ある可能性の劇場   作:シュレディンガーの熊

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久しぶりの創作意欲・・・しかしこれは無茶でした(笑)

銀魂と型月作品(カーファン)を意識して書きました


銀魂×型月 大聖杯騒動in歌舞伎町

ここは江戸中で最も危険といわれる、かぶき町。そんなかぶき町の一角、万事屋銀ちゃん

 

「願いを叶える星?」

 

「なんでも、手にした人はどんな願いでも叶えてくれる彗星が近々通るらしいんです」

 

「私その星て手に入れて、酢昆布と卵かけご飯食べ放題アル!」

 

「んじゃあ俺はチョコパフェを死ぬまで・・・いやストロベリーも捨てがたいな」

 

「いや、もう少し夢のあるお願いはないんですか?」

 

「夢だなんだ言葉並べたって実現しなきゃただの戯言なんだよ」

 

「夢の中で腹一杯食べてもやっぱりお腹はペコペコネ」ガサゴソ

 

「アンタらそれでも主人公とヒロインかよ!」

 

「いいんだよノ○ノラといい俺が○るといい、最近の主人公は(根性)まがったダメな男、略してマダオぐらいが丁度いいんだよ」

 

「またサラッと色んなとこに喧嘩売るようなこと言い出したよこの人」

 

「つまりだ。今時ど直球の王道ははやらねぇってことだ。それを考えると、俺達は全然大丈夫だな」

 

「全然大丈夫じゃねぇよ!数々の汚らしい表現やパクリ疑惑のおかげで日々度重なるクレームで今にも打ち切られかねないよ!」

 

「そうは言うがゴリラはこの11年間は逃げ切れたんだから大丈夫だろ。・・・おい待て神楽!何一人で米食ってんだ!」

 

「何言うアルか。こういう物はレディーファーストネ」

 

「ファーストどころかファイナルまで行ってんじゃねぇか!中身完結しちまうじゃねぇか!最終回じゃねぇか」

 

「問題ないネ。悪の帝王宜しく復活させれば再び始められるヨ」

 

「テメェが毎日平らげてるせいでドラゴンライスボールも作れねぇんだよ!いいからそれ寄越せ!」

 

「いやアル!これは私の御飯ネ」

 

「ちょっと二人ともいい加減―――」

 

「「オンドリャャャァァァァあああッッッ!!!」」

 

ドガシャァァァンンッ!

 

「ぶべらぁぁぁぁああああっ!?」

 

炊飯器がメガネの顔面にスパーキンッ!

 

こうして万事屋の炊飯器はメガネ(新八)と共に息を引き取った

 

「勝手に殺すなぁぁぁああ!!」

 

 

………………

 

ここは江戸の某所、警察組織、武装警察真選組屯所

 

とある一室にこの組織の3トップが揃っていた

 

変態ゴリラ、近藤勲

 

マヨラー、土方十四郎

 

腹黒サド、沖田総悟

 

「オイ・・・俺たちの説明、雑すぎやしねぇか?」

 

「全くですぜ。土方さんはチンカスだろうが」

 

「誰がチンカスだ!」

 

(特に約二名に関して、)仲が良いとは言い切れない三人が顔を合わしているは、彼等の上司である松平片栗虎からの連絡を受けたからであった

 

「魔芒星から流れた聖杯を保護しろとのことだ」

 

「魔芒星って言うと、魔術とかいう奇天烈な力で攘夷戦争の前線において大活躍したっていう妖術師(オカルト)集団ですかい?」

 

「ああそうだ。魔芒星の大使館からの直々の任務だそうだ」

 

「トシ、その聖杯ってのはなんだ?」

 

「松平のおやっさんの話だと、なんでも一つ願いを叶えさせてくれる器だとか・・・何処に行くつもりだ、近藤さん?」

 

ギクゥッ!と露骨に体をビクつかせて硬直する近藤

 

「あ、いや、その、ちょっと厠に」

 

「そっちは外だ。・・・仮にも局長のアンタが聖杯盗んだら事だぞ」

 

「だって何でも叶えてくれるんでしょ!?それさえあればお妙さんも振り返ってくれるんでしょ!野獣もイケメン王子になれるんだったら是が非でも手に入れるよ!」

 

「ゴリラは呪われる前からゴリラだから安心しろ」

 

「そうと決まればさっさと行きやしょう。取り敢えず先ずは丸越デパートで替え玉用を」

 

「待て総悟。テメェもサラッとパクる準備してんじゃねぇ」

 

「心外ですぜ土方さん。俺はまだ『土方死ね』なんて聖杯に願うなんて言ってやせんぜ?」

 

「言う気か?言う気だなオイ?」

 

「まて総悟!器を買いに行くんなら阪急百貨店の方が品揃えがいいぞ!」

 

『いいえ!カーテンのシャーまで取り入れてるLOFTこそ一番です!』

 

「オイちょっと待て、今変な声まで聞こえてきたぞ・・・。たく、埒があかねぇ。ザキ、全隊士に連絡入れてこい」

 

部屋の隅で待機していた影の薄い密偵、山﨑退に命を下す・・・が、居なかった

 

「山﨑なら、外でミントンしてやすぜ」

 

「テメェザキ!今更ミントンに戻ってんじゃねぇ!つーか仕事中に遊んでんじゃねぇ!!」

 

………………

 

 

「やれやれ。ただでさえ金がねぇってのに、今更炊飯器を買い直さにゃならんとは・・・」

 

自分達で壊しておきながら渋々と町を歩く銀さん。とは言った物の年中明日の飯の心配をするほど貧乏な彼らに炊飯器を新しく買う金などあるわけも無い

 

「こうなったらそこら辺に捨ててあるのを持ってって源外のジジイに直させるか」

 

小道に入り粗大ゴミを漁り始める始末。・・・コイツ本当に主人公なの?

 

「・・・お!」

 

早々と見つけたのは旧型の白い炊飯器だった。主人公補正とも言える幸運ここにありだった

 

しかし,蓋が開かなかった

 

「・・・なぁ銀の字、俺はからくり技師であって修理屋じゃねぇんだが?」

 

「良いからサッサと直せクソジジイ、警察に突き出すぞ」

 

「兎に角俺は忙しいんだ。また今度にしな」

 

便利屋扱いしているカラクリ技師の源外に押し付けるも,素気無く追い出されてしまった

 

「ったく、まぁいい。こういうのは斜め45度からチョップすればそのうち直るだろ」

 

ガンガンと容赦なくチョップを振り下ろす。やがてその間隔は短くなる

 

一向に直りそうにない。そう思った銀時はその場にあったゴミ捨て場に放ったその時

 

ゴミ溜めに落ちることなく、炊飯器はふわりと浮き上がった

 

「・・・あれ?なにこれ?もしかしてこれ、なんちゃら大魔王でも封じてた?」

 

後悔先に立たず。何か嫌な予感を感じる銀時であったが時すでに遅し

 

そして、それはまるで地獄の釜の蓋の如く、ゴゴゴと物々しい音を立てながら炊飯器の蓋が開いていく。開きだした炊飯器の口から眩い光が溢れ出す

 

光が消えたその時、開かれた炊飯器の中から何かが現れた。それは―――

 

「・・・あらん?アタイに何か御用かにゃ?」

 

言葉を話す謎の生命体であった


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