さてさて、ここが多分インスパ曲の1番のインスパイヤ部分かな?
楽しんでいただければ!!
「東條希ちゃん・・・でいいよね?」
「あの・・・貴方は?」
希は目の前にいきなり現れた見覚えのない女性に名前を呼ばれ困惑しながら質問をする。
「そうやね~差詰め未来人ってとこかな?」
「・・・・。」
「ちょっと怪しさ全開かもしれんけどそんな目で見んといてよ~!」
いきなり目の前に現れて喋りかけてくる『自称』未来人を怪しまない人間が居るのだろうか?と思いながら希はジト目でその女性を見る。
「その、未来人さんはウチに何か用なんですか?」
「うぅ・・・冷たい当たりやねぇ・・。」
ニコニコしたり悲しそうだったりホントに表情豊かな女性を見て希は自分もこんなに表情豊かになりたいなと少し羨ましむ。
「あ!今表情豊かだなぁ・・とか思ったやろ!」
「!?」
心を読まれて希は言葉にはしなかったが驚く。
「未来人さんは色々お見通しなんよ。」
「はぁ・・・」
さっきからこの女性のペースに引っ掻き回されっぱなしな希。
「明日、ラブライブ!の最終予選やろ?」
「なんでそんな事・・・。」
「未来人さんはいろい・・・」
「分かりました。」
「酷い・・・。」
まためんどくさくなりそうなので希は女性の言葉を遮る。
「聞きたいのは明日に向けての気持ちかな?」
「明日に向けての気持ち・・?」
唐突な真面目な質問に少し驚きつつ質問に対しての答えを希は考える。
「凄い不思議な気持ち・・・・かな?うまく言葉に出来ないけど・・・。」
「・・・そっか。」
女性はニコニコと希の話を聞く。
「その辺の気持ちを聞いてくれる子はもうすぐ来るからそいつに話してやったらええんちゃうかな?」
「・・・へっ?」
少し理解が出来ない言葉に希は困惑する。
「あと未来人さんは伝えたいことが一つあるんよねぇ」
「はぁ・・・。」
矢継ぎ早に展開される会話についていけない希。
「えっとねぇ・・・・」
「希ちゃんは近いうちに『奇跡』に落ちていく・・・・ってとこかな?」
またもや唐突な言葉に希は呆然とする。
「・・・奇跡ですか?」
「そう、奇跡。」
女性はまたニッコリと笑い答える。
奇跡という言葉は自分がμ's結成の時に感じたこと。
「でも、ウチの中で」
「『奇跡』は起きてる・・・やろ?」
また自分が思ってることを読まれたかのように先に言葉を言われ希は驚く。
「貴方の前にその『奇跡』を否定して新しい『奇跡』を教えてくれる人が現れてくれる」
優しい笑顔で女性は希にそう告げる。
「さてさて、未来人さんはそろそろお暇のお時間やね。」
「は、はぁ・・・。」
何から何まで圧倒されてしまった希は常に困惑全開だった。言う事を言って女性はこの場を去ろうとする。
「あ、あの!!」
「ん?何かな?」
困惑されっぱなしでは気が済まないので希も質問をしようとした。
「その・・・貴方の名前は?」
「ん?なんやその質問。」
必死で絞り出した質問が名前である事に女性は笑いながら答える。
「ウチの名前はね・・・・」
「---------------------------東條希や。」
「・・・・えっ?」
信じられない女性からの一言に希は言葉を失う。
「---------------------------センパ~イ!!!」
呆然としていた希だったが大きな声に気がつき声の方に顔を向ける。
「あ、伊達くん。」
声の主は宏樹だった。
「どうしたんですか?こんな所で?」
「伊達くんこそ。」
「俺は色々ありまして・・・。」
「ウチはそこに居た女の人と少し話しててな・・・」
そう言いつつ希は女性が居た方向を向く。
「・・・・あれ?」
「・・・居ませんね。」
?マークが浮かんでるのが分かる宏樹の表情を他所に狐に摘まれたような気持ちになる希だった。
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「ほい、先輩。どうぞ。」
「ありがと。」
公園のベンチに腰掛けている希に宏樹は缶ジュースを渡す。
「なんでこんな寒いのにこんな所でウロウロしてるの?伊達くんは」
「いやー海未にここで明日の最終予選の曲が出来たって聞きまして・・・。」
宏樹は頭を掻きながら恥ずかしそうに喋る。
「明日の最終予選を見届ける一部員としては『聖地巡礼』しとかないとなって・・。」
苦笑しつつ宏樹は缶コーヒーを飲む。
「そんな事してまた風邪引いいても知らんよ?」
「その節はご心配かけました。」
笑いながら謝る宏樹。
「先輩はなんでここに居たんですか?」
「実はウチも・・・」
「『あの曲』が出来た場所にもう一度来ておきたいな・・・って思ったんよ。」
「な~んだ・・・俺達目的おんなじようなもんじゃないですか。」
「・・・そやね。」
顔を見合わせて笑う。
「最終予選に向けてどうですか気持ちのほどは?」
「う~んそやねぇ・・・」
希は宏樹の質問に少し間を空けて考えながら答えようとする。
「皆で一つのものを作りたいと思ってラブソング作ろうって言って・・・1度は拒否されて・・・でも皆がウチの気持ちを分かってくれてもう一度挑戦してみて・・・あの曲が出来て・・・それから一生懸命練習して・・・・。」
「もう、何があっても悔いは残らないかな?」
希は笑顔で宏樹に答える。
「んじゃ!明日は勝利間違いなしですね!」
そう言って宏樹はベンチを立ち上がる。
「もう、気がは早いなぁ・・・」
希も宏樹を笑いながら立ち上がる。
「明日は早いですし冷えそうなんでとっとと帰りましょう!」
「誰かさんみたいになったらかなわんからなぁ・・・。」
「返す言葉もございません。」
頭を垂れつつ宏樹は希と一緒に公園を出て行く。決勝に向けての決意はもう十分だった。
希、宏樹そしてμ'sのメンバーは各々の夜を過ごし決勝を迎えようとしていた。
最後までご覧いただきありがとうございます!!
気がつけばお気にい入り150超え!嬉しい限りでございます!
これからも細々とやっていきますのでお付き合いよろしくお願いいたします。
今まで感想とかも本当に力になっております!
とりあえず今シリーズは次が山場の予定です。山場が終わっても結構続きますけどねw
結構な気合で望まなければ!