真剣で私に恋しなさい~その背に背負う「悪一文字」~   作:スペル

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えっと、原作開始前から始めるか、原作から始めるか悩んだのですが
原作開始時から進めたいと思います

過去での話は、話の中で出てくると思いますので楽しみにしていた人がいたらすいません

楽しんでくれたら嬉しいです

言い忘れてましたが、悠介は大和たちと同い年です


武神と今

悠介と別れた百代だが、そんな彼女に新たな出会いがあった。

風間ファミリーと呼ばれるグループに百代は所属している。そこで彼女は大切な仲間を手に入れている。

そんな大切な仲間と共に、百代は時間を過ごしていた。

 

◆◇◆◇

 

今日は風間ファミリーが一同に集う、金曜集会の日と呼ばれる日である。

百代は、秘密基地の自分の定位置に座りながら、八年近く続けている悠介とのメールをしている。そうやって携帯と睨めっこしている百代にいくつもの視線が集まる。

そんな視線を感じて、百代は深くため息をつく。この基地自体、百代は気に入っている。

漫画もあれば、ドリンクもあるし、気のおける後輩たちもいる、最高の場所である。しかし、ただ不満があるとすれば、自分がたまにこうやって、携帯と睨めっこしていると、視線を向けられる事だろうか。

一度携帯を閉じた百代は、自分を見ていた視線に目を向ける。その瞬間、百代に集まっていた視線は慌てて逸らされる。

 

「なあ私が、携帯と睨めっこしているのが、そんなに珍しいか?」

 

いい加減図々しく感じた百代の問いに、仲間たちは無言となる。そんな空気のなか、一人の少年が百代の問いに答える。

 

「まあ、姉さんが何をしているのか、気にならないと言ったらウソになるよ」

 

そう答えたのは、百代と舎弟関係を結んでいる直江大和。風間ファミリーの中では軍師の位置にいる少年。

 

「直ぐに終わる時もあれば、じっくり考える時があるよね」

 

大和に続いて話しかけたのは師岡卓也。ファミリーの電子担当でありあだ名は、モロ。百代は、モロロと呼んでいる。

 

「モモ先輩、たまに嬉しそうに電話もしてるしね」

 

さらに、百代に疑問を発したのは、椎名京。誰よりもファミリーを大切にしている少女で、弓使いの武士娘である。因みに、大和のストーカーでもある。

 

「そのメールの相手ってお姉さまが、前に話してくれた人のこと?」

 

次に百代に声をかけたのは、百代の義妹川神一子。ファミリーの一番槍を自負する、ファミリーの元気担当でもある。薙刀を武器とする武士娘でもある。

仲間たちの質問に百代は、頭を掻きながら、それもそうだなと頷く。そうやって百代は、仲間たちの問いに答えていく。

 

「そうだな。...あいつは強い。それこそ私と張り合う程にな。その強さは一子と似ているかもな」

 

「わたしと?」

 

「何だよそいつ。わん子みたいに薙刀でも使うのかよ?」

 

百代の言葉に反応したのは、ダンベルを片手に筋トレしていた島津岳人。ファミリーの筋肉担当&ボケ担当でもある。そのあまりの筋力から女子たちからは疎遠されている。

 

「いや、あいつの武器は拳だ」

 

「では、一体どこが犬と似ているのだ?」

 

百代が島津の言葉を否定する。その言葉にさらに、疑問を持って問いかけたのは クリスティアーネ・フリードリヒ。ドイツ出身の日本が大好きで、間違った認識を持った少女でファミリーの新入りの一人だ。そしてレイピアを武器にする武士娘である。

 

「あいつに、武の才能はない。言うなれば、努力だけで強くなった奴だよ」

 

百代の答えを聞いた一子は驚愕する。彼女は、最近成長できない自分に、焦りを抱いていたのだ。

そんな中での百代の言葉は、彼女に希望を抱かせる。自分も頑張れば、という想いが強くなっていく。

そんな妹の反応を見た百代は、彼女が元気になる事が嬉しく思う。

 

「マジか!!そんなすげえぇ奴がいたのか。くぅーーー会ってみたいぜ!!」

 

百代の言葉に一番大きく反応したのは、風間ファミリーのリーダーでもある風間翔一。

曲者だらけのファミリーをまとめ上げる。カリスマ性を持った少年であり、永遠の少年でもある。

 

「もう、マイスターは一度落ちつこうよ」

 

そう言って風間をいさめるのは、万能お手伝い型ロボットクッキー。本当は、一子に対してプレゼントされたものだったが、いらないと言った一子の代わりに、風間が引き取ったのだ。案外切れやすく、切れると戦闘モードに変形する。

 

「自分も興味があるな。モモ先輩がそこまで言う人物だ。一度会ってみたいものだ」

 

「わわわわわわ私はえっーーーーと」

 

「まゆっち落ち着けYO」

 

クリスの言葉に続くように、どもりながら答えたのは 黛由紀江。クリスと同じくファミリーの新入りでありながらも、伝説の黛十一段と言われる黛大成の娘だ。 

帯刀を許された刀を武器とする武士娘でもあり、友達を100人を作るのが夢である。

そして何より重要なのは、百代と戦える数少ない人物でもあるという点だ。

そんな由紀江を、落ち着かせようとしているのが、由紀江の持つストラップに取りついた付喪神の松風。

由紀江の初めての友達でもある。因みに、腹話術ではないと本人は否定している。ファミリー最年少でもある。

そうやって百代は、ファミリーに悠介の事を伝えていく。特に反応が良いのは、やはり武士娘達だ。同じ武の道を行く者として百代の話を興味深く聞いている。

そんな中大和は、何処かつまらないと言った感じで話を聞いている。

実は大和は、百代に好意を抱いており、その百代が嬉しそうに他の男の事を話すのだ。大和にとってみれば面白くない事、この上ない。

ふと大和は、名前を聞いていない事に気がつく。もしかしたならば、自分のライバルになるかもしれない男の名を知りたくなった大和は百代に問う。他のメンバーも、興味があるのか、百代の言葉に耳を傾けている

 

「ああ、そう言えば言ってなかったな。あいつの名前は相楽悠介(さがらゆうすけ)。私のライバルだ」

 

そう自慢げに話す百代の表情は、長い付き合いでもある風間ファミリーでも見たことがない表情だった。




どうだったでしょうか?

簡単に風間ファミリーを紹介したつもりですが、うまくできてましたかね?

わかりにくかったらすいません


次回悠介の今の話になります

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