東方怪人録~怪人たちの幻想入り~   作:Dr.クロ

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何時も通りと思われた日常、だが、新たな異変はもう始まっていた。


第十六章~始まりのS・仙人と時間跳躍者~

とある夜、森の中で

 

妖怪少女「きゃあ!?」

 

怪人の力を得た妖怪の少女が吹き飛ばされる。

 

???「ヘルハウンドかい。なかなかだったけど此処までだね」

 

そう言って吹っ飛ばした人物は怯える妖怪の少女に近づく。

 

妖怪少女「いや、な、なに…」

 

その瞬間、少女の悲鳴が響き渡る。

 

???「ふぅ…なかなかの力だったね」

 

倒れ伏した妖怪の少女を尻目にその人物は妖怪の少女が付けていた指輪を弄った後に上に放り投げて落ちて来たのを飲み込む。

 

???「さてそろそろ狙おうかね…ドラゴンファントムを」

 

ニヤリと笑ってその人物は狂気的な笑みを浮かばせて歩き出す。

 

 

 

蓮子とメリーが博麗神社に住んでからしばらく経った。

春も過ぎた中でチルノの一言が始まりだった。

 

チルノ「ねえ霊夢」

 

霊夢『なんでしょうか?』

 

話しかけるチルノに霊夢はそう聞く。

 

チルノ「……異変起きてなくない?」

 

霊夢『ですよね;』

 

そう聞くチルノに霊夢は冷や汗掻いて書く。

 

ここしばらくだが桜はなりを潜め、既に深い緑に包まれていたのだが 人間、妖怪、その他諸々が集まるお花見だけは未だ繰り返されていた。

 

それと共に宴会を行う度に幻想郷に得体の知れない不穏な妖気が高まっていた。

ただ、妖気は高まる一方だったが、まだ何も起きていない。

 

犯人は?動機は?その全てが判らないし、その目的すら判らなかった。

妖気が高まろうと、誰一人、繰り返される宴会を止めようとしないのだ。

 

蓮子「確かに週に2回も宴会が続いたらおかしいわよね…」

 

鬼矢「Zzzz…」

 

メリー「こっちはこっちで寝てるし;」

 

頭を掻いて言う蓮子の後に昼寝中な鬼矢を見てメリーは言う。

 

そんな鬼矢にチルノは近寄って揺する。

 

チルノ「鬼矢~異変だよ~い・へ・ん」

 

鬼矢「ん…うるさいな…」

 

揺さぶられた事で不機嫌そうに鬼矢は気だるげに起きる。

 

蓮子「新たな異変が始まってる様だよ」

 

鬼矢「異変ね…別に放って置いていいんじゃね」

 

なんも起きてないんだしよと言って鬼矢は寝なおそうとする。

 

文「あやや~それがそうでもないんですよね」

 

チルノ「文じゃん」

 

蓮子「ヤッホー」

 

するとそう言って文が現れ、代表して蓮子が挨拶する。

 

霊夢『なにかあったんですか?』

 

文「実は宴会があった日の夜に何者かに妖怪の少女が襲われると言う事が起きてるんですよ。それにより宴会が起きた分だけ人数が増えてると言う」

 

聞く霊夢に文はそう言う。

 

蓮子「そうだったんだ」

 

鬼矢「ふ~ん…被害者の共通点とかあるか?」

 

知らなかったと漏らす蓮子の後に起き上がった鬼矢が聞く。

 

文「被害者は誰もがある力を持っていました。ただ襲われた後に奪われたそうです」

 

鬼矢「力って怪人のか」

 

メモ帳を開いて説明する文へ鬼矢は聞く。

 

文「十中八九そうでしょうね。そしてその妖怪の知人が言うには誰もが指輪との事だそうです」

 

鬼矢「指輪…という事はファントムか」

 

続けて説明する文の言った事に鬼矢は当て嵌める。

 

文「もしかすると週に開かれる宴会はその襲撃者が狙う為に何らかので起こしてるのではないでしょうか?」

 

メリー「それありえそうね」

 

霊夢『あれ?けれど妖怪だけと言う事になると…』

 

推測を言う文にメリーは頷くと霊夢が気づいた事にそう書いてそれに同じ様に考えていたのか文が言う。

 

文「そう、襲撃されてるのは妖怪だけ、そうなると妖怪達はこう考えるでしょう。襲撃しているのは人間ではないか?…と」

 

鬼矢「…そりゃマズイな」

 

出て来た言葉に鬼矢は顔を顰める。

 

弁解しようにも霊夢や魔理沙以外に怪人の力を得た人間はいる。

もしその者達が自分達が同じ様に力を付けるのを恐れて襲ったのではと考えたのならこのまま今の状況が続いたら衝突は免れないだろう。

 

チルノ「鬼矢、これ犯人を見つけないとやばいんじゃないかな?」

 

鬼矢「…そうだな。めんどくさくなる前にとっとと解決するか」

 

不安げに聞くチルノに鬼矢は頭をガシガシ掻いた後に起き上がってそう言う。

 

文「ではこの射命丸文、事件解決の旅に同行させて貰いますよ!」

 

霊夢『で解決しに行くとして何処に行けばいいんでしょうかね?』

 

チルノ「確かに全然当てがないもんね」

 

申し出る文の後にそう見せる霊夢にチルノは頷く。

 

蓮子「此処はひとまず怪人の力を持ってる人を当たってくのはどうかな?」

 

メリー「それしかないわよね。一応裏付けも取った方が良いものね」

 

そう提案する蓮子にメリーはそう言う。

推理物でもよくある事だが聞き込みをして情報収集する事はとても大事である。

ただ調べずにしていれば真実も分からなくなるのだ。

 

???「すいませんが、あなた達の異変解決に私も同行させて貰っても宜しいでしょうか?」

 

すると聞こえて来た声に一同はした方へ向ける。

そこにいたのはピンクの髪にシニヨンキャップを付けていて民族衣装のような胸元に花の飾りがあり、服の前掛けの部分には茨の模様が描かれている白とワインレッドの服に黄緑色のスカートを履いた女性であった。

ただ、右腕全体を包帯でグルグル巻きにしていて左手首には鎖のついた鉄製の腕輪をつけていた。

 

鬼矢「誰だお前?」

 

文「おや、仙人様じゃないですか?」

 

女性「こんにちわ」

 

警戒する鬼矢の隣で文が女性を見て言い、女性は文に挨拶する。

 

鬼矢「仙人?」

 

文「はい、この方は茨木華扇、妖怪の山に住んでらっしゃる仙人様なんですよ」

 

華扇「紹介にあずかった様に私は茨木華扇と申します。よろしくお願いします」

 

首を傾げる鬼矢へ文はそう言い、華扇がそう言う。

 

霊夢『茨木?どこかで聞いたような…見たような…』

 

華扇「と、とにかく、襲われた中にいた妖怪の少女には一緒に住んでるペットの事で世話になった子がいるので私として早く解決したいから此処に来ました」

 

名前を聞いて首を傾げる霊夢のを遮る様に華扇は言う。

 

チルノ「そうだったのか~」

 

鬼矢「もしかしてお前も怪人の力持っているのか?」

 

納得するチルノの後に鬼矢は聞く。

 

扇「ええ、私のはこれです」

 

そう答えてから華扇は小さい刀が付いた黒いプレートの様なのを取り出して腰に近づけるとプレートは装着されて華扇は次に錠前に似たのを取り出して横に付いてるスイッチと思われるのを上にスライドさせて解錠する。

 

デェムシュ!

 

華扇「変身!」

 

そう言った後にプレートの真ん中に錠前を固定して刀を倒すと光に包まれ、それが収まった後には赤いビキニ鎧とスカートに肩部分に水晶のはめ込まれた肩当てを付けて赤いマントを羽織った姿になった華扇が現れる。

 

鬼矢「…まさかのデェムシュか」

 

チルノ「発言的に妖夢達みたいな感じなの?」

 

その姿を見て呟く鬼矢にチルノは聞く。

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

華扇「他にも2つのを組み合わせてのがありますが戦闘向けじゃないですからね」

 

頷く鬼矢の後に元の姿に戻った華扇がそう言う

 

鬼矢「でまずどこから行く?」

 

チルノ「まずは魔理沙に知らせる為に行くのはどうかな?」

 

霊夢『だったら香霖堂に行きましょう』

 

聞く鬼矢にチルノが提案して霊夢がそう言う。

 

鬼矢「香霖堂?」

 

霊夢『源蔵さんの弟子である人が経営してるお店で魔法の森の入り口近くにあるんですよ』

 

初めて聞く名に呟く鬼矢へ霊夢は説明する。

 

鬼矢「ふ~ん…」

 

蓮子「んじゃあ最初の目的地はその香霖堂に決定だね!」

 

チルノ「レッツゴー!」

 

どう言う店なんだろうなと思ってる鬼矢を尻目に蓮子とチルノの号令の元一同は香霖堂へ向かった。

 

 

魔法の森~香霖堂~

 

霊夢『此処が香霖堂です』

 

早速着いた鬼矢は霊夢のを聞いてほぉと声を漏らす。

店は普通だがその周りにあるのが鬼矢には見覚えのある物ばかりであった。

 

鬼矢「(戦極ドライバーにバースドライバー、ロストドライバーまであるじゃねぇか;)」

 

???「おや、霊夢に…ああ、君がおやっさんの言ってた鬼矢君か」

 

さらに無造作に置かれている数々のベルトに冷や汗を掻いていると入口から女性が現れる。

 

鬼矢「アンタが此処の店主か?」

 

女性→霖之助「そうだよ。僕は森近霖之助、この香霖堂の店主をしているよ」

 

聞く鬼矢に女性、霖之助は名乗る。

 

鬼矢「霖之助って男みたいな名前だな」

 

霖之助「はは、そうだろ。まぁ、理由はこれさ」

 

不思議がる鬼矢に霖之助はそう言うと体を光らせる。

 

収まった後には体つきが男性になって顔つきも中性になった霖之助が立っていた。

 

鬼矢「…なるほど、どっちにもなれるのか」

 

霖之助「そう言う事、生まれつきでね。男女両方になれるんだ。主に此処にいる時や散歩の時は女、無縁塚に行く時やおやっさんに手伝いで呼ばれた時は男になってるんだよ」

 

少し驚いて言う鬼矢に霖之助は言ってる途中で再び女性の姿となって言う。

 

鬼矢「そうなのか」

 

魔理沙「ありゃ、お前等も来たのか?」

 

納得する鬼矢の後に魔理沙が2人の少女と共に現れる。

 

鬼矢「お、大妖精。お前も居たのか」

 

魔理沙「あー、こいつは大妖精に似てるけど別人もとい別妖精だぜ」

 

魔理沙に続いて出て来た2人の少女の片方が大妖精だと見て鬼矢は声をかけるが魔理沙がそう言う。

 

そう言われて鬼矢はじっくり見て気づく。

 

大妖精は髪の色が黄緑でサイドテールにしているのだが大妖精と思った人物は深緑に染めた髪をそのままおろしていて服もふわりとした袖が付いた長袖シャツの上に緑色のジャンパースカートを着ており、背中の翼も鳥を感じさせるのではなく水の雫を模した形状であった。

 

霖之助「その子は梅霖(ばいりん)、ウチに住んでる梅霖の妖精でもう1人も同じ様にウチに住んでる妖怪の朱鷺子(ときこ)。良く僕が無縁塚やおやっさんの手伝いをしてる時に店番をして貰ってるんだ」

 

梅霖&朱鷺子「「こんにちわ」」

 

そんな鬼矢へ霖之助が自己紹介して2人は頭を下げる。

 

鬼矢「俺は鬼矢。よろしくな」

 

霖之助「それで?様子から察するに霊夢に聞いてウチの店のを見に来ただけじゃなさそうだね」

 

2人に名乗る鬼矢へ霖之助は様子から聞く。

 

鬼矢「あぁ、実はな…」

 

そう言って鬼矢は今起きている事を話す。

 

霖之助「成程…それで魔理沙がいると思われる僕の店に来た訳か」

 

魔理沙「ちなみに言うと私じゃないぜ。それに私は不意打ちするにしても知ってる奴を驚かせる位だぜ」

 

話しを聞いた霖之助は腕を組んで呟く隣で魔理沙がそう言う。

 

鬼矢「となるとやっているのはオーガの怪人少女か…」

 

チルノ「?鬼がどうかしたのか?」

 

蓮子「確かにそうね。なんで鬼が出るの?」

 

魔理沙のを聞いてそう呟く鬼矢にチルノと蓮子は聞く。

 

鬼矢「いやな、ファントムを襲って得するのって魔理沙のキマイラファントムかオーガファントムの二体ぐらいしか居ないんだ」

 

魔理沙「はぁ~そうなのか~」

 

メリー「ファントムにも鬼がいたのね…と言うか魔理沙のなってるキマイラファントムやそのオーガファントムって同族を食べるの?」

 

理由を言う鬼矢に魔理沙は関心しメリーは鬼矢の発言からそう聞く。

 

鬼矢「食べるぞ。と言っても少し違いがあるけどな」

 

霊夢『そうなんですか?』

 

そう言う鬼矢に霊夢はそう書いて聞く。

 

鬼矢「オーガのほうはそのまま喰らうんだ」

 

理沙「マジか!?」

 

蓮子「そりゃまた…怖いわね;」

 

メリー「(ぶるぶる)」

 

答えた鬼矢のに魔理沙は驚き、蓮子が冷や汗を掻く隣でメリーが顔を青くして震える。

 

蓮子「大丈夫だよメリー!私が守るからね!」

 

メリー「う、うん」

 

鬼矢「特に危ないのは霊夢だ」

 

霊夢「!?」

 

チルノ「なんでって…あそうか、霊夢だけ純粋なファントムの力を取り込んでるからだね」

 

メリーを落ち着かせるのを蓮子に任せてそう言う鬼矢に霊夢は驚き、チルノは聞こうとして思い出して言う。

 

鬼矢「それだけじゃない。オーガはドラゴンファントムを食うのを目的にしているんだ」

 

魔理沙「マジか!?」

 

蓮子「つまり…」

 

鬼矢の言った事に魔理沙は驚き蓮子は想像し…

 

オーガ『ふははははは!食べてやるぞ~!』

 

霊夢『ぎゃ、ぎゃうぅぅぅぅぅ!?』

 

蓮子「い、いけないわね」

 

鬼矢「お前は何を想像したんだ?」

 

顔を赤くして言う蓮子に鬼矢は呆れてツッコミを入れる。

 

鬼矢「とりあえずオーガの怪人少女を見つけないとな」

 

霖之助「ああ、だったらその前にこれについて知ってるなら教えてくれないかな?起きたら傍にあってね」

 

そう言う鬼矢へ霖之助はそう言って取り出したのを見せる。

それは2つのカイジンキーであった。

 

鬼矢「ん?それはティターンとスフィンクスのカイジンキーか」

 

霖之助「へぇ、それぞれ伝説に出る者達の名前なのか」

 

それを見て言う鬼矢に霖之助はそう洩らす。

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

関心する様に言う霖之助へ鬼矢はそう言う。

 

チルノ「んじゃあ次はどこから行く?」

 

文「此処は疑いを晴らす為に人里ですかね?」

 

鬼矢「そうだな。んじゃ人里に行くか」

 

チルノの後の文のに鬼矢は同意した後に魔理沙も同行すると言う事で梅霖と朱鷺子に見送られて人里に向かった。

 

人里

 

魔理沙「さて」

 

早速着くと魔理沙は怪人少女の姿となった後に魔法でキメラファントムの特徴を隠して伊達眼鏡をかけて髪をポニーテールにする。

 

鬼矢「お前、人里ではそんな変装してるのかよ」

 

魔理沙「丁度良いんだよ」

 

呆れて言う鬼矢に魔理沙は憮然とした顔で返す。

 

すると霊夢が魔理沙に見えない様に鬼矢へ声に出さすに見てと書いているのを見せてるのに気付く。

 

霊夢『源蔵さんと喧嘩する様に出て行ったから恥ずかしくて素のままじゃあ歩きづらいんですよ』

 

鬼矢「あぁ、なるほどな…」

 

魔理沙「ん?何がだ?」

 

納得して言う鬼矢のに気づいたのか聞く魔理沙になんでもないと言って歩き出し、それに魔理沙は不思議そうに首を傾げて他の皆と続く。

 

チルノ「んで人里に来たのは良いけど誰から調べる?」

 

鬼矢「そうだな…」

 

???「おや、霊夢に鬼矢じゃない」

 

チルノの問いに鬼矢はどの人物から当たるか考えようとした時、声をかけられたので顔を上げると麟がいた。

 

鬼矢「お、麟じゃねぇか」

 

麟「こんにちわ。どうやらあなた達も今回の事で動いてるみたいね」

 

文「おや?もしやあなたは今起きてる事を知ってるんですか?」

 

挨拶した後にそう言う麟に文は聞く。

 

麟「と言うか依頼されたのよ。妖怪を襲撃してる犯人を捜して欲しいでね」

 

鬼矢「なるほどな。そっちは何か手がかり掴んでるのか?」

 

麟「期待してる所悪いけどさっき頼まれたばかりだから情報は少な目、分かってるのは多種多様の能力を使うって事だけね」

 

鬼矢「やっぱりそうか…」

 

肩を竦めて言う麟の後半のに鬼矢は納得する様に頷く。

 

麟「どうやら私の方よりそっちの方が相手がどんな奴か知ってるみたいね」

 

鬼矢「あぁ、実はな…」

 

そう言って鬼矢は麟に今までで分かっている事を言う。

 

麟「確かにありえそうね。早めに退治しないと厄介事は免れないわね。」

 

鬼矢「と言っても手がかりがなくちゃどうしようもねぇな」

 

顎に手を当てて言う麟に鬼矢は頭を掻いてぼやくと…

 

ドゴーーーーーン!!!!

 

いきなり爆発音が起きる。

 

霊夢『な、何ですか今の爆発音!』

 

チルノ「あっちからしたよ!!」

 

いきなりの事に驚く中でチルノが言った方へ誰もが走る。

 

暫く走っていると人里から出て少しして建物が見えた後に白のインナースーツに上にロボゴーグをインフィニットストラトスのIS風にしたアーマーを装着している女性が何かを模したインナースーツに赤いフレアスカートを履き、背中に蝙蝠の翼があって両腕に鉤爪のような物を装着している女性とぶつかり合っていた。

 

麟「あれって理香子さん!もう1人は誰かしら?」

 

鬼矢「それはともかくまずはあの二人を止めるぞ」

 

アーマーを纏っている女性を見た後にその女性とぶつかり合っている女性が気になって呟く麟に鬼矢はそう言って駆け出す。

 

麟「そうね!」

 

それに麟は同意した後に左手で手鏡を取り出した後に右手に前に鬼矢達に見せた3枚のカードの内ダークウィングのを持つ。

 

麟「変身!」

 

自分を映しながらカードを翳すと麟へ何かが重なった後に服が鎧を外したセイバーリリィのを青く染めて中央に金色の蝙蝠が描かれた服となり、背中から黒い蝙蝠の翼が現れた姿となる。

 

鬼矢「お、今回はダークウイングにしたか」

 

麟「ええ、それに止めるならこれが丁度良いでしょう音波【ナスティボイス】!」

 

そう言って麟は2人に向けて超音波を放つ。

 

理香子&女性「「!!?」」

 

放たれた超音波に理香子と女性は頭を抑える。

 

鬼矢「よっと」

 

動きが止まった所で鬼矢がアンドロメダゾディアーツになり鎖を投げて2人の動きを止める。

 

チルノ「ナイスコンビネーション!!」

 

霊夢『なんとか止まりましたね;』

 

鬼矢「ナイスアシストだ麟」

 

麟「そちらこそ」

 

それにチルノは言い、安堵する霊夢の後にそう言うアンドロメダゾディアーツに麟はそう返す。

 

理香子「な、何よこれ!?」

 

女性「うおおおお!何あれ見た事ない!これも魔法「いい加減にしろ教授!」はぐあ!?」

 

驚く理香子の後に戦っていた女性が目を輝かせて言ってる途中でマーメイドドレスを纏った少女がパイプいすで殴って黙らせる。

 

少女「えっと、ホントに悪かったなウチの教授がしつこくして;」

 

理香子「え、ええ…;」

 

パイプいすを持ったままそう謝る少女に理香子は冷や汗掻いて言う。

 

鬼矢「教授ってどこぞの大食い探偵かよ」

 

蓮子「私的に鬼矢さんがその教授を知ってるのには驚きだわ」

 

思わずそう言うアンドロメダゾディアーツに蓮子はそう述べる。

 

鬼矢「一応本は全部持っているからな」

 

蓮子「あ、そうなの?私も持ってるんだよね~紫さんにお願いして置いて行っちゃってたのを漫画版ともども持って来て貰ってね。主人公の夢水教授は常識ないけどここぞと言う時に見せる推理や語る事が深いんだよね~」

 

そう言うアンドロメダゾディアーツに蓮子は嬉しそうに語る。

 

鬼矢「そうだよな。そこも面白い」

 

蓮子「後はその周りの人物とかもね~同作者の怪盗との絡みも面白いわよね~」

 

メリー&魔理沙「「(全然入り込めない;)」」

 

なんか色々と語り合っている2人にメリーと魔理沙はそう思った。

 

 

同時期~紅魔館・図書館~

 

 

パチュリー「(ガタッ)」

 

レミリア「どうしたパチェ?」

 

突如立ち上がるパチュリーにレミリアは軽く驚いて聞く。

 

パチュリー「……語り合えそうな気配を…」

 

レミリア「ああ、あの常識はないが面白い教授と呼ばれる探偵のか」

 

そう言うパチュリーにレミリアは理解して成程なと紅茶を飲む。

 

 

戻って鬼矢達

 

蓮子「夢水教授って幻想郷に来ても本があれば色々と生きて行けそうよねホント」

 

鬼矢「あと食材もな」

 

なんかスイッチが入ったのか色々と話しあう2人に霊夢はどうしたら良いかうーんうーん悩み、チルノはどんな話なのか気になって聞いてて論外であった。

 

少女「おーいそこのお2人さん。楽しく談話してる所悪いけど話しを戻さないか;」

 

麟「確かに;」

 

そんな2人に教授と言った女性を止めた少女が呼びかける。

 

鬼矢「おっと、そうだったな」

 

蓮子「ごめんごめん;」

 

それに気づいた2人は話を止めて女性と理香子を見る。

 

少女「あんた悪かったな。ウチの教授が嫌がってるのにしつこく聞いてよ;」

 

理香子「色々とその教授さんの制御ちゃんとしなさいよね;」

 

謝る少女に縛られていた事で落ち着いたのか理香子がそう言う。

 

鬼矢「でお前は誰だ?」

 

少女「ん?ああ、名乗るの忘れてたな」

 

拘束を解いてから戻った鬼矢の問いに少女は頭を掻く。

 

少女→ちゆり「私は北白河ちゆり。この人、岡崎夢美教授の助手を務めてるんだ。なぁ、あんた等博麗の巫女の霊破さんと知り合いか?」

 

鬼矢「まぁ、そうだな。霊夢についてはその霊破の娘だ」

 

自己紹介した後に聞くちゆりに鬼矢はそう言って霊夢を指す。

 

ちゆり「は?娘?…いやいやいや!ちょっと待て!?娘いたのか!?と言うかあの年齢でなんか同年代な娘っておかしくね!?」

 

鬼矢「?そうか?」

 

何か驚いて言うちゆりに鬼矢は首を傾げて霊破を思い浮かべる。

見た目的に霊夢を産んだとは思えない若さだったがそれ程驚くものではないと思ったが…

 

ちゆり「いやいやいや!別れた時は高校生に上がりかけな中学生位の奴が数日で同じ位の子がいるって聞いた事ないぞ!?」

 

鬼矢「はっ?数日?」

 

だがちゆりの言った事に鬼矢は呆気に取られると気絶していた女性、夢美が呻きながら目覚める。

 

夢美「うーいい加減パイプいすで叩かないでよ…」

 

ちゆり「きょ、教授!ちょっと大変だ」

 

起きた夢美にちゆりは話す。

 

夢美「ああ、未来の時間に来ちゃったわけね」

 

鬼矢「未来っておまえ等、まさか…」

 

あっさり言う夢美に鬼矢は行き付いて見る。

 

夢美「ええ、どうやら私達は此処に来る途中で巻き込まれた衝撃で目的地に着いたけど時間を飛び越えちゃったみたいね」

 

理香子「つまりあなた達は過去から来たって訳!?」

 

結論を言う夢美に理香子は驚いて言う。

 

鬼矢「しかも霊破が巫女やってた時からか」

 

夢美「いやー驚きね~どうりでなんか違和感あった訳ね」

 

腕を組んで言う鬼矢に夢美は笑って言う。

 

夢美「ところで霊破はどうしているの?」

 

霊夢『それは…』

 

聞く夢美に霊夢はそう前置きした後に説明する。

 

夢美「そうだったの…彼女、引退してるのね」

 

今までのを聞いた後に夢美は何か悲しげな顔をする。

 

ちゆり「まぁ、帰るまで色々と話してたからな…教授って色々と話せる同級生で友達はいなかったから霊破さんは教授にとって同じ歳で話せる親友なのが何時の間にか自分より年上になってたらな…」

 

鬼矢「ところであんたら霊破とはどうやって知り合ったんだ?」

 

そう洩らすちゆりに鬼矢は聞く。

 

ちゆりはまず自分達の世界について説明した。

 

夢美の世界は科学が発達(幻想郷より優に5世紀程度発達、あるいは23世紀相当)していて、重力・電磁気力・原子間力の全ての力が統一原理によって説明されている。

 

そんな統一理論に夢美は異を唱え、これに当てはまらない力『魔力』が存在するという‘非統一魔法世界論’を学会で発表したのだが、失笑を買い、それにより学会に魔法の実在を認めさせる為に夢美はちゆりと共に可能性空間移動船と言う世界を移動する船でかつて霊破が現役の頃に来た。

 

魔力を調べようとして2人は異変を起こしちゃった事もあり、当時の巫女だった霊破に退治される。

 

退治された後はしばらく博麗神社に居着いて魔法を調べ上げた。

調べ終えた後に一度自分の世界に戻って発表したが信じられずに学会から追放された。

 

追放された夢美は自分の世界に嫌気を差してちゆりと共に幻想郷に住む為にもう1度船で向かっていたのだがその途中で何らかので起きた衝撃波に襲われて気を失った後、目が覚めたら船はボロボロだったが幻想郷にたどり着いていたと言う。

 

ちゆり「んでそんな私等の近くにこれがあったんだよな」

 

そう言ってちゆりは服がセーラー服になった後に出て来たのを見せる。

 

鬼矢「ん?これはタブーメモリだな」

 

ちゆり「おっ、私んを知ってるなら教授のも知ってるか?」

 

理香子「私のもね」

 

それを見て言う鬼矢の後に夢美の体が虹色に光った後にステンドグラスの様になった後にパリーンと割れると別の服になった夢美が現れた砕けたステンドグラスの光は夢美の手に集まるとカードに変わる。

 

理香子はスーツの上に白衣を羽織った服装になるとその手にカイジンキーが握られていた。

 

鬼矢「それはカイジンキーでんでこっちはなんだ?」

 

魔理沙「んーーーーこれはステンドグラスっぽいな」

 

理香子のを見た後に夢美のカードを見て首を傾げ鬼矢の隣で魔理沙の呟いた事に鬼矢は自分の記憶と知識をフルに活用して考えた後にある種族に行き当たった。

 

鬼矢「ファンガイア&レジェンドルガか」

 

蓮子「ファンガイア?レジェンドルガ?」

 

チルノ「何それ?」

 

名前を言う鬼矢に蓮子とチルノは首を傾げる。

 

鬼矢「怪人の種族の一つだ」

 

まぁ、お互いにファンガイアとレジェンドルガは別々だけどなと付け加える。

 

夢美「んじゃあ私のはファンガイアとレジェンドルガで言うならどっちなの?」

 

鬼矢「ファンガイアのほうだな」

 

理沙「んじゃあこいつ等は違うって事が分かったな」

 

聞く夢美に鬼矢は答えた後に魔理沙がそう言う。

 

ちゆり「?なんだ何か異変が起きてるのか?」

 

霊夢『はい、実は…』

 

聞くちゆりに霊夢は今起こっている事を話す。

 

夢美「成程ね」

 

理香子「ある意味迷惑極まりないわね」

 

鬼矢「だろ?」

 

麟「まぁ、あなた達は白なのは分かったけどね」

 

話を聞いて納得する夢美の隣でそう述べる理香子に鬼矢が言った後に麟がそう言う。

 

鬼矢「もしよかったら手伝ってくれるか?」

 

夢美「良いわよ。色々と霊破には世話になったしね」

 

ちゆり「教授がするなら私も反対しないぜ」

 

理香子「私は私で人里にいとくわ。色々と勘違いされたくないし」

 

そう頼む鬼矢に夢美とちゆりは同行を受け入れ、理香子はそう言って人里へと歩いて行く。

 

鬼矢「んじゃまず紅魔館に行くとするか」

 

チルノ「お~!」

 

魔理沙「確かに咲夜にも訊かねえとな」

 

華扇「紅魔館ですか…」

 

そう言って次に行く場所を言う鬼矢にチルノは元気よく言い、魔理沙の後のなんとも言えない感じの華扇に霊夢は首を傾げる。

 

霊夢『どうかしたのですか?』

 

華扇「いやその…と、とにかく行きましょうか」

 

誤魔化す様に歩き出す華扇に霊夢は疑問詞を浮かべながら続く。

新たに始まった異変、今回の黒幕は何者か…




ちゆり「次回!第十七章!仮・面・招・来なんだぜ!…と言うか仮面って何が来るんだ?」

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