強装結界の外は局員が結界を維持しており、外部から内部への侵入は余程の事がない限り許されない状態となっていた。
ジャキンという音が背後から聞こえた時、シャマルにはどうしようもなかった。
背後を取られるなんて騎士としては決して屈辱であり恥でしかない。
性格上、戦闘向きでないシャマルとてそれは例外ではない。
(シャマル、どうした?シャマル!)
念話の回線を開きっぱなしなので、交信相手のザフィーラ(人型)が安否を確かめるような声音を出す。
「捜索指定ロストロギアの所持、使用の疑いで貴女を逮捕します」
声からして少年なのはわかる。恐らく時空管理局の人間だろうと推測している。
野上良太郎ではないことは確かだ。
彼なら先程のような警察官的な台詞は出ないからだ。
(私がアレを使うことに躊躇ったから……)
シャマルは自分の決断の鈍さをこの時ほど呪った事はなかった。
「抵抗しなければ弁護の機会が貴女にはある。同意するなら武装の解除を……」
シャマルに黒い杖型デバイス---S2Uを突きつけたのはクロノ・ハラオウンだ。
クロノはシャマルに「無駄な抵抗をするな」と釘を刺す。
シャマルが動くような様子はない。
後は武装さえ解除してくれればこれで終わる。
クロノとしても無駄な争いは好まない。
彼が戦うのはあくまで『戦わなければならない』ときのみで選択肢が『戦う』と『戦わない』があるときは『戦わない』を選ぶくらいだ。
(今のこの映像は駐屯所でもモニターされてるから、母さんとエイミィも見てるんだよな)
クロノの言うようにこの時間帯、駐屯所であるハラオウン家ではリビングにいるリンディ・ハラオウンと別室にいるエイミィ・リミエッタもきちんと見ており、二人ともクロノの活躍に素直に喜んでいたりする。
だが、クロノとしてみれば最近悪癖がついている二人にまた弄られるかもしれないと気が気でなかったりするが、表情には絶対に出さないようにしている。
(母さんもエイミィも彼等に毒されているからな……)
クロノが言う彼等とはチームデンライナーの事だ。
自分の斜め後ろ辺りから、足音のようなものが聞こえた。
「え?」
「!?」
シャマルの声の直後、クロノは音の発生源に顔を向けた直後に何者かに間合いに踏み込まれ、腹部に衝撃を受けて受身をとることも出来ずに後方のビルのフェンスに叩きつけられた。
「げほっ……ぐっ……」
クロノはぶすぶすと煙を立てている腹部を押さえながら、自分にダメージを与えた相手の顔を拝もうとする。
「仲……間……?」
クロノとしてもわけがわからなくなっていた。
*
テイパーイマジンによって、意識を奪われたユーノ・スクライア(人間)を救出するために、高町なのはは全速力でユーノの元に向かい、到着した。
「ユーノ君!」
倒れているユーノはピクリとも動かない。
(ええと、確か生きているかどうかを確認するには脈を確かめるんだけど、手首辺りを触るんだよね)
なのはは父、高町士郎や兄の恭也、姉の美由希が教えてくれた事を思い出す。
なのははユーノの右手首辺りを触診する。
どくんどくんどくんと脈打つ感じが、なのはの左親指に伝わってくる。
「よかった!ユーノ君、生きてる!」
なのはは喜びの声を上げる。
『油断は出来ません。生きているといっても、意識はまだ取り戻してはいません』
レイジングハート・エクセリオンはテイパーイマジンに対して警戒しながらも、なのはに告げる。
「そ、そうだね。正直荒療治っていうか、初めてだけどやるしかないね」
『何をするつもりですか?』
なのはは気を失っている背後に立って両肩を持ち、ユーノを座らせる状態にさせる。
「お兄ちゃんが武道のお稽古中に気を失っているお姉ちゃんの意識を取り戻させる方法があるんだよ。わたし、するの初めてだけどやってみるよ」
なのはは初めての試みなので深呼吸をする。
「せぇーの!」
なのはは活を入れた。
気を失った人間の息を吹き返らせる方法で、柔術などでも使われる。
なんともいえない音が鳴ったが、骨格等に別状はない。
「う……ん……」
ユーノの閉じていた瞳がゆっくりと開き始めた。
「な……の……は?」
ユーノは唇をゆっくりと動かす。
「うん。なのはだよ。ユーノ君、大丈夫?」
なのはは背後から正面へと移り、レイジングハート・エクセリオンを見せる。
「ユーノ君、わかる?」
「レイジングハートでしょ?正確にはレイジングハート・エクセリオン」
「うん、正解。意識はちゃんとしてるんだね」
「僕は……、そうか、イマジンにぶっ飛ばされて意識が飛んでたんだ」
「うん。そうみたいだね」
ユーノはゆっくりと立ち上がる。
「なのははどうやってここまで?あの赤い子がすんなりと許してくれたとは思えないけど……」
「それが赤い子---ヴィータちゃん、すんなりと行かせてくれたよ」
なのはの意外な内容に、ユーノは目を丸くしてから、右手を顎に当てて考える仕種をする。
「どうしたの?ユーノ君」
「いや、何か企みでもあるのかなって……」
「うーん。考えにくいと思うよ。ウラタロスさんみたいな感じじゃないと思うし、むしろモモタロスさんに似ているかなぁって」
なのははヴィータに対して抱いている感情を告げる。
「なら大丈夫だね」
ユーノが納得するには十分な意見だった。
「どうしてイマジンはすぐにこっちに来ないのかな?」
なのはは尤もな事をユーノに訊ねる。
「それは僕が『敵』じゃなくて『獲物』だからかな」
「?」
ユーノの解説に、なのはは首を傾げる。
(ユーノ君は今は男の子状態だから『敵』のはずなのに、どうしてフェレット状態でもないのに『獲物』なんだろ……)
「なのは、その様子じゃ意味わかってないでしょ」
なのははユーノの視線から態と逸らす。図星なのだ。
「なのは、『敵』っていうのは自分と対等かそれより少し上、もしくは下といった戦えばそれなりのリスクを伴う相手に向かって言う言葉なんだ。それにイマジンが僕を『敵』と認識しているならさ、僕がさっき言った言葉どおりならこんなに余裕を持って、なのはと会話なんてできないでしょ?」
「確かにそうだよね……」
なのははうんうんと首を縦に振る。
「でも、僕はなのはと会話が出来てる。つまり僕を『敵』ではなく、いつでも狩る事が出来る存在つまり『獲物』って見てるのさ」
なのはにしてみれば見下されているという感じがしてならない。
「そんなぁ……。でも、今度は『敵』としてイマジンも見るかもしれないよ。だって、わたしも一緒だし!」
『そのとおりです』
なのはとレイジングハート・エクセリオンが共闘を進言する。
「なのはがいれば十分な戦力だから願ったりだよ。でもイマジンが僕を『獲物』として油断しているところを狙おうと思うんだ」
ユーノの言葉になのはは耳を疑う。
「ユーノ君。それって卑怯なんじゃ……」
「なのは。半年前にフェイトやクロノ、ウラタロスさん、キンタロスさん、リュウタロスを含めて六人がかりで戦った事を忘れたの?」
ユーノの一言に、なのははハッとする。
「六人で戦っても、イマジン二体と戦う事はできても倒せなかったでしょ」
「うっ。でもでも、あれからわたしも強くなったし今度こそ正面から戦えるんじゃ……」
なのははあくまで正々堂々真正面から戦う事を望む。
「無理だよ」
ユーノは即否定した。しかも今までにないくらい真剣な瞳で。
「ええ!?何で?」
なのははユーノの即否定に異議を申し立てる。
「実はね。
ユーノの言葉になのはは黙って耳を傾ける。
「そしたらさ、最低でもAAA-だって事がわかったんだ」
「最低で……」
『そうなるとマスターならばイマジンに『敵』とみなされますが、ユーノ・スクライアが『獲物』とみなされるのも仕方ないですね』
レイジングハート・エクセリオンが先程ユーノが言っていた言葉を理解した。
「そういうことになるね。それに、あくまで最低でソレだから今から僕達が戦うイマジンがその最低とは限らないよ」
ユーノは右手を地に付けて探索魔法を展開して、テイパーイマジンを捜す。
「動きが全くない。僕をぶっ飛ばした場所からほとんど移動してない」
探索魔法を閉じて、ユーノは立ち上がってテイパーイマジンがいる方向へ睨みつける。
「なのは。今から僕の作戦を聞いてくれる?」
「うん!」
なのははユーノの作戦を聞いたとき、躊躇したがそれ以外に自分達が勝機を見出すことはないというユーノの説得に頷くしかなかった。
自分ではユーノほど作戦を立てるほど機転の利く事が浮かばないというのが現実だからだ。
なのはと離れたヴィータはザフィーラの元に足を運んでいた。
「ザフィーラァァ!」
ヴィータがザフィーラを発見すると、その場に着地する。
「ヴィータか……。相手はどうした?」
一人になっているヴィータに相手の事を訊ねる。
「仲間助けにイマジンのところに行った」
「イマジンがこの中にいるのか?」
「みてぇだな」
ザフィーラの確認するかのような問いにヴィータは短く答えた。
「そうか。それに結界の外でも何か悶着が起こっているみたいだ」
「外?シャマルが管理局の連中に捕まったのかよ!?」
「わからん。念話での更新が途絶えてどうなったのか掴めない」
ザフィーラも腕を組んで、この状況をどうすべきか思案しているようだ。
正直、頭を使うことはシャマルやザフィーラに任せっきりなため、自分が眼前の大男よりもマシなことを思いつくことはないだろう。
「なぁ、ザフィーラ」
「何だ?」
「イマジンは何で来たんだろ?あたし等を助けてくれるとか?」
ヴィータは精一杯知恵を振り絞った事をザフィーラにぶつけてみる。
「………」
ザフィーラは音声には出さなかったが、頭を左右に振ったのでヴィータにはソレがどういう意味を示すものなのか理解できた。
*
(な、何なんだ?あいつは……)
クロノは自分の腹部に強烈な一撃を食らわせた相手を苦悶の表情を浮かべながらも睨みつけていた。
相手の性別はパッと見では男だろう。
紫色の髪に、顔を隠すような仮面をつけており、白をメインにしてポイントカラーが青色の軍服じみたような衣装。身長は恐らく良太郎よりも大きいだろう。
その外観からしてイマジンでないことだけはわかる。
魔導師なのか、それとも別世界から来た住人なのかまでは判別が出来ない。
仮の名として『仮面の戦士』はシャマルと何かを話している事は見ればわかるが、何を話しているのかは聞き取れなかった。
*
「ほぉ、ここに来るという事はまだ戦う意志があるという事か……」
テイパーイマジンは眼前の『獲物』であるユーノがこちらに向かってくることに素直に喜んだ。
それでもユーノに対する認識は『敵』ではなく『獲物』なのだが。
(間違いなく、このイマジンはまだ僕を『獲物』として認識してる。それに、なのはが僕側に付いている事も知らないはずだ)
それが唯一、自分が唯一見出せる勝機だ。
(それに賭けるしかない!)
現在、なのはは自分より後方にいる。
(なのは、僕が念話で撃つタイミングを言うから迷わずに撃ってね)
ユーノは念を押すように念話の回線を開いて、なのはに作戦の最終確認をする。
(う、うん!本当に大丈夫なんだよね?ユーノ君、わたし嫌だよ。黒コゲのユーノ君を見るのは……)
(攻撃魔法に関しては、なのは達の足元にも及ばない僕だけど、防御系に関しては少しながら胸を張れるからね。安心して撃っていいよ)
(わかった!ユーノ君を信じるよ!)
なのはから念話の回線を切った。
ユーノは自分が提案した作戦とはいえ緊張したが、ほぐすために軽く深呼吸をしながら、ゆっくりと歩きながらテイパーイマジンとの距離を詰める。
その間、ユーノは何もしていないわけではない。両手で
(僕には、なのは達のようなイマジンをぶっ飛ばせる威力の魔法はない。でも、角度を変えればそれに負けないモノがある!)
ユーノは最初から確信してそれを持っていたわけではない。
今、手にしたといってもいいだろう。
皮肉な事だが、たった一人でイマジンと対峙したという事がユーノの内に秘めたモノを開花させたといってもいいのかもしれない。
テイパーイマジンとの距離がゼロになる。
それでもユーノは詠唱を止めない。
むしろ、そこにテイパーイマジンがいないというような感じで詠唱が続く。
「俺を目の前に念仏か?ならば即座に葬ってやる!!」
右拳を大きく振りかぶって、ストレートに放つ。
ユーノに届かず、翡翠色の障壁が防いだ。
「防いだか。だが、ぬっ!?」
テイパーイマジンは自身の身体に異変を感じた。
「右足が動かん!?」
彼の右足には翡翠色の鎖が縛られていた。
だがユーノは相変わらず詠唱を続けている。
テイパーイマジンは右足を封じられているので、腰の入った打撃系は使用不可になる。
そのため、軽いジャブを左右で連打する。
バシンバシンバシンと障壁に当たる。
そのたびにテイパーイマジンの身体に翡翠色の鎖が絡みつく。
腕、足、腰、胸、首に翡翠色の鎖が纏わりついている。
「な、何故だ!?撃つたびにこの妙な鎖が俺に纏わりつくんだ!?」
詠唱を続けているユーノに訊ねるようにして吠えるが、ユーノは右から左へと流すようにして詠唱を続けている。
(身体中にバインドが絡み付いて動けなくなってる。これなら、なのはのディバインバスターを直撃に食らわせることが出来る!)
ユーノはテイパーイマジンが自分を『獲物』として認識している油断を逆手に取る事にした。
その方法としては一見すると無防備な状態で、ゆっくりと歩み寄って間合いを詰めるというものだ。
だが、それだけなら先程気を失う一撃を食らう二の舞になりかねない。
そこで、一発だけなら防げる
そして、その砕かれた防御魔法をそのまま消滅させずに捕獲魔法のバインドとして利用するように予め仕込んでいたのだ。
攻撃に特化した魔導師ならこの方法は使わないだろう。デリケートな作業なため、ぶっ放して解決というタイプにはまず向かないスタイルだ。
生き物と同義ともいえる戦場で、攻撃に特化した魔導師でこのような作業が出来る者はそうはいない。
ユーノもそういう意味では才ある人物といっても過言ではないだろう。
彼の詠唱は防御魔法の中に捕獲魔法を仕込んでおくための作業なのだ。
身体中にバインドが絡められているテイパーイマジンを見て、ユーノはそろそろ頃合だと判断して後方で砲撃準備をしているなのはに念話の回線を開く。
(なのは、準備はいい?)
(うん!)
(今だ!)
念話を切ったと同時に、ユーノは先程より強度のあるバリアタイプの防御魔法を展開する。
ゴオオオッと何かが向かっているのがユーノの耳にも入った。
「貴様、正気か!?貴様もただではすまんぞ!小僧!」
「タダですまないのは、あんただけだ!」
桜色の魔力砲が一直線に向かってくる。
チリチリチリチリと翡翠色の防御魔法を破壊するかのような音が、ユーノの耳に入る。
(大丈夫。絶対に防ぎきってみせる!そうでなきゃ、なのはに申し訳が立たない!)
ユーノはディバインバスターが通り過ぎるまで、懸命に耐えた。
やがて通り過ぎた中で、ユーノの前にはテイパーイマジンの姿はなかった。
ドコォォォォンという音が、前方のビルから聞こえてきた。
テイパーイマジンがふっ飛ばされたのだろうとユーノは判断した。
倒したとは思っていない。自分の目で見ていないから。
「はあはあはあ……はあ…はあ…。何とか防ぎきった」
両手を地に付けて、息を乱す。
彼を覆っていた翡翠色の防御魔法は消えていた。
ユーノとしてみても『確実』ではなく『賭け』の領域の事だった。
だが、その『賭け』に臆することなく戦っている者達を知っているので、自分もやってみることにした。
結果としてはよいほうだろう。
「ユーノくうううん!」
後方にいたなのはが飛んでユーノの元にやってきた。
ユーノは立ち上がろうとするが、ふらついてしまう。
「大丈夫!?やっぱり無茶したんじゃ……!?」
なのははユーノに肩を貸す。
そんなことはない、と言いたかったが嘘を吐くほど彼の思考は働いてはいない。
「無茶した……かな」
ユーノは満足そうな笑顔でそう言うと、なのはは何も言えない
「もう……」
なのははただ一言そう言うしかなく、笑みを浮かべた。
『イマジンはまだ生存しています。油断なさらないように』
レイジングハート・エクセリオンがそのように二人に警告する。
「ダメージは負わせることが出来たけど、やっぱり倒せないか……」
ユーノとしてみれば、予想範囲内の出来事とはいえ今後のプランはゼロだった。
テイパーイマジンが瓦礫から出て、こちらに向かっている。
歩み寄るという行為は今までと同じだが、その質は違っていた。
今の歩み寄り方は『余裕』ではなく、『恐怖心を煽る』というものだ。
「ど、どうしよう?ユーノ君」
テイパーイマジンの術中に嵌まったなのはは不安げな表情でユーノに顔を向ける。
「なのは。僕を置いて逃げて。なのは一人なら何とかなると思うから……」
ユーノは静かにしかし、有無を言わせない感じでなのはに告げる。
「ダ、ダメだよ!ユーノ君を置いてなんていけないよ!」
なのはは涙目になって、異議を唱える。
「両方、逃がすと思うのか。小僧、今からお前は『獲物』ではなく『敵』として認めてやる。ただし、
そこの小娘共々葬ってやるがな!」
テイパーイマジンが『歩み』から『走り』へと変更する。
(こんなところで、なのはまで巻き込んで終わるなんて……)
仮に死んだら絶対に未練タラタラになって化けて出る自信がある。
「え?」
「ユーノ君?これってまさか……」
ユーノもなのはも自分達の耳に入った音楽を聴いて、暗い表情から一転して明るくなる。
「うん!間違いないよ!あの人達だよ!」
「うん!」
「何だぁ?」
テイパーイマジンは二人の表情の変化は死に際の開き直りなのかと思ったが、そうではないのだろうと先程から耳に入る音楽の元を目で辿る。
空間が歪み、線路が敷設されていく。
空間からこちらに向かって、お決まりのミュージックホーンを鳴らしてデンライナーが走ってきた。
デンライナーから何かが飛び出して、こちらに向かってゆっくりと降りていった。
「俺、別世界でもバイクに乗って参上!!」
荒々しいが、聞き覚えのある声がユーノとなのはの耳に入った。
「うらああぁ!!」
デンバードの前輪が、テイパーイマジンの顔面に直撃する。
「げぶっ」
テイパーイマジンに一撃食らわせてから、ソード電王はデンバードの進行方向をユーノとなのはに向けて走り出す。
二人の位置に着くと、デンバードから降りた。
テイパーイマジンがすぐさま、起き上がって自分に一撃を食らわせた本人を睨む。
「電王か!」
テイパーイマジンの言葉に、ソード電王は何も言わない。
左右のデンガッシャーのツールで専用武器を連結させていく。
「人違いだぜ?俺は仮面ライダー電王だからな!」
Dソードの刃を向けて、ソード電王はテイパーイマジンに高らかと吠えた。
デンライナーから遅れて、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスも出てきた。
「あの方の邪魔をする第一級の存在。ここで排除する!」
「やれるもんならやってみろよ?言っておくが今の俺は最初からクライマックスだぜ?」
仮面ライダー対怪人の戦いが始まる。
次回予告
第二十七話 「第二次戦の終結」