咲夜「お嬢様、紅茶をお持ちしました」
レミリア「うむ」
紅魔異変より2日後、太陽の光が照らす中でレミリアは置かれた紅茶を飲んで一息を付き…
???「ギャオオオオン!?」
ドシーーーーン!!!
レミリア「ふむ…30秒か、なかなか伸びたな」
咲夜「ですね」
揺れが起こる中で時計を見て言うレミリアに咲夜も返す。
鬼矢「おーい霊夢、大丈夫か?」
揺れが起きた場所で鬼矢は声をかける。
中心地では龍が目を回していた。
その龍こと霊夢がなった姿である。
魔理沙「こりゃあ駄目だな」
美鈴「けれど筋は良くなりましたよ~」
それを見て言う魔理沙に龍の姿の美鈴がそう言う。
何してるかと言うと霊夢の怪人の力に慣れる為の訓練である。
それならばと同じ龍である美鈴が師範を務めてやっているのだ。
乃亞「だが30秒じゃ戦闘の役に立たないぞ」
霊夢「ギャウウ;」
同じ様に見ていた乃亞のズバッとした評価に霊夢は落ち込む。
魔理沙「そうだろうけどよ。美鈴さんの猛攻を避けてやっとなんだぜ?」
そんな霊夢へ魔理沙が庇う。
実際問題、1分経つまで自分の攻撃を避けろと美鈴に言われて昨日始めた時は始めた直後に美鈴にノックダウンされると言う結果になった。
先ほどの30秒もやっと言うぐらいだ。
乃亞「だとしても短すぎる。某光の巨人よりも短いぞ」
美鈴「だから瞬殺してるんじゃないですか?」
そう言う乃亞に美鈴はそう返す。
美鈴「こう言うのは手加減せずにかわせる様にするんですよ。言うじゃないですか?当たらなければどうって事がないってね♪」
魔理沙「それでも色々と激しいんだぜ」
そう言う美鈴に先ほどまで自分達も頑張るために挑んでみたが自分達の短所を突かれて負けている魔理沙はそう洩らす。
挑んだチルノはまだ起きてなくて大妖精やフランに介抱されている。
乃亞「そんなもんか?」
美鈴「そんなもんです。さあ、少し休憩したらまたやりますよ!」
頭を掻いて言う乃亞に美鈴は返した後に霊夢へ言う。
魔理沙「そういや鬼矢と美鈴さんって超長生きなんだよな?」
鬼矢「ん?そうだけど」
霊夢のを見ながら聞く魔理沙に鬼矢は返す。
魔理沙「それじゃあさ色々と見て来たのか?」
鬼矢「まぁ世界の始まりとか終わりとか色々と見てきたな」
魔理沙の問いに答えた後に思い出す様に目を閉じる。
それを見て魔理沙は色々と見て来たのだろうなと考える。
出会いからの別れ、死の瞬間などなど…
忘れられない物ばかりだろうと魔理沙は思った。
魔理沙「超年長者が言うと重みが違うんだぜ」
鬼矢「そうか?」
そう感想を述べる魔理沙に鬼矢は頭を掻く。
しばらくしてなんとか美鈴の攻撃を1分以上超えた霊夢を交えてオヤツを食べていた。
霊夢「♪」
咲夜「はいはい嬉しいけどがっつかないの」
もっちゃもっちゃとクッキーをがっつく様に食べてる霊夢に咲夜は苦笑して彼女の頬に付いたカスを取る。
小悪魔「(サクレイサクレイ)ピヨッ!?」
美鈴「もー小悪魔ちゃんは隙あれば妄想しちゃって」
妄想しようとしてた小悪魔を美鈴は叩く。
チルノ「うま~い」
ルーミア「美味いのか~」
大妖精「ルーミアちゃん何時の間に;」
フラン「美味しいよね~」
ちっさい面々もワイワイするのを見ながら鬼矢は紅茶を飲む。
レミリア「そう言えば鬼矢、聞きたい事がある」
鬼矢「ん?なんだレミリア」
すると話しかけて来たレミリアに鬼矢は聞き返す。
レミリア「乃亞から聞いたが後3人、仲間がいるそうだな」
鬼矢「あぁ、そうだけど」
何で聞いて来るかな様子の鬼矢へレミリアは美鈴へ顔を向ける。
レミリア「美鈴、彼女を呼べ」
美鈴「ああ、文ちゃんですね」
鬼矢「文?」
2人のやり取りで出た名前に鬼矢や乃亞達は首を傾げてると美鈴は窓を開けてから息を吸い…
ぴーーーーーーーーーーーーーー!!!
強く口笛を吹く。
バビュン!!
するといきなり窓から何かが飛んで来て着地する。
それは黒い翼を持った女性で…
女性→文「お待たせしました美鈴さん!あなたに尽くす清く正しい文ちゃんでございます!!」
振り返ると美鈴へビシッとポーズを決めて言う。
美鈴「あはは~そう言うのは椛ちゃんにやっちゃってくださいよ~」
文「いえいえ~ちゃんと可愛がっておりますので~ご安心を~」
小悪魔「(あやもみあやもみあやもみ)」
手を振る美鈴に文も手を振って返すのに小悪魔はピヨピヨしている。
乃亞「ふん!」
小悪魔「ピヨ!?」
文「いや~相変わらずですね~」
乃亞にハリセンで叩かれている小悪魔を見て文は笑う。
乃亞「でコイツは?」
美鈴「この子は妖怪の山に住む射命丸文ちゃんです」
レミリア「ちょっとした事で美鈴にお仕置きされてから美鈴に忠実と言う訳だ」
文「あの時の美鈴さんはホント怖かったな…それで美鈴さん、呼んだ理由は何でしょうか?」
叩いた後に聞く乃亞に美鈴は紹介してレミリアが言うと文は体を振るわした後に聞く。
美鈴「はい、ちょっと聞きたいですがここ最近珍しい情報を持ってませんか?」
文「そうですね…竹林の屋敷に2人の少女が最近住み付いたとかですね。実際に見ましたが仲の良い姉妹でしたね」
美鈴の問いに文が言うと乃亞と鬼矢は顔を見合わせる。
鬼矢・乃亞「「あいつらだそれ」」
美鈴「あ、当たりみたいですね」
文「後は冥界の白玉楼に1人の外来人が住んでるとかですね」
思い浮かべてる2人に文は続けて言う。
乃亞「この流れだとアイツだな」
鬼矢「だよな」
続けて文の言った事に乃亞と鬼矢は最後の1人を思い浮かべる。
美鈴「いや~ありがとうございますね~」
文「いえいえ!美鈴さんの為ならこの文!提供は惜しみませんよ!!」
それでは!と文は挨拶した後に窓から出て行く。
チルノ「ん~話からするにまだ見つかってなかった人達の所在が分かったの?」
鬼矢「あぁ、恐らく姉妹の方は美陽と月奈。冥界のは純だろ」
チルノの問いに鬼矢はそう言う。
魔理沙「良かったじゃねえかまだ見つかってない奴の所在が分かってよ」
美鈴「しかもきっと文ちゃんだから新聞を出すと思いますし来るんじゃないでしょうかね?」
鬼矢・乃亞「「いや、それはない」」
笑って言う2人の言葉を否定する鬼矢と乃亞に思わず誰もがよろける。
霊夢『凄い両断ですね;』
大妖精「どうしてそう言えるんですか?;」
それに霊夢は冷や汗を流し、大妖精も思わず聞く。
鬼矢「あいつ等は動かずに俺が来るのを待つって考えだと思うからだ」
レミリア「成程、すれ違いも避ける為も考えてか」
理由を言う鬼矢にレミリアがそう言う。
乃亞「まぁそうだな」
チルノ「んじゃあ余裕ある時に行くんだね」
肯定する乃亞にチルノはそう言う。
鬼矢「あぁ…多分な」
チルノの言葉に頷いた後に鬼矢はさて、どっちに行くかと悩む。
だが、少ししてそれは決まる事になる。
それはなぜか?
訪れる筈の季節が訪れない異変が起こったからである。
乃亞「次回、閑章・冥界の君主。俺達の仲間が出るぞ」