FAIRY TAIL転生記~炎の魔王の冒険譚~   作:えんとつそうじ

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どうも、最近遊戯王のレイジングマスターズ(別名:地獄門くじ)をやり続けて、やっとDDデッキを完成させることができた、えんとつそうじです。おかげで、今の私の財布ポイントはレッドゾーンに入りかけてます(泣)。


実は、今日ふと、ランキングを見たら、この作品が皆さんのおかげで七位にランクインしていたので、本当はこの章全てを書き終えてから投稿しようと思ったのですが、うれしさのあまり思わず投稿してしまいました。(笑)


ただ、最近小説を書き続けて疑問というか、皆さんに聞きたいことが出てきたので、いい機会なので、ここで質問させてもらおうと思います。


質問の内容は、小説の投稿の仕方?についてで、現在私は、今私がこのサイトで掲載させてもらっているどの作品でも、一章丸ごと書き溜めてから、一日一話のペースで予約投稿する形をとらせてもらっているのですが、他の作品では、一話一話。書き終えてから少しずつ投稿する人の方が多いようなので、読者の方々からみて、どちらの進め方がいいのか、お聞きしたいです。


活動報告に、同じ質問を書いておくので、質問の返事はそこにお願いします。


それでは、今回は新章に突入。楽園の塔を追放された主人公の現状説明と、主人公が会得しようとしている魔法の名前だけ登場します。


さて、主人公が会得しようという魔法は、いったいナンナノカー(棒読み)


それでは、暇つぶしにでもお読みください。


港町リオ編
第十三話 港町リオ


 マグノリア大陸の北東にある港町『リオ』。

 

 

 高級リゾート地として知られるアカバビーチ。そのアカバビーチと並び称されるほどの美しさを誇るといわれるコカバビーチが有名な、背後に険しく入り組んだ山々が聳え立つ、港湾都市。

 

 

 アカバビーチとは違い、カジノや遊園地などのアミューズメント施設等はないが、夏場でも涼しく、またそれほど遠くない場所に、長い歴史を誇る巨大都市である『オーク』があることから、コカバビーチの存在もあり、裕福な家柄の人々には、避暑地として人気を博している。

 

 

 そんな街の一角にある、とある小さな宿屋に、その少年の姿はあった。

 

 

 その宿屋の名は『かもめ亭』。愛想のいい夫婦が経営しているこの宿屋は、規模こそ小さいが、新鮮な魚を使った美味い料理が格安で食べられるということで、地元の人間たちには、一種の穴場的存在として知られている。

 

 

 そして、現在昼時。その少年は、忙しそうに店の給仕に勤めていた。

 

 

「焼き鮭定食お待ちー!!」

「ああ、ありがとう」

「少年、こっちに酒くれー」

「あ、はーい。ただいまー」

 

 

 黒く艶やかな髪を後ろに束ね、トレイを持ちながら、忙しなく移動するこの紅眼の少年の名は、「ユーリ・クレナイ」。

 

 

 

 

 

 

 ―――そう、この物語の主人公である。

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、今日も忙しかったなあ……」

 

 

 俺の名前はユーリ・クレナイ。かつて、黒魔導師の集団『教団』に囚われて、楽園の塔で奴隷として働かされていた。

 

 

 楽園の塔とは、教団が神と崇める、歴史上最凶最悪の黒魔導師と呼ばれたぜレフを復活させるために建設を進めた特殊な魔法媒介。俺たちはそれを建設するために、その教団に酷使されていたのだ。

 

 

 俺は、そんな教団の神官たちを心の中で罵倒しながらも、様様な経緯から、お互いを支えあう仲間たちもでき、つらい仕事に耐えながらも、日々を送っていたのだが、そんなある日、俺は神官たちに浚われてしまった仲間たちを助けようとしたのだが、それに失敗してしまい、俺は一度肉体的に死んでしまう。

 

 

 だが、実は俺の中には、サーゼクス・ルシファーというぜレフ書の悪魔がおり、その彼が思いがけず死んでしまった俺を見かねて、自身の力を俺に与え、蘇らせてくれたのだが、その後、なぜか俺の仲間の一人であるジェラールが、さらに仲間の一人であるエルザを襲っている場面に直面し、それを助けるために、彼から受け継いだ力を使い、ジェラールと戦ったのだが、俺はそれに敗北してしまい、どうやら楽園の塔を追放されてしまったらしい。

 

 

 「らしい」というのは、俺がジェラールとの勝負に負けた後、気絶してしまい、気がついた時には見知らぬ民家で、横に寝かされていた。

 

 

 なぜ、そのような状況になったのか、後で聞いたことによると、どうやら、俺はジェラールとの決闘の後、海に捨てられてしまったようで、その民家の主人が、ある日趣味の釣りに出かけたところに、流されてきたところを見つけてくれたようで、そのまま保護してくれたというのだ。

 

 

 ちなみに、その俺を保護してくれたという人物たちが、この二人。

 

 

「おい、ユーリ。お前、もう一旦休んでいいぞ」

「え、いいんですか?でも……」

「かまわないわよ。昼が過ぎたら夜までお客さんも少なくなるし、時間までに帰って来てくれれば」

「……わかりました。それならお言葉に甘えますね」

 

 

 この人のよさそうな中年くらいの年齢の夫婦の名前は、それぞれ『シドウ・サカツキ』と、『メグ・サカツキ』。

 

 

 彼らは、この港町リオにある、「かもめ屋」という宿屋兼定食屋を経営しており、この街の外れにある海岸に漂流した俺を保護してくれた恩人でもある。

 

 

 この二人は、昔からこの街で、このかもめ屋を経営しているらしく、給仕をしているメグさんの明るい性格と、新鮮な魚を使ったシドウさんの絶品料理のおかげで、小さい規模ながら、この街で穴場的な人気を誇る名店となっている。

 

 

 ちなみに、俺を拾ってくれたのは夫であるシドウさん。彼は、俺がローズマリー村ではと屋を経営していた時のように、趣味と実益を兼ねて、毎朝釣りに出ているらしいのだが、その時に俺を見つけて拾ってくれたらしいのだ。

 

 

 それで、なぜ俺が彼らの店で働いているのかというと、実は俺が目覚めてから、彼らになんで海に漂っていたのか事情を聞かれたのだが、ジェラールにいわれたこともあり、本当のことをいうわけにはいかず、かといって、全くの嘘をいえば、嘘がばれるかもしれないので、親に口減らしとして売られ、船で奴隷として働かされていたが、海に身を投げ、そこから逃げ出して来たと説明したのだ。警察や評議委員会の支部かなにかに連絡されないために、だからこそ行くところがないんだとも。

 

 

 それを説明したら、なぜか二人が号泣し、気が済むまでここにいていいといってくれた。 どうやら、俺の話がこの二人の何かの琴線に触れてしまったらしい。

 

 

 さすがに罪悪感に苛まれたが、行くところがないのは本当なので、お言葉に甘えて、しばらくの間お世話になることにしたのだが、さすがにお世話になってなにもしないというほど、俺は薄情ではないので、こうして仕事を手伝っているというわけである。

 

 

「(でも、本当に俺は運がいいよなあ。こんないい人たちに拾われるなんて。まさか給料まで貰えるんだもん)」

 

 

 本当なら、お礼のつもりだったので、お金なんて貰うつもりはなかったのだが、二人は俺の働きぶりをかなり評価していてくれたらしく、子供の小遣いより少し多いくらいだが、毎月給料を貰っているのだ。

 

 

 俺は、本来なら身も知らぬ他人である俺に、ここまでよくしてくれる二人に、深い感謝の念を覚える。

 

 

「(本当にいい人たちだ。できればこのままずっとここにいたいけれど……)」

 

 

 だが、それはできない。何故ならば、俺にはやらなければならないことがあるからだ。

 

 

 それは、この世界の俺のたった一人の家族。エルザの捜索だ。

 

 

  あの時、俺だけではなく、エルザもジェラールにやられていた。もし、ジェラールが本気で皆を使い、楽園の塔の建設を企んでいるというのなら、ほぼ確実に不穏分子となるエルザの存在は、ジェラールにとっては邪魔になる。ということは、エルザは俺と同じく、楽園の塔から追放された可能性が高い。

 

 

「(ならば、俺がエルザの行方を探さなくては。……たった一人の家族なんだから)」

 

 

 だから、俺はここをいずれ出ていかなくてはならないのだが、それが少し、俺には寂しくてならなかった。

 

 

「……今、それを考えても仕方ないか」

 

 

 エルザを探しに行くにも、ある程度旅費を貯めなくてはならないし。

 

 

 そう考えた俺は、今までの考えを頭から振り払い、水筒やメモを取るためのいくらかの羊皮紙。護身用のナイフ等が入っている小さなリュックを背負い、二人へと視線を向ける。

 

 

「それじゃあ、ちょっといつもの森まで行ってきます」

「ああ、いってらっしゃい」

「今日も魔法の練習かい?大変だねえ」

「ええ。でもこういうのは毎日の積み重ねですからね」

 

 

 シドウさんの言葉に、俺は僅かに笑みを浮かべながら、そう返す。

 

 

 そう、実は最近俺は、朝と昼過ぎ。魔法の練習のために、近所の森まで出かけている。

 

 

 その理由としては、サーゼクスから力を受け継いだあの時。彼から聞いた話がきっかけだ。

 

 

 彼は復讐が理由とはいえ、人間たちを悪魔から助けて回っていたが、それにも関わらず、その人間たちは、彼を悪魔だからという理由で迫害したという。

 

 

 もちろん、中にはきちんと感謝し、慕うものもいただろうが、それでも人間は人と違うものを嫌う。

 もし、俺の中に悪魔としての力が入っていることがばれれば、俺もサーゼクスの二の舞。人間に迫害される日々を送ることになるだろう。

 

 

 今の俺なら、悪魔化が進んでいないので、俺がいわなければばれないだろうが、もし悪魔の力、消滅の呪法を使う場面を、凄腕の魔導師にそれを見られてしまえば、それが悪魔の力だとばれてしまう。そして俺の正体を知られてしまい、下手したら討伐の対象にでもなってしまうかもしれない。

 

 

 だからこそ、俺はサーゼクスから貰った魔法の知識から、ある魔法の習得方法を学び、それを会得しようと、こうして鍛錬に励んでいるのだ。

 

 

 それは、サーゼクスが、自らのかつての同胞たちを屠るために編み出した、必殺の破壊魔法。

 

 

 

 

 

 

 ―――その名も【炎の滅悪魔法】という。




と、いうことで、主人公が会得しようとしている魔法は、炎の悪滅魔法でした。……まあ、皆さんわかってましたよね、あんだけあからさまな伏線はってれば(笑)


実は、この作品をリメイクしたのは、この悪滅魔法が原作に出てきたのがきっかけだったりします。


本来はサーゼクスの消滅魔力だけを使って戦うスタイルにしようと思ったのですが、それだと問答無用で魔法どころか、敵も消滅させてしまいそうなので、何か他の魔法を会得させなければと考えていたところ、この魔法が原作に出てきて、サーゼクス自体が悪魔と敵対する悪魔という設定だったので、「じゃあこれでいいじゃん」と、主人公が会得する魔法を、悪滅魔法にし、またそれを機に作品を見直してみたら、設定で納得できないところが多々あったので、リメイクに踏み切ったしだいであります。


それでは、最近リアルが忙しくて、続きがなかなか書けない状況なのですが、次を気長にお待ちいただけると嬉しいです。



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