東方怪人録~怪人たちの幻想入り~   作:Dr.クロ

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異変解決に乗り出た鬼矢と霊夢達、その道中で妖怪の姉妹と出会う。



第三十八章~妖怪姉妹~

前回、イナゴ怪人の襲撃を受けた鬼矢達はイナゴ怪人を追って博麗神社から出発した。

 

鬼矢「そろそろ妖怪の山だな」

 

魔理沙「んでよ鬼矢、どうやってあのイナゴ怪人を探すんだ?」

 

前を見ながら言うフェニックスファントムに魔理沙は質問する。

 

鬼矢「そこはまあ気配とかで」

 

メリー「つまりいつも通りの行き当たりばったりになるかもしれないんですね;」

 

そう言ったフェニックスファントムのにメリーは眉間を揉む。

 

霊夢『あの、提案なんですけど文さんに会うのはどうですか?文さんなら妖怪の山詳しいですし』

 

蓮子「あー、確かにあの人なら詳しそうね」

 

そんなメンバーへとそう書いて提案する霊夢に蓮子は同意する。

 

鬼矢「んじゃ霊夢の提案通りまずは文に会いに行くか」

 

誰もが賛成していざ、妖怪の山に行こうと進路を向けようとし……

 

???「ちょっとそこの人達~」

 

下から呼び止められて誰もが下を見る。

 

そこには2人組の女性と少女がいた。

 

見覚えのない者達だったので顔を見合わせてから全員で2人の前に降りる。

 

鬼矢「誰だ?お前らは」

 

女性→文花「名乗るならそっちからだけど…まぁ良いか、私は虹霓(こうげい) 文花(あやか)。この子は義理の妹の…」

 

少女→葉「せ、瀬笈(せおい)葉(は)と言います」

 

フェニックスファントムから戻りながらの鬼矢の問いに女性は名乗り、少女も緊張した感じで名乗る。

 

魔理沙「文花に葉か。私は霧雨魔理沙。よろしくな!」

 

蓮子「宇佐見蓮子よ宜しくね」

 

それに魔理沙達も名乗る中で鬼矢は葉にんー?となる。

 

なんと言うか見た目は普通の少女なのだが、違和感があるのだ。

 

鬼矢「(なんだ?この違和感は……どっかで感じたことが…)」

 

霊夢『文花さん達って妖怪ですか?』

 

うーむと唸る鬼矢の隣で霊夢が質問する。

 

文花「直球ね。まぁ、そうよ。私は花の妖怪でこの子は植物の妖怪なのよ」

 

葉の頭をポムポムしながら文花は霊夢の問いに答える。

 

メリー「花の妖怪…」

 

文花「やっぱりほとんどが動物とかの妖怪が多いから珍しいかしら?」

 

鬼矢「あーそうじゃなくてな…実は」

 

考え込むメリーの反応からそう聞いた文花に鬼矢は頭を掻いてから今までの経緯を説明する。

 

文花「そんな異変が起きていたのね…」

 

鬼矢「何か心当たりはあるか?」

 

そう聞かれて文花はうーんと唸る。

 

流石に花の妖怪だからと言うので分からないかと鬼矢が思っていると……

 

文花「もしかしてあの人の仕業かな?」

 

あの人と文花の言うのに誰もが顔を見合わせた後に鬼矢が真剣な顔で聞く。

 

鬼矢「おい、そのあの人ってのは誰だ?」

 

文花「あー…んー…」

 

流石に初対面の者にそこまで言うのはどうかと言う感じで唸る文花に流石に無理かと鬼矢も唸る。

 

少し悩んだ顔をした後に文花はスペルカードを取り出す。

 

文花「ここは1つ弾幕ごっこで勝てたらで良いかしら?」

 

魔理沙「いいぜ。なら私が相手をするぜ!」

 

提案する文花にすぐさま魔理沙が受ける。

 

他のメンバーも異論はないので距離を取って離れた場所で見守る。

 

文花「それじゃあ」

 

魔理沙「始めるぜ!」

 

その言葉と共に2人は同時に空へ飛び上がると弾幕を展開、お互いに放つ。

 

魔理沙「まずはこれだ!魔符【スターダストレヴァリエ】!!」

 

ババババババババッ!

 

先手必勝と魔理沙が最初にスペルカードを宣言して星型の弾幕を展開して放つ。

 

文花「おっと」

 

それに文花は危なげなく避けて行く。

 

魔理沙「お、やるな。なら次は魔符【イリュージョンスター】!」

 

それを見てスペルの活動時間が超えた後に新たなスペルカードを宣言する。

 

文花「こっちだって!種符【息吹きの始まり】」

 

ビィィィィィィィッ!!

 

対抗して文花もスペルカードを発動するとタネ型の弾幕が展開されて少ししてから弾幕から芽が伸びる様に光線が次々と放たれる。

 

魔理沙「うおっ!?」

 

それには魔理沙は驚きながらも穴を見つけてそこから避けて行く。

 

文花「まだまだ!開花【咲き乱れ花】!」

 

魔理沙「ならこっちは恋符【ノンディレクショナルレーザー】!」

 

今度はお互いにスペルカードを宣言して発動した弾幕が中央でぶつかり合い、ぶつかり合わなかった弾幕をそれぞれ避ける。

 

文花「やるわね」

 

魔理沙「そっちこそ」

 

お互いに称え合った後に文花はスペルカードを構える。

 

文花「これで行くわよ!満開!【フラワーカーニバル】!」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

その言葉と共に満開の花を模した弾幕が展開された後に花型弾幕の中央から光線が放たれる。

 

それに対して魔理沙は八卦炉を構える。

 

魔理沙「パワーなら負けないぜ!恋符【マスタースパーク】!!」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

宣言と共に砲撃が放たれ、文花のとぶつかり合う。

 

蓮子「魔理沙と互角なんて……!」

 

それに蓮子が驚く中で魔理沙はまだまだと力を籠める。

 

魔理沙「私のパワーはこんなものじゃないぜ!」

 

バシュッ!

 

その言葉と共に文花の弾幕を貫く。

 

文花「あっ…」

 

ピチューン!

 

葉「お義姉ちゃん!」

 

鬼矢「魔理沙のパワー勝ちだな」

 

飲み込まれる文花に葉は叫び、鬼矢が呟く中で光線が収まった後にきゅ~と目を回す文花が見えて来る。

 

 

 

 

文花「あーあ、負けちゃった」

 

魔理沙「と言う訳で勝ったんだからお前の言うあの人を教えてくれよ」

 

頭を掻きながらぼやく文花に魔理沙はそう言う。

 

文花「ええ、良いわよ。あの人って言うのはフラワーマスターの風見幽香の事よ」

 

蓮子「風見幽香?」

 

出て来た名前に首を傾げる蓮子とメリーだが鬼矢達はあーとなる。

 

鬼矢「そう言えばあいつもそうだったかー……確かに候補者だな」

 

知ってたんだと言う文花にまあなと魔理沙は肩を竦める。

 

メリー「えっと、その人はどこにいるの?」

 

葉「え、えっと、太陽の丘です」

 

確認するメリーに葉が答える。

 

蓮子「太陽の丘って…里で話に聞いた向日葵がたくさんある場所だよね?」

 

メリー「向日葵が沢山あるって凄いね」

 

思い出して言う蓮子にメリーはそう述べる。

 

文花「そこに行くのならば一緒について行っても良い?私達も向かう所だったの」

 

鬼矢「別に良いが…少し寄り道していく感じになるぞ?」

 

どういう事?と首を傾げる文花と葉に霊夢がおずおずと書いて見せる。

 

霊夢『実は私達、文さんに会おうとしていたんです』

 

文花「文?ああ、あの新聞の人ね!」

 

思い出して言う文花にそういうこったと鬼矢は頷く。

 

一応幽香以外に花の妖怪がいないかの確認をする為でもある。

 

文花「まぁ、妖怪の山に咲いた花のを見る感じでも良いか」

 

葉「そうだねお義姉ちゃん」

 

鬼矢「良いなら改めて妖怪の山に向かうか」

 

魔理沙「そうだな」

 

そう言って全員が浮かび上がるが葉は文花に抱き抱えられてであった。

 

蓮子「あれ?葉ちゃん飛べないの?」

 

文花「まぁね。ちょっとした事情でね」

 

ちょっとした事情と言う部分に鬼矢は自分が感じてる違和感と繋がってるかもなと考える。

 

鬼矢「(もしかしてこいつ……怪人か?)」

 

その後に鬼矢はそう考える。

 

何の怪人かを鬼矢は思考する。

 

鬼矢「(人の姿になれて飛べない怪人か…)」

 

そうなると文花は彼女が怪人と知りつつ一緒に住んでいるのかと鬼矢は考える。

 

鬼矢「(……もしかして途中で入れ替わったのか?)」

 

その後に別の可能性も考える。

 

ただ今の状況でそれを立証するのがない。

 

鬼矢「(まあ今は様子見だな)」

 

何かをすれば自分が対処すれば良いと考えて魔理沙の呼ぶ声に今行くと返しながら姿をフェニックスファントムに変えて向かう。

 

そんなフェニックスファントムの様子に文花はうーんと唸る。

 

文花「(葉のこと、もしかして気づいているのかな?)」

 

どう説明しようかな……と文花は悩みながら一緒に進む。

 

こうして葉と文花を加えて妖怪の山に向かう鬼矢達。

 

葉から感じる違和感とは…




文「次回!『妖怪の山の白狼天狗』ですよ!あ、ちなみに私は出ません」

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