μ’s MUSIC BOX   作:ぶりくすむ

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どうもです!

投稿を始めて初の感想なんかも頂いて嬉しい限りです。

少しでも読んでくださっている方々に喜んでいただければ幸いです。



#02

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

身体の自由が効かない・・・。

 

 

 

 

 

 

 

まるで自分の身体じゃないみたいだ・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・周りが燃えてる?

 

 

 

 

 

 

 

ともかく自分の身体の状況を見たい・・・右手を見てみる・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・血まみれだ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分でもゾッとするくらいの・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

通りで体が動かないわけだ・・・ってこんな傷だらけでなんで俺は冷静なんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

んっ・・さっきから左側からなんか聞こえてるな・・・。

 

 

 

 

渾身の力で左を向いてみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

海未がいる・・・・。何言ってるかよく聞こえねぇ・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・す!・・・・・です!」

 

 

 

 

 

 

ヤバイ・・・意識がぼんやりしてきた・・・海未の言葉聞きたいのに・・・・。

 

 

 

 

 

 

それに、海未・・・泣いてる・・・。

 

 

 

 

 

 

幼馴染泣かすとか最低じゃん俺・・・。

 

 

 

 

 

 

謝らなきゃ・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思った時周りはゆっくりと暗くなりフェードアウトしていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ろき!!・・・宏樹!!」

 

 

 

 

「どわぁぁぁぁ!!!・・・・って夢か。」

 

 

 

 

 

自分が多分死んでいくであろう夢を見て叫びながら目を覚ます。

 

 

 

 

 

「宏樹・・・良かった!」

 

 

 

何故か目の前には海未が居て俺に抱きついている。

 

 

 

「ん?・・・海未さん?・・・これは・・・ドウイウコトデスカ??」

 

 

朝起きたら幼馴染に抱きつかれてなんてどこぞの美少女ゲームじゃねぇか!

そもそも、俺と海未はそんなイチャコラする関係じゃない。

第一、こんなことの後の展開は大体想像が付く・・・。

 

 

 

「取り敢えず、落ち着こうか・・・・。この抱きついている状況は何なのかな?」

 

 

 

「はっ!?・・・・」

 

 

 

何やら必死だったり安心だったりして表情豊かなのは良いんだが、

この我に返って恥ずかしがってる表情を見る限り・・・・

 

 

 

「すみません!!!」

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間・・・

 

 

 

 

 

パンっ!!!!!

 

 

 

 

 

と乾いたいい音が響く。

 

 

 

 

「やっぱりねぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

幼馴染に抱きつかれて引っ叩かれるという普通の人には中々体験できない体験をさせてもらったわ。

ぶっちゃけ予想は出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おう、相棒!なんか今日は不機嫌だな・・・っていうか左の頬どうしたんだよ・・。」

 

 

 

「ドMが大歓喜しそうなプレイを朝からされてな。」

 

 

 

拓哉に声をかけられそっけない言葉を返して学校へ向かう。

 

 

 

「そーいや、今日から園田さんの密着取材だっけ?」

 

 

 

「取材って言ってもそんな大それたもんじゃないぞ。写真撮るだけ。」

 

 

 

「しょうなのぉ?」

 

 

 

「取り敢えず、ムカつくから殴っていいか?」

 

 

 

まぁまぁと軽く流される。

 

 

 

「そーいや、園田さんと幼馴染であることがバレてからどうなんだ?」

 

 

 

「う~ん・・・特には変わらんけどなぁ・・会話とか気にしなくなって生活はしやすくなったかな?」

 

 

 

今までの縛りは何だかんだ面倒だったと苦笑しながら答える。

 

 

 

「ただ・・・」

 

 

 

「ただ?」

 

 

 

「後輩の女の子の見る目がきつくなった気がする・・・。」

 

 

 

「ダハハ!私達のお姉様に近づかないでって感じか?」

 

 

 

爆笑する拓哉。

 

 

 

「勘弁してほしいよ・・・。こっちゃぁ10年以上の付き合いなんだからそりゃ砕けて話しますわ。それを『アイツ簡単に馴れ馴れしく!』みたいなテンションで来られても・・・。」

 

 

 

「まぁ、そんだけ園田海未ってのは人気なんだよ」

 

 

 

「そんなもんなかねぇ・・・。」

 

 

 

幼馴染だから正直その辺がよく分かってない。

μ'sでの園田海未、生徒会での園田海未、弓道部での園田海未。

多分それぞれに魅力があるんだろう。俺には近すぎてその魅力が伝わらない。

 

 

 

「その人気の秘密に今回の取材で気がつけるんじゃね?」

 

 

 

「俺がそれ知っても別にどうでもよくね?」

 

 

 

「はぁ・・・もうこの話終わりな・・・。」

 

 

 

ヤレヤレと溜息を付いて拓哉はこの話を終わらせる。

 

 

そんなこんなでいつものように学院に到着する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「伊達くん、沢村くんおっはよー!!!」

 

 

 

「ういっす」

 

「おはよー」

 

 

 

高坂が元気よく挨拶をしてくるので二人で返す。

 

 

 

「沢村くん、宏樹おはようざいます。」

「沢村くん、伊達くんおはよー」

 

 

 

海未と南も挨拶をしてくる。

 

 

 

「ういっす」

 

 

 

「おはようございます!今日もことりさんは美しいですね!!」

 

「あはは・・・ありがとう・・。」

 

 

 

 

南と拓哉はいつも通りだ。

 

 

そしていつも通りじゃないのは我が幼馴染。明らかに目を合わせようとしない。

まぁ、朝イキナリ幼馴染に抱きついて引っ叩いて理由も言わずに逃亡だ。下手すりゃ暴行容疑だろ。

 

 

 

「あっ!伊達くんほっぺどうしたの!?」

 

 

 

「まぁ、色々あってなぁ・・・」

 

 

 

心配してきた高坂にホントの事を答えるのを若干気が引けたので

海未の顔色をうかがいつつ、からかってやろうと決めた。

 

 

 

「朝イキナリ何者かに襲われたんだ。」

 

 

「えっ!?大丈夫なの?!」

 

 

「この通り頬を張られただけで済んだよ。」

 

 

「頬を張られただけ・・・変わった人だね・・・」

 

 

 

穂乃果の答えを聞いて海未の顔を見るとなんとも言えない顔をしていた。

 

 

 

「高坂も気をつけろよ特に幼馴染とかな」

 

 

 

「えっ?幼馴染??」

 

 

ニカっと笑いながら海未の方を見ると海未は「なっ!?」と言ってるかのような顔をしていた。

満足したので会話を終わらせる。

 

 

 

「さーHR始まるぞー・・・」

 

 

「えー!?どういうことぉぉ??伊達くん教えてよぉ!!」

 

 

「今日も楽しい授業の始まりだぁー」

 

 

「棒読みしながら無視しないいでよぉ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、これくらいからかえば引っ叩かれた分の元は取れたかな。

 

放課後の取材は多分普段通り話せるだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最後までご覧いただきありがとうございます。


今シリーズのインスパ曲や経緯は活動報告でチラッと書いています。
http://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=47050&uid=70374


明日よりお盆休み終了でお仕事再開なので今まで以上に更新頻度は悪くなるかもしれませんが気長にお待ちください(;´Д`)

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