俺がアイツと戦えないのはどう考えてもお前らが悪い   作:魔法使い候補

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ああ~、早くも詰まり気味な感じです。
締め切りに追われる気分ですね。これ締め切りとか無いけど。


戦う前に勝て!!

源忠勝

川神学園2年F組所属

児童養護施設"白い家"出身。

最高のツンデレにして健康的な不良(笑)

あまり他人と関わらない、一匹狼な性格。攻撃的な態度や荒々しい口調ではあるが、面倒見は良い。大和とは高校からの付き合いだが、面倒見が良いせいか非常に懐かれている。好きな女の子はやっぱり川神一子ちゃん!!

ゲンさんルートはよ、はよ(ヾ(´・ω・`)

 

2009年4月24日(金)

川神学園2-F教室

 

「おはよう、ゲンさん。先日はありがと♡お礼にキッスw「いらねえ、朝から気色悪いこと言ってんな!!」デスヨネー」

 

 昨夜の喧嘩は理想的だったと思う。事前に情報を入手する事ができ、相手に気取られることなく、俺に都合の良い場所へ誘導できた。出来る限り早く武器の有無を確認し、倒すべきところで倒し切ることができた。少しやり過ぎた感じもするが、それはリミッターを外すことに成功したということでもある。実戦で外したのは初めてだが、予想以上に抵抗感が無くなった。確かに使いどころは慎重に選ぶ必要があるな。

 

「それで?」

 

「ん~?」

 

「次の相手はどうするつもりなんだ?」

 

「…エ?手伝ってくれるの?」

 

「勘違いするんじゃねえ、これも仕事の範囲内なんだよ」

 

「ありがと~♪まあ向こうの出方次第で変わるから、しばらく様子見しつつ罠を張る作業になるね」

 

 一応喧嘩を売られた(?)形にしたとはいえ、逆ギレして絡んでくる可能性も無い訳ではない。歓楽街で暴れ回るような連中だ。むしろ好都合とばかりに、俺に因縁をつけてくる可能性が高いと言えるだろう。どんな状況に陥っても切り抜けられるように、準備しておくのが最優先だな。

 

「そう「よー、大和!!ゲンさんもおはよう!!」…続きは放課後だな」

 

「分かった、じゃあ放課後に。それと、おはよう翔一。今日も元気だな」

 

「オウ、今日は転校生も来るからな!!元気に出迎えてやらねーと」

 

 アー(゜ロ゜)

 そうだった、すっかり忘れていた。まあ深く関わる予定も無いし、別に気にしなくてもいいか。

 

「そんな事より、いい加減俺らのファミリーに入れよー!!長い付き合いだろー」

 

「ま~だ言ってんのか。入らねえって」

 

 入るわけねえ~だろ!!あの女と会ったらどーすんだ!?想像もしたくねえよ!!翔一はぶつくさ文句を言っていたが、そのうち自分の席に戻って行った。

 

 

 

………P.S.オッサンが補強されなくて本当に良かった(;´д`)

 

2009年4月24日(金) 放課後

川神学園空き教室

 

「さて、今後の方針だが此方から動かなくて良いのか?」

 

「俺はゲンさんと二人で打ち合わせするつもりだったんだけど」

 

「そう邪険にするなよ。オジサン悲しくなるから」

 

「そんな事より、本当に向こうの出方を待つのか?此方から仕掛けた方が…」

 

「情報が少なすぎるんだ、板垣姉妹がどんな性格なのかも大雑把にしか分かってないし」

 

(今のところ…

 長女:ドS

 次女:寝坊助

 三女:ゲーム好き

 コレくらいしか知らねえしな)

 

 親不孝通りの不良やチンピラも、あまり関わらないようにしてるらしいし。

 

「まあお前さんは戦う前に出来る限り勝率を上げてから仕掛けるタイプだし、出たとこ勝負は極力避けた方が良いわな」

 

「となればやはり…」

 

「罠を張りつつ、逃走手段も用意しておきたいんだよなぁ。勝てるとは限らないし、世の中には気を感じて追跡してくる奴もいるから。それで追いつかれてボコられたことあるし。」

 

「心当たりが多すぎて、笑い飛ばせないのがツラいな。」

 

 愚痴ってても仕方ない。罠を張る場所、逃走手段の手順など考えなければいけないことは多いんだ。

 

「じゃあまず罠を張る場所なんだけど…」

 

 武神への道は遠く険しい…

 

 

 

 

 

2009年4月24日(金) 夜

板垣家

 

「あ、おかえり亜巳姉。どうだった!?」

 

「思っていたより酷いケガじゃあないみたいだね。鼻骨骨折と鼓膜の損傷、あとは顔面が打撲で腫れてるくらいだ。一応精密検査を頼んでおいたけど、後遺症とかは残らないだろうって」

 

「そっか、良かった」

 

「まあ竜兵の方は医者に任せるとして、こっちは加害者にケジメを取らせないとねえ」

 

「加害者っていうか、向こうが被害者の可能性のが高いと思う…」

 

「確かに救急車を呼んでくれた連れの話を聞くと、無理矢理抱こうとして返り討ちにあったみたいだけどね。あそこまでボコボコにしておいて謝罪すら無いのは癪だろ?」

 

「なんだか面白そうな話してるじゃん♪」

 

「あ、師匠来てたんですか?」

 

「いや、さっき来たとこ。それよりその話、詳しく聞かせてくれよ」

 

「はい、実は…」

 

 

 

 

 

「ほー、竜兵がねえ」

 

「ええ、それでこれからその「なあ?」…何でしょう?」

 

「その男なんだけど、俺がヤって良いか?」

 

「エーー!?師匠が戦うのー!?」

 

「何だ、駄目なのか?」

 

「駄目という訳では…」

 

「一応お前ら俺の弟子になるし、任せっぱなしだと師匠としての面子が立たねえからな」

 

「…分かりました、見つけたら連絡します」

 

「流石、話が分かるね」

 

 

 

 

 

 

2009年4月25日(土)

歓楽街 廃ビル

 

「ここならどうだ?取り壊しが数年前から止まっている、再開する様子も今のところない」

 

 少々埃っぽいが戦うには十分なスペースがあり、何より人通りの多いエリアから程よく離れているのが良い。流石によく理解している。

 

「良い感じだね、じゃあゲンさんはタクシーの件をお願い。俺はここで罠を張っとくから」

 

 敵がいつ仕掛けてくるか分からない以上、一刻でも早く終わらせたい。

 

「了解。何かあれば連絡する、気を付けろよ」

 

「分かってる、そっちも気を付けてね」

 

 さて、逃走手段の確保はゲンさんに任せて、俺はトラップの設置に取り掛かりますか。

 …やっぱり電気、水道は止められてるな。となればコレをここに…

 

 

 

 

 

2009年4月25日(土)

親不孝通り ゲーセン前

 

「どうでした?何か手掛かりとか…」

 

「それがよ、最近ここらで見慣れねえ男をよく見るんだってよ」

 

「女顔で長髪、身長が180くらいの男。人通りの少ないとこでよく見かけるんだってさ」

 

「 よくそんな情報手に入れられたねえ、天。じゃあその風貌の男を手分けして探そうか」

 

「そういえば、辰子の奴は来てねえのか?弟がヤられたって聞いたら、真っ先に敵討ちに行きそうなもんだが」

 

「竜兵の病室で待機させてます。放っとくと見境なく暴れ回りそうだったので…」

 

「そいつがイイ、万が一俺が負けそうになったら呼び出してくれよ」

 

「負けそうになったらって、師匠…」

 

「アッハハハー!!冗談だ冗談、本気にするなよ♪」

 

「なあ~、早く探しだして終わらせようぜ~。ウチもう面倒でしょうがねえよ」

 

「あらら、俺が獲物横取りしたから拗ねちゃったかな?」

 

「べっつにー、早くゲームがしたいだけですよー」

 

「そっか。じゃあ手分けしてとっとと見つけちまうか」

 

 

 

 

 

2009年4月26日(日) 深夜

親不孝通り 路地裏

 

(なかなか出くわさないな。髭に聞いた話じゃ、向こうも俺を探してるらしいんだけど)

 

 昨日罠を張り終えて、逃走手段の方も確保できたから出向いて来たのに。流石に平日も深夜徘徊する元気は無い。只でさえ木曜日も夜更かししているんだ、今日戦えなければゴールデンウィークまでは出歩かない。

 

(手分けして探してるみたいだし、一対一で戦える数少ないチャンスなんだ)

 

 何としても今日中に一人は倒しておきたい。それも、できれば一番強い奴を。敵の数は少しでも減らしておきたいが、二人も倒されたとなれば一人で戦おうとする確率はかなり下がる。ほぼ確実に二対一、()しくはそれ以上の人数相手に戦う事になる。なら強い奴を先に倒しておければ、後々楽になる。

 

(やっぱりドSと聞く長女が一番強いのか?それとも妹のどちらか?こんなことならあのホモ野郎に吐かせとけば…)

 

「よー、そこのニーチャン。ちょっと良いか?」

 

 …?柄の悪いオッサンに呼び止められた。初めて見る顔だが、やけに目付きや雰囲気が悪い。ヤクザかな?

 

「どうされました?何かトラブルでも?」

 

 爽やかに受け答えることにする。無視して因縁をつけられるより、適当に相手して丸め込んだ方が良いとの判断だったんだが…

 

「いや、ちょっと人を探してるんだけどよ。ニーチャンに聞きたいことがあってな」

 

 雲行きが一気に怪しくなった。俺の警鐘がガンガン鳴っている、一刻も早く離脱するべきだ。

 何故こんなに警戒しているのか、自分でもよく分からないが理由なんて後回し。今は本能に従って出来る限り早くここを離れる。

 

「手短に済ませてもらえますか?」

 

「ああ、聞きたいことは(ひと)つだ」

 

 オッサンの雰囲気が変わる。そこで俺は何故自分が過剰に警戒していたのか思い知った。

 

「板垣竜兵をヤったの、お前か?」

 

このオッサンが

 

あの糞女と

 

同じ表情をしていたからだ

 

 

 

 

 

大和は廃ビルにトラップを仕掛けた!

大和は作戦:逃げるが勝ち!!を覚えた!

大和は怪しげなオッサンに絡まれた!


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