織田信奈率いる上洛軍は、九月七日に美濃から出発。
京では管領職にあった
しかも、両者は畿内(関西地方)の支配権を巡って対立しその抗争は日を追うごとに激化。
畿内の政治を治めるために織田家は将軍家の血筋を引く今川義元を新将軍に擁立することで、この騒乱を武によって収める大義名分を得た。
「全軍、京へ!」
総大将の織田信奈を始め、その面子はそうそうたるもの。
「お腹すいたー」
織田家随一の猛将、柴田勝家。
「勝家どの兵の前です。三十点です」
信奈のお目付け役、丹羽長秀。
「……良晴。ちゃんと前を見る」
信奈の小姓、前田犬千代と、
「おい、そっちじゃない。前に進んでくれ」
馬に振り落されそうになっている相良良晴。
「大丈夫ですか相良先輩!?」
優秀な新参者、明智光秀。
今回の義元擁立の案を出し、公家衆と将軍宣下の交渉を任されている。
他にも数日前に飛騨を統一した姉小路頼綱、三河の狸を始祖とし崇めている信奈の妹分、松平元康等の同盟者。
信奈に天下取りの夢を託した斎藤道三と、今は信奈の配下になっている美濃三人衆。
皆が皆、生き生きとした目でこの日を迎えているが、一人違った。
「ね~む~い~」
千早晃助、目元にクマを作って馬に揺られている。
昨晩まで書類の作成、物資の確認などに追われていたのだ。
「千早先輩も大丈夫ですか!? 馬に不慣れな相良先輩よりも落馬の心配が……」
「へーき、へーき、……なわけねぇよ。帰るなり、うちの家臣が飛騨のお祝いとか言い出して宴会を始めやがった。それに付き合っていたら疲れて仕事どころじゃなかった」
「晃助さま、確かに宴会は家臣が言い出したことですが、それを許可し一番ハメを外していたのは晃助さまですよ?」
「長頼どの言う通り、仕事も片付けずに勝手に疲れたのは晃助さまです」
「明智どの、この男は先輩に当たるかもしれませんが、見習えることはありませんよ」
「は、はは、そうですか……」
せっかく光秀が心配してくれたのに、長頼、広忠、頼隆が余計なことを言う。
ちなみに今回の上洛で実光と定勝は留守番である。
なんでも内政をしたいとのこと。
織田軍は上洛ルートとして中山道を選んだ。
三人目の同盟者、浅井長政と合流するためである。
美濃攻略の時に浅井家有利な同盟もとい、取り込みをしようと織田家を裏で邪魔していたらしい長政は、
「義姉上、この長政と共に参りましょう。天下へ」
女とみまがうばかりの美貌の貴公子であった。
晃助は眉をしかめる。
「良晴の言う通りイケメンだな、しかもお市姫を娶った既婚者だと……ここまで完璧だと怒りを通り越して、純粋に羨ましくなるな、なぁ良晴」
「そ、そうだな……」
モテない男同盟? を組む良晴に晃助は同意を求めるが、なにか歯切れが悪い。
お市と発言して晃助は思い出した。
「そういえば信勝……じゃなくて、信澄はどうしている? 美濃攻略を終えて直ぐに飛騨に飛ばされたので挨拶ができなかったんだが、生きているなら大事な一門衆だろう?」
織田信勝、本来の歴史で謀反を繰り返した為に信長に切られた織田家の次男。
しかし、良晴が機転を利かせて助命させ、織田家の家督を継げないように津田姓を名乗るようになっている。
正直今まで忘れていたのだが、挨拶をしなければと良晴に尋ねたが、
「げっ!? あ、ああ、信澄はだな……あっ! 信奈に呼ばれている」
良晴は急に焦り出して走って行った。
信奈に呼ばれてひそひそ話会っている。
一体どうしたのだろうか?
「ねぇサル。もしかして長政って……男が好きなのかしら?」
「ま……まさかな……」
「でもちょっと気になってきちゃった。考えないようにしよっ」
「弟の貞操がいろんな意味で危機なんだぜ。考えてやれよ」
会話の内容は聞こえなかったが、長政の参戦により上洛軍は五万を超える大軍にふくれあがった。
京への道を塞ぐは南近江の六角家。
佐々木源氏の流れを汲む名門守護大名であり、三好三人衆と軍事同盟を結んでいて徹底抗戦の構えだった。
浅井家と三代にわたる因縁があり昨今では長政の活躍により衰えている。
しかし、壮大な石造りの廓を山々に配置した
その頑強さをよく知る長政が支城を一つ一つ気長に落としていくように献策する。
が、
「長政。織田家には私の代わりに大将を任せられる人材が少なくとも五人いるわ。六、万千代、の二人の家老は勿論。今は伊勢を攻略している左近(
信奈の最大の武器は〔速度〕である。
軍を九に分ければ支城の攻略速度は九倍。
これなら全ての城が防御を堅める前に城を落とせるし、支城同士による援護も十分にできない。
晃助は良晴と同じ部将の身分だが、持ち兵の少ない彼の与力にあてられた。
他の四将に格落ちすると言われたが、彼の配下には軍師・竹中半兵衛がいる。
城攻めにおいて晃助は暇だった。
「俺は敵の撤退路に伏せて追撃するぞ」
「晃助! なにも逃げる兵を討つ必要はないだろう!?」
良晴は未来人らしく、まだ人の生き死に慣れないようだ。
晃助はそれを内心羨ましく思ったが、首を横に振る。
「気持ちはわかる。だけど、速攻で支城群を落としていく今回の作戦において気を付けなきゃいけないことがあるんだよ」
「なんだよソレは」
「いいか、ここ以外で他にも城攻めが行われ、もう陥落した城があるだろう、そこにいた兵はどこに逃げる?」
良晴はそこで、あっと気付いた。
「本城である観音寺城か?」
「そうだ、防御が整う前に攻めているんだが、敗残兵がそこに集まれば結果的には防御を堅められるんだよ」
「だから合流前に戦力を削るってか?」
「ああ、せめて疲れさせる。くらいの戦果が欲しいところだ」
「だけど敵が降伏してくれるかもしれないだろ?」
「そうなれば願ったりだ。しかし戦争は水物だ。何が起きるかわからん」
「くすん、大した攻撃もなく逃げられたとなれば六角さんは勝機はまだあると考えるでしょう、適度に追いつめて降伏させる為に追撃には賛成です。くすん」
軍師・半兵衛が咳をしながら晃助の作戦に賛同してくれる。
「わかった。だけどあんまり殺さないでくれよ」
「わかっている。俺だって殺しは好かん」
軍団長の許しを得て晃助は出立する。
良晴が攻めている城から観音寺城までの想定退却路は三つ。
そのため部隊を晃助・頼隆・長頼の三つに分けて伏せる。
ほどなくして敵が城を放棄して撤退を始めた。
晃助の担当ルートに来た敵は三百ほど、だが中心に立派な鎧を着た武将がいる。
どうやら当たりを引いたようだ。
「弓隊! 攻撃!」
「伏兵か!? よ、傭兵! 時間を稼げ!」
「……了解」
馬に乗った大将を逃がすために鉄砲を装備した小隊がこちらに筒先を向ける。
「!? 伏せろ! 盾に隠れて……」
言葉は銃声で途切れたが、配下のほとんどが盾や木に隠れることでやりすごした。
弓の射程でもあったので、再び弓隊に指示を出そうとするが、
「怯むな! 弓隊! もう一度……!? なんだぁ!?」
鉄砲集団が突っ込んでくるのだ。
再装填に時間がかかるとはいえ、ただの鉄の棒としか使えない鉄砲と槍ではこちらが有利だ。
自暴自棄になったかと思いきや、違った。
敵の鉄砲をよく見ると、銃口の近くに日の光を弾く物がある。
「じゅ、銃剣!?」
鉄砲が普及し始めたばかりのこの時代に鉄砲に銃剣を付けようなんて発想がありえるのか?
考えている暇はなかった。
銃剣を付けることで弾の入っていないただの鉄の棒が短い槍になったのだから。
「槍隊! 前に出ろ! 乱戦だ!」
「「 おおお! 」」
あちこちで剣戟が鳴り響く。
敵の戦いぶりを見ていてまず感じたのは、慣れている。
先の通り、この時代に鉄砲は普及したばかりだ。
ならば銃剣の発想もごく最近だと推測できるが、扱いこなしているようだ。
リーチは槍よりも短いが、その分手元で取り回しが易く、防御を無難にこなしている。
槍は長いから重い、銃剣は短いが重い。
足軽が槍を振り下ろす。
長さを活かして敵が遠くにいるうちに重い質量を敵の頭にぶつけ、撲殺・脳震盪を目的とする、訓練で教えられる基本的な戦い方だ。
だが、敵兵は頑丈で重い銃床で受け流し、距離を詰める。
これでは足軽の使う長槍は役立たずだ。
後には首から血を吹きだして膝から崩れ落ちる足軽が残るのみ。
配下が死んでいく光景を見て晃助は拳を握りしめるが、千早勢も負けていなかった。
相手が新兵器の鉄砲を隙なく使いこなす手練れでも、近接戦闘だ。
鉄砲の最大の長所が使われていないのでいくらでも手はある。
銃剣は短い槍として使われており、両手で使うほどの重さがある。
だが刀なら熟練者であれば片手で扱え、槍よりも速く振れる。
昇進した長頼に代わり晃助の足軽組頭になった小平などは、槍を投げ捨てると抜刀し、同じ間合いで戦う。
広忠も危なげではあるが、槍を放棄して刀で戦う。
「数も少ない! 押し返せ!」
多少の犠牲はあったが、千早勢は盛り返してきた。
晃助は声を大にして味方を鼓舞しながら、配下が確保してくれている安全地帯から弓で援護する。
「仕事とはいえこちらも引き上げたいのでね、死んでもらう」
だが、晃助を大将と見抜いた一人の女が襲い掛かる。
女は腰から短刀を抜くと晃助が構えた弓の射線を切るためジクザクに走って接近する。
それでも懸命に狙い、足に矢を放つ。
「っ!」
「……甘いな」
女は走る速度を殺すことなく、飛んで避ける。もう弓の間合いではなくなった。
晃助は弓を放り捨てると、腰の刀を抜く。
初撃はなんとか防いだが、足払いを受けてしまい転倒する。
衝撃で肺が体内に捕えていた空気が逃げてしまう。
頭を打ったことで意識が飛びかけたが、短刀が迫るのを認めると、体を右に捻って凶刃から逃れる。
捻った体制を利用して女に左の裏拳を見舞うと、素早く体を起こして荒く息を吸う。
「カハッ……ハァ……ハァ、あんた、降伏してくれ、悪いようには、しないから」
「できないね、傭兵は負け戦でも仕事を放棄すると信用にかかわるんでね」
「死んでも仕事の失敗になるんじゃないか」
「いいや、もし私が死んでも『土橋傭兵団は死んでも契約を守る傭兵だ』って広まる。それなら兄上……いいや、大佐の看板に箔が付くってものよ」
「看板なんかが、命より大事かよ?」
「まあね、もっとも私はここで死ぬ気はないよっ!」
女は晃助に弾かれたことで短刀を手放しており徒手だったが、その格闘術は晃助を圧倒する。
晃助自身喧嘩の場数が少ないのもあるが女の拳を捉えられない。
右と思いきや左から迫り、左と思って対応しようにもその前に左の頬が打ち抜かれる。
ただ受けることしかできなかった。
幸か不幸か、よくわからない理由も含まれるが職務怠慢などの理由から日々頼隆の暴行を受けているせいか、晃助は打たれ強かった。
それを利用し、一か八かで迫りくる拳を脇を開けるように腕を空け、そこにもらう。
肋骨を間に挟んであるはずだが体の中心・臓器が痛む。それを堪えて脇を絞め、女の腕を捕まえる。
「むっ?」
「くっ……はっ」
腕を脇で挟んで捕まえたまま晃助は前に進む。
女の重心を後ろに寄せ、足払い。二人はもつれるように倒れる。
体制を立て直される前に残った右腕も抑える。
「ッ……抵抗をやめろ! お前の負けだ!」
「こんな、ものでっ!」
拘束が甘かった右腕を外すと女は腰にあった予備の短刀を抜く。
その刃が首に向けられるが、ギリギリで止める。
女の力は凄まじくその刃が徐々に晃助の首に迫る。
このままでは持たないと判断し晃助は拘束を解いて素早く起き上がる。
すると足元に自分の刀が落ちていたので拾い上げたが、
「フッ!」
「おわ!?」
女の体当たりを受けてしまい、今度は晃助が下でマウントを取られる。
女が両手で短刀を顔に振り下してくる。
「今度こそ死ね!」
晃助はこれまでの人生で一番死を近くに感じ、反応した。
一瞬の行動は動いた本人にもわからなかった。
振り下される刃を持つ手首に自分の左腕を使って止める。
刃を止めるのではなく、それを持つ手を止める。
使ったのは
「く!? ごぶっ!?」
「あ……」
気付いたときには右腕が紅く濡れていた。
右腕に持つ刀で女の腹を刺していた。
これまで何度か弓矢で人を殺してきたが初めて刀で人を刺した。
その衝撃からこの状況では命取りになるが、力を抜いてしまった。
「あ……俺は……」
「くっ、ううっ!」
「!?」
女は致命傷を受けたと悟ったのか、一層の力を籠めて刀を押し込んでくる。
利き手ではない左手一本では当然押し込まれる。防御ができないなら攻めるのみ、晃助は右腕に再び力を籠め直して女の体に刀を入れていく。
人の体とは不思議で柔らかいのに硬い手応えだ。気持ち悪い柔らかさがグニグニとしているが、刃が進まないのだ。
だが、顔に迫る短刀は鼻に今にも触れんかという距離だ。
女の形相に気圧されそうになるが、この女には既に刀が刺さっている。もう
対して自分は殴打による打撲や内出血程度で死ぬようなものではない。
短刀から逃れるように顔を横にし距離を稼ぐ。
まだ生きている。こんな死んだも同然な者に殺されてなるものかと、咆哮を上げながら刀をねじ込む。
途中これまでと違う硬さに触れて止められるが、削るように押し込む。
「ぉおおお!」
「っ……は!? ……っ……っ」
硬い物を突き抜けると、張りつめた糸が二つに分かたれるような感触を腕に伝えながら一気に刃が進んだ。
その瞬間から女の体が痙攣し始めた。
(動くな、死ね、止まれ!)
晃助は致命の一撃を達成したにも関わらず腕を進める。
今の彼には最初にあった生け捕りなんて考えは当然無く、自分が生きる条件は[一秒でも早くコイツを殺すこと]その考えでいっぱいだった。
女が苦しそうに咳き込み、その拍子に破れた肺から出た血が吐き出されその体から力が抜ける。
両手に握っていた短刀は晃助の顔の横に落ちる。
「あ……に……」
女は完全に晃助に覆いかぶさってそれだけ言うと心臓を永遠に止めた。
顔は口から吐き出されたモノで、トレードマークにされた白い戦装束は腹から出るモノで赤く濡らしながら晃助はしばらく呆然としていた。
「殿! ご無事で!?」
「しっかりしてください!? どこか切られましたか!?」
二人の家臣がこちらに向かってくる。
小平と広忠だ。
女の死体を小平にどけてもらい、広忠に体を揺すられる。
「……あ、ああ。どこも切られていない」
「本当ですか!? ああ良かった。全身血だらけですからわからないですよ」
「敵はあらかた倒しましたぞ、何名か逃げられましたが」
二人の言葉を曖昧に返事しながら傍らを見やる。
間違いなく女は死んでいた。
「なぁお前等、今まで何人殺してきた?」
「いきなり何を?」
「いいから答えろよ」
広忠が突然の質問に困惑しえいると、小平が答える。
「数えられただけで五十人程ですかな」
「……五人程……ですかね」
千早家の精鋭なだけあって小平は落ち着いて答える。その数も多い。
広忠は戦場に出たことが少なく、斬り合いをしたのも今回が初めてだと言う。
「じゃあ、その中で姫武将は何人だ?」
「……三人です」
「……女性を斬ったことはまだ……」
広忠はしょうがない。
小平は言いにくそうだが答えてくれた。
それに晃助は大きな反応をするわけでなく、ただ、
「そっか」
とだけ相槌を打つ。
「やっぱりさ違うね、殺し方と殺す奴って、今まで俺は弓矢で何十人か射殺したよ。けど刀で……しかも女を殺すなんて初めてでさ、何を言ってんだろうな俺……殺したことに代わりないのに」
今まで立場を守る為に殺してきた。
配下を危険な前面に押し出して安全な場所で弓を使って一方的に殺していたから気にしなかった。初めて刀を使ったから直接人の肉を割って裂いて相手の
更に相手が女だということに躊躇があった。女だからなんだというのだ? 相手も戦場にいる男を殺している。そこに躊躇で殺意を鈍らせるの如何なものか?もしかしたら自分が死んだかもしれないのに。
頼隆、長頼、を始め織田家、姉小路家などの姫武将たちが傍に居て戦っているのにどうしてここで気付く?
女の子が戦場に出て人を殺している事を認識しながら、その姫武将が殺されることをどうして考えなかった?
そう考えると戦いが嫌になってきた。
「確かに殿の仰る通り、道具や相手がなんであれ人を殺したことは変わりません。しかし殿は好き好んで殺しましたか? 違うでしょう? それを大事にすべきかと……」
「そうですよ。姫武将の風潮がどうしてできたかお考えください」
二人は晃助の気持ちを察したのか、主の葛藤を晴らそうとする。
「…………戦乱が続くから」
「そうです! この乱世が終われば姫武将どころか男も戦をする必要は無くなります」
「殿はそれを成さんとする織田信奈に賭けたのでしょう? ならばここでクヨクヨしている場合ではありませんぞ?」
女が戦うのは戦乱のせい、ならばソレを無くせばよい。
晃助はそこで自分が織田家に付いた理由を思い出した。
歴史を知っていて織田家がこれから飛躍するから、友の良晴が惚れた女(本人は否定する)の夢を叶えようとするから、この時代にできた家族を守りたいから。
ならばやろう。天下布武を掲げる織田家で戦って戦って、戦を無くそうではないか。
「そうだな、ここでの作戦は終わった。ボケっとしてたら智慧に叱られる」
「そうですよ部隊をまとめてきます」
「珠之介どの、手伝いましょう」
復活した晃助を見て二人は仕事にかかる。
残された晃助は女の前で手を合わせる。
「……所謂乱世の習いってやつか、そんな言葉で流てしまうが、あんたのことは忘れない」
そう言うと、組み合った時に脱げた女の
そこからは踵を返して部隊のまとめにかかった。
織田軍の電撃作戦により、六角家当主:
六角家は甲賀の忍び衆と関係が深く、彼らは承禎を匿った。
忍びに匿われては手が出しずらいので信奈はこれを放置した。
しかし領地から追い出された以上、六角家は滅亡した。
六角家の脱落があまりにも早く、松永久秀は信奈に書状を出して降伏し、逃げるように大和(奈良)へ退去。三好三人衆も一日で六角が滅んだと聞き恐れをなして摂津(大阪)へ退去。
岐阜を出発してから二十日あまりで信奈率いる上洛軍はついに京の都に入った。
忙しくて一日二千字くらいしか打てねぇ。
小平さん覚えているかな?
活動報告:[寒い、あと鎮まれ]を投稿。