μ’s MUSIC BOX   作:ぶりくすむ

28 / 60

悪ふざけも実験的にしたいなぁ・・・と仕事中に思いついたり付かなかったり。
(仕事しろよ・・・)


そんな訳で一気に動く第3話でございます。









# 03

 

 

 

 

 

「はぁぁ~・・・・。」

 

 

 

体育の授業が終わった宏樹は移動中大きな溜息を付く。

 

 

 

「どうした相棒?大きな溜息なんか付いて?」

 

 

 

あまりにも大きな溜息なので隣を歩いていた拓哉が心配してくる。

 

 

 

「いや・・まぁ、いつも通りの悩みよ。」

 

「あ~・・凛ちゃんの?」

 

 

 

付き合って半年になろうかという宏樹と凛がキスは愚か手もまともに繋げてないという事実は拓哉も最近知らされた事実である。

 

 

 

「昨日は割りと強引に行ったんだけどなぁ・・・。」

 

「それでもダメだった?」

 

「・・・うん。」

 

 

 

拓哉に答えると同時に頭を垂れる宏樹。

 

 

 

「あんだけイチャイチャカップルなのにそう言うことが全く進展してないのは驚きだわ・・・。」

 

「こんなに進展してないのは俺が1番驚いてるわ・・・。」

 

 

 

半ベソをかきながら宏樹は拓哉に訴える。

 

 

 

「そんなんじゃぁ、夜のフィジカンルコンタクトなんて夢のまた夢だな」

 

「・・・・うん、殺すよ?」

 

「・・・ヒェッ・・・。」

 

 

 

拓哉の冗談も受け流せないほどナーバスになっている宏樹。

 

 

 

「それなりにアタックはしてるんだよな?」

 

「勿論。」

 

 

 

宏樹は今までのチャレンジを説明しだす。

 

 

 

 

「手を握れば、『汗かいてるから』『汚れてるから』と言われ・・。」

 

「ふむふむ・・。」

 

「凛の家遊びに行けば、運動ばっかさせられてそんな雰囲気にもならず・・。」

 

「ふむ・・・。」

 

 

 

 

拓哉は何やら宏樹が纏ってる重苦しい空気になっていくことに気がつく。

 

 

 

 

「親の居ない日に自分の家に誘えば大概、練習だと言われ・・・。」

 

「う、うん・・・。」

 

 

 

宏樹の話を聞いて段々可哀想になってくる拓哉。

 

 

 

「二人っきりで抱き着こうものなら『今日は汗臭いから』と言われ引っ叩かれた・・・。」

 

「おぉん・・・もう・・・。」

 

「しまいにゃ、キスできそうな雰囲気でキスしようとしたら『鼻毛が出てる』って爆笑されて終了よ・・・。」

 

「・・・・。」

 

 

 

拓哉は今までの宏樹の努力を聞いて返す言葉がみつからず無言になる。

 

 

 

「凛から抱きつかれる時は大丈夫なのに・・・。」

 

「なんつーかさ・・・・。」

 

「なんだよ?」

 

 

 

「それって・・・拒否られてるよな?露骨に。」

 

 

 

「・・・・・。」

 

 

 

拓哉からの客観的な意見をぶつけられて宏樹は固まった。

 

 

 

「・・・それだけは言わないでくれよぉ・・・。」

 

 

 

今にも泣き出しそうな顔で宏樹は拓哉に泣きついてくる。

 

 

 

 

「い、いや!そのなんていうの?!プラトニックな関係?みたいな!?」

 

「言い方の問題じゃねぇだろ・・・・。」

 

 

 

普段のキャラでは想像できない泣きつきっぷりに若干拓哉は引いてしまう。

 

 

 

「う~ん・・・でもなんか凛ちゃん的にもお前を花陽ちゃんとか真姫ちゃんと同じ扱いにしてる可能性が・・・。」

 

「それって『友達』ってことだよな・・・。」

 

 

 

一瞬空気が固まる。

 

 

 

「お前は付き合ってると思ってるだけで、実は向こうはお前のことを友達としか・・・」

 

「拓哉・・・その言葉はあまりにも残酷すぎるって・・・。」

 

 

 

そう考えないようにして頑張ってる宏樹にはあまりにも酷な言葉だった。

 

 

 

 

 

 

 

___ザザッ!!!

 

 

 

 

 

 

「ヒロ君!!!!」

 

「ん?」

 

「おっ、噂をすればなんとやら。」

 

 

 

 

宏樹と拓哉の前に血相を変え俯き気味の凛が現れた。

 

 

 

「どうした?凛?」

 

 

 

宏樹は凛がいつもと違う様子なことに気がつき心配し声をかける。

 

 

 

「ヒロ君・・・この子は・・・誰にゃ・・・。」

 

 

 

凛はそう言いながら宏樹と金髪の女性らしき人が楽しそうに喋ってるスマホを見せてくる。

 

 

 

「「げっ!!」」

 

 

 

「そんな顔するってことは・・・やっぱりそうなんだ・・・。」

 

「いやチョット待て凛!!それには深い訳があって・・・」

 

 

 

 

「問答無用にゃ~!!!!!」

 

「ヒィぃぃぃ!!」

 

 

 

 

 

 

❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

 

 

 

 

 

いやー驚きましたよ・・・。

 

 

『問答無用にゃ~!!!!!』

 

 

この声が聞こえた瞬間小柄な女の子がものすごい速さで飛んでくるんです。

 

そしたら次の瞬間には隣に居た友人はジャンピングフロントハイキックを食らってるんです。

 

彼女の蹴りも素晴らしかったですよあの助走からあの速さで的確に顔面を捉えてるんです。

 

 

 

『ブヘバ!!』

 

 

 

為す術無く私の友人は吹っ飛んでましたよ4~5mくらいですか?トンデモなく吹っ飛んでましたよ。

 

それだけ彼女の蹴りが凄かったんですよ。

 

 

 

『ま、待ってくれ凛・・話を・・・』

 

 

 

彼の言い分も虚しく彼女は追い打ちをしようとするんですよ。

 

 

 

『ヒロ君のぉぉぉ・・・バカァァァァァァァ!!!!』

 

 

 

蹴りのダメージで尻もちから立てない彼に彼女は助走十分のランニングダブルニーアタック通称❝蒼魔刀❞を

 

綺麗にブチかましていました。速さ、角度、エグさ申し分ないですね。

 

彼の意識を刈り取るには十分すぎる攻撃でした。

 

 

 

『イヤァォ・・・。』

 

 

 

彼の何とも言えない断末魔とともに彼はKOされてましたよ。

 

彼女はなんで歌って踊ってるんですかねぇ・・・。もったいない。いや~驚きましたよ・・・・。

 

 

 

 

 

❏❏❏❏❏❏❏❏❏❏

 

 

 

 

 

「確かに凛は彼女らしいこと出来てなかったけど・・・可愛くないけど・・・別の子に手を出すなんて酷いにゃ・・・」

 

 

 

変な茶番があったが、現場はワンワンと泣き崩れる凛とその隣でノビている宏樹という地獄絵図が展開されていた。

 

 

 

「凛ちゃん、そこまでにしてあげなよ・・・っていうかその写真何処から手に入れたの?」

 

「うるさいにゃ!澤村先輩には関係ない話にゃ!」

 

 

 

激昂して冷静なコメントができていない凛を宥めつつ拓哉は話を聞いてあげる。

 

 

 

「いや・・確かに関係ない話しなら痴話げんかでスルーしてる所なんだけど・・・」

 

「何気に先輩酷いこと行ってるにゃ。」

 

 

 

実に畜生なコメントを吐きつつ拓哉は自体を収拾させようとする。

 

 

 

「実はね・・・その写真・・・。」

 

 

 

 

拓哉から説明を受ける凛は固まる。

 

 

 

 

「・・・えっ・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

拓哉からの説明を受けた凛の叫び声が終礼前の学院に響き渡った。

 

 

 

 

 




最後までご覧いただきありがとうございます!


ボコられるくだりはバキパロのつもりだったんだけどなんか上手くいかったでござる(^q^)



さー次でラスト!サクッと書き上げますよ!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。