ハイスクールD×D~チートが転生させたそうですよ?~   作:夜叉猫

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バサ姉はっちーこんばとら〜(笑)

このネタがわかる人を私は尊敬します!!

と、なんとなく変なテンションが混ざっていますが……
今現在眠たくて意識が朦朧としている状態での投稿です(苦笑)


と、いうわけで、本編をどうぞっ!!!


〜出会いました〜

オッス、兵藤一誠だ。

 

最近悪魔の仕事というものを手伝いながら日々を過ごしているせいか少々寝不足気味だ。

俺と同じようにやっている士織がどうしていつも変わらず過ごせているのか……。

 

「……士織の奴化物か……?」

 

『……相棒、殺されるぞ……?』

 

俺の呟きにドライグがそう言った。

 

 

 

そもそもなんで俺と士織が悪魔の仕事を手伝っているのか。

それは俺の一言が原因だった。

 

 

『今のあなたには魅力を感じないので眷属になるつもりはありませんのであしからず』

 

 

その言葉を聞いたリアス先輩は俺たちに悪魔の仕事をやってみないかと勧めてきたのだ。

なんでも、仕事を通して自分たちを知ってもらいたいらしい。

 

「……まぁ、それは良いとして……夜中は辛いな……」

 

欠伸を噛み殺しながらそう呟く。

ちなみに今は表向きの部活動を終え、家路についているところだ。

 

 

 

「はわうぅ!!」

 

後方から突然女性の声と同時に何かが路面に転がる音が聞こえてきた。

振り向いてみると、そこにはシスターの姿があった。

……一応記しておくが(シスター)ではない。修道女(シスター)である。

 

手を大きく広げ、顔面から路面へ突っ伏している。

 

「……だ、大丈夫?」

 

俺は倒れているシスターの元へ近寄ると、声をかけながら手を差し伸べた。

 

「あうぅ〜……。なんで転んでしまうのでしょうか……あぁ、すみません。

ありがとうございますぅぅ……」

 

(……フランス語……)

 

俺はシスターの使う言語に少し戸惑いながらもその手を引いて起き上がらせた。

 

「ありがとうござ……きゃっ!」

 

シスターがお礼をいう途中、一陣の風が吹きヴェールが飛ばされる。

それに伴い、ヴェールの中で束ねられていたであろう金色の長髪がこぼれ、露になる。

ストレートブロンドが夕日に照らされてキラキラと光ってた。

そしてシスターの素顔に俺の視線が移動する。

整った顔立ち、そして何より目を惹かれたのはその瞳。

グリーンの双眸はまるでエメラルドのように澄んだ輝きを持っていた。

 

「あ、あの……どうしたんですか……?」

 

訝しげな表情でシスターは俺の顔を覗き込んでくる。

 

「あぁ、ごめん。

君の瞳が綺麗だったからつい見入っちまった」

 

「あ、ありがとうございますぅ〜……」

 

恥ずかしそうに俯くシスター。

どうやら俺の使ったフランス語は間違いではなかったらしい。

 

(士織には感謝だな……)

 

俺は飛ばされたヴェールを拾うとシスターに差し出しながら口を開いた。

 

「旅行かな?」

 

「いえ、違うんです。

実はこの町の教会に今日赴任することとなりまして……あなたもこの町の方なのですね。

これから宜しくお願いします」

 

シスターはそう言うとぺこりと頭を下げた。

 

「この町に来てから困っていたんです。

その……私って、日本語うまく喋れないので……道に迷ってたんですけど、道行く人皆さん言葉が通じなくて……」

 

困惑の表情を浮かべながらシスターは胸元で手を合わせる。

 

「じゃぁ、俺が教会に送ってあげようか?」

 

「ほ、本当ですか!!

あ、ありがとうございますぅぅ!

これも主のお導きのおかげですね!!」

 

涙を浮かべながら俺に微笑むシスター。

 

(……あの教会はもう使われていなかったはずだけど……)

 

俺は少し不審に思いながらも、ひとまずシスターを連れて教会を目指した。

 

 

 

 

 

教会へ向かう途中、公園の前を横切る。

 

「うわあぁぁぁぁぁぁん」

 

その時聞こえてきたのは子供の泣き声。

 

「だいじょうぶ、よしくん」

 

母親がついているから大丈夫だろう。

どうやら転んだだけのようだし。

俺は再び足を進めようとするが、突然シスターが公園で泣いている子供のもとまで向かった。

 

「……おいおいおい」

 

俺もそのシスターの後を追って公園へと入る。

 

「大丈夫?男の子ならこのくらいの怪我で泣いては駄目ですよ」

 

シスターが子供の頭を優しく撫でる。

言葉は通じていないだろう。

しかし、その表情は優しさで満ち溢れていた。

―――――聖女。

彼女がシスターだからだろうか。

その姿はまるで聖女のようだった。

 

シスターはおもむろに自身の手のひらを子供が怪我をした場所にかざす。

シスターの手のひらから淡い緑色の光が発せられ、子供の怪我を治してゆく。

 

(……神器(セイクリッド・ギア)か……)

 

あの治療スピードからしてかなり珍しい神器なのではないかと思う。

 

「はい、傷は無くなりましたよ。

もう大丈夫」

 

シスターは子供の頭をひと撫ですると、俺の方へ顔を向ける。

 

「すみません……つい」

 

シスターは舌を出して小さく笑う。

目の前で信じ難い現象が起きたためか、子供のお母さんはしばらくきょとんとしていた。

その後シスターに頭を垂れると、子供を連れてまるで逃げるかのようにさっていってしまった。

 

「ありがとう!お姉ちゃん!」

 

遠くから先ほどの子供の声が聞こえてくる。

俺は日本語のわからないシスターに翻訳して伝える。

 

「ありがとう、お姉ちゃん。だってよ」

 

シスターは嬉しそうに微笑んだ。

 

「……その力……」

 

「はい。治癒の力です。

神様から頂いた素敵なものなんですよ」

 

そう言って微笑むシスター。

しかし、その微笑みは何処か寂しさを感じさせた。

 

「本当に……素敵な力だな……」

 

俺はシスターの頭を優しく撫でた。

こんなに優しいシスターはそう居ないだろう。

 

「さて、教会に向かおうか。

もうすぐ着くから後少し頑張ろう」

 

「はいっ!」

 

俺とシスターは再び教会を目指して歩み始めた。

 

 

 

 

 

「あ、ここです!

良かったぁ……」

 

地図の書かれたメモと照らし合わせながらシスターが安堵の息を吐く。

 

少し遠目に見えている古ぼけた教会。

そして感じる―――――堕天使の気配。

 

(……怪しいな)

 

俺は目を細めながらその協会を見詰める。

 

(……少し調べた方が良いかな……)

 

ともかく一度帰って士織と話した方が良いと判断した俺は、踵を返して口を開く。

 

「じゃぁ、俺はこれで帰るよ」

 

「待ってください!」

 

別れを告げて帰ろうとした俺をシスターが呼び止める。

 

「私をここまで連れてきて下さったお礼を教会で……」

 

「ん〜……それは魅力的だけど……今回は遠慮させてもらうよ」

 

「……でも、それでは……」

 

困ったような表情を浮かべるシスター。

俺はそんなシスターに口を開く。

 

「俺は兵藤一誠。周りからはイッセーって呼ばれてるから、イッセーでいいよ。

シスターさん、君の名前は?」

 

俺が名を名乗ると、シスターは笑顔で応えてくれる。

 

「私はアーシア・アルジェントと言います!アーシアと呼んでください!」

 

「じゃぁ、シスター・アーシア。

また今度会えたら良いね」

 

にこりと微笑みながらそう言う俺。

 

「はい!イッセーさん、必ずお会いしましょう!」

 

深々と頭を下げるシスター……いや、アーシア。

俺も手を振りながら別れを告げて帰路へと着いた。

 

(まずは……士織に報告だな……)

 

何故堕天使がいるのか。

それを確かめなければ。

もしかしたら―――――

 

俺はあの日のことを思い出した。

 

『さようなら……私の愛しい人……』

 

―――――夕麻ちゃんのことがわかるかもしれない。

 

 

俺の歩みは心なしか早歩きになっていた。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

―――――――――――――――――――――

 

 

―――――イッセーとアーシアが出会う前まで時間は遡る。

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

「…………」

 

「…………」

 

オカルト研究部での部活を終えた俺は息抜きに散歩をしていた。

しかし、今は一人の小柄な少女と向き合い、立ち尽くしている。

 

(凄い奴に会っちまったな……)

 

「―――我、【無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)】オーフィス」

 

黒いゴスロリ服に身を包んだ少女はそう名乗った。

 

「【無限の龍神】が俺に何か用か?」

 

「我、おまえが気になる」

 

オーフィスは俺を見詰めながらそう言った。

 

「我とグレートレッドに等しい強さを持つ人間……おまえ、何?」

 

首をこてん、と横に倒しながらそういうオーフィス。

というより俺ってそんな強さだったんだ。

オーフィスから告げられることで自分のバグキャラ加減を思い知った俺。

 

「俺は兵藤士織。

ただの人間だよ」

 

オーフィスはしばしの沈黙の後口を開いた。

 

 

 

「―――――しおりん……」

 

「違う、士織だ」

 

「……失礼、噛みました」

 

「いいや、わざとだ」

 

「噛みまみた」

 

「わざとじゃない!?」

 

「我、噛んだ?」

 

「何故そこで疑問系?!」

 

そんな、やりとりをした。

何故かやり遂げた感を感じる俺。

オーフィスも心なしか満足げである。

 

「…………」

 

「…………」

 

俺とオーフィスは無言でサムズアップをした。

 

 

 

閑話休題

 

 

 

「士織、我と同じ位強い。

だから、グレートレッドを倒すの手伝って欲しい」

 

真剣な眼差しで見詰めながらオーフィスはそう言った。

 

「……なんでグレートレッドを倒したいんだ?」

 

「我、故郷の次元の狭間に戻り、真の静寂を得たい。

だからグレートレッドを倒さなければならない」

 

なるほど、この世界の龍神様もホームシックらしい。

 

「悪いけどその頼みは聞けないな」

 

「そう、残念……」

 

しゅんとした風になるオーフィス。

俺はそんなオーフィスの頭を撫でながら口を開いた。

 

「でもオーフィス。

静寂なんて寂しいだけだろ?」

 

「……?」

 

頭の上に疑問符を浮かべながら俺の手を受け入れるオーフィス。

何処か小動物めいた可愛さがある。

 

「じゃぁ聞くが次元の狭間には何があるんだ?」

 

「……何も……ない」

 

「オーフィスはそんな所に戻りたいと言うが……意味はあるのか?」

 

「それは…………」

 

オーフィスは言葉を詰まらせる。

しばしの沈黙の後、手を握り締めて口を開いた。

 

 

 

「……我の帰る場所あそこしかない……。

あそこ以外我は知らない……」

 

 

 

その言葉を聞いて俺は思った。

なんて寂しい目をしているんだろう。

泣きそうな目はしかし、涙を流さない。

俺はオーフィスの頭ではなく、その小さな頬を撫でた。

 

「……あったかい」

 

オーフィスは俺の手に頬擦りしながら幸せそうにそう呟く。

 

「……なぁ、オーフィス」

 

「何?士織」

 

「俺がお前の―――――居場所になってやる」

 

俺がそう言うとオーフィスは頬擦りするのを止めて俺の顔を見詰めてくる。

 

「士織が我の居場所……?」

 

「あぁ。

俺がオーフィスの居場所だ」

 

オーフィスは数回瞬きをすると、

 

「……それ、良い。

このあったかい手、いつも感じられる」

 

そう言ってオーフィスは再び俺の手に頬擦りをした。

 

 

 

 

 

 

「そう言えばオーフィス。

君には仲間は居るのかい?」

 

「いる。

我、グレートレッド倒すために組織作った。【禍の団(カオス・ブリゲード)】」

 

少し誇らしげにその名前を言うオーフィス。

俺は一体どうしようと考え、ひとまず真実を告げてみることにした。

 

「オーフィス。

そいつらはグレートレッドを倒すのに協力なんてしてくれないぞ?

ただオーフィスの力が欲しかっただけだ」

 

「……我、騙された?」

 

心なしか悲しそうな表情を浮かべているオーフィス。

 

「簡単に言えばそうだな。

だから、そこは早くに抜けた方が良い」

 

「ん。分かった。

士織がそう言うなら、我、抜ける」

 

オーフィスはそう言うと少し残念そうに俺から離れた。

 

「我、そろそろ行く。

早く我の居場所に帰るために」

 

「おう。

待ってるぞオーフィス。

全部終わらせてひと段落ついたら、俺の所に帰ってこい。

そんときは歓迎してやる」

 

「分かった」

 

そしてオーフィスはにこっと―――笑った。

 

(……可愛いじゃん……)

 

不覚にも俺はその笑顔に見惚れてしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本編はいかがでしたでしょうか?

今回キャラ崩壊甚だしい場面が御座いましたがどうか寛大なご判断を……!!
どうしても士織とオーフィスでやらせたかったんですっ!!

そして今回私は思いました……オーフィスのキャラが難しい……!!

もっと原作を読んで理解度を高めたいと思いますっ!!!


それではまた次回お会いしましょう♪

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