閑章~時と場所の観測者と境界の影~
とある場所、そこで黒と白を基調にした服を着ていて黒い帽子を被った黒髪の少女と紫のワンピースを着た白い帽子を被っている金髪の少女の2人が息を切らせて走っていた。
少女1「れ、蓮子、もうだめ…」
少女2「諦めちゃ駄目よメリー!絶対に逃げ切るのよ!」
腕を掴まれていた金髪の少女は言うが腕を掴んで走っている黒髪の少女が言う。
そんな少女の後ろから何かが飛んで来る。
後ろを振り返ると超電子バイオマンのジルバの胸と腰のバックルのマークを狩人を現すHに変えて目の色を黒くして銀色の所を白く染めている怪人がいた。
黒髪少女「ああもう!あのハンタードーパントって奴はしつこい!!」
金髪少女「れ、蓮子、放して…わ、私が狙いだから」
苛立って叫ぶ黒髪の少女に金髪の少女がそう言う。
ハンター「とっととその女を見捨てたらどうだ?」
黒髪少女「誰がする訳ないでしょ!!この!」
金髪少女「!?きゃあ!?」
追いかけて来る怪人、ハンターにそう言って黒髪の少女は金髪の少女をお姫様抱っこすると勢いよく走る。
ハンター「チッ、逃げ回りやがって」
それにハンターは舌打ちした後に動きを止める為に閃光玉を取り出し…
黒髪少女「!?きゃあ!?」
すると2人の少女は突如消えてしまう。
ハンター「なに?!」
いきなりの事にハンターは驚き、辺りを見渡す。
逃げられたと感じ取ってハンターは苛立ち気に地面を蹴る。
???「見つけたぜ狩人!」
ハンター「!?何者だ!」
そこに聞こえて来た別の声にハンターは振り返る。
振り返った先にいたのは仮面ライダーWとデカレッドがいた。
デカレッド「ハンタードーパント!平和に暮らしていた怪人達を殺した罪でお前をジャッジメントだ!」
仮面ライダーW「さあ、お前の罪を数えろ」
ハンター「ちぃぃ!!」
その言葉と共に向かって来る2人を相手にするハンターを遠くで紫が見ていた。
紫「さて、これでひとまずは良いわね…出迎えてあげるわ。幻想を観測できるお2人さん」
そう言ってハンターがメモリブレイクされた所を見た後にスキマに潜る。
博麗神社にて…
チルノ「平和だね~」
霊夢『そうですね~』
鬼矢「よっ、はっと」
のほほんとお菓子を食べながら霊夢とチルノはハンタードーパントになって練習中の鬼矢を見ていた。
チルノ「何もなくていいね~」
霊夢『そうですね~』
そうやって他愛もない会話をしていた時だった…
???&???2「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」」
鬼矢「ん?おわ!?」
上空からの声に思わずハンタードーパントが見上げようとして落ちて来た何かが乗っかって倒れる。
霊夢『お、鬼矢さん!?』
チルノ「何々!?」
鬼矢「なんだよ…」
いきなりの事に3人は驚くとどうやらハンタードーパントの上に落ちていたのは黒髪と金髪の2人の少女であった。
黒髪少女「いたた…!?」
呻いた後にハンタードーパントに気付くとすぐさまバッと離れて金髪の少女を背に移動させて言う。
黒髪少女「あんたしつこいわよ!!」
鬼矢「は?」
何言ってんのとハンタードーパントは思ってると黒髪の少女はある物を取り出す。
霊夢『あれは…』
チルノ「えっと、ホロスコープスイッチだっけ?」
黒髪少女「メリーは私が守る!!」
黒髪の少女が取り出したのに2人は驚いていると黒髪の少女はスイッチを押すとへびつかい座の星座が現れた後に少女に張り付いてその姿を怪人へと変える。
頭部は蛇と人の顔が混ざった様な顔で、胴体は蛇の体が巻き付いている様な感じで、レオやリブラが纏っていたのと同じローブを纏っているゾディアーツであった。
鬼矢「あれは…オフィウクスゾディアーツか」
オフィウクス「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
変身したのが何かを当てるハンターゾディアーツに向かってオフィウクスはローブを脱ぎ捨てると二匹の蛇が交差しあいできた感じの形状の杖で先端には宝玉が付いているアポローンを手に駆け出す。
鬼矢「面倒だな…」
向かって来るオフィウクスを見てハンタードーパントはめんどくさそうに漏らす。
先ほどからの様子を察するにどうやら彼女達は自分がなってるハンタードーパントに酷い目にあった様だ。
声が別だろうと彼女にしたら自分は先ほどまで自分達を追いかけていた存在と勘違いしてしまってもしょうがない。
答えようにも今の彼女に聞こえないだろう。
しょうがないと考えて太刀を取り出して防衛に徹する。
鬼矢「(とりあえず動き止めるか)」
アポローンによる攻撃を逸らしたり、受け止めたりしながらそう考えた後にこれからの行動を考えてなんとか距離を取れる様にする。
オフィウクス「はぁぁぁぁぁぁ!!」
するとオフィウクスはアポローンを振るうと蛇型のエネルギー弾を放ち、ハンタードーパントはなんとか避けて行く。
ハンタードーパント「おりゃあ!」
弾幕を避けて行きながらハンタードーパントは何かを投げる。
それにオフィウクスはアポローンで叩き落とそうとし…
カッ!!
オフィウクス「っ!?」
眩い光に腕を顔を庇って動きを止める。
鬼矢「よっと」
その間にハンタードーパントはアポローンを蹴り落とす
オフィウクス「しまった!?」
チルノ「ちょ、ちょっと落ち着きなよ!何で鬼矢を攻撃するの!」
それに焦るオフィウクスへチルノは前に出て言う。
オフィウクス「へ?鬼矢?」
金髪少女「蓮子…此処、良く見るとさっきまでいた場所と違うわ」
出て来たチルノや彼女の口から出て来た事に呆気に取られるオフィウクスに金髪少女がそう言う。
やれやれとハンタードーパントは肩を竦める。
霊夢『えっと…此処は幻想郷の博麗神社です。私は巫女をしております博麗霊夢です。あなた達は?』
オフィウクス「え?幻想郷?!」
金髪少女「蓮子!」
メモ帳に書いて見せた霊夢にオフィウクスは驚きの声をあげ、金髪の少女はオフィウクスへ顔を向ける。
オフィウクス「うん!私達来れたんだね!」
チルノ&霊夢「?」
嬉しそうに言うオフィウクスにチルノと霊夢は首を傾げる。
鬼矢「おい、なに二人で盛り上がってんだ」
チルノ「後、名前を言いなよ。ちなみにアタイはチルノ!隣にいるのが織神鬼矢だよ」
それにハンタードーパントのままの鬼矢が釘を刺し、チルノがそう言って自分やハンタードーパントを紹介する。
オフィウクス「あ、ごめんね。私は宇佐美蓮子、んで隣にいるのが相棒の」
金髪の少女→メリー「マエリベリー・ハーン。蓮子からメリーと呼ばれてるわ…先ほどはごめんなさい」
それにオフィウクスは名乗り、金髪の少女、メリーも名乗って謝罪する。
鬼矢「ん?」
するとハンタードーパントから元の姿に戻った後にメリーを良く見る。
そんな鬼矢の行動にチルノと霊夢は首を傾げ、メリーと蓮子は緊張する。
鬼矢「…お前、ファントムか」
メリー「(びくっ!)」
蓮子「メリーは人を絶望させる奴らとは違うよ!」
そう指摘する鬼矢にメリーはビクッとした後に蓮子が庇う様にメリーの前に出て言う。
蓮子「確かにメリーは絶望しちゃってファントムになったけど人間だった時の心を持ってるんだ!ファントムだからって理由で倒さないでお願い!!」
そう頭を下げて頼み込む蓮子にチルノや霊夢は顔を合わせる。
鬼矢「おいおい、襲い掛かってきたのならともかく何で俺が同胞を殺さないといけないんだ?」
蓮子「…同じ怪人だろうと狩ろうとした奴がいるんだよ」
呆れて言う鬼矢だったが苦い顔をした蓮子の言葉に眉を顰める。
鬼矢「…もしかして俺がさっきなっていたドーパントがか?」
ほどの様子からそう聞く鬼矢に2人は頷く。
チルノ「苦労してたんだね」
霊夢『そうですね』
鬼矢「たまにそういう奴も居るんだよなホント…」
それにそう言うチルノと霊夢の後に鬼矢が呆れて言う。
蓮子「けれど私達どうやって来れたんだろう?」
メリー「確かに博麗神社までまだ遠かったわ」
首を傾げる2人に霊夢が説明しようとしてメンバーの少し離れた場所で光が集まった後に1人の男性が現れる。
男「はぁ…やっと逃げ切れた…ん?」
息を切らせていた男はメリーと蓮子を目に入れるとにやっと笑い、メリーは怯えて蓮子が前に出るとそれに察した鬼矢がさらに前に出て、後ろに霊夢とチルノが構える。
男「あぁ?邪魔すんのかてめぇ」
チルノ「するに決まってるじゃん!」
ふんすと言うチルノに男はメモリを取り出す。
男「先ほどは壊されたが予備を持ってて良かったぜ」
ハンター!
そう言って男はメモリを首筋に挿すとハンタードーパントへとなる。
ハンター「さぁ!狩りの時間だぜ!」
チルノ「狩りの?違うよ。あんたが狩られる時間だ!そうだよね鬼矢!」
そう言うハンターにチルノはホロスコープスイッチを取り出しながら言う。
鬼矢「あぁ、そうだな」
ハンター「鬼矢?…まさかテメェ…」
チルノのに同意する鬼矢へハンターは見た後に鬼矢は久々にその姿をオリジンへと変える。
オリジンを見てハンターはやはりかと嬉しそうに言う。
ハンター「まさかこんなところでEX級の怪人、オリジンに出会えるとはなぁ?」
チルノ「そう言ってても変わらないよね鬼矢」
霊夢『意味もなく人に危害を加えるならば退治するのも巫女の務めです』
喜ぶ様に言うハンターを見ながらチルノはオリジンへ言い、霊夢もドラゴンファントムの力を解放した姿へとなる。
オリジン「あぁ、そうだな」
その言葉と共に3人はハンターへと駆け出す。
向かって来る3人にハンターはボウガンを取り出して攻撃する。
チルノ「させるか!矢符【ダブルアロー・レイン】!!」
それにチルノが前に出て大量の火と氷が入り混じった矢を放って銃撃を落として行く。
ハンター「チッ、ならこれならどうだ!」
それにハンターは舌打ちした後にガンランスを取り出して突こうとするが霊夢は腕のドラゴヘルクローで防ぐ。
オリジン「オラァ!」
チルノ「おりゃあ!」
出来た隙にオリジンが蹴りを叩き込み、チルノもギルガメッシュから強烈な矢を放ち、2人の攻撃をまともに受けたハンターは地面を転がる。
ハンター「ぐっ?!」
霊夢「ぎゃう!」
起き上がろうとしたハンターに霊夢が回転してのドラゴテイルの攻撃を炸裂させてさらに吹き飛ばす。
ハンター「チッ、ならこれならどうだ!」
苛立ち気に体制を立て直した後に虚空から巨大な船を出す。
チルノ「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
霊夢「ぎゃう!?」
蓮子「んなのあり!?」
オリジン「あー、あれも確かにハンターの武器だな」
驚く3人にオリジンは呆れた口調で言う。
ハンター「くらいやがれ!」
船に飛び乗ったハンターは爆弾をたくさん投げる。
チルノ「うわわわ!?沢山来た!?」
霊夢「ぎゃう!?」
蓮子「っ!」
ディメンション!!
落ちて来る爆弾にチルノと霊夢は慌てる中で蓮子はスイッチとは別にガイアメモリを取り出すと自分に挿す。
その姿を胸部分が救世主のブラジラで胸の所が時計の様になっており、顔と腕はダグバで肩と足がデスイマジンになっている黒き姿、ディメンションドーパントにへと変える。
ディメンションはすぐさま時間を停止させると落ちていた爆弾を全部回収してハンターが投げていた分も含めてハンターの船に全部纏めて置いた後に霊夢達の元に戻ると時間停止を解除する。
ドドドーン!
ハンター「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
爆発と共に船が破壊されて爆風で吹き飛ぶハンターに飛び上っていたオリジンは踵落としを炸裂させて地面に落とす。
チルノ「おお!さっきと違う姿だ!」
ディメンション「ディメンションドーパント。それがいま私がなってる奴だよ」
ハンター「テメェラ…よくもやってくれたな…」
目を輝かせるチルノにディメンションが言うとハンターがよろけながら起き上がる。
ジョーカー!マキシマムドライブ!!
ハンター「!?」
すると、響き渡る音声にハンターは驚いた後に見上げるとそこには1人の戦士、仮面ライダージョーカーが必殺技を放そうとしていた。
ジョーカー?「ライダーパンチ!!」
向かって来るジョーカーにハンターは慌てて撃ち落とそうと攻撃をしかけようとして霊夢の放った拘束符に動きを止められた後にジョーカーのパンチが炸裂してハンターは吹き飛び…
ドカーーーーーーン!!!
地面に倒れると共に爆発を起こし、収まった後には気絶した男が残った。
ジョーカーは着地して手首をスナップさせた後にその姿をのっぺらぼうなドーパント、ダミードーパントに変えてからオリジンへとなる。
オリジン「やっぱこいつはいいな。ライダーとかに化けれるし」
首を鳴らした後にオリジンはそう洩らす。
先ほどオリジンがなっていたダミードーパントの特徴は自分や敵対する相手のイメージから生物・非生物問わずあらゆる物に変身し、その能力を擬態できる特殊能力でなれるのには制限はないのだ。
原典の使用者は一般人に負けるほど戦闘力が低かったがオリジンがなったダミードーパントはそんな事はなく、逆に変身したのに元々のとオリジンの戦闘力を加えると言う事をしちゃっている。
呻いていた男にオリジンは近寄ろうとすると途中でスキマが出て来る。
その後に出来たスキマから紫が出て来て男を一瞥した後に男の下にスキマを作り出してどこかに落とす。
オリジン「紫」
紫「こんにちわ。ちなみに彼は外の世界のSPD地球署へ送ってあげたわ…それと…ようこそ人の心を持った幻影の少女とその少女を守るナイトさん。私は八雲紫、あなた達を歓迎しますわ」
声をかけるオリジンに紫はそう言って説明した後にメリーと蓮子へ顔を向ける。
蓮子「八雲紫ってあの幻想の管理者の?!」
メリー「もしかして…」
紫「ええ、あの男から逃がす為に幻想郷に連れて来たのも私よ。まぁ、ちょっと誤算だったのがあの男がマキシマムされたと同時にゾーンので逃げていたと言う事ね」
ディメンションから戻って言う蓮子と驚いているメリーに紫はそう言った後に困った顔で頬をポリポリ掻いて男が現れた理由を言う。
オリジン「成程な…だから博麗神社に落ちて来たって訳か」
紫「その通りですわ」
2人が来た時を思い出してか背中を抑えるオリジンに紫は苦笑して言う。
オリジン「でコレからこの二人どうするんだ?」
蓮子「あー、もし迷惑じゃなければ此処にいていいかな?」
メリー「わ、私も」
聞くオリジンに蓮子とメリーは頼み込む。
霊夢『良いですよ』
蓮子「そうですよね…ってあっさり!?」
チルノ「まぁ、霊夢だしね」
断れると思ってたのか驚く蓮子にチルノはそう言う。
鬼矢「それは別にいいが…お前ら見たところ大学生じゃないのか?」
オリジンから戻って言う鬼矢にメリーは悲しい顔をし、蓮子はあーと困った顔をする。
蓮子「いやね…メリーはファントムとバレた事で退学、それに私もつい中退しちゃって…」
鬼矢「あー、なんかすまんな」
理由を言う蓮子に鬼矢は申し訳ない顔で謝る。
蓮子「いやまぁ…私は良いけどメリーは?」
メリー「私も、悪気があって言った訳じゃないし」
帽子を脱いで頭を掻いた後にかぶり直して聞く蓮子にメリーはそう言う。
鬼矢「…なぁ、お前等にぴったりの先生が居るんだがそいつのところで勉強してみないか?」
チルノ「もしかして慧音先生の事?」
そう提案する鬼矢にチルノは誰なのか当てて聞く。
鬼矢「あぁ、そうだ。大学生ならちょっとした専門知識も理解できるだろ?」
蓮子「まぁ、此処のがどれ位なのか分からないけどここでも勉強か…」
メリー「良いじゃない。退学したとはいえ私達はまだ学生でしょ?学業で勉強はメインなんだからちゃんとしないと」
聞く鬼矢に蓮子はめんどくさそうに答えてメリーが窘める。
霊夢『おそらく歴史なら高いレベルだと思います』
蓮子「歴史か…こりゃあ此処のなんだろうね」
メリー「そうなるでしょうね。けれど私達的に良いと思うわよ」
そう説明する霊夢に蓮子はそう洩らし、メリーがそう言う。
鬼矢「ま、とりあえずこれからよろしくな二人とも」
霊夢『よろしくお願いします♪』
チルノ「よろしく♪」
紫「歓迎しますわ。幻想を探していたお2人さん♪」
蓮子「ええ、よろしく♪」
メリー「こちらこそホントにありがとうございます」
お互いに挨拶して歓迎された2人はお互いに笑う。
新たに迎えた鬼矢達。
その後に歓迎会をしたが次の異変で彼女達も異変解決に乗り出す事を鬼矢達は知らない。
蓮子「次回!第十六章!始まりのS・仙人と時間跳躍者に続くよ!!」
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