紅魔館~一階廊下~
鬼矢「うわっ、中まで真っ赤かなのかよ」
チルノ「初めて入ったけど広いね」
うへぇと漏らす鬼矢の隣でチルノがその広さに感嘆する。
魔理沙「んでまぁ、どうせなら下から調べようぜ?ラスボスって大概地下にいるって事あるしな」
鬼矢「それもそうだな。最奥にいる可能性もあるが先にそっちを探すか」
見てからそう提案する魔理沙に万が一も上に行っていませんでしたな事もありうるので取り入れて一同は地下への道を見つけて向かう。
ちなみに途中で大妖精が起きてチルノの後ろに隠れながら皆に謝っていたが鬼矢の怪人の力の影響だろうと言う事で許して貰っている。
魔理沙「ん?なんだありゃ」
進んでいると魔理沙がピラニアの様だが空中を泳ぐ奴や鰭で歩く様に移動する集団を見つける。
それに鬼矢は見覚えがあった。
鬼矢「あれはピラニアヤミーだな」
大妖精「えっと、厄介なんでしょうか?」
冷静に言う鬼矢へ大妖精が聞く。
鬼矢「あぁ、数が多くて厄介なんだよなあれ」
魔理沙「ちなみに注意すべき事は?」
肯定する鬼矢へ魔理沙は帽子をかぶり直しながら聞く。
鬼矢「そうだな…確か多方面からの同時攻撃だな」
チルノ「分かった!」
魔理沙「ようし、霊夢、しっかり…掴まってるな」
霊夢「(ぴとー)」
ルーミア「わは~焼き魚にしてやるのか~」
注意を聞いてチルノは構え、魔理沙も自分の胸に埋もれて掴まってる霊夢に苦笑し、ルーミアは元気よく言う。
鬼矢「いや、食えないからな」
ルーミアにツッコミを入れた後にその姿を素早さが売りのスミロドンドーパントへ変える。
鬼矢「いくぞ!」
その言葉と共にそれぞれが飛び出す。
ルーミア「わはは~」
向かって来るピラニアヤミーをルーミアは超自然発火能力で焼いていく。
チルノ「この!」
大妖精「ええい!」
チルノと大妖精は背中合わせになって四方八方に弾幕を飛ばして蹴散らしていく。
魔理沙「ほらほら!当たると痛いんだぜ!」
霊夢を抱えた魔理沙は左腕のカメレオンの舌を使って吹き飛ばしていく。
鬼矢「オラァ!」
スミロドンドーパントも素早い速さでピラニアヤミーを翻弄した後に爪で切り裂く。
しばらくして、全てのピラニアヤミーを倒す事が出来た。
魔理沙「うへぇ~多かったな」
チルノ「ホントだね~」
鬼矢「さて倒したことだし先に進むか」
セルメダルの山を見て漏らす魔理沙にチルノも同意した後にスミロドンドーパントのまま言う。
なぜそのままかはピラニアヤミーの様にヤミーが現れてもおかしくないと考えてである。
そのまましばらくメイドと思われる妖精達やヤミーを退けて一同はとても広い図書館へとたどり着く。
紅魔館~ウヴル図書館~
鬼矢「うぉ、かなり広いな」
魔理沙「こ、これは!?」
たどり着いた図書館の広大さに鬼矢は驚く中で魔理沙は霊夢を下ろした後に本棚に収められてる本を見て驚く。
魔理沙「おいおい、どれもこれもお師匠様から聞いてた超貴重な本じゃねえか…」
鬼矢「そうなのか?」
目を輝かせて言う魔理沙にスミロドンドーパントは聞く。
魔理沙「ああ、魔法使いなら誰もが喉から手が出る程の一品ばかりだぜ!もし出来るなら持って帰りたいんだぜ」
???「……だめ……持って行っちゃあ」
うずうずと手を伸ばそうとする魔理沙に誰かが止める。
鬼矢「ん?」
声のした方へ一同は顔を向けると本を持った少女と頭と背中に翼を持った女性がいた。
鬼矢「誰だお前ら」
女性→小悪魔「ようこそ織神 鬼矢様に博麗の巫女様にお客様、私は隣のパチュリー・ノーレッジ様の使い魔小悪魔と申します。以後お見知りおきを」
パチュリー「よろ…しく」
元に戻って聞く鬼矢の問いに小悪魔が自己紹介してパチュリーも言う。
鬼矢「?なんで俺の名前知っているんだ?」
???「俺が教えたんだよ」
首を傾げる鬼矢に答える声、しかも鬼矢には聞き覚えのある声にした方へ顔を向ける。
するとそこにいたのは本来の姿のアッシュとなった乃亞であった。
その肩にはフランを乗せている。
鬼矢「お、アッシュ。ここに居たのか」
魔理沙「えっと鬼矢、あの怪人がお前の知り合いか」
気軽に声をかける鬼矢にアッシュを見て顔を青ざめる霊夢を諌めながら魔理沙が聞く。
鬼矢「俺の仲間の一人で邪神系グリードのアッシュこと」
アッシュ→乃亞「圧芽乃亞だ。よろしくな」
フラン「それでフランは紅魔館の主のレミリア・スカーレット姉さまの妹のフランドール・スカーレットだよ~」
人間態に姿を変えて自己紹介する乃亞の後に乃亞の肩に乗っているフランが自分も名乗る。
チルノ「あたいはチルノ!よろしく!」
魔理沙「霧雨魔理沙だぜ!」
ルーミア「ルーミアなのだ~よろしくなのか~」
霊夢『は、博麗、れ、霊夢です』
大妖精「え、えっと大妖精です。友達から大ちゃんと呼ばれてます」
それにメンバーも自己紹介する。
鬼矢「でお前やっぱりここに居たのか」
魔理沙「やっぱりって?」
頭を掻いて言う鬼矢の言葉に魔理沙は聞く。
鬼矢「美鈴が使ったコアメダル、あれお前が渡したもんだろ」
その問いにご名答と乃亞は答えて言う。
鬼矢「やっぱり…」
魔理沙「つまりあのめんどくさいピラニアヤミーって奴らもお前の仕業かよ」
顔を抑える鬼矢の後に魔理沙が聞く。
乃亞「あぁ、あれはオマエらの幼馴染が水棲系のコアメダルを使ってやったことだぜ」
霊夢『え?咲夜ちゃんが?』
魔理沙「マジか…そういや、掃除するの大変でメイドも結構サボったりしてるから大変って数日前にぼやいてたなあいつ…」
出て来た事に霊夢は驚き、魔理沙は思い出した後あいつ等を使って掃除要員増やす気だったのかあいつと呟く。
鬼矢「咲夜?誰だそれ」
魔理沙「私と霊夢の幼馴染なんだぜ。ちなみに美鈴さんの養子でもあるな」
霊夢『優しい子です』
初めて聞く名なので聞く鬼矢に魔理沙と霊夢が言う。
乃亞「後此処のメイド長でもあるな」
鬼矢「そうかっておい、メイド長がサボりしてもいいのかよ;」
つけ加える乃亞に鬼矢は言うとあーと小悪魔やフランはなんとも言えない顔をする。
小悪魔「大体咲夜さんは休んでも良いんですよねホント;」
フラン「フランも聞いた話だとメイド妖精達がサボったりしてる分も入れてオーバーワークになってるから姉さまが休みあげたいけど本人が拒否してるからなんとかしたいってぼやいてたのを美鈴から聞いたな」
魔理沙「あいつ…絶対に休んだ方が良いだろ。確か前に里で倒れて大騒ぎになってた事あったな」
霊夢『ホント焦りましたね』
それを聞いてなんとも言えない顔をする魔理沙に関わったらしい霊夢がそう書いて見せる。
鬼矢「そうなのか。なら仕方ないな」
魔理沙「しっかしホントに色々とあるな…借りて行きたいもんだぜ」
どんだけしてるんだと思う鬼矢の隣で魔理沙が本棚から1冊、本を取る。
それに今まで静かだったパチュリーが目を見開き、涙目になった後にメダルを取り出す。
パチュリー「…本をとっちゃ…駄目…!!」
そう言ってメダルを自分に入れるとその姿が少女から髪の色がオレンジ色に染まり、頭にガラの王冠を付けて服がガラ怪人形態のを元にしたレオタードの上にガラの服を模した鎧とスカートを履いている女性の姿となる。
パチュリー「泥棒する奴は許さない!!」
魔理沙「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
小悪魔「あちゃあ…」
鬼矢「うわっ、なんか面倒なことになりそうだな」
先ほどの静かだったのが嘘の様に強気な目で魔理沙を睨むパチュリーに小悪魔は困った顔をして鬼矢は心底めんどくさい顔で漏らす。
パチュリー「小悪魔!手伝いなさい!」
小悪魔「了解です~」
呼ぶパチュリーに小悪魔は返事した後に6枚のメダルを取り出して自分に入れると肩と体と腰をウヴァグリード形態と鎧武者怪人完全体を混ぜた様な感じにして両腕をウヴァグリード形態を模した篭手を付けた姿になる。
魔理沙「いやいやいや!私は泥棒じゃないから!ただ手に取っただけなんだぜ!!」
パチュリー「うるさい!!火水木金土符【賢者の石】!!」
慌てて言う魔理沙にパチュリーは赤、青、緑、黄、紫の5つの石を出現させると弾幕やらレーザーを放つ。
それに魔理沙は慌てて避ける
小悪魔「は~い追加ですよ~蟹鎌【踊るシザースサイズ】」
そこに小悪魔が魔力で鎌や蟹の鋏を作り出して魔理沙へ向けて飛ばして行く。
魔理沙「ちょ?!」
鬼矢「全く、しょうがねぇな」
飛んで来る鎌や蟹の鋏に驚く魔理沙の前に立つとデェバリャエになり、取り出した盾で攻撃を防ぐ
魔理沙「さ、サンキューなんだぜ鬼矢」
鬼矢「後で宴会するときなんかつまみとかくれよな」
礼を述べる魔理沙にデェバリャエはそう言うと2人で弾幕を避ける。
魔理沙「分かったぜ!んで反撃だぜ!
その後に魔理沙は周囲に星屑形の弾を展開した後に背中の羽を羽ばたかせると星屑弾と共に羽が飛んで行き、弾幕やらを相殺していき、デェバリャエも不可視の衝撃波で蟹の挟と鎌を吹き飛ばす。
パチュリー「へぇ…やるわね」
魔理沙「まあな、ってそうじゃなくて私はただ興味あったからであって盗むつもりはないんだぜ!」
関心するパチュリーに魔理沙は軽く返した後に慌ててそう言う。
パチュリー「嘘だ!そう言って盗って行くんでしょ!」
魔理沙「いやどこの某ひぐらしの少女な返しだよ!ああもう鬼矢ちょいと時間稼ぎよろしく!カメレオン【隠れ星】」
そう返すパチュリーに魔理沙はツッコミを入れた後にデェバリャエにお願いして消える。
鬼矢「ちょ、おい?!」
パチュリー「むっきゅぅぅぅぅぅ!!!!金符【シルバークロコダイル】!!」
いきなり任せられて慌てるデェバリャエだが激昂したパチュリーの放った銀色のワニを模した複数の弾幕に慌てて防ぐ。
鬼矢「うぉ?!」
飛んで来る弾幕をなんとか防いでいくデェバリャエだが何時大技が来てもおかしくない程パチュリーは興奮してる。
パチュリー「日符…むきゅ?」
続いてのを宣言しようとしてパチュリーは自分の腕に先ほど魔理沙が持っていた本がある事に気付く。
パチュリー「私の本…良かった…」
ギュっと抱きしめて元の少女の姿に戻るパチュリーの隣に魔理沙が現れる。
魔理沙「無断で手を付けたのは悪かったな。そんだけ本が好きなんだな」
パチュリー「うん…此処の本は全て大事な宝物」
謝ってそう言う魔理沙にパチュリーは大事そうに触りながら言う。
それを見た小悪魔もやれやれと肩を竦めながら元に戻り、デェバリャエもふうと息を吐いて鬼矢へ戻る。
鬼矢「カメレオンでこっそりと近づいて本を置いたのか」
魔理沙「おう、悪かったな言わずに時間稼ぎ役をやらせてよ」
先ほどの行動の意図を理解して言う鬼矢に魔理沙は頭を掻いて言う。
鬼矢「全く…ホント大変だったぞ」
小悪魔「いやはやお疲れ様ですね」
霊夢『お、お疲れ様です』
もう1回ふぅと息を吐く鬼矢へ小悪魔と霊夢が労いをかける。
鬼矢「ふぅ…。ところで乃亞、ここの主のレミリアってのはどこにいるんだ?」
乃亞「あん?それなら上だぞ」
フラン「姉さまなら上で待ってるけど」
確認する鬼矢へ乃亞とフランは上を指しながら答える。
鬼矢「上か…階段を登るの面倒だし…これでいくか」
そう呟いてウェザードーパントになると右腕に水を収束させて水は渦巻くとドリルの様になるのを確認して狙いを定めて飛び上る。。
魔理沙「いやいやいや、お前何する気?」
乃亞「まさか…」
鬼矢「よっと」
ドゴッ
ウェザードーパントは図書館の天井をぶち破って上に進む。
チルノ「天井突き破った!!」
パチュリー「むきゅー…(パタリ)」
小悪魔「パチュリー様!?」
フラン「うわぁ…」
思わず行動にチルノは叫ぶ隣でパチュリーは目を回して倒れて小悪魔が慌てて介抱し、フランも思わず声を漏らす。
紅魔館~レミリアの部屋前~
鬼矢「よっと」
突き破っていたウェザードーパントは止まった後に鬼矢に戻ると後から魔理沙達が来て…
ゴチーン!!
鬼矢「ぬぉぉぉ…!!」
魔理沙に頭を殴られて鬼矢は頭を抑える。
鬼矢「なにすんだよ!」
魔理沙「そりゃあこっちのセリフだ!もし変に崩れて生き埋めになってたらどうするんだよ!!」
フラン「あーあ、これ絶対姉さまに弁償されるだろうなこれ」
怒鳴る鬼矢へ怒鳴り返す魔理沙の後にフランはそう洩らす。
???「その前に私が怒りますけどね」
その言葉と共に鬼矢の周囲にナイフが何時の間にか展開される。
鬼矢「うぉ?!」
それに慌ててゾーンドーパントになって避ける。
フラン「今のって…」
魔理沙「咲夜か!」
???「ご名答…色々と大きくなったわね魔理沙」
突き刺さったナイフを見てフランと魔理沙が気付くと横からの声に顔を向ける。
するとそこに話の人物となった咲夜がいた。
ただ、その姿は魔理沙と霊夢が知る姿より身長が伸び、胸も大きくなり、その身をメイド服ではなく白いビキニの上に透き通ったマーメイドドレスを纏った姿になっていた。
咲夜「紅魔館のメイド長にして紅美鈴の娘、十六夜咲夜、参る!」
そう宣言してから咲夜はナイフを構えて鬼矢を睨む。
咲夜「次回第五章、憎むメイド長と時間停止…私は倒す!」