遊戯王ARC-V 戦士の鼓動   作:ナタタク

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第101話 選択の代償

「よし、これで全部だな」

権現坂は倒したクローバー校メンバーたちをリアルソリッドビジョンで生み出した縄で縛り、階段の踊り場に集める。

2人とも、激しいデュエルを続けたことでいくつも傷を負っており、権現坂のタスキはちぎれて床に落ちている。

もうこちらに集まってくる相手はいないが、ここでかなり時間を食ってしまった。

今、遊矢とカイトがどうしているのかもわからない。

「急ぎ、遊矢と合流しなければな。行くぞ、柚子」

「ええ」

「はあ、はあ…」

「足音…まだ生き残りがいたか!?」

下り階段から足音が聞こえ、権現坂は柚子を守るように前に出て、デュエルディスクを構える。

だが、上がってきたデュエリストを見た柚子は驚きを見せる。

彼女は急いで、来るはずのないデュエリストに駆け寄る。

「黒咲!?なんでここへ!?」

「黒咲だと…だが、この怪我は!?」

「柚子…権現坂か…なぜお前がいるのかはわからんが、今はいい…」

けがをした理由を権現坂に言わないまま、黒咲は手すりを使い、ゆっくりと上へあがっていく。

右手が使えないため、逆の左腕を頼りにしているうえに折れた肋骨も治っていないため、歩くたびに痛みを感じる。

「黒咲!?カイトのところへ行くつもり!?駄目よ、そんな怪我じゃ!」

「それでも…だ。カイトに…これ以上罪を重ねさせないためにも…」

踊り場までようやく上ることができた黒咲だが、躓いて倒れてしまう。

左腕に力を入れ、どうにか起き上がろうとする黒咲だが、痛みのせいで力が抜けるのを感じた。

「くっ…何?」

自力で立ち上がる力を失っていた黒咲は悔しさに唇をかむが、急に体が宙を浮き、権現坂の肩の上に体が乗る。

「権現坂…」

「理由は移動しながら聞かせてもらうぞ」

「権現坂!黒咲は…」

「そうだ。だが…奴はそれでもあきらめんだろう」

「それは…そうだけど…」

「揺れて傷が痛むかもしれんが、我慢してくれ」

傷に響かないように気を付けながら、権現坂は黒咲を抱えたまま階段を昇っていく。

「…礼は言わんぞ」

「かまわん。仲間のために当然のことをしているだけなのだからな」

 

ユート

手札5

ライフ4000

 

レナード

手札5

ライフ4000

 

「俺の先攻。俺は手札から《カードガンナー》を召喚!」

 

カードガンナー レベル3 攻撃400

 

「《カードガンナー》の効果。デッキの上から3枚までカードを墓地へ送り、墓地へ送ったカードの数×500このカードの攻撃力がアップする」

 

カードガンナー レベル3 攻撃400→1900

 

デッキから墓地へ送られたカード

・彼岸の悪鬼ハロウハウンド

・幻影騎士団リグレットメイス

・幻影騎士団ダスティローブ

 

「墓地へ送られた《ハロウハウンド》の効果。このカードが墓地へ送られたとき、デッキから彼岸魔法・罠カード1枚を墓地へ送ることができる。俺はデッキから《旅人の結彼岸》を墓地へ送る。更に、《ダスティローブ》の効果。このカードを墓地から除外することで、デッキから《ダスティローブ》以外の幻影騎士団カード1枚を手札に加える。俺は《幻影騎士団リグレットメイス》を墓地へ送る。そして、カードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

ユート

手札5→2

ライフ4000

場 カードガンナー レベル3 攻撃1900→400

  伏せカード2

 

レナード

手札5

ライフ4000

 

「ふん…《カードガンナー》は効果を失い、攻撃力は400か…」

レナードはユートが最後に伏せた2枚のカードを見る。

攻撃力の低い《カードガンナー》をわざと攻撃表示で出し、あからさまに攻撃できる状況を作る。

分かりやすい罠だが、問題はその伏せているカードだ。

ユートもまた、カイトと黒咲に匹敵するエクシーズ次元の実力者。

何重に罠を貼っていたとしてもおかしくない。

「俺のターン、ドロー」

 

レナード

手札5→6

 

「俺は手札からフィールド魔法《選択の迷宮》を発動」

ユートを包むように、石造りの迷宮が展開される。

カイトのデュエルを見ているからこそ、ここからレナードが何をしようとするのかは分かる。

「俺は手札から魔法カード《救済の選択》を発動。俺のフィールドにモンスターが存在しないときに発動でき、お前は選択してもらう。1つは君の手札を確認し、その中で最もレベルの低いモンスター1体を特殊召喚する。1つは俺の手札を君が確認し、その中で最もレベルの低いモンスター1体を特殊召喚する。ただし、どちらもモンスターが特殊召喚できない場合、俺はデッキからカードを1枚ドローする。選択するのは君だ…」

ユートは残った2枚の手札を見る。

これらの手札情報をレナードに知られた場合はどうなるか?

どちらにしても、相手はモンスターを特殊召喚するか、カードを1枚ドローする。

情報公開の対象がどちらかとなると、もう選びようがない。

「見せろ、お前の手札を…」

「それが君の選択なら…」

レナードはためらいなく、4枚の手札を見せる。

 

レナードの手札

・選択の苦痛

・融合

・守護者の選択

・絶対王バック・ジャック

 

「俺は手札の《絶対王バック・ジャック》を特殊召喚。そして、《選択の迷宮》に選択カウンターを1つ乗る」

 

絶対王バック・ジャック レベル1 守備0

選択の迷宮 選択カウンター0→1

 

救済の選択

通常魔法カード

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。相手は以下の効果から1つを選択して適用する。

●自分の手札を公開し、その中に存在する最もレベルの低いモンスター1体を相手フィールドに特殊召喚する。その中にこの効果で特殊召喚できるモンスターが存在しない場合、デッキからカードを1枚ドローする。

●相手の手札を確認し、その中に存在する最もレベルの低いモンスター1体を相手フィールドに特殊召喚する。その中にこの効果で特殊召喚できるモンスターが存在しない場合、デッキからカードを1枚ドローする。

 

「そして、カードを2枚伏せ、ターンエンド」

 

ユート

手札2

ライフ4000

場 カードガンナー レベル3 攻撃400

  伏せカード2

 

レナード

手札6→1(手札、及び伏せカード《融合》《選択の苦痛》《守護者の選択》)

ライフ4000

場 絶対王バック・ジャック レベル1 守備0

  伏せカード2

  選択の迷宮(フィールド魔法 選択カウンター1)

 

「俺のターン…ドロー!」

 

ユート

手札2→3

 

「《カードガンナー》の効果!デッキの上からカードを3枚墓地へ送り、攻撃力アップ」

 

カードガンナー レベル3 攻撃400→1900

 

デッキから墓地へ送られたカード

・貪欲な壺

・幻影騎士団サイレントブーツ

・ダメージ・ダイエット

 

「そして、手札から《幻影騎士団ラギッドグローブ》を召喚」

 

幻影騎士団ラギッドグローブ レベル3 攻撃1000

 

「レベル3の《カードガンナー》と《ラギッドグローブ》でオーバーレイ!戦場に倒れし騎士たちの魂よ。今こそ蘇り、闇を切り裂く光となれ!エクシーズ召喚!ランク3!《幻影騎士団ブレイクソード》!」

 

幻影騎士団ブレイクソード ランク3 攻撃2000

 

「オーバーレイユニットとなった《ラギッドグローブ》の効果。このカードをエクシーズ素材としてエクシーズ召喚に成功したモンスターの攻撃力は1000アップする」

《幻影騎士団ラギッドグローブ》の幻影が《幻影騎士団ブレイクソード》に宿り、体に宿り青い炎の勢いが強くなる。

 

幻影騎士団ブレイクソード ランク3 攻撃2000→3000

 

「《ブレイクソード》の効果。1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、お互いのフィールドのカードを1枚ずつ破壊することができる。俺は俺の伏せカードと《選択の迷宮》を破壊する」

《幻影騎士団ブレイクソード》の体から青い波紋が発生し、周囲を包囲する石造りの壁にひびが入り始めていた。

「やはり《選択の迷宮》を狙ってきたか、だがそうはさせん。俺はカウンター罠《守護者の選択》を発動。カードを破壊する効果を無効にする」

分かっていたとはいえ、再び選択の機会を押し付けられたことにユートは顔をしかめる。

「そんなに悪い話じゃないさ。確かに、選択の1つは効果を無効にしたモンスターを破壊するがあるが、もう1つの選択もある。俺がカードを1枚ドローするだ。《ブレイクソード》の効果は1ターンに1度。次のターン、もう1度使うチャンスがあるということにならないか?」

「だが…俺が選択することで、選択カウンターが乗るだろう?」

どちらにしても、こちらにとってはデメリットでしかない。

おまけに、選択カウンターを2つ取り除くことでデッキから新しい選択魔法・罠カードがセットされてしまう。

たとえ《幻影騎士団ブレイクソード》を生き延びさせ、もう1度訪れるであろう効果発動のチャンスを得たとしても、再び防がれるのがおちだ。

「俺は…《ブレイクソード》を破壊する」

《幻影騎士団ブレイクソード》はユートの宣言と同時に光の粒子と化して消滅する。

 

選択の迷宮(フィールド魔法) 選択カウンター1→2

 

守護者の選択

カウンター罠カード

(1):手札・フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスター効果が発動したときに発動できる。その発動を無効にする。その後、相手は以下の効果から1つを選択して適用する。

●効果の対象となったモンスターを破壊する。

●相手はデッキからカードを1枚ドローする。

 

「それは残念だ…」

「この瞬間、《ブレイクソード》の効果発動!エクシーズ召喚されたこのカードが破壊された場合、俺の墓地に存在する同じレベルの幻影騎士モンスター2体をレベルを1つ上げた状態で特殊召喚する。俺は《ラギットグローブ》と《サイレントブーツ》を特殊召喚!」

 

幻影騎士団ラギットグローブ レベル3→4 攻撃1000

幻影騎士団サイレントブーツ レベル3→4 攻撃200

 

「そして、レベル4の《ラギットグローブ》と《サイレントブーツ》でオーバーレイ!闇の中で目覚めし宝石騎士の屍よ、闇の中でよみがえり、戦場へ向かえ。エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!《暗遷士カンゴルゴーム》!」

青白い鎧のヒビから青い水晶を露出させ、全身から紫色のオーラを放ち続けている、変わり果てたジェムナイトがカチャリ、カチャリと足音をたてながらユートのフィールドに現れる。

 

暗遷士カンゴルゴーム ランク4 攻撃2450

 

「《ダーク・リベリオン》ではなく、《カンゴルゴーム》を召喚したか…」

「バトル!《カンゴルゴーム》で《絶対王バック・ジャック》を攻撃!」

《暗遷士カンゴルゴーム》が右腕の巨大な筒状の物体をそのまま《絶対王バック・ジャック》に向けて振り下ろす。

「更に俺は罠カード《幻影翼》を発動!この効果で、《カンゴルゴーム》の攻撃力を500アップさせる!」

(このタイミングで《幻影翼》を…?)

《暗遷士カンゴルゴーム》には貫通効果がなく、攻撃力をアップさせたとしても、レナードにダメージを与えることができない。

赤黒い光の翼を得た《暗遷士カンゴルゴーム》の筒の一撃を受けた《絶対王バック・ジャック》は消滅する。

 

暗遷士カンゴルゴーム ランク4 攻撃2450→2950

 

「どういうつもりかは分からないが、俺はここで《バック・ジャック》の効果発動。このカードが墓地へ送られたとき、デッキの上から3枚を確認し、それらを好きな順番で並べ替える」

 

並びかえられたカード

・宝札の選択

・拒絶の選択

・代価の選択

 

「俺はカードを1枚伏せ…ターンエンド」

 

ユート

手札3→1

ライフ4000

場 暗遷士カンゴルゴーム(《幻影翼》装備) ランク4 攻撃2950

  伏せカード2

 

レナード

手札1(手札、及び伏せカード《融合》《選択の苦痛》)

ライフ4000

場 伏せカード1

  選択の迷宮(フィールド魔法 選択カウンター2)

 

「俺のターン、ドロー」

 

レナード

手札1→2

 

「俺は手札から魔法カード《宝札の選択》を発動。俺のフィールドに《選択の迷宮》が存在するとき、デッキからカードを2枚ドローする。そして、ユート…。君の選択はどうする?」

「俺はデッキからカードを2枚ドローする」

「即決か…」

ためらいなく、2枚ドローすることを選んだユートにレナードは違和感を抱く。

確かに、2枚無条件にドローするアドバンテージは大きいものの、もう1つの選択であるデッキからカードを1枚手札に加えるというのもかなりのうまみがある。

当然一瞬でも悩むものだが、ユートはすぐに選んだ。

カイトとのデュエルで発動したことがあるとしても、それだけでは納得がいかない。

 

選択の迷宮 フィールド魔法 選択カウンター2→3

 

「俺は速攻魔法《手札断札》を発動!お互いに手札を2枚墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドローする!」

 

手札から墓地へ送られたカード

レナード

・拒絶の選択

・代価の選択

 

ユート

・ネクロ・ガードナー

・幻影騎士団フラジャイルアーマー

 

「手札交換…?攻撃力アップ…まさか!」

「俺は《カンゴルゴーム》をリリースし、罠カード《闇のデッキ破壊ウイルス》を発動!宣言するのは罠カード!!」

《暗遷士カンゴルゴーム》の姿が黒いウイルスへと変化していき、レナードのフィールドを侵食していく。

《闇のデッキ破壊ウイルス》の発動に気付くのが一歩遅れたことにレナードは顔をしかめる。

「このカードの効果は分かっているな。攻撃力2500以上の闇属性モンスター1体をリリースし、魔法・罠カードのどちらかを宣言する。そして、相手フィールド・手札・相手ターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカードをすべて確認し、その中で宣言したカードをすべて破壊する。さあ、貴様の手札を見せろ。レナード!」

「やってくれるな…」

「カイトが戦ってくれたおかげだ…」

レナードは静かに3枚の手札すべてをユートに公開するとともに、伏せていた《選択の苦痛》を墓地へ送る。

魔法・罠カードを満載したレナードのデッキにとって、《闇のデッキ破壊ウイルス》はまさに天敵のカードだった。

 

レナードの手札

・融合

・苦難の選択

・裏切りの選択

 

「罠カードは《苦難の選択》のみか。そのカードを墓地へ送ってもらうぞ」

「だが、これ以降対象となるのは3ターンの間に俺がドローしたカードのみだ。俺は《選択の迷宮》の効果発動。選択カウンターを2つ取り除き、デッキに存在する選択と名の付く魔法・罠カード1枚をセットする。俺はデッキから《惑わしの選択》をセット。そして、この効果でセットしたカードはそのターンでも発動できる」

フィールドを包むウイルスだが、《惑わしの選択》には侵食しない。

レナードの言う通り、《闇のデッキ破壊ウイルス》の効果が発生するのはここからはドローしたカードのみ。

デッキからサーチしたカード、もしくはこのようにデッキから直接セットしたカードであれば対象にならない。

ただし、あくまでもそれは《選択の迷宮》と選択カウンターが存在すればこそで、綱渡り状態だ。

「俺はこれで、ターンエンド」

 

ユート

手札1

ライフ4000

場 なし

 

レナード

手札2(《融合》《裏切りの選択》)

ライフ4000

場 伏せカード1(《惑わしの選択》)

  選択の迷宮(フィールド魔法 選択カウンター3→1)

 

「俺のターン、ドロー!」

 

ユート

手札1→2

 

「俺は手札から《RUM-埋葬されし幻影騎士団》を発動!墓地の幻影騎士団エクシーズモンスター1体を特殊召喚する。俺は《幻影騎士団ブレイクソード》を特殊召喚」

 

幻影騎士団ブレイクソード ランク3 攻撃2000

 

「そして、特殊召喚したモンスターよりランクが2つ高い闇属性エクシーズモンスターにランクアップする!」

《幻影騎士団ブレイクソード》が上空のオーバーレイネットワークの中へ消えていく。

そして、その中で肉体が《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》へと変化するものの、更に翼がステンドガラスのようなきらびやかなものへと変わっていき、骨でできた鎧を胴体に装着する。

「煉獄の底より、いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!出でよ、ランク5!《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》!」

 

ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン ランク5 攻撃3000

 

「《埋葬されし幻影騎士団》の効果により、俺はこのターンバトルフェイズを行えない…。俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

ユート

手札2→0

ライフ4000

場 ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン(ORU1) ランク5 攻撃3000

  伏せカード1

 

レナード

手札2(《融合》《裏切りの選択》)

ライフ4000

場 伏せカード1(《惑わしの選択》)

  選択の迷宮(フィールド魔法 選択カウンター1)

 

RUM-埋葬されし幻影騎士団(ベアリアル・ファントム・ナイツ)(アニメオリカ・効果調整)

通常魔法カード

(1):自分の墓地に存在する「幻影騎士団」Xモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、そのモンスターよりもランクが2つ高い闇属性Xモンスター1体を対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。この効果を発動したターン、自分はバトルフェイズを行えない。

 

「攻撃力3000のモンスターをたった1枚のカードで召喚したことは評価できるが、俺にダイレクトアタックするチャンスを逃すとはな」

「チャンスとは思っていない。貴様が《選択の迷宮》で伏せたカードがそれに対応するカードだと言うならな」

《惑わしの選択》の効果はカイトのデュエルで使われていないカードのため、よくわからない。

だが、わざわざ《闇のデッキ破壊ウイルス》の影響下では貴重な選択カウンターを取り除いてまで伏せたカードであり、フィールドががら空きになっている状況では、こちらの攻撃に対応するカードと見ても不自然ではない。

たった1枚の伏せカードだけでも、レナードのような相手では油断できない。

「俺のターン、ドロー」

 

レナード

手札1→2

 

ドローしたカード

・与奪の選択

 

「こいつは魔法カード。よって、《闇のデッキ破壊ウイルス》の効果は受けない。俺は《与奪の選択》を発動。こいつは《選択の迷宮》が存在するときにだけ発動できる。《選択の迷宮》に選択カウンターを2つ乗せるか、お前がライフを1500失うか。どちらかを決めるのは当然、お前だ」

「当然だ。ライフを1500失うのを選ぶ。ぐぅ…!」

宣言と同時に、体が紫のオーラに包まれ、ユートの肉体にじわじわと倦怠感が侵食していく。

脂汗を流しながらも、どうにか耐えてたってカードを操作するだけの体力は維持していた。

(く…!《ダメージ・ダイエット》は墓地から除外することで、このターン俺が受ける効果ダメージを半分にすることができる。だが、ライフを失うは効果ダメージではない以上、その効果は使えない…!)

 

ユート

ライフ4000→2500

 

選択の迷宮(フィールド魔法) 選択カウンター1→2

 

与奪の選択

速攻魔法カード

(1):自分フィールドに「選択の迷宮」が存在する場合にのみ発動できる。相手は以下の効果から1つを選択して適用する。

●相手フィールドに存在する「選択の迷宮」に選択カウンターを2つ乗せる。

●自分は1500LPを失う。

 

「俺は手札の《融合》を墓地へ送り、エクストラデッキの《審判者カフカ》の効果発動。墓地の《与奪の選択》、《宝札の選択》、《守護者の選択》を除外し、このカードを特殊召喚する」

「来たか…!」

カイトに引導を渡した悪魔の審判者が今度はユートを葬ろうとフィールドに舞い降りる。

 

審判者カフカ レベル10 攻撃?

 

「もう効果は知っているな?こいつに自分の最も攻撃力の高いモンスター1体を差し出すか、それとも攻撃力を今俺のフィールドに存在する選択カウンターの数×1000にするか、選んでもらうぞ」

「…選択カウンター×1000を選ぶ。《ダーク・レクイエム》は渡さん!」

 

審判者カフカ レベル10 攻撃2000

選択の迷宮(フィールド魔法) 選択カウンター2→3

 

「だが、その苦労は無駄に終わる。俺は手札から魔法カード《裏切りの選択》を発動。こいつはお前の墓地のモンスター1体を俺のフィールドに特殊召喚するか、お前のフィールドのモンスター1体のコントロールを得る。だが、《カフカ》の効果発動。俺のフィールドの選択カウンターを3つ取り除くことで、選択権は俺に映る。お前の《ダーク・リベリオン》の進化形、《ダーク・レクイエム》のコントロールはもらうぞ」

「くそ…!」

《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》の瞳の色が無色となり、レナードのフィールドに移動する。

これで、ユートのフィールドはがら空きになったうえに、ライフも2500にされてしまった。

 

選択の迷宮(フィールド魔法) 選択カウンター3→0→1

 

裏切りの選択

通常魔法カード

このカード名のカードは1ターンに1度しか使用できない。

(1):相手は以下の効果から1つを選択して適用する。

●自分フィールドのモンスター1体のコントロールを相手に渡す。

●自分の墓地に存在するモンスター1体を相手フィールドに特殊召喚する。なお、その場合特殊召喚するモンスターを選ぶのは相手になる。

 

「バトルだ。《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》でダイレクトアタック。君自身のモンスターの手で新たな世界へ生まれ変わるがいい!」

《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》が翼を展開され、牙に稲妻を宿した状態でユートに突撃する。

「これは…!?」

攻撃命令の直後、部屋に入ってきた柚子、権現坂、黒咲はユートのモンスターであるはずの《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》に似たモンスターの攻撃がユートに迫るのを見る。

「遊矢!!」

ユートが主導権を握っていることに気付いていない柚子は彼が負けるかもしれないという恐怖を振り切るように遊矢の名を呼ぶ。

「俺は墓地の《ネクロ・ガードナー》の効果発動!このカードを墓地から除外することで、相手モンスター1体の攻撃を無効にする!」

ユートの目の前に《ネクロ・ガードナー》の幻影が現れ、稲妻の牙を両手で受け止める。

「《ネクロ・ガードナー》…《手札断札》の時に墓地へ送っていたか。だが、まだ《審判者カフカ》の攻撃が残っている。《審判者カフカ》でダイレクトアタック」

《審判者カフカ》の書物のページが開き、その中からカイトが描かれたページをユートに見せる。

すると、そのページの中から黒いカイトの幻影が現れる。

「君の仲間が君も新しい世界へ連れていきたいみたいだな」

「カイトのことを…馬鹿にするな!!」

確かに、カイトの仲間をカードにかえた行為は許されるものではない。

たとえそれがレナードの口車に乗せられる形であったとしてもだ。

だが、少なくともカイトはエクシーズ次元を守るために手を尽くしていた。

そんな彼を侮辱するようなレナードの言葉と行動を許すことができなかった。

カイトの幻影がユートの迫り、彼の腹部に拳を叩き込む。

「が…!!」

メリメリと腹部にめり込んでいき、ユートの口から逆流した胃液が出る。

幻影が姿を消すと、ユートは腹部を抑えながら片膝をついた。

 

ユート

LP2500→500

 

「俺は罠カード《ショック・ドロー》を発動。俺がこのターン受けたダメージの合計1000につき1枚、デッキからカードをドローする!」

「俺はこれで、ターンエンドだ。《裏切りの選択》の効果でコントロールを奪った《ダーク・レクイエム》はお前のフィールドには戻らないからな」

 

ユート

手札0→2

ライフ500

場 なし

 

レナード

手札0

ライフ4000

場 審判者カフカ レベル10 攻撃2000

  ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン(ORU1) ランク5 攻撃3000

  伏せカード1(《惑わしの選択》)

  選択の迷宮(フィールド魔法 選択カウンター1)

 

「遊矢…じゃない。ユートなの…?」

このターンを生き延びたユートの声を聴いた柚子は今の遊矢が遊矢ではないことに気付く。

「どういうわけか分からないが、今の遊矢はユートということか。だが、さっきの幻影は…」

黒咲はレナードのモンスターが出したカイトの幻影が気がかりだった。

もうすでにカイトはレナードに倒されてしまったのかという最悪の可能性が頭をよぎる。

レナードとユートの発言も、その可能性が否定できない内容だった。

「奴のライフは4000なうえに、攻撃力3000と2000のモンスターが1体ずつ。対して遊矢…じゃない、ユートのライフはわずか500でモンスターもいない…」

「ユート…」

(《ダーク・レクイエム》…なるほど、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》をオーバーレイユニットとすることで初めて真価を発揮できるモンスターか…)

《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》をオーバーレイユニットとした《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》は2つの効果を手にする。

1つはオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手モンスター1体の攻撃力をすべて奪う。

もう1つはオーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手のモンスター効果の発動を無効にし、破壊する。

そして、墓地のエクシーズモンスター1体を特殊召喚する。

どちらもオーバーレイユニットの使用が前提とはいえ、有用な効果だ。

だが、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》をオーバーレイユニットとしていない以上、今の《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》は攻撃力3000のただのモンスターでしかない。

「さあ、もうあきらめてカードになるといい。心配するな、目覚めたときには新世界だ」

「新世界…貴様らアカデミアはエクシーズ次元を…ほかの次元を破壊して一体何がしたい!?」

「簡単なことだ。すべての次元を1つにして理想郷を作るのさ。極めて効率的な方法で、だ」

「効率的な方法だと!?」

「そうだ。そのためにはどうしてもエネルギーが必要だ。カードに変えた人間のエネルギーはクリーンで上質だ。特に、デュエリストがな」

「貴様ら…人間を、人間を何だと思っている!?」

目の前の男は他の次元の人間を人間としても見ていない。

そんなレナードの言葉にユートの怒りが燃え上がる。

そのユートの表情を見ても、レナードに変化はなかった。

「当然だろう?水35リットル、炭素20キログラム、アンモニア4リットル、石灰1.5キログラム、リン800グラム、フッ素7.5グラム、鉄5グラム、ケイ素3グラム、その他少量の15の元素に遺伝子情報。これが人間の材料だととある錬金術師が言っている。遺伝子情報は血を少し加えれば済む話だ。それが混ざった存在でしかない人間を崇高な目的のため、次元を統一するためのエネルギーにしてやっているんだ。むしろ感謝してもらいたいくらいだな。君たちにも、そしてカイトにも」

レナードはカード化したばかりのカイトのカードを手にする。

「くそ…カイト…」

「ひどい…!」

カイトが倒れたことを確認してしまった黒咲は崩れ落ち、柚子は目に涙を浮かべながら口元を抑える。

権現坂は顔を見せないように背を向けると、壁に拳を叩きつけた。

「安心しろ。君たちもすぐにエネルギーに変えてやる。そして…」

「黙れ…」

「何?」

「命を…人を道具としてしか考えられない奴になぜ理想郷が作れる!?寝言を言うなぁ!!」

ユートの叫びと共に、ファントムライトが展開される。

ペンデュラムに蓄積された召喚エネルギーが一瞬激しく放出されると、衝撃波となって周囲を襲う。

「ぐう…これは…!」

柚子と黒咲を両手で抑えながら、襲ってきた衝撃波に耐えた権現坂はユートと、なぜか遊矢のレナードへの激しい怒りが感じられた。

命を踏みにじり、デュエルを汚す彼らを許すことができない。

その怒りのすさまじさは彼の想像を超えていた。

「そんなに理想郷がほしいなら、お前が消えろ!消えなければならないのは、命と…心の重さを理解できない貴様らだ!」

「ふっ…命?心?凡人はその言葉にしがみつく。まるで、命と心が大切だというお題目を掲げたらなんでも正義になると思っているかのように…」

「凡人だからこそだ!貴様のような男になるくらいなら、凡人のままでいい!俺のターン!!」

 

ユート

手札2→3

 

「俺は手札から魔法カード《聖天使の施し》を発動!俺のフィールドにカードがない時、デッキからカードを2枚ドローし、手札1枚を墓地へ捨てる!」

一番求めていたカードの発動に成功したユートは即座にカードをドローする。

それを見た彼の眼が大きく開く。

(これは…!?)

このカードは自分のデッキに入っているはずのないカード。

なぜそのカードが入っているのかはわからないが、だが、その意味は理解できた。

 

手札から墓地へ送られたカード

・幻影騎士団シャドーベイル

 

「そして、手札の《幻影騎士団スエサイドシールド》をセッティング。《スエサイドシールド》のペンデュラム効果発動!俺のフィールドにモンスターが存在しないとき、このカードを破壊してデッキからカードを1枚ドローする!そして、墓地の《幻影騎士団リグレットメイス》の効果発動!墓地の《幻影騎士団シャドーベイル》を除外し、墓地のこのカードとエクストラデッキの《スエサイドシールド》をセッティングする!」

破壊されたばかりの《幻影騎士団スエサイドシールド》が《幻影騎士団リグレットメイス》と共に宙を舞い、光の柱を生み出す。

「更に、《スエサイドシールド》のペンデュラム効果発動!俺のフィールドのモンスターの数が相手よりも少ない場合、墓地のレベルの異なる幻影騎士団モンスター2体をペンデュラム召喚できる!生と死のはざまにさまよう魂よ、反逆の時が来た。今こそ現世に舞い戻り、寄せ来る敵を焼き尽くせ。ペンデュラム召喚!現れろ、《幻影騎士団ラギッドグローブ》、《幻影騎士団フラジャイルアーマー》!」

 

幻影騎士団ラギッドグローブ レベル3 攻撃1000

幻影騎士団フラジャイルアーマー レベル4 攻撃1000

 

「更に、この効果でペンデュラム召喚されたモンスターのレベルはその2体のレベルの合計となる!」

 

幻影騎士団ラギッドグローブ レベル3→7 攻撃1000

幻影騎士団フラジャイルアーマー レベル4→7 攻撃1000

 

「レベル7のモンスターが2体…あのモンスターを召喚するつもりか?」

「レベル7の《ラギッドグローブ》と《フラジャイルアーマー》でオーバーレイ!闇の帳を切り裂きしは、新たな力を得た反逆の牙!!エクシーズ召喚!現れろ、ランク7!《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》!」

 

ダーク・アンセリオン・ドラゴン ランク7 攻撃3000

 

「オーバーレイユニットとなった《ラギッドグローブ》の効果発動!攻撃力を1000アップする!」

 

ダーク・アンセリオン・ドラゴン ランク7 攻撃3000→4000

 

「そして、《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手モンスター1体の攻撃力を半分奪い、奪った数値分俺のライフを回復する。俺は《ダーク・レクイエム》を選択する!」

紫の稲妻が《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の翼から放たれると、それにこたえるように《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》の翼からも稲妻が発生する。

互いの稲妻がぶつかり合い、エネルギーが《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の体に吸収されていく。

 

ダーク・アンセリオン・ドラゴン ランク7 攻撃4000→5500

ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン ランク5 攻撃3000→1500

 

ユート

ライフ500→2000

 

取り除かれたオーバーレイユニット

・幻影騎士団スエサイドアーマー

 

「そして、手札から装備魔法《リベリオン・ウイング》を《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》に装備!このカードは闇属性・ドラゴン族エクシーズモンスターにのみ装備でき、そのモンスターの攻撃力を1000アップさせる」

《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の背中に黒いオーラが宿り、力を得たドラゴンは激しく咆哮する。

 

ダーク・アンセリオン・ドラゴン ランク7 攻撃5500→6500

 

「バトルだ!《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》で《審判者カフカ》を攻撃!」

「《審判者カフカ》の攻撃力は2000!この攻撃が通ったら、ユートの…!」

《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》が天井を突き破り、真っ暗な空のもとで一回転した後で《審判者カフカ》にめがけて一直線に突撃する。

「そううまくいくと思ったか!俺は速攻魔法《惑わしの選択》を発動!相手モンスター1体を選択し、貴様はそのモンスターの攻撃力を0にするか、その攻撃力分のダメージを受けるかの選択をしなければならない!貴様のがんばりすぎだな!」

ユートのライフは《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の効果で回復しているとはいえ、《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の攻撃力は6500で、それを大きく上回っている。

しかも、攻撃力を0にしてとしても戦闘は続行となり、《審判者カフカ》の迎撃ダメージでユートが敗北してしまう。

 

惑わしの選択

速攻魔法カード

(1):相手フィールドに存在するモンスター1体を対象に発動できる。相手は以下の効果から1つを選択して適用する。

●そのモンスターの攻撃力を次の自分のスタンバイフェイズ時まで0にする。

●そのモンスターの攻撃力分のダメージを自分は受ける。

 

「どちらにしても、貴様の負けだな。このまま我らの理想郷へ旅立つがいい!」

「終わるのは貴様だ!俺は手札から《二色眼との接触》を発動!俺のフィールドのレベル、またはランクが7のドラゴン族モンスター1体をリリースする!俺は《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》をリリース!」

「何!?」

攻撃を仕掛けようとしていた《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》が消滅し、《惑わしの選択》が不発に終わる。

「そして、手札・デッキ・墓地から攻撃力2500のペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する。俺は手札の《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》を特殊召喚!」

「そのカードって…遊矢の!?けど…」

遊矢のエースカードであるはずの《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》がユートの前に現れ、《審判者カフカ》に向けて咆哮する。

その方向はは主である遊矢自身の怒りを表しているようだった。

 

オッドアイズ・ファントム・ドラゴン レベル7 攻撃2500

 

二色眼との接触

速攻魔法カード

このカード名のカードの効果は1ターンに1度しか発動できない。

(1):自分フィールドのレベル、またはランクが7のドラゴン族モンスター1体をリリースして発動できる。手札・デッキ・墓地から元々の攻撃力が2500のドラゴン族ペンデュラムモンスター1体を特殊召喚する。

 

「ピンチを脱したようだが、攻撃力2500の《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》程度では俺を倒すことはできないぞ!」

「いいや、貴様は勘違いしている。貴様を倒すのは…俺たちだ!俺は墓地の《リベリオン・ウィング》の効果発動!墓地のこのカードと、エクストラデッキ・墓地に表向きで存在する闇属性・ドラゴン族エクシーズモンスター1体を除外することで、俺のフィールドのドラゴン族ペンデュラムモンスター1体の攻撃力を除外したモンスターの元々の攻撃力分アップする!」

「な…!?」

「俺たちの怒りを受けろ!!」

墓地へ送られた《リベリオン・ウィング》が《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》と共に消滅し、フィールドに《ダーク・アンセリオン・ドラゴン》の幻影が姿を現す。

《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》のらせん状の炎と紫の稲妻が融合したエネルギーが凝縮されていく。

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン レベル7 攻撃2500→5500

 

リベリオン・ウィング

装備魔法カード

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか発動できない。

闇属性・ドラゴン族Xモンスターにのみ装備可能。

(1):装備モンスターの攻撃力が1000アップする。

(2):このカードが墓地に存在するとき、このカードとEXデッキ・墓地に表向きで存在する闇属性・ドラゴン族Xモンスター1体を除外することで発動できる。自分フィールドのドラゴン族Pモンスター1体の攻撃力はこの効果で除外したモンスターの元々の攻撃力分アップする。この効果は相手ターンでも発動できる。

 

「そして、《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》は相手モンスターと戦闘を行うとき、相手への戦闘ダメージを倍にする!」

「《審判者カフカ》の攻撃力は2000…《オッドアイズ》の攻撃力は5500。俺が受けるダメージは7000…!」

「これが俺たちの選択だ!《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》で《審判者カフカ》を攻撃!逆襲のスパイラル・デストラクション!」

稲妻を宿した螺旋のブレスが《審判者カフカ》の胴体を貫き、レナードに襲い掛かる。

その炎をまともに受けたレナードは吹き飛び、後ろの壁に激突した。

「ぐおおおお!!!!」

 

レナード

ライフ4000→0

 


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