やはり俺に負の感情が無いのは間違っている   作:ハナハピ

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これはヒッキーにが送るヒッキーによるヒッキーのための物語です。

八幡の性格はあまり変えてないつもりです。


文才ないですが、それでもよければどうぞ。



やはり俺に視線が集まるのはまちがっている。

「おにーちゃーん!!起きてー!!」

 

「…おーう…」

 

いつも通り下の階から聞こえる妹の声で目覚めた俺は、眠気を吹っ飛ばすべく洗面所へと向かう。

バシャバシャと顔に水をかけ、見事眠気を吹っ飛ばす事に成功した俺は、妹が待つリビングへ。

 

「おはよ、お兄ちゃん」

 

「ああ、お早う。小町」

 

比企谷小町。

それが俺の妹の名だ。

 

「飯はー?」

 

「はいはーい、もうすぐですよー」

 

俺の家は両親が共働きなので、朝や夜は小町か俺が料理している。

いや、正確に言えば小学生の頃まではまだ俺が作っていた。

けど、まあ、よく出来た妹だからな。俺が中学2年となった今では小学6年生の小町が作っている。なので実質これから料理をして行くのは小町だ。

 

「お兄ちゃん、もう小町の迎えに来ないのー?小町の同級生が会いたがってるよー?」

 

「いや、俺に会いたい奴なんてそうそう居ないだろ。今も女子に呼び出されて告白されるドッキリとかやられてるからね?まあ断ってるが」

 

アレ、断らずにOK出したら絶対物陰から知らない奴らが出てきて「プークスクスw」って笑いものにされんだろ。

俺の家の家訓が《お前はモテない》じゃなかったら危なかった。

今更だけどこの家訓俺限定じゃん家訓じゃねーじゃん。

 

「いやー、それ多分ガチだと思うんだけどなぁ…。お兄ちゃんの鈍感」

 

「ばっかお前。俺超鋭いだろ。鋭すぎて自分の事を諦めたレベルだぞ」

 

もう俺悟り開けるだろ。

 

「まあ、お兄ちゃんだから諦めたよ小町は。じゃあ小町先行くからね〜鍵よろしく!」

 

「あいよ〜」

 

さて、俺も学校行きますかね。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「(ねぇ、あの人かっこ良くない?)」

 

「(ホントだ!ヤバイ超タイプ!)」

 

「(話掛けて来なよ〜)」

 

「ハァ…」

 

またか。

周りから来るこの視線。

そしてヒソヒソ話。

俺どんだけ嫌われてんだよ…。

 

「おはよ〜比企谷君」

 

「ああ、おはよう」

 

まさか俺に挨拶してくれるなんて…。

いい人だ…えっと…名前わかんない人。

 

その後、何人かの見知らぬ女子生徒に挨拶をされ、俺はちょっと感極まっていた。

いい人多いなこの学校。

男子からは一度も声かけられなかったが。

 

上履きに履き替えようと下駄箱を開けると、そこには一通の手紙が。

ああまたか。

なんだよこの学校偽告白流行ってんの?

 

一応貰ったものなので、内容を読んでから、鞄を中にしまう。

そのまま教室に歩いて行き、教室のドアを開けると、大体の女子が此方を向いた。

ああ、うん、また俺の悪口言ってたのね。

俺めっちゃ嫌われてんな…。

 

「おっはよ!比企谷!!」

 

「ん、おはよう折本」

 

鞄を置いた俺に話掛けてきたのは折本だった。

こいつは俺に分け隔て無く話掛けて来てくれるいい奴だ。

 

「ねぇ比企谷。比企谷って部活入ってないよね。それってなんで?」

 

「ん、ウチは両親共働きでな。俺が部活入ったら妹が一人になっちまうだろ?」

 

「うわ、何それウケる」

 

「いや、ウケねぇから…」

 

唐突の質問だったので思わず本当の事を話してしまった。

ヤベェな他の人からシスコンキモッとか言われて無いよな?

 

「ホラ、折本も早く戻れ。先生来るぞ」

 

「ん、そだね。……ねぇ比企谷。放課後、さ…一緒に…帰らない?」

 

そう言った折本の頬は少し赤く、何故かモジモジしている。トイレ?

 

「んー、少し用事あるが、それが終わったら大丈夫だな」

 

俺は放課後呼び出されてるしと続けようとしたが、身を乗りだした折本によって続けられなかった。

 

「ほ、ホント!?」

 

「お、おう…」

 

俺は折本の余りの必死さにちょっとビビっていたが、なんとか返事をする。

 

「よ、良かったぁ…」

 

「何がだ?」

 

俺が折本に尋ねると、折本は顔を真っ赤にしながら「な、なんでもないッ!!」と言って自分の席に戻っていった。

 

……何が良かったんだ?

 

 




感想、評価、指摘お待ちしています。

覚悟は出来てるので、どんどん下さいm(_ _)m


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