鬼矢「はぁ?鬼の女の子の能力でアイツになっていたのかあ?」
純「いやー、そうなんだよねぇ」
しばらく落ち着いてから、白玉楼で妖夢に出されたお茶を飲みながら事情を聞いた鬼矢は唖然とし、純は困った顔で頭を掻く。
純「しかもどうやらその女の子に重傷を与えたみたいでね……」
鬼矢「おいおい、自業自得とはいえ大丈夫かそいつ?」
大丈夫じゃないねと純は顔を伏せて返す。
純の記憶でだと本当にその鬼の少女にトラウマを与えていたのだし…
霊夢『それにしても誰だったんでしょうかその鬼の女の子は?』
蓮子「萃香さん、知ってますか?」
気になったのでそう書く霊夢に蓮子も同意してお酒を飲んでいる萃香へと質問する。
そう聞かれて萃香はんーと考えた後に口を開く。
萃香「誰かまでは分からないけど…もしかするとその鬼は天邪鬼かもしれないね」
状況と純に起きた事から萃香はそう言う。
鬼矢「天邪鬼っていうとあの天邪鬼か?」
萃香「ああ、そうだ。あの天邪鬼だ」
出て来た種族のに確認する鬼矢へ萃香は頷く。
萃香「ただ、私もそこまで全員把握してないから誰がやったかまではさっき言った様に分からないんだよな…」
鬼矢「そうなのか……」
困ったなと純と共に唸る鬼矢を見ながら萃香はお酒をまた飲む。
萃香「(ただ、もしあの天邪鬼の妹だったら……厄介なことになりそうだよなぁ)」
答えながら内心、そう考えて萃香はさらに困った顔をする。
メリー「ん?どうかしたんですか?」
萃香「あ、いや。なんでもないよ」
そんな萃香に気づいたメリーに萃香は誤魔化す。
なお、しばらくして萃香の心配が異変として的中するのは先の話である。
源蔵「おい、亜理沙。いい加減こっちに顔を向けないか」
亜理沙「(で、出来る訳ないじゃないか!長くため込んでいたのが勘違いだったなんだから恥ずかしくて見れないわよ)」
一方で自分ので顔を真っ赤にしている亜理沙に苦労する源蔵の姿があったとさ
魔理沙「(お袋…)」
そんな母親をあちゃあな感じで魔理沙は見ていた。
☆
永遠亭にて…
永琳「うふ、うふふふふふ…もう慧音は本当に可愛かったわ」
椅子に座り、慧音のを思い出しながらくねくねする永琳に輝夜達はうわーとなる。
輝夜「超ご機嫌ね慧音」
てゐ「ホント凄くご機嫌だね;」
美陽「それだけ嬉しかったんだね永琳さん:」
月奈「けどあれは怖いわねお姉ちゃん;」
ひそひそ話して見ていた4人の隣を鈴仙が通る。
鈴仙「し、師匠…か、患者さんを寝かせて来ました」
永琳「あら?ご苦労様。あの怪我だとしばらく完治するのに時間がかかるから出て行かない様に兎達と一緒にしっかり診るのよ。腕もそうだけど色々な所がボロボロだったし、妖怪じゃなければ普通に危なかったわよ」
報告する鈴仙に永琳はくねくねを止めて薬師の顔になって呟く。
本職は薬師なんだけどね…とそんな永琳に4人はふうと息を吐く。
永琳「(あの様子じゃあしばらくリハビリいるだろうし…はぁ~本当にめんどくさい事をする輩もいるものね)」
内心愚痴った後に永琳は患者を見に腰を上げて歩き出す。
☆
翌日の夜、博麗神社にて宴会は始まった。
チルノ「今回は大変だったね。特に大ちゃん」
大妖精「それを言わないでよぉ……」
リグル「いやーホントデカかったねあれ」
そう言うチルノに大妖精は顔を真っ赤にし、リグルも思い出して頷く。
ミスティア「それにしてもあの時のル―ミア凄かったよね」
ル―ミア「ん~?そうなのかー?」
その後のミスティアのに当人は首を傾げるがリグルとチルノは確かにと頷く。
チルノ「しかもル―ミアが召喚したあれ、凄かったよねぇ!」
リグル「確か闇の巨獣って言うんだっけ?」
ル―ミア「そうなのだー。住むこともできるから便利なのだー」
リグル「住むことできるの!?」
聞いたリグルは出て来た言葉に驚く。
そしてどこに置いたんだろうかとも思った。
慧音「(チーン)」
妹紅「大丈夫かー?慧音」
輝夜「完全に気絶してるわね……」
少し離れた場所では永琳により弄りまくられて慧音が気絶していて、妹紅がツンツンしながら声をかけるが全然起きない。
永琳「うふふふ、慧音良い声だったわよぉ……❤」
てゐ「うわぁ……こんな場所でも普通にヤるね師匠は;」
美陽「と言うか何やってんのよ;」
うっとりする永琳にてゐと美陽は冷や汗を掻く。
ポン
ドライブ「良い子がいるから説教だ」
チェイサー「連行させて貰う」
永琳「アー」
月奈「連行さてていきましたね……」
妹紅「自業自得だろ」
刑事組に連れて行かれる月の煩悩に妹紅達はふーと呆れの息を吐く。
レミリア「(チーン)」
パチュリー「(ツーン)」
フラン「お姉さま……;」
乃亞「また溶けかけているな;」
紅魔館組の方でも助けてくれたのは良いけどやはり本のがまだ許せない様でパチュリーによりまたも半死半生な状態になったレミリアにあちゃあとなる。
美鈴「咲夜ちゃーん、ちょっと連行された永琳さん呼んできて;」
咲夜「わ、分かったわ」
流石にこのまま放置もダメなので咲夜は連れていかれた方へと走る。
小悪魔「こあー、やりすぎではないですか?パチュリー様?」
パチュリー「……だって…正直に言ってくれなかったんだもん」
近寄って声をかける小悪魔にパチュリーはぷうと頬を膨らませて言う。
小悪魔「だとしても死にかけてますよ?お嬢様」
パチュリー「……大丈夫。しばらくすれば回復するだろうし帰った際に…ふふ、ふふふ…」
笑みを見せるパチュリーに小悪魔はうわぁ、今日は攻めか…と思いながらすすすと離れて乃亞達の元へと逃げる。
小悪魔「パチュレミパチュレミ~」
乃亞「ふん!」
そしていつも通りぴよぴよしだす小悪魔に乃亞はハリセンを叩き込む。
小悪魔「こあっ!?」
フラン「もー、小悪魔こりないよね」
美鈴「それさえ無くせば良い子なんですけどねぇ…」
叩かれる小悪魔を見てやれやれとフランと美鈴は肩を竦める。
霊夢「♪」
萃香「ん~今回の酒も美味いねぇ!」
鬼矢「ああ、そうだな」
鬼矢達もお酒を飲みながら一息を付く。
本当に今回の異変は大変で済むには大きいのだったが、この一息が出来ると終わったと言うのを実感出来るのは鬼矢には嬉しい事だ。
蓮子「こっちの天ぷら美味しいよメリー!」
メリー「こっちのサラダも美味しいわ」
そしてカブトとアギトの作った料理に蓮子とメリーは舌つづみしていた。
まぁ、それは良いんだが…と鬼矢はチラリとある方を見る。
そこでは魔理沙に呼ばれて宴会参加している源蔵と…なぜかいるロードバロンもとい戒斗の姿があって、魔理沙と亜理沙は父と似ている戒斗に思わず見比べている。
戒斗「まさか住んでる場所を突き止めて俺を呼ぶとはな…」
源蔵「別に良いだろ?どうせ暇だったんだし」
返しにふんと戒斗は純が作っていたヘルヘイムの実酒を飲み、その後につまみをポリポリ食べる。
鬼矢「味はどうだ?怪人の味覚でも美味いだろ?」
戒斗「ふっ、まあまあだな」
声をかける鬼矢に戒斗はそう返す。
しかし誰が出したんだと鬼矢は思ったが誰もが知らないと手を振る中で美鈴と紫は知ってる感じでのほほんとしている。
源蔵「にしてもお前から貰ったこれ、凄い力を秘めてたな」
そう言って源蔵はアーサーロックシードを取り出して言う。
戒斗「ふん。俺が認めたんだ。下手な使い方はするなよ」
源蔵「ああ、分かってる」
言葉を交わした後に戒斗は酒を飲む。
魔理沙「お、親父が二人も居るみたいだぜ……」
亜理沙「確かにそっくりね。服装が違っているからなんとかわかるわね
母と娘のに源蔵がポリポリ頬を掻く中で戒斗はロードバロンの姿になって立ち上がる。
ロードバロン「そろそろおいとまさせて貰う…次に会う時は花に関する異変でも起きた時だろうな」
鬼矢「ん?花の異変だと?」
出て来た言葉になぜと思う中でロードバロンはその場を後にする。
誰もが首を傾げる中で紫と美鈴はあーと納得した様子でお酒を飲んでいる。
鬼矢「花の異変ねぇ……一体どんなのになるんだ?」
月を見て鬼矢はロードバロンのを考えるのであった。
ちなみにしばらくして、ロードバロンが言った事に近い事が起きるのを知るのは後になるのであった。
霊夢『次回、始まりの巫女と商人です。宜しくお願いします』