すとひとつ言葉を吐いた。

 

「来な?小猫」

 

「……言われなくとも……っ!!」

 

再び接近してきた小猫は今度は動きながらラッシュを繰り出してくる。

しかし、そのラッシュ中俺は―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――ジャブ、ジャブ、右ストレート、ハイキック、左フック、右フック、ミドルキック、回し蹴り、左ボディー、右ボディー、右アッパー、膝蹴り、左アッパー」

 

―――――小猫の技を全て予測して口にしていった。

 

「回し蹴り、左フック、右アッパー、左ボディー、ローキック、右ストレート、ジャブ、ジャブ、ジャブ、左ボディー、回し蹴り、右ストレート、ハイキック……そろそろ飽きたな……」

 

俺はそう呟くと数回後に来た右ストレートを避けずに左腕で絡めとる。

 

「……えっ……?」

 

そして小猫の前に進むという力を利用してそのまま地面に組み伏せた。

 

「……小猫はリズムが取りやすいな。

良くも悪くも素直過ぎる」

 

俺は組み伏せた小猫から離れて目隠しを取りながらそう言った。

 

「確かに小回りは効くようだが次の動作が予測しやすいんだよ」

 

「……士織先輩が規格外過ぎるのでは?」

 

「俺じゃなくても小猫の攻撃は予測されるだろうよ」

 

背伸びをして、小猫の言葉に返事を返す。

小猫は俺の言葉を聞きながら手を握ったり開いたりしていた。

 

「間に混ぜるフェイントも何処か不自然だな。

これはフェイントですよって教えてるようなもんだぞ?ありゃ」

 

「……練習します」

 

「うし、そのいきだぜ小猫。

今晩は俺が飯作るから楽しみにしてな?」

 

「お腹を空かせます!」

 

小猫はそう言うと、何処かへ走り出して行った。

 

「……あいつ飯で釣ったらなんでもこなすんじゃねぇか……?」

 

俺は苦笑いを浮かべながらそう呟いた。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

「調子はどうだ?

アーシア、姫島先輩」

 

「士織さん!」

 

「あらあら、士織君」

 

魔力のコントロールについて修行している姫島先輩とアーシア。

今更な話だがアーシアはグレモリー先輩の【僧侶(ビショップ)】の駒で悪魔に転生している。

一誠が転生したのなら私も転生したいと言っていたところ、それを聞いたグレモリー先輩はこれは好機とアーシアにアタックを仕掛けたのだ。

アーシアはそれを受け入れ、めでたくグレモリー眷属となったのだった。

 

「見てください士織さん!

私、氷との相性が良いみたいです!!」

 

そう言ったアーシアは手に野球ボールサイズの魔力球を生み出し、それを氷へと変換させた。

 

「へぇ……魔力コントロールも良く出来てるし属性変換まで……。

今までの修行が報われたみたいだな」

 

「はいっ!

これも士織さんのお陰ですっ!」

 

嬉しそうに語るアーシア。

以前から家で魔力コントロールを修行させてはいたが、今回の修行でそれがしっかりと実を結んでいるのが分かった。

 

「それにしても氷との相性が良いのか……。

もしかしたら俺の【氷の造形魔法】を真似できるかもな」

 

「本当ですか!

今度教えて下さいっ!!」

 

「そうだな……教えるのは吝かでないが……もっと魔力の扱いが上手くなってからだな」

 

「わかりましたっ!

私、頑張ります!」

 

そう言ったアーシアの頭を優しく撫でた。

 

「あらあら……私は仲間外れですの?」

 

そんな俺とアーシアを見ていた姫島先輩は冗談めかしくそう言う。

 

「んな訳ねぇだろ。

で、どうだ?修行の方は」

 

「……やってみてはいるのですが……」

 

姫島先輩は困ったような表情を浮かべる。

そして、瞳を閉じると姫島先輩の周りにハンドボール大の魔力球が複数出現した。

 

「……10個か」

 

「はい。これが、今の私に、出来る……最大の数です」

 

区切り区切りに言葉を吐いた姫島先輩の顔は強ばっている。

この魔力球を生み出す修行は一見簡単そうに見えるがそんなことはない。生み出した魔力球の大きさは全て均等にしなければならず、少しでも気を抜けば大きさがバラバラになってしまうのだ。

 

「まぁ、頑張ってるみたいだな。

取り敢えず姫島先輩は修行終了までにその魔力球の大きさを変えることなく自由自在に操れるようになれ」

 

こんな風に……、と付け加えながら俺は周りに姫島先輩と同じ10個の魔力球を生み出す。そしてその魔力球を身動きひとつすることなく動かした。

10個の魔力球を円状に並べ替え高速回転させたり、10個全てを四方八方に散らせたりなどを行って見せる。

 

「……この止まった状態でもギリギリなのに更に動かせとおっしゃるんですか……?」

 

「そうだぜ?」

 

「……さ、流石にそれは……」

 

いつものようにニコニコと笑うのではなく引き攣った顔で笑う姫島先輩。

このままではモチベーション的にも達成することは不可能だろうと判断した俺はひとつの提案をした。

 

「もし、修行終了までに成功させれたら俺の【妖精の魔法(エンジェリック・スペル)】をひとつ伝授してやるよ」

 

「本当ですの!?」

 

俺の提案を聞いた姫島先輩は途端に瞳を輝かせる。

 

「あぁ……本当だ。

まぁ、伝授するのは仕組みだけだからそっから自分の技に昇華出来るかは姫島先輩次第だけどな」

 

「分かりましたわ!

やってみせましょう!!」

 

先程までとは打って変わって、姫島先輩はやる気に満ち溢れた表情を浮かべていた。

 

「士織君!約束ですからねっ!!」

 

そう言った姫島先輩はアーシアを連れて何処かへと足早に向かって行った。

 

 

 

 

 

「あ~……飯の準備でもすっか……」

 

一人残された俺は頭を掻きながらキッチンへと向かった。

 

「小猫には期待させること言っちまったからな~……。

まぁ、適度に頑張るか……」

 

俺は何を作るか考えながらそう呟いた。

ただひとつ決まっていることといえば、それは―――――

 

 

 

―――――大量に作らないといけないということだ。

小猫の大食いを舐めたらいけない。

 

人生の教訓にでもしてしまおうか?

 

苦笑いを浮かべながらもそんなことを思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、グレモリー先輩。

ちょうどいいや、グレモリー先輩俺にチェスで一勝出来なかったら裸踊りさせるから皆の前で」

 

「いきなり通りかかったかと思ったら死刑宣告なの!?」

 

キッチンへと向かう途中でグレモリー先輩がいたのでそう告げると読んでいた本を放り投げ、涙目で叫んだ。

 

「なに、俺に一勝すれば良いだけだ」

 

「だからそれが―――――」

 

「取り敢えず決定事項だから。

まぁ、死に物狂いで頑張りな~」

 

俺は相手にすることなく、手をひらひらと振って足を進めた。

 

 

 

「敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……敗けたら死ぬ……」

 

背後から呪詛の如くその言葉が聞こえてきたが俺は振り向かなかった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編は如何でしたでしょうか?
楽しんで頂けたのなら幸いです♪


さてさて、雑談なのです♪

本日夜叉猫はナルトの映画を見てまいりました♪
仲良くなった先輩(男性)に映画に誘われたので行ったらちょうどナルトが見たくなり、見ました♪

感想は……ヒナタちゃんが可愛かったのです♪
私的にはヒナタちゃんは好きなキャラなので満足できました~♪


さてさて、今回はこの辺りで……。
また次回お会いしましょう♪

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。