お久しぶりです。
twitterで先々週末には8割できているとコメントを残してからのこの体たらく(^q^)
そんな訳で相変わらず筆者が苦手な描写満載の
色々展開する9話でございます。
「こんにちは。先輩。」
休日の駅前。花陽は先輩へのお礼という名目でデートすることになり待ち合わせをしていました。
先輩は待ち合わせの場所には既に着いていました。
「すみません。待ちました?」
「全然。まぁ、女の子を待たせるなら地を這ってまで待ち合わせ場所に行けってちょっと前に先輩に言われてさ。」
「???」
「うん、変なこと言ったわ。気にしないで…。」
花陽が先輩の言葉に首をかしげると先輩はこの話を打ち止めました。
「さてお店なんだけど…。」
「あ、はい!こっちです!」
花陽がお店を目指して歩き出そうとした瞬間…
「待った。」
先輩にガシっと腕を掴まれました。
「ちょちょ!!先輩なんで腕を掴むんですか!?」
「ん~?もしかしたらこのまま花陽ちゃんがズカズカ俺の前を歩いて道案内するのかなぁ?って思って。」
「うっ…!」
先輩はズバリ花陽がしようと思ってたことをお見通しでした。
「流石にズカズカ歩いて行く花陽ちゃんに着いて行くのは寂しいからねぇ…」
先輩は花陽を見ながらニヤリと笑う。
花陽の夢の影響はまだ治ってなくて先輩と話せるようになったものの今まで通りに接することは出来ませんでした…。
「折角なんだからちゃんと一緒に歩きたいなぁ…と思ってるんだけど…」
「ううっ…そのですね…。」
アワアワとしてしまって返事ができません。
「ん~…それじゃこのままお店に連れてってもらおうかなぁ~?」
「…えっ?」
このまま…?この手を掴まれた状態で?
「えぇぇ!?それは…その?!このままですか?!」
「だって、最近花陽ちゃん逃げてばっかりだし。」
少し意地悪な顔をする先輩。確かに逃げ出す花陽も悪いのですが…。
「分かりました!先にズカズカ行きませんし!逃げませんから!」
「オッケー今日は宜しくね。」
そう言いながら先輩は笑顔で手を離しました。
「って言うか、そんなに俺に腕掴まれるの嫌?」
「えっ!?」
少しションボリとした顔で訪ねてくる先輩。
____夢の中の時と全く同じ顔…。
花陽の中で夢の中の出来事がフラッシュバックしてドキリとしてしましました。
「…花陽ちゃん?」
ボーっとしてしまった花陽を心配そうに先輩が話しかけてきました。
「…えっ?ああっ!嫌じゃなくてですね!恥ずかしいというかなんというか!」
「お、おう…い、嫌じゃないなら良いんだけど…。」
我に返ってまくし立てるような感じになり先輩は若干引いいていました。
ですが、気がつけばいつもの先輩との会話のペースに引き込まれていました…。
やはり先輩は不思議な人です…。
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「ここです!」
駅から少し歩いた場所にあるお店…花陽が行きたかったお店です!
「…米料亭?」
「そうです!」
お店の前だけでテンションが上ってしまいました。
「お米の洗い方から炊き方までこだわり抜いて、常に1番美味しい状態のご飯を出してくれると有名なお店なんです!ご飯はおかわり自由で!あとおかずも凄い美味しいらしくて!…あっ。」
「ん?どうしたの?」
我を忘れて説明してたことにふと気がついて一瞬黙ってしまいました。
「あ、あの説明に熱中しすぎたなって思って…」
「あ、そういうこと?」
「すみません!花陽ばっかり喋って!」
「あはは、気にしないで。でも、楽しそうで何より。」
「えっ?」
「熱心な説明だけで花陽ちゃんはここに来たかったんだなぁって分かったよ。」
先輩は笑顔でそう花陽に言いました。
「…はい!凄く楽しみでした!」
今度は先輩の笑顔にドキリとして…って何を考えてるの!?
う、海未ちゃんの言うとおりで先輩は相手が楽しいかどうかを凄く気にする人なんだということが改めて分かりました。
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「ぷはぁ~唐揚げ御膳で美味かった~!」
「花陽のブリ照り焼き御膳も美味しかったです!ご飯も最高でした~…。」
各々注文をしたメニューを平らげた花陽たちは少しゆっくりしていました。
「いや~…それにしても良かったなぁ…。」
「何がですか?」
先輩は安心したような表情で話しだしました。
「最近、花陽ちゃんが楽しそうにしてる顔見てなかったからさ。」
「えっ?」
「練習の時も、学院に居る時もなんか元気なさそうだったし…」
「アハハ…。」
先輩が原因ですとは言えるわけもなく花陽は苦笑してしまいました。
「すげぇ~幸せそうにご飯食べてる花陽ちゃん見て安心したよ。」
「花陽そんな顔してました!?」
「幸せそうな顔だったよ。」
ハハハと笑いながら先輩はそう言ってくる。
「花陽ちゃんは笑顔が一番だからね♪」
「…っ!?」
何気ない言葉でしたがまた先輩の笑顔で凄くドキリとしてしまいました…。
「そういえば、これからどうしようか?」
「え!?…えっと、特には決めてないんですが先輩が行きたいところとかありますか?」
また、ボーっとしてしまい先輩の言葉で我に返って急いで質問を返します。
「俺、アイドルショップ行ったこと無いから花陽ちゃんおすすめのアイドルショップがあればそこに連れてって欲しいんだけど…。」
「わかりました…花陽に任せてください!」
予想もしていなかった先輩からの言葉でびっくりしましたが花陽はおすすめのアイドルショップへ行くことにしました。
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「…ここです!」
「おぉ…なんか眩しいな…。」
「ここのお店はブレイクしてるアイドルはもちろんのこと次ブレイクするんじゃないかと言われてるアイドルも網羅しているお店です!」
「花陽ちゃんはここでグッズを買ってるんだ?」
「そうですね!ここは品揃えが素晴らしいので!…はっ!?あれは!!」
「どうしたの?」
「花陽注目のアイドル****の新譜の限定盤が!?」
売り切れで市場に出回ってないと噂の新譜を見た瞬間花陽はそこへ駆け出していました。
「花陽ちゃん!?」
先輩の声が聞こえながらも花陽は新譜に引き寄せられて行きました…。
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「ううぅ…やってしましました…。」
先輩におすすめアイドルを丁寧に説明しようと思っていたのに自分の欲に勝てませんでした…。
店内で見失ってしまった先輩を探しながら花陽は若干後悔をしていました。
「あっ、先輩。」
先輩は一際大きく綺羅びやかに特集されているA-RISEコーナーの前にいました。
よく見るとA-RISEの優木あんじゅさんのプロマイドを見ていました。
「先輩、A-RISEのあんじゅさんが好きなんですか?」
「おっ、花陽ちゃんおかえり。いや、別に好きとかじゃないよ?」
「そうなんですか?ずっとあんじゅさんのプロマイド見てたので…。」
「いや、この人こんな真剣な顔するんだなぁ…って。」
「…?確かにあんじゅさんはゆるふわ系ですけど、ダンスの時はいつもこんな感じでカッコいいですよ?」
「へぇ~…そうなんだ…。」
煮え切らないような先輩の返事に少し首をかしげつつ花陽はアイドルショップの紹介を改めて始めました。
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気がつけばもう解散の時間で花陽たちは駅前に居ました。
「今日は本当にありがとね!ご飯も美味しかったし、アイドルの勉強も出来たよ。」
「花陽も凄く楽しかったです!」
オレンジ色に染まる駅前で花陽たちは少し無言になりました。今日の出来事は一瞬だったようで…少し寂しい気持ちがありました。
「あのさ…花陽ちゃん。」
「はい?」
暫しの沈黙を破り先輩が話しだしました。
「もし、良かったらまたこんな感じでご飯食べ行かない?」
「…へ?」
全く予想していなかった言葉に一瞬固まってしまいました。
「ぜ、是非!は、花陽でよければ!」
「良かった~…それじゃ、また明日学院でね。」
「はい!また明日。」
こうして花陽のデート?は終わりました。
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「ニヤケ面で後輩の後ろ姿を見つめるとか飛んだ変態ね。」
「…お前いつから見てたんだよ。」
幸せな時間の余韻に浸るまもなく背中から聞き慣れた声を聞き俺はため息を付く。
「駅前に来てからずっと。」
「怖ぇよ。その行動力。」
「そりゃ、あなたの弱みを握って遊びたいもの。」
「…。」
無駄に貪欲なやる気にぐうの音も出ない。
「さてさて、今日のデートの一部始終を教えなさい。」
「はぁ…」
俺は空を仰いでまたため息を吐いた。
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「つ、次のデートの予定を入れてしましました…。」
自分の部屋に入り花陽はポツリと呟いた。
「今日は凄く楽しかったなぁ……はっ!?」
花陽は今日の出来事を思い出しながらニヤけている自分の顔が映っている鑑を見て我に返る。
「ドキドキして…楽しくて…やっぱり花陽は……」
『恋してるのかな?』と言葉を続けようとするが恥ずかしくて言葉にできず顔を手で覆う。
Pirrrrr…
1人部屋でのたうち回ってる所に花陽の携帯が鳴った。
「あっ、アイドル好きの友達からの情報メールです。い、一旦コレで落ち着きましょう!」
自分に言い聞かせるように花陽はメールを開く。
「……えっ?………ウソ…。」
_____ゴンッ!
メールの内容を見て花陽は携帯を落としてその場にへたり込んだ。
『A-RISE 優木あんじゅ 熱愛発覚!』
その文字と一緒に映っている写真にはあんじゅと腕を捕まれ仲良く歩いている宏樹の姿があった。
最後までご覧頂きありがとうございます!
はい、この残り2割でどうしようかクッソ悩んでこの内容です(^q^)
花陽編もやっとゴールが見えてきました。
最後までお付き合いよろしくお願いします。