μ’s MUSIC BOX   作:ぶりくすむ

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どうも海未ちゃんイベ頑張ってる奴です。


なんと、紅白にμ'sが出るとのことで大快挙ですね。



そんなことは全然関係ないですが第5話ですw







# 05 Like A Phoenix

「おう、スケベ先輩。ちょっとツラ貸すにゃ。」

 

「随分な言い様だな…。」

 

 

 昼休み、後輩が呼んでいると廊下に出た瞬間、宏樹を待っていたのはほぼ悪口の呼び出しだった。

 

 

「先輩には拒否権はないにゃ。拒否した場合警察に突き出すにゃ。」

 

「…。意味がわからないんだけど…。」

 

 

 無茶苦茶かつ覚えのない言いがかりをつけられて困惑する宏樹。

 

 

「すみません!先輩!」

 

 

 宏樹と凛の間に真姫が割って入り凛を無理矢理後ろへ引き離す。

 

 

「真姫ちゃん!邪魔しないで欲しいにゃ!」

 

「あんたが暴走すると収集がつかないでしょうが!現に先輩ポカーンとしてるでしょ!」

 

 

 後輩二人の言い合いを見て呆気にとられてしまう宏樹。

 

 

「先輩。申し訳ないんですが、少しお話したいんですがいいですか?」

 

「…あ、あぁ、問題ないよ。にしても二人が話があるなんて珍しいね。」

 

「私達のことと言うか…。」

 

 

 

「花陽のこと…って言ったほうがいいですかね?」

 

 

 そこで初めて呼び出しの意味が宏樹は理解ができた。同時に少しだけ険しい表情になる。

 

 

「了解。」

 

 

 

 

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 宏樹、凛、真姫の三人は人目が付かない場所ということで屋上へ場所を移した。

 

 

「んじゃ、改めて話を聞こうか?」

 

 

 屋上に着くなり宏樹は本題に入る。

 

 

「昨日、μ'sの練習後、花陽がここで練習している姿を見ました。」

 

 

 宏樹は無言で真姫の話を聞く。

 

 

「私たちは花陽からは先生からの頼まれごとで練習後は一緒に帰れないと聞いていました。でもそうではなく、しかもその場には先輩が一緒に居た…。」

 

「どういう状況か教えて頂けませんか?」

 

 

 真姫の言葉を受けて宏樹は天を仰ぐ。

 

 

「はぁ~…。やっぱバレたかぁ…。」

 

 

 

 そう、言葉を漏らすと今までの出来事を説明した。

 

 

 

 たまたま居残り練習を見かけたこと、

 帰りの夜道が危ないと思い練習に付き合うようにしたこと、

 センターを目指して練習をしていたこと…

 

 

 

「…ってな感じかな?そして昨日その練習の場を凛ちゃんと真姫ちゃんに見られた。」

 

 

 宏樹は一通り説明を終え真姫たちの顔を伺う。

 

 

「一つ気になる点があります。」

 

「どした?」

 

 

 真姫は少し疑問を抱えた顔で宏樹に質問をする。

 

 

「センターは先週もう決まってますよね?」

 

 

 真姫の言う通り先週センターを目指そうと練習していた花陽たちだったが実は先週末にファッションショーのライブのセンターは穂乃果と決まっていた。

 

 

「目標が無くなってしまったのになんで昨日も練習を?」

 

「それが、実はなぁ…。」

 

 

 頭をポリポリと掻きながら宏樹は真姫の質問に答える。

 

 

 

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「センター高坂に決まっちゃったなぁ…。」

 

「…そうですね。」

 

 

 メンバー内のミーティングでセンターが穂乃果に決まったその日の居残り練習。

 センターを目指し全力で練習に取り組んでいた二人に待っていたのは厳しい現実だった。

 

 

「取り敢えず、一通り振り付けも問題ないし居残りも今日で終わろうか?」

 

 

 宏樹はそう花陽に提案する。

 

 花陽は少し黙り込む。

 

 

「先輩…。」

 

「うん?」

 

 

 

「先輩が良ければ来週も居残り練習したいです。」

 

 

 

「…えっ?」

 

 

 

 

 思っていた返答とは違う言葉が返って来たため若干宏樹は困惑して固まる。

 

 

「いやいや、別にそんな無理しなくても!」

 

「無理はしてないから大丈夫です!ただ…」

 

 

 

「ライブが終わった時に花陽がセンターでも良かったねって言われるくらい頑張ってみたいんです!」

 

 

 

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「あの、花陽がそんな大胆なことを…。」

 

「なんつーか気持ちの変化としては大躍進というかなんというか…。」

 

 

 宏樹も練習で気持ちの部分で変化できればとは思っていたが、こうも変わるとは思っていなかったと真姫にも伝わるレベルで驚いた顔をしていた。

 

 

「先輩…凛も気になることがある。」

 

「ん?」

 

 

 今まで沈黙を貫いていた凛が口を開く。

 

 

「先輩はなんでそこまでかよちんを手助けするの?」

 

 

 真剣な眼差しの凛を目の当たりにして宏樹はまた頭をポリポリと掻き出す。

 

 

「花陽ちゃんにも似たようなこと言われたよ…。」

 

 

 少し苦笑しつつ宏樹は呟く。

 

 

「なんつーか…。花陽ちゃんには感じるものがあるんだよ。」

 

「感じるもの??」

 

 

 ニコニコと宏樹は話しだす。

 

 

「口では『アイドルに向いてない』とか『皆に比べたらダメだ』とか言うんだけど…」

 

 

 

 

 

 

 ____誰よりも真剣でアイドルに対して正面から向き合ってぶつかろうとする”炎”みたいなものを感じるんだ…だから手助けしたくなった。

 

 

 

 

 

 

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『炎みたいなものを感じるんだ!…だって。』

 

「あんだよ?」

 

『いやー…カッコいいわ。さぞかし後輩ちゃんたちは納得してくれたんでしょうね。』

 

 

 馬鹿にしてくる電話の相手に俺は少し不機嫌な返答をするがお相手はお構いなしに話を進めて来る。

 

 

「明らかに馬鹿にしてんだろ。」

 

『そんなことないわ~『実はお近づきになりたくて下心満々で居残り練習を無理矢理付きあわせてもらうようにしてたんです』とは言えないわよね~』

 

「うぐ…」

 

 

 ぐうの音も出ない正論を言われて返す言葉もない。

 

 

「でも、嘘は言ってないから。単純に手助けしたくなったのは事実だから。」

 

『はいはい。そういうことにしてあげる。』

 

「おい!」

 

『あなたのカッコつけの話に付き合ってる暇は無いの。私は相談を受けてるの。』

 

「…はい。」

 

 

 

 

 一刀両断され俺は渋々お相手に恋愛相談を始めた。

 

 

 

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『まぁ、私ができるアドバイスはこんなところかな?』

 

「ありがとう。助かった。」

 

 

 アドバイスを一通り貰い話題は雑談に移る。

 

 

『それにしても…』

 

「ん?」

 

『宏樹も一人前に恋愛なんてするのね~お姉さん寂しいわ。』

 

「一つしか違わんだろうが…まぁ、そっちはしたくてもできないだろうから若干同情はするわ。」

 

『同情は不要よ。』

 

「はいはい。そうでしたね。」

 

 

 少し真剣な空気が流れたのでかわしつつ受け答えをする。

 

 

『それより!』

 

「なんだよ?」

 

『相談料として買い物付き合いなさい。』

 

「え”っ。」

 

 

 俺は嫌さ100%のトーンで返答をする。

 

 

『あなたには拒否権はないわ。』

 

「はぁ…。」

 

『来週から修学旅行なんでしょう?』

 

「ああ、それもあって居残り練習終わろうって話したし。」

 

 

二年生は来週から沖縄へ修学旅行となっている。それにより居残り練習に参加ができなくなるため俺は花陽ちゃんに練習を一区切りつけるように提案していた。

 

 

『じゃあ、今週末ね。』

 

「有無を言わさずぶっ込むのな。」

 

『当然よ。』

 

「…了解。」

 

『その子とのデート用の服も見繕ってあげるから♪』

 

「気がはえぇよ。」

 

 

 既にノリノリのお相手の話に付き合わされつつ数分話し俺は電話を切った。

 

 

「う~ん。。。」

 

 

 随分と長電話だった為携帯電話をベットに投げ伸びをする。

 

 

「もう、居残り練習も終わりなんだな。」

 

 

 ぼやきながらあっという間のこの数日を振り返る。

 

 

「はぁ…どうやったらいいもんか…」

 

 

 答えのない疑問を抱えつつ俺はベッドに飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




そんなわけでよくわかんない奴が出てきましたね。

伏線も結構ありつつこっから中盤戦です。

そして次は多分難産必至・・・(^q^)


そしてそしてモンハンクロスも出ちゃうからやばい(クズ)





いつもどおり気長にお待ち下さい!何でもしますから!(ん?)

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