東方怪人録~怪人たちの幻想入り~   作:Dr.クロ

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竹林へと足を運ぶ鬼矢達、そこでも暴走してる者はいた。




第三十三章~暴走のヤンデレ薬師~

前回、岩石大首領の力で暴走していた大妖精をル―ミアの力を借りて倒した鬼矢たち。

一行は美陽たちが居る永遠亭にへと向かっていた。

 

霊夢『確か永遠亭には弓張重三の力を持っている永琳さんが居ましたね』

 

鬼矢「永琳か……これまた厄介な相手になりそうだなぁ;」

 

竹林の中を進みながら話す霊夢に鬼矢はため息をつきながらそう言った。

 

確かに永琳は持ってる怪人のもそうだが実力的な意味でも頭脳面的な意味でも厄介な所がある。

対処するには骨が折れそうだと鬼矢はそう考える。

 

美陽「ちょっと~」

 

鬼矢「ん?」

 

魔理沙「この声って……」

 

すると何処からか美陽の声が聞こえたので一行は止まり、あたりを見回すと……

 

チルノ「あ、あれ!」

 

チルノが指さした方向に大量の矢で服を縫い付けられ動けなくなっている美陽が居た。

 

魔理沙「美陽!?」

 

乃亞「おいおい大丈夫か;」

 

鬼矢達は縫い付けられている美陽に近寄ると彼女を動けなくしている大量の矢を取り除こうとする。

 

美陽「一応大丈夫なんだけど動くに動けなくて;」

 

蓮子「あー、確かにこれは下手に動いたら服が破けちゃうね;」

 

メリー「それにしても服の部分だけにこうも正確に矢を当てるのができるのって……」

 

鬼矢「永琳しか居ないよなぁ……」

 

美陽の状態を見てそう言う鬼矢たちに美陽はうんと頷くとやっぱりかと鬼矢は矢を抜きながら予感的中と呟く。

 

美陽「なんか慧音を狙っているって勘違いさせられてね;」

 

魔理沙「あ~、永琳はそんな感じで暴走しているのか……」

 

動けるようになったのでうーんと背伸びしてから理由を言う美陽のに魔理沙は思い出して言った瞬間

 

バシュッ!

 

全員「!?」

 

突如、魔理沙の目の前に矢が突き刺さる。

 

それに誰もがぎょっとした後に飛んで来た方を見ると黒いオーラを纏った永琳がいた。

 

永琳「ふふふ、そう、あなたもなのね。あなたも私の慧音を狙うのね」

 

魔理沙「ちげぇよ!違うからな!」

 

狂気的な笑みを浮かばせて言う永琳に魔理沙は否定するが永琳は聞いていない。

 

永琳「あなた達に慧音は渡さないわ。慧音にバニースーツ着せたり、スク水を着せるのは…私の特権よ!」

 

ズドォッ!

 

カッと目を開かせて永琳が言ったことに鬼矢たちはズッコケる。

 

鬼矢「どんな特権だよ!?と言うかそんなのされたら慧音に避けられるぞ!」

 

ガバッと置きやがってから永琳に鬼矢はツッコミを入れる。

 

永琳「避けられる?そんなのさせない。慧音の可愛い姿とか悶える姿とかを見る為ならなんでもするわ。そのためにもあなた達にはここで貼り付けになってて貰うわ」

 

魔理沙&乃亞「「(あかん。主に慧音の大事なのが危ない)」」

 

鬼矢「やれやれ……やっぱり面倒なことになったな……」

 

そう言って構える永琳に鬼矢はため息を吐くと共に戦いが始まった。

 

バシュバシュバシュッ!

 

フラン「あわわわわ!?」

 

アッシュ「うおっと!」

 

バキッ!ベキンッ!

 

魔理沙「魔符【スターダストレヴァリエ】!」

 

チルノ「冷符【アイスアローストーム】!!」

 

バババババババッ!!

 

次々と放たれる大量の矢を鬼矢たちは避けたり、矢を破壊しながらそれぞれ永琳へ反撃の弾幕を放つ。

 

永琳「おっと」

 

バシュン!ザシュン!

 

しかし永琳は器用に避けたり、弓を分離させ刀にして斬り払いしつつ矢を巧みに放って行く。

 

永琳「射法【五月雨アポロ13】」

 

さらに弓張重三が使っていた射法と自身のスペルカードを組み合わせたのを宣言し、自身の周囲に円形状に米粒弾を配置した後、一瞬内側に弾幕を収縮させると弓矢の先端へとくっつけてからその矢を放つと大量の矢と米粒弾へと変わって鬼矢達へと襲い掛かる。

 

ズダダッ!!

 

鬼矢「うおっ!?」

 

霊夢「ギャウウウ!?」

 

放たれた大量の米粒弾と矢に鬼矢達は僅かな隙間を見つけなんとか避けるが……

 

永琳「……そこっ!」

 

バシュッ!バシュッ!バシュッ!

 

魔理沙「うぉ!?」

 

メリー「っ!?」

 

フラン「キャッ!?」

 

そんな抜け出した瞬間を狙われ、美陽がされたのと同じように魔理沙とメリー、フランの動きを封じてしまう。

 

蓮子「魔理沙!メリー!フラン!」

 

永琳「ふふ、まずは3人。続けて射法【散月花ブレイン】」

 

ズバババババババババッ!!

 

チルノ「わわわっ!?」

 

蓮子「っ、このっ!」

 

叫ぶ蓮子の後に続けてのを放った永琳へと蓮子は攻撃を仕掛けようとする。

 

永琳「隙ありよ」

 

ズババババババババッ!

 

蓮子「っ!?」

 

だが避けられると共に蓮子も動きを封じられてしまう。

状況に顔を顰めながら鬼矢は笑う永琳を見る。

先ほどのをやられたらまた数人動きを封じられてしまう。

 

鬼矢「チッ、厄介な戦い方だな!」

 

永琳「慧音を得るためならこれぐらいするわ。さぁ行くわよ」

 

と永琳が攻撃しようとしたその時

 

???「はぁああああ!!」

 

永琳「!!」

 

割り込む形で誰かが永琳の前に現れ、永琳は咄嗟に弓でガードして後ろに飛ぶ。

 

???「ちょっとちょっと、追いかけたらまさかアンタたちもいるとはね」

 

鬼矢「お前は……輝夜!」

 

そこに現れたのは既にシャドームーンの怪人少女に変身していた輝夜であった。

 

永琳「輝夜……まだ邪魔をするの……」

 

輝夜「当たり前でしょ。従者の暴走は主である私が止めないといけないしね」

 

そう言うと輝夜は口にサタンサーベルを銜えた後に両手にシャドーセイバーを握っての三刀流の構えを取る。

 

永琳「あらあら、何の真似かしら?」

 

輝夜「私が考えたオリジナルの技……披露してあげるわ」

 

サタンサーベルを咥えながら輝夜はそう返す。

 

永琳「……ならやってみなさい輝夜。射法【散月花】!」

 

そう言うと永琳は空中に矢を放つとその矢が雨の様に輝夜にへと降り注ぐ

 

輝夜「…影月三刀流……神風!」

 

ビュゴォォオオオオオオオオオオオオ!!

 

永琳「!」

 

輝夜が剣を振るう事で起こした突風が大量の矢を薙ぎ払うと共に永琳へと迫り、永琳は避けるが左腕が掠る。

 

霊夢『矢を全部吹き飛ばした?!』

 

永琳「やったわね……射法【竜巻旋風】!!」

 

バシュッ!ギュィィイイイイイイイイン!

 

それに対して永琳は米粒弾を4個展開して回転させる様に高速で動かしてその中央に力強く引いた矢を放つと米粒弾は矢と並行して行くと共にドリルの様な竜巻になる。

 

輝夜「……影月三刀流……返し刀」

 

それに対し輝夜は静かに宣言すると共に、シャドーセイバーとサタンサーベルが振るわれ、永琳が放った竜巻は振るわれた風圧で向きを変えて永琳へと戻って行く。

 

永琳「なっ!?}

 

ギュィィィイイイイイイイイイイン!!

 

まさか返されたのに永琳が驚く中で竜巻は永琳へと襲い掛かる。

 

永琳「っ!」

 

ガキィィイイイン!

 

向かって来る矢を永琳は弓を分離させ刀にし交差させて受け止めようとするが……

 

ギギギギギギギギギ……

 

跳ね返されたそれは永琳の想定していたのより大きくなっていて抑えきれずに押されてしまい…

 

永琳「な、なぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

ズドォォォォオオオオオオオオン!!

 

そのまま永琳にへと命中し大爆発を起こす。

 

鬼矢「意外と呆気なかったな……」

 

霊夢『そうですね;』

 

気絶した永琳を見て鬼矢と霊夢はそう言い、永琳から視線を外して鬼矢達へと振り返ると輝夜は申し訳ない顔でごめんねと頭を下げる。

 

輝夜「それじゃあ私は永琳連れて帰るからね。この異変の事は貴方たちに任せたわ」

 

ずりずりずり……

 

乃亞「って引きずりながら連れてくのかよ!?」

 

フラン達の矢を外しながらの乃亞のツッコミの通りに輝夜は気絶した永琳を引きずりながら竹林の奥にへと行くのであった。

 

鬼矢「……さてこれでようやくあいつのところに行けるな」

 

魔理沙「あいつって純のことか?」

 

チルノ「でも純が何処に居るのか知っているの?」

 

輝夜達を見送ってからそう言う鬼矢に魔理沙は首を傾げ、チルノが最もな質問をする。

 

鬼矢「あいつのことだ……おそらくあそこに潜んでいるだろうな」

 

霊夢『あそこって?』

 

そう聞いた霊夢に鬼矢は上をさしながらこう言った……

 

鬼矢「冥界だ」

 

 

 

 

冥界~???~

 

純?「ほぉ……とうとう此処に来るのか……」

 

その場所で純……否、ゼアは術で作り出した魔法陣で鬼矢達の様子を見ていた。

 

ゼア「ならば迎え撃ってやる。出来るならな」

 

それにゼアは高笑いする。

 

永琳を止めて冥界へと向かう鬼矢達、彼らはゼアを止められるだろうか…




輝夜「次回『復讐の騒音悪魔三姉妹』よ。はぁ~重たいわね…」

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