東方怪人録~怪人たちの幻想入り~   作:Dr.クロ

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怪人の始祖、仲間と共に幻想の地に誘われる


出会い&紅魔郷編
序章~幻想に降り立つ始祖~


何処かの山奥、そこにある場所へと向かっている五人の人物が居た。

 

一人目は五人の中で身長が一番高く、寒色形の色をしたシャツの上にモノクロのジャケットを羽織った黒髪黒目の少年

 

二人目は一人目より身長が少し小さく、同じ黒髪だがこちらは赤色が混じっており髪型も荒々しい感じの短髪で白いシャツの上に赤と黒のツートンのジャケットを羽織った目が紅色の少年

 

三人目は二人目と同じ身長で紫色に黄色く丸い模様がいくつも描かれた神主服を着た白髪の少年

 

四人目と五人目は五人の中で身長が一番小さく片方がハートマークのアホ毛が特徴のオレンジ色の髪で服はオレンジ色のロリータ服を着ていて、もう片方が三日月形のアホ下が特徴の青色の髪をした青いロリータ服を着た双子の少女

 

この五人がある場所へと向かっていた。

 

??「なぁ純」

 

純「ん?なんだい鬼矢」

 

黒髪の少年、鬼矢に呼ばれた白髪の少年、純は歩きながら地図を見てそう返事する。

 

鬼矢「ホントにここら辺にあるのかよ、その博麗神社ってのは」

 

純「多分ここら辺にあると思うだけどね…」

 

??「にしてもホントにあるのかよその幻想郷ってのは」

 

純「もー、それを確かめる意味でも行くのを決めたんだよ乃亞」

 

頭の上で腕を組んでぼやく赤交じりの黒髪の少年、乃亞の言葉に純は呆れて返す。

 

??「それにしてもその噂がホントなら楽しみですね美陽姉」

 

??2「そうね月奈!ホント楽しみね!」

 

乃亞の後ろでは双子の少女、美陽と月奈が噂が本当かどうか楽しみでワクワクしていた。

 

こんな風に5人は会話を時折しながら暫く歩いていると手を付けられてない寂れた神社を見つける。

 

純「お、もしかして」

 

そういうと純は寂れた神社に近づき、鬼矢達も近づいて神社を見る。

 

純「間違いないよ、ここが探していた神社…博霊神社だ!」

 

興奮してる純に鬼矢はんで…と切り出して本題を聞く。

鬼矢「こっからどうやって幻想郷に入るんだ?」

純「…へ?」

 

きょとんとする純に4人ははぁ~と溜息を付いた後に乃亞が純の頭を軽く小突く。

 

乃亞「テメェ、肝心なこと忘れてたのかよ」

 

ごめんねぇ~と謝る純を見た後に鬼矢はさてどうしようかと考える中…

 

ヴィン

 

鬼矢・乃亞・純・美陽・月奈「「「「「え?」」」」」

 

突如生まれた足元の浮遊感に5人は驚く中で落ちて行った。

 

そして後には元の静寂な神社しか残らなかった。

 

幻想郷~博麗神社・境内~

 

??「~♪」

 

場所は変わり、神社の境内を機嫌良く掃除する一人の少女が居た。

 

少女が着ている巫女服は腋を露出していると言う一風変わった巫女服であった。

 

しばらくして掃除が一段落したらしく少女は竹箒を片付けに行こうとし…

 

ヴィン、バキッ!ボキッ!ドゴッ!!

 

??「?!(ビクッ)」

 

いきなりの音に少女はビックリした後にオドオドしながら聞こえて来た方へ顔を向ける。

??2「」

そこには木のふもとに服のところどころに木の葉や枝が付いた状態で気絶した少年が居た。

 

気絶している少年に少女はあわあわと慌てた後に竹箒をその場に置いて少年を抱えると母屋へうんしょこらしょと引きずらない様に注意しながら運んで行く。

 

博麗神社~母屋・居間~

 

鬼矢「うっ…ここは…」

 

呻いた後に鬼矢は目を開けると自分が布団で寝かされてる事に気付く。

 

周りを見ると部屋の中らしく見た目は和風で統一されているのが分かる。

先ほどの浮遊感から自分はしばらく気を失っていたのに気付くと同時に足音が聞こえて来て襖が開けて一人の少女が現れる。

 

少女の見た目から巫女と判断したが肩部分のを取った様にしていて脇を露出してるのになんだその巫女服…と鬼矢は思った。

 

??『あ、起きましたか』

 

そんな鬼矢へ少女は袖から取り出したメモ帳らしき束に筆を走らせた後に書いたのを見せる。

 

鬼矢「オマエは?」

 

霊夢『こ、こんにちわ、私は博麗霊夢です』

 

聞く鬼矢に少女、博麗霊夢はメモ帳に書いて挨拶する。

 

鬼矢「オマエが俺をここに移動させてくれたのか?」

 

霊夢『は、はい。あのままじゃあ駄目と考えて』

 

続けての問いに霊夢はビクビクしながらそう返す。

 

鬼矢「あ~…なんか悪いな」

 

霊夢『い、いえ…』

 

頭を掻いてそう言う鬼矢へ霊夢はそう書く。

 

鬼矢「…ところでなんでオマエは筆談で話しているんだ?」

 

霊夢『!あの…その……』

 

その言葉に一瞬ビクッとしてどう書けば良いか悩んでる様な様子の霊夢に鬼矢はなんかあったのかと考えて…

 

鬼矢「あ~、やっぱいいわ話さなくて。聞くの面倒だし」

 

と鬼矢は野暮と考えてそう返す。

 

それに霊夢はほっと胸を下ろす様な動作をする。

 

そんな霊夢へ鬼矢は此処は何処かと聞き、霊夢はメモ帳に此処は博麗神社ですと書く。

 

鬼矢「博麗神社ってさっきの山奥にあったボロボロの神社のことか?」

 

そう聞くと霊夢はガビーンと言う音が聞こえる程ショックを受けてる様でその後に落ち込む。

 

鬼矢「え、おい」

 

落ち込む霊夢に鬼矢は慌てる中で霊夢は鬼矢の腕を掴むと歩き出す。

 

鬼矢「え、おい、何処に連れて行くんだ?」

 

それに鬼矢は聞こうとして連れて来られた場所を見て呆気に取られる。

 

霊夢が連れて来たのは神社の参道だが鬼矢は目の前の神社を見て先ほどまで自分と他の4人が見た寂れた神社に似てる事に気付く。

そして霊夢のウチの神社は寂れてませんと言う文字にまさかと呟いた後に言葉を発する。

 

鬼矢「ここ、さっきまで居たボロボロの神社と似ているんだが…」

 

その呟きに霊夢はもしやな顔でささっとメモ帳に筆を走らせて書いたのを見せる。

 

霊夢『それは『外の世界』の博麗神社のことじゃないでしょうか?』

 

鬼矢「外の世界…ってことはまさかここって」

 

霊夢『はい、此処は『幻想郷』の博麗神社です』

 

書かれた事にマジかと思った後にあの浮遊感が原因と考えて改めて気づいた。

そして確認する為に霊夢へ聞く。

鬼矢「此処に来るとき何かに落ちたんだが」

 

それを聞いて霊夢はさらさらと書いて見せる。

 

霊夢『おそらくそれはスキマだと思います』

 

鬼矢「スキマだと?」

 

霊夢の伝えた事に鬼矢は疑問詞を浮かべると霊夢が説明する。

 

スキマとは彼女の知り合いの女性が作れる特殊な穴で色んな場所に移動する為に彼女が使っていると言う。

 

鬼矢「なるほどな…」

 

そうなると自分以外の4人がいないのはその為かと考えて改めて自分以外の4人がいない事に気付く。

 

鬼矢「なぁ俺以外誰もここには落ちてこなかったのか?」

 

その問いに霊夢は首を振る。

 

それに鬼矢は自分だけが此処にか…と考えて他のメンバーは幻想郷のどこかに落ちたのだろうと行き付く。

 

鬼矢「そうか…」

 

まぁ、あいつ等なら大丈夫だろうとある意味前向きな考えを浮かばせた後にこの先の事を考える。

 

鬼矢「さて、これからどうするか…」

 

そう考えているとくいくいっと霊夢に服の裾部分を引っ張られてる事に気付いて霊夢を見る。

 

鬼矢「ん?なんだ」

 

聞く鬼矢へ霊夢はおずおずとメモ帳を見せる。

 

霊夢『行く場所がないのなら此処にいますか?』

 

鬼矢「ん?いいのか」

 

提案にそう聞く鬼矢に霊夢はこくんと頷く。

 

それに鬼矢は今から探しに行っても当てがないし幻想郷の地理もないのですれ違う可能性が濃厚なのを考え…

 

鬼矢「んじゃ頼めるか?」

 

それを受け入れ、霊夢は笑顔でこくんと頷く。

 

そしてご飯の準備しますねと見せてから母屋へ一足先に戻る。

 

鬼矢「アイツ、いい奴だな…」

 

霊夢の背を見て呟いた後にふっと笑った後に鬼矢も続く。

 

そんな鬼矢を見つめる者がいて鬼矢は気づいていたが敵意がないので無視した。

 

???「ようこそ怪人の始祖様、全てを受け入れ、残酷でもある幻想郷へ、霊夢が一歩踏み出す為にもよろしくお願いします」

 

見ていた者がそう言ってる事を鬼矢は知らなかった。

 

これにより、鬼矢と仲間たちに霊夢を含む幻想の者達の物語が始まった。




乃亞「次回、閑章~紅の館に落ちる欲望~!楽しみにしとけよ!」

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