東方怪人録~怪人たちの幻想入り~   作:Dr.クロ

11 / 67
始祖が博麗神社に落ちた同時期、欲望が紅い館に落ちて出会いを果たしていた。



閑章~紅の館に落ちる欲望~

鬼矢が博麗神社で霊夢と会ってるときこちら紅魔館ではもう一つの出会いがあった

 

紅魔館~地下・フランの部屋~

 

綺麗なベッドの上で体育座りした少女が居た。

 

少女は濃い黄色い髪をサイドテールにしてその上にナイトキャップという帽子を被っており、背中には茶色い枝の様なのが生えており、7色の水晶の様な羽が生えていた。

 

彼女はフランドール・スカーレット、450年の間、此処地下室にある理由によりずっと閉じ籠っている。

 

フラン「……」

 

ほとんど人が来る以外で動かないフラン。

今日もそうなると思っていた彼女だったが変化は来た。

ヴィン、ドゴッ

乃亞「ゴフッ?!」

 

フラン「!?」

 

目の前に出来たスキマから落ちて来た乃亞にフランは驚いてビクッと体を縮める。

 

その間に乃亞は打った背を擦りながら起き上がる。

乃亞「イテテテ…」

 

顔を顰めながら周りを見て、驚いた目で見てるフランに気付く。

 

乃亞「ん?誰だオマエ」

 

フラン「!そう言うあなたは?」

 

声をかける乃亞にそう返すフランに乃亞はオレか?と返して答える。

 

乃亞「オレは乃亞。圧芽乃亞だ」

 

フラン「フラン、フランドール・スカーレットだよ」

 

名乗る乃亞にフランも自分の名を名乗る。

 

乃亞「フランか、よろしくな」

 

挨拶した後に乃亞は周りの様子から此処は地下室みたいだと感じた。

乃亞「なんか此処、地下室のようだが…何でここにいるんだ?」

 

フラン「……私が望んでいるんだ。大切な家族を壊したくないから…」

 

問いに答えたフランの悲しい顔に乃亞は顔を顰める。

 

乃亞「壊したくないだと?」

 

フラン「うん、フランはね。そう言う能力を持ってるんだ。もし咄嗟にやって壊したら嫌だから自分でいるんだ。姉さま達は大丈夫だって言うけどフランはもし壊して家族がいなくなってしまうのが怖いから此処に閉じ籠っているんだ」

 

そう言うフランに成程なと乃亞は頭を掻き…

乃亞「その壊す力の何処が悪いんだ?」

 

まさかの言葉にえっ?とフランが漏らす中で乃亞は続けて言う。

 

乃亞「その力を使えば敵を簡単に破壊できるじゃねぇか」

 

続けて言った言葉にフランは自分の手を見る。

 

フラン「……こんな能力でも出来るのかな?」

乃亞「できると思うぞ。オマエ次第でな」

 

そう優しく言う乃亞にフランはギュっと握りしめてうんと頷く。

 

フラン「お兄さんありがとう。フラン、努力する!壊すんじゃなくて姉さま達を守る為の力として!」

乃亞「よし、いい決意だ」

 

乃亞に近付いて笑って礼を言うフランに乃亞も返して笑った瞬間、乃亞の胸から腕が突き出る。

 

フラン「え?」

 

???「あ」

 

ジャラララララ

 

目を見開くフランと拳の人物が驚いた後に攻撃した赤い長髪で華人服とチャイナドレスをあわせて割ったような服装の人物の拳の先にあった漆黒色のメダルが砕けると乃亞は銀色の大量のメダルへと変わり、メダルが貫いた人物とフランの足元に散らばる。

 

???「あれ?もしかして私、KYしました;」

 

フラン「思いっきりKYだよ美鈴!!あわわ!?お兄ちゃん!?」

 

その人物、美鈴にフランは怒鳴った後に慌てまくる。

 

すると、美鈴が砕いた漆黒色のメダルの破片が組み合わさり元のメダルになった後にそのメダルを中心に銀色の大量のメダルが集まっていき…

 

ジャラララララ

????「うぉ?!一回死んだぞ今?!」

 

驚きの声をあげながら怪人となる。

 

その姿は顔は『這いよれ!ニャル子さん』の目の色を真紅に染めたニャル子フルフォースフォームの顔で、体と腕を仮面ライダーコアのを完全な体と腕にして炎じゃない部分を黒色に染めた感じで、足はカザリグリード態の足を黄色く染めた感じである。

 

フラン「えっと…乃亞お兄ちゃんなの?」

 

その言葉に怪人、アッシュはフランへ顔を向ける。

 

アッシュ「ん?そうだが…」

 

美鈴「これは驚きました。人ではないと思ってましたがまさか怪人でしたか~」

 

そう答えるアッシュを見て美鈴は納得納得と頷く。

 

アッシュ「ん?オマエ怪人知ってるのか?」

 

美鈴「ええ、長く前に一手合せした者ですので」

 

アッシュの問いに美鈴はその時を思い出してか嬉しそうに言う。

その後にフランへ近づいて目線を合わせる。

 

美鈴「良い目になりましたね」

 

フラン「うん!」

 

良い返事ですとフランの頭を撫でた後にアッシュが乃亞に戻るのを見た後に言う。

 

美鈴「先ほどは失礼しました。私は紅美鈴、此処紅魔館の門番を務めております」

 

乃亞「気にすんな。オレは圧芽乃亞、さっきのはオレの本当の姿、邪神系グリードのアッシュだ」

 

美鈴「グリードですか…成程、先ほどのメダルがあなたの魂と言う事ですか」

 

納得した後にあ、そうそうと乃亞へ言う。

 

美鈴「私が来た理由は妹様の所に変わった力を感じてなんですよ。それでお嬢様からもし生き物であれば連れて来て欲しいと言われてるんですよ。来てくれませんか?」

 

乃亞「別にいいが…」

 

お願いする美鈴に乃亞は了承すると彼女はありがとうございますと言った後にフランに手を差し出す。

 

美鈴「妹様も、お嬢様に報告しましょうね」

 

フラン「美鈴…うん!」

 

差し出された手を握るフランに乃亞はフッと笑った後に続く。

 

その間に乃亞は美鈴から此処が幻想郷だと説明され、世間話をしている間に目的の場所に着く。

 

そこに居たのは玉座に座った少女と傍に控えたメイドに少し離れた場所でパジャマの様な服を着た青い髪の少女とメイド服を着た銀髪の女性がいた。

 

???「待っていたぞ来訪者、そしてフラン。出て来れたのか」

 

乃亞を見て玉座に座った少女は続けてフランを見て優しげに笑う。

 

乃亞「オマエがここの主か?」

 

女→レミリア「そうだ来訪者、私はレミリア・スカーレット。此処紅魔館が主だ。隣にいるのはメイド長の十六夜咲夜で少し離れた場所にいるのは私の嫁のパチュリー・ノーレッジだ」

 

パチュリー「れ、レミィ……」

 

???「(レミパチュレミパチュレミパチュ)」

 

聞く乃亞に少女、レミリアは名乗った後に傍にいたメイド、咲夜を紹介した後に離れた所にいる寝巻きのような服を着た紫色の髪の少女、パチュリーを見て言うとパチュリーは顔を真っ赤にする。

 

隣にいた背中に小さい悪魔のような翼がある赤い髪の女性はそれを見てニヤニヤしてピヨピヨピヨピヨとしている。

 

乃亞「オレは圧芽乃亞、またの名は」

 

そんな女性を無視して乃亞は自分の名を名乗った後にセルメダルに包まれてグリードの姿になる。

 

アッシュ「邪神系グリードのアッシュだ」

 

レミリア「ふむ…咲夜、落ち着け」

 

グリードとしての名を名乗るアッシュにレミリアは納得した後に何時の間にか離れて美鈴に抑えられた咲夜へ言う。

 

咲夜「っ、すいません…」

 

アッシュ「あ、いきなりこの姿になったのまずかったか」

 

美鈴「あー…ちょいと幼馴染関連で反応しちゃったみたいです」

 

謝る咲夜を見てそう聞くアッシュに咲夜を宥めながら美鈴がそう言う。

 

乃亞「?どういうことだ?」

 

美鈴「うーん…ちょいと簡単に話すには話せないんですよね…」

 

レミリア「来訪者、すまないだろうが訊かないでおいてやってくれないか?」

 

人の姿に戻って聞く乃亞に美鈴は頬をポリポリ掻いてレミリアがそう頼む。

 

乃亞「別にいいが…」

 

レミリア「礼を言う。それで聞きたいのだがどう言う経緯で外から、しかも妹がいた部屋に来たのかを教えてくれないか?」

 

頭を掻いて言う乃亞にレミリアは礼を述べた後に聞く。

 

乃亞「それがオレにもよく分からなくてな。なにかに落ちたのだけは分かるんだが…」

 

美鈴「あー、それってもしかすると紫さんのスキマでしょうね。あの人結構お茶目な所ありますし」

 

なんとも言えない顔で言う乃亞に美鈴があっさり言う。

 

乃亞「紫?誰だそれは」

 

美鈴「簡単に言うならこの幻想郷を作り上げた者の1人ですね。ちなみに私は熱心にスカウトされてますが断ってます」

 

レミリア「ホントにお前は変わった存在であるな。私に仕えると言った時は驚きものだったからな」

 

疑問を浮かべて聞く乃亞に美鈴はそう言い、レミリアは呆れた感じに言って言われた本人はあははと苦笑する。

 

乃亞「なるほど、そいつがオレのフランの部屋に落としたってわけか」

 

レミリア「ふむ……乃亞よ、どうせならちょいと余興に付き合わないか?」

 

それを聞いて此処に来る時のを思い出して呟く乃亞へレミリアは突如そう提案する。

 

乃亞「余興だと?」

 

レミリア「そうだ。ちょっとした考えもあって異変を起こそうと考えていた所にお前が来たからな…それに付き合って欲しいのだ」

 

眉を顰める乃亞へレミリアはそう言う。

 

少し考えて乃亞は口を開く。

 

乃亞「いいぜ、面白そうだしな」

 

レミリア「交渉成立だな」

 

不敵に笑って乗る乃亞にレミリアも笑って言う。

 

なかなか楽しいのが出来そうだなと考え…

 

女性「ピヨピヨピヨピヨピヨピヨ」

 

乃亞「…ところでそっちの悪魔っぽい奴はなにしてんだ?」

 

レミリアが紹介してから未だにニヤケ顔でどこかに飛んでる女性を見て乃亞は聞く。

 

美鈴「ああ、小悪魔さんと言うパチュリー様に仕える悪魔さんです…ほら小悪魔さん妄想タイム終了ですよ」

 

小悪魔「ピヨッ!?」

 

説明した後に美鈴のどこからか取り出したハリセンによって叩かれる小悪魔を見て呆れながらも退屈しない事を乃亞は確信してワクワクする。

 

こうして、鬼矢が霊夢と交流している間、2人が初めて挑む異変が始まりを告げようとしていた。




???「次回、第一章~異変の始まりVS究極の闇~なのか~楽しみにしとくのか~」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。