μ’s MUSIC BOX   作:ぶりくすむ

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書ける時間があったので1週間で一気に2話も上げれるなんて!

そんな訳で第3話でございます。


10/19追記 タイトル入れるの忘れてた☆(ゝω・)v
















# 03 Not Over

「ええええぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

『次のライブでセンターを目指そう』

 宏樹の提案に花陽は絶叫にも似た叫び声を上げる。

 

 

「無理無理無理!!絶対無理です!!」

 

「なんでそんな拒絶するの。」

 

 

 首が取れんばかりに左右に振り宏樹の提案を拒否する花陽を見て宏樹は苦笑する。

 

 

「だって、花陽はトロいし、皆に比べたらダンスは上手くないし…。」

 

「…。」

 

 

 理由を話しながら段々と元気がなくなる花陽。

 

 

 

 

「花陽なんかがμ'sのセンターなんて誰も喜ばないですよ…。」

 

 

 

 悲しげな花陽のその言葉を聞いて宏樹は少しムスッとする。

 

 

「…花陽ちゃん…。」

 

 

 宏樹は少し真剣な面持ちで花陽に歩み寄り目の前に立つ。

 

 

「えっと…先輩??」

 

 

 

 ____…ぷにっ。

 

 

 

 

 

 気の抜けた効果音と共に花陽は宏樹がしてきた行動に動揺する。

 

 

「ふぇっ!?ふぇんぱい!!ふぁにするんふぇすか!!!(先輩!何するんですか!)」

 

 

 宏樹はおもむろに花陽の右のほっぺたをつまんでいた。

 

 

「ふぁなしてくらふぁい!!(離してください!!)」

 

「…花陽ちゃん。」

 

 

 ___『なんか(・・・)』なんて自分を卑下するのは禁止ね。

 

 

 そう言って宏樹はビシっと花陽の顔に指を差してくる。

 

 

「ふぇ、ふぇも!花陽なんかふぁセンターふぇ喜ふ人なんふぇ…。(で、でも!花陽なんかがセンターで喜ぶ人なんて…)」

 

 

「だーから…自虐は禁止!」

 

 

 

 ___ぷにっ。

 

 

 

 宏樹はつままれていなかったもう片方のほっぺたもつまむ。

 

 

「ふぉ、ふぉんなふぉと言ふぁれふぇも…(そんなこと言われても…)」

 

「ほらほら!約束しないと一生ぷにぷにし続けるぞ~!」

 

 

 そう言いながら宏樹は花陽のほっぺを揺らして遊び始める。

 

「うぅ…ふにふにふぃないふぇ~…ふぁ、ふぁれふぁふぁすふぇて~!!!(うぅ…ぷにぷにしないでぇ~…だ、誰か助けて~!!!)」

 

 

 

 

 -----

 

 

 

「調子乗ってすみませんでした!!!」

 

 

 数分後、屋上には土下座をしている宏樹の姿があった。

 

 

「許しません!先輩は人のほっぺをなんだと思ってるんですか!!」

 

 

 両頬を膨らませ『プンプン』と言う効果音がピッタリと当てはまるような怒り顔で花陽は腕を組みながら宏樹を見下ろし説教をしていた。

 

 

「…で、センターは目指してみる?」

 

 

 謝っていたかと思うと土下座の体制からスッと首を上げ宏樹は花陽に問いかける。

 一瞬にして攻勢が入れ替わる。

 

 

「えっと…その」

 

 

 また、『花陽なんかが…』と言う言葉が出そうになり花陽はハッとする。

 

 

「じ、自虐的なことは言いませんからね!」

 

 

 花陽が宏樹に釘を刺すように話すと宏樹は『チェッ…』という顔をする。

 全く油断も隙もない先輩だと実感する。

 

 

 

「真面目な話さ、こんだけ頑張ってるんだから目指すならセンターを目指そうよ。」

 

「え?」

 

 

 さっきまでのふざけた雰囲気とは打って変わって宏樹は真剣に話しだす。

 

 

「もし、仮に花陽ちゃんがセンターに相応しくないと言ってくる奴が居たとする。」

「…はい。」

 

 

「だったら俺はそういう奴を黙らすパフォーマンスをすればいいと思ってる。」

「…。」

 

 

「目標を高く持てばもっともっと練習へのやる気も出るし花陽ちゃんの自信に繋がると思うんだ。」

「…。」

 

 

 何も考えずに話しだしたことだと思った花陽だったが、宏樹は色々なことを考えながら提案してくれたことに驚いていた。

 

 

「まぁ、俺は超頑張れば野望や、願望は絶対叶うって信じてやってるから花陽ちゃんも超頑張れば絶対センター狙えると思ってるから!」

 

 

 最後はいつものニコニコとした笑顔で宏樹は花陽に語りかけていた。

 

 

「先輩…。」

 

 

 練習の手伝いから、自分の心の弱い部分までいろいろな部分を見透かされていた花陽は正直驚いていた。

 

 

「花陽…センター目指してみます!!協力してください!」

 

 

 弱い自分を分かってくれる宏樹の言葉は心強かったようで花陽はセンターを目指すことを決心した。

 

 

「あ、もちろん自虐発言したらほっぺたぷにぷには継続ね。」

 

「………えっ?」

 

 

 本当はこの人はほっぺたをつまみたいだけではないのだろうか??

 遂、さっき信じてみようと思った先輩を早速信用できなくなった花陽であった。

 

 

 

 -----

 ----

 --

 -

 

 

「それじゃぁ、校門で待ってるから。」

 

「はい。」

 

 

 クールダウンも無事終わり、花陽ちゃんは着替えに部室へ向かっていった。

 

 

「ふぅ…。」

 

 

 ため息を付きつつ俺はそそくさと屋上を出て行く。最短ルートで下駄箱前のトイレの前で立ち止まる。

 周りに人が居ないことを確認して飛び込むようにトイレに入る。

 

 ___中に人は居ない。そのことを確認してから俺は勢い良く顔を洗う。

 バシャ、バシャと音を立て顔を洗い心を落ち着けた。

 

 ビショ濡れになった顔を上げ鏡を見上げる。顔は赤くなってないか?いつもの顔で居られているか?自問自答しながら鏡を見つめる。

 

 やべぇよ…勢いでほっぺつまんじゃったよ…。

 嫌われたかもしれねぇ…何してんだよ…

 

 反省と後悔の言葉しか浮かばない。

 冷静な気持ちで居られない。今から帰り道普通でいられるのか?

 

 昨日も合流する前はここで気持ちを落ち着けた。

 正直落ち着けてたのかもよくわからない…。

 

 

 

 

 

 彼女と話してる時、笑い合えた時、怒られた時、すべてがドキドキの連続だ…。

 

 

 

 

 

 _____そう、俺 伊達宏樹は…

 

 

 

 

 

 後輩の小泉花陽に初めて会った時から惚れているのである。




最後までご覧頂きありがとうございます!

なんか自分でも書いててよく分からんくなったwww

それでも上げてしまう稚拙っぷり。



まぁ、ここで多分書き直すと当分先なので一応UPということで(震え声)

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