東方怪人録~怪人たちの幻想入り~   作:Dr.クロ

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四季色取り取りに沢山の花が咲き乱れる。その中で異変は始まる。


大結界異変
第三十七章~四季彩の花が咲く現象~


様々な季節の花が咲き誇る中を少女は嬉しそうに駆ける。

 

そんな少女を女性が苦笑した様子で続く。

 

呼びかける少女のを聞きながら女性は輝く太陽を見て呟く。

 

ああ、始まったな…と

 

 

博麗神社

 

鬼矢「これは凄いな…」

 

目の前の光景に鬼矢は感嘆の声をあげる。

 

蓮子たちも同じで驚いた顔で見ている。

 

霊夢『お、お花が…』

 

チルノ「いっぱい咲いてる!?しかも色んな種類の花が!?」

 

そう、泊まりに来ていたチルノの言う通り、季節関係なく、様々な花が咲き誇っているのだ。

 

見慣れた花から見慣れない花などが沢山あって誰もが驚きを隠せなかった。

 

魔理沙「これはどうなってんだ?」

 

蓮子「あ、魔理沙」

 

そこに魔理沙が飛んで来て咲き誇る花を驚いた顔で見ている。

 

メリー「これ、幻想郷でよくあることなのかしら?」

 

萃香「zzzzzz」

 

チルノ「知ってそうな萃香は萃香で寝てるし」

 

首を傾げるメリーの隣でチルノは寝転がっている萃香を見て呟いた後に鬼矢はガシガシと頭を掻く。

 

鬼矢「ああ、こういう事かよあいつが言っていたのは」

 

霊夢「?」

 

首を傾げる霊夢に鬼矢は忘れんなよと言って思い出させる為に簡潔に言う。

 

鬼矢「ロードバロンが言っていただろ?」

 

蓮子「そう言えば…」

 

霊夢『言っていましたね…?』

 

同じ様に思い出してからそれぞれ顔を見合わせ…

 

鬼矢「これがその異変って事か」

 

魔理沙「んじゃあ詳しいのを聞く為にあいつの所に行くか?」

 

そう言う魔理沙のにそうだな…と鬼矢は頷き…

 

鬼矢「まずはあれらを倒してからにするか」

 

そう言って鬼矢は見上げて言った事にメンバーも見あげるとそこに大量のイナゴが飛んでいた。

 

それに霊夢達はギョッとしてるとイナゴたちは地面に向かったと思ったら1つとなって怪人へと変貌する。

 

チルノ「何あれ!?」

 

鬼矢「…イナゴ怪人か」

 

蓮子「イナゴ怪人?」

 

魔理沙「まんまだな」

 

驚くチルノの後に鬼矢が唸りながら呟いた事に魔理沙はそう述べる。

 

鬼矢「そういう名前なんだから仕方ないだろ」

 

名前の部分は俺が考えた訳じゃねえしとぼやいているとイナゴ怪人は両目を赤く発光させた後に口から緑色の炸裂弾を放つ。

 

鬼矢「おっと」

 

チルノ「あぶなっ!?」

 

それに誰もが左右に避けてかわす中で鬼矢はなぜイナゴ怪人が襲い掛かって来たかを考える。

 

鬼矢「(だがイナゴ怪人はアイツしか出せなかったんじゃなかったか?)」

 

その直後にイナゴ怪人が誰が操っているかを考える。

 

知る限りでは該当するので1人だが同時打ちさせて滅ぼさせようとする存在をほっておく程、賢者と酒飲み龍がゆったりしてる訳がない。

 

さらにイナゴ怪人は怪人の力が暴走したとかではなく、まごうことなく一存在として存在しているのを鬼矢は攻撃をしているイナゴ怪人を見ながらまたもめんどくさい事態になったかと愚痴る。

 

鬼矢「(まさかあいつにとって因縁の敵が現れるとはな)」

 

ある1人のライダーを思い浮かべながら鬼矢はその姿を相手がイナゴ怪人なのでイナゴの祖であるローカストアンデッドに変える。

 

蓮子「あ、待って鬼矢さん」

 

魔理沙「こいつは私達に倒させてくれないか?」

 

いざ向かおうとしたローカストアンデッドに蓮子と魔理沙が止める。

 

魔理沙「怪人相手は良く任せっきりだったからな」

 

蓮子「だから私達でもやれる様になりたいの」

 

鬼矢「……そうか」

 

それならばとローカストアンデッドから戻り、今だ寝ている萃香の隣に座る。

 

そんな鬼矢の行動にイナゴ怪人は鬼矢へ向けて攻撃しようとして魔理沙の弾幕を避ける。

 

魔理沙「お前の相手は!」

 

蓮子「私たちだよ!」

 

構える魔理沙達にイナゴ怪人は苛立った様子で先ほど放った散弾を放つ。

 

それを散開して避けた後に霊夢が突撃し、その後ろでチルノが矢を構える。

 

霊夢「ギャウ!」

 

チルノ「いっけ!」

 

振るわれる爪による攻撃の後にチルノの矢が放たれる。

 

それに対し、イナゴ怪人は四散して爪や矢を避ける。

 

霊夢「ギャウ!?」

 

メリー「分離した!?」

 

そのままイナゴ怪人は飛び回る。

 

魔理沙「このっ!」

 

蓮子「当たりなさい!」

 

オフィウクスゾディアーツとなった蓮子は魔理沙と共に弾幕を展開するがイナゴ怪人は嘲笑う様に避ける。

 

蓮子「ああ、もう!全然当たらない!」

 

動き回る相手にどうしようかと蓮子は考える。

 

それでディメンションドーパントの移動以外の能力を思い出す。

 

蓮子「時よ…止まれ!」

 

ディメンションドーパントに変わると共に能力を発動してイナゴ怪人や周りの動きを止める。

 

ディメンションドーパント「これなら!」

 

その後にここしばらく魔理沙やアリスに指導して貰って習得したエネルギーを集めて放つ収束砲撃を浴びせる。

 

イナゴ怪人「!!!!?」

 

時が動き出すと共にイナゴ怪人は元に戻って悶える。

 

蓮子「やった!」

 

魔理沙「ぬお!?何時の間にかあの怪人悶えてる?!」

 

ガッツポーズを蓮子がしてる間に何が起きたのか分からないので驚く魔理沙達だったが蓮子のトドメを!と言う言葉に慌てて倒そうとするが…

 

イナゴ怪人「!」

 

その前にイナゴ怪人はなんとか四散して逃げてしまう。

 

チルノ「あ、逃げた!」

 

鬼矢「分が悪いと感じて逃げたか…まーためんどくさい事態だなホント」

 

飛び去って行くイナゴを見ながら鬼矢はぼやく。

 

魔理沙「チッ、倒せると思ったんだが」

 

霊夢『残念です;』

 

舌打ちする魔理沙の隣で霊夢が残念そうに落ち込むのに頑張ったさと鬼矢が頭をポンポンする。

 

鬼矢「それに次会ったときに倒せば良い話じゃねぇか」

 

魔理沙「そりゃま…」

 

チルノ「そうだね…」

 

蓮子「次こそは倒してやる!」

 

気合を入れるメンバーにその息だと鬼矢は笑った後にフェニックスファントムに変えてイナゴ怪人が飛んで行った方を見る。

 

鬼矢「あの方向は…妖怪の山だな」

 

魔理沙「主犯は妖怪の山にいるって事か」

 

行けば分かるだろうがな…と呟きながらフェニックスファントムは浮かび上がり、他のメンバーも同じように続く。

 

鬼矢「なら追って、とっととぶっ飛ばしに行くぞ」

 

霊夢『あ、でもこの異変はどうします?』

 

萃香「大丈夫だよ~奴を倒せば自ずと収まると思うし」

 

心配そうに聞く霊夢に起きたのか萃香がそう言う。

 

ホントか?と訝し気なフェニックスファントムに萃香は肩を竦める。

 

萃香「信じる信じないかはそっちで考えてね~」

 

魔理沙「どうする?」

 

鬼矢「………まぁ、半分信じて追いかけるか」

 

手をひらひらさせて言う萃香のに訝しげに見ながら聞く魔理沙にフェニックスファントムはそう返す。

 

霊夢『一体誰があんな怪人を…』

 

蓮子「だよね…鬼矢さんは何か知ってる?」

 

そう言われてフェニックスファントムはうーんと唸る。

 

知ってはいるが当たっているかと言われるとまだ分かってないから半信半疑に近いのだ…

 

鬼矢「(だかアイツはおそらく気づいているんだろうなぁ)」

 

あるライダーとは別に自身の仲間を思い浮かべた後にフェニックスファントムは蓮子を見る。

 

鬼矢「んで蓮子、さっきのは時間停止使ったんだろ」

 

蓮子「あ、分かります?」

 

魔理沙「え?咲夜の能力みたいなの使ったのか?」

 

まあねと魔理沙のに蓮子が答えた後にフェニックスファントムは言う。

 

鬼矢「まあ次元の記憶内包しているから使えると思っていたがな」

 

ただなぁ…とフェニックスファントムは困った感じに言う。

 

鬼矢「あまり使いすぎないほうがいいぞ?

 

蓮子「え?」

 

なぜ?と首を傾げる蓮子にフェニックスファントムは固い声で言う。

 

鬼矢「咲夜にも言えるが…あんまり時間停止を使うと人から離れて行っちまうんだよ…姿はそのままで存在は人からかけ離れると言う事だ」

 

メリー「なるほどね…」

 

理由に誰もが納得する中で蓮子はディメンションメモリを見る。

 

蓮子「それならあまり時間停止は多様しないほうがいいね」

 

鬼矢「そうしとけ。それでもそのメモリは強いんだからな」

 

と、話し込み過ぎたなとフェニックスファントムの言葉にメンバーは移動を開始する。

 

それを見送りながら萃香はふわーと欠伸する。

 

萃香「やれやれ、異変じゃなかった筈が異変に早変わりになりそうだね…」

 

そうぼやいた後にん?と何かに気づいた後に紫が現れる。

 

紫「此処に居たのね萃香」

 

萃香「ああ、紫」

 

よっと起き上がって立ち上がった萃香から目を放して紫は懐かしそうに目を細める。

 

紫「この気配、来てるのね彼女達が」

 

萃香「彼女達って……ああ、あの二人か。懐かしいね」

 

ほへ~となる萃香に紫は見上げる。

 

突如現れたイナゴ怪人と咲き誇る花々…

 

イナゴ怪人を操っているのは…




紫「次回、『妖怪姉妹』に続くわ」

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