μ’s MUSIC BOX   作:ぶりくすむ

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自分の予想以上に沢山の人に見て頂いてることを数字で確認することが出来て
すごく実感が湧いてモチベが上がる今日このごろ。

モブキャラなんかも出てきてボチボチと話が進んで行きまする。


#04

 

 

 

「先輩に色々聞きたい事がありまして!!・・・・・実はですね・・・。」

 

 

 

 イキナリ後ろから声をかけてきた後輩 兵藤さゆりちゃんは俺の気を損ねないよう喋り出す。

 

 

 

「伊達先輩と園田先輩が付き合ってるって噂が立ってるんですよ!!どうなんですか!?実際!!」

 

 

 

「・・・・はぁ?」

 

 

 

 全く理解が出来ないコメントになんとも情けない返事をしてしまう。

 返事をした後に気がつく。この子もきっと最近俺を睨んでる後輩をおんなじ感じだと。

 

 

 

「・・・はぁ・・・君も海未お姉様が大好きな後輩ちゃんな訳?」

 

 

 

 溜息を付きつつそう答える。

 

 

 

「違います!私はゴシップが大好きなんです!」

 

 

 

「自慢げに言うなよ。」

 

 

 

 へへんとした顔でゲスい一面を思い切りオープンするこの子になんて言っていいやら・・。

 

 

 

「君の期待してるような関係じゃないぞ。俺と海未は。ただの幼馴染。」

 

 

 

「えー!つまんないですよ!」

 

 

 

「知らねぇよ!お前の都合なんて!」

 

 

 

 なんつー自己中心的なツッコミだ・・・。

 

 

 

「学院じゃ色々噂が立ってるんです!今まで幼馴染の関係を隠していたのは実は付き合っていたからじゃないか?とか実は将来を約束した許嫁な関係なんじゃないか?とか!!」

 

 

 

「か?・・っじゃねぇよ!そんな噂根も葉もないわ!!」

 

 

 

「つまんなーい」

 

 

 

「マジで無視していいか?」

 

 

 

「それだけは勘弁して下さい!」

 

 

 

 無視すると言い出したら急にすがるようなテンションになった・・・なんなんだこの子は・・・。

 

 

 

「じゃあ・・先輩は園田先輩のことどう思ってるんですか?」

 

 

 

 不意に言われた言葉に少し固まってしまう。

 

 

 

「・・・っ友達だよ!友達!幼馴染!!それ以上でもそれ以下でもない!」

 

 

 

 我ながら焦ってるのがもろバレの切り返しをしてしまった。

 

 

 

「なんか怪しいリアクションでしたけど・・・まぁいいでしょう!」

 

 

 

「何様なんだよ君は・・・」

 

 

 

 もうこの子に振り回されっぱなしだ。

 

 

 

「先輩からはありきたりな答えしか聞けなくて収穫なしだよーお暇しまーす。」

 

 

 

「そらーわるぅござんした。とっとと練習にもどれ。」

 

 

 

 ものすごく煮え切れない気分でゴシップ大好きっ子を送り出す。

 人間局所台風だなアイツ・・・・。

 

 

 

 

 はぁ・・・と俺は大きなため息をつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「園田先輩!」

 

 

 

「どうしました?さゆりそんなニコニコして」

 

 

 

 弓道部の後輩 兵藤さゆりが話かけてくる。

 

 

 

「先ほど、伊達先輩とお話してきまして・・」

 

 

 

「宏樹と話してきたのですか・・・。どんな事を話してきたのですか?」

 

 

 

「それは秘密で~す!」

 

 

 

「はぁ・・・別にいいですけど・・。」

 

 

 

 ホントにこの子はお調子者だ・・・。でも憎めない可愛さがある。

 

 

 

「ところで先輩。」

 

 

 

「何ですか?」

 

 

 

「伊達先輩のことどう思ってます?」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・はっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「だーかーらー・・伊達先輩のことどう思ってます?」

 

 

 

 

 ニコニコとさゆりは質問をしてくる。

 

 

 

 

「お、幼馴染ですよ宏樹は。何ですか藪から棒に・・・。」

 

 

 

「お付き合もなさってないと?」

 

 

 

「と、当然です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・じゃぁ、私が狙っても大丈夫ですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・へっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女の唐突な言葉に拍子の抜けた声を上げてしまう。

 さゆりの表情は真剣そのものだった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね、狙うとはどういうことなのですか?」

 

 

 

「そりゃー好きになってもらってお付き合いを・・・」

 

 

 

「お、お付き合い!?破廉恥です!そんこなこと!」

 

 

 

「今の時代そんなこと言ってるの先輩だけですよ・・・。」

 

 

 

 苦笑するさゆりを他所に私は思考がパニックを起こしあたふたしてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・なーんて、ウソです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「冗談ですってー。伊達先輩は私に興味なさそうだったし第一、園田先輩がいるしー」

 

 

 

「わ、私は関係ないでしょう!」

 

 

 

「あんだけ慌てふためいて何言ってるんですか・・・あ、あと・・・」

 

 

 

「まだ何かあるんですか・・・。」

 

 

 

 振り回されっぱなしの私にさゆりは更に何かを告げようとしてくる。

 

 

 

「実は伊達先輩1年生に人気ありますよ。」

 

 

 

「そ、そうなんですか」

 

 

 

「だから先輩もうかうかしてられないですよー」

 

 

 

「私は関係ないでしょう・・・。もう帰ります。」

 

 

 

 

 

 

 そう言って私は弓道場を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

 

 

 

 

 

 

 

 

「怒って出て行ったつもりみたいだけど全然怒ってなかったなぁ・・・」

 

 

 

 

「あの可愛さは先輩のいいところだよねぇ・・・。」

 

 

 

 

「両方共やっぱり予想通り脈有りですな。」

 

 

 

 

「ハッパかけたから二人共積極的になるかなぁ・・・?」

 

 

 

 

「この二人がくっついたら学院ナンバーワンゴシップだ・・・ニシシ・・。」

 

 

 

 

「まぁ、単純に応援したくなるんだよなぁ。。。この二人は。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ぼそぼそと呟きながら少女も遅れて弓道場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後までご覧頂きありがとうございます。

今思えばこのくだりいるのか謎ですw

兵藤さゆりちゃんはスクフェスのモブの子を拝借。
外面はそのイメージでいいですが中身は生徒会役員共のコトミみたいなイメージに変えました。

やっと書きたい1/3位来たかな・・・完結は遠い(^q^)
感想バシバシお待ちしています。

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