やはり仮想現実でも俺の青春ラブコメはまちがっている。   作:鮑旭

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第9話 第25層攻略 part5

 血盟騎士団の登場によって、事態は目まぐるしく動き出した。

 

 まずは翌日、戦力が大幅に増強されたことを受けて本格的なボス攻略会議が開催された。そこでは先日までの不毛な会議が嘘のように活発な議論がなされ、順調に作戦が練られていった。皮肉にも以前ボス部屋に特攻をかけたキバオウたちの持ち帰った情報が役に立ち、かなり細かいところまで想定してボス対策を考えることが出来たのだった。

 第25層のフロアボスは巨大な翼を持つ大型のドラゴンという話だ。特記すべきはその高い火力と飛翔による機動力で、壁役のプレイヤーを避けて後衛のプレイヤーへと攻撃を仕掛けてくるらしい。軽装備のプレイヤー……俺やキリト、アスナなどは1度でも直撃を食らえばおそらくHPをほとんど持っていかれるだろう。かなり厄介なボスだ。

 幸いずっと飛び回っているわけではないらしく、基本は地上で戦い、いくつかの攻撃の際に飛翔するのだそうだ。それだけでも壁役のプレイヤーの立ち回りは難しくなるだろうが、前もって対策していれば対処出来ないことはない。

 ともあれ、今回タンクとアタッカーの連携にはかなりシビアなものが求められることになるだろう。急造のレイドでは太刀打ち出来ない可能性が高い。そう言った理由から、今回のボス攻略に当たっては会議だけでなく、実際に演習や訓練のようなものも行われた。ゲーム攻略が始まって以来初めての試みだ。それだけこの第25層のボスが脅威だということだろう。

 ボス攻略の総指揮はリンド。タンク部隊のリーダーとしてヒースクリフとエギル。アタッカー部隊のリーダーはアスナということに決まり、3日間ほどが訓練に費やされた。アスナのような若い女プレイヤーにリーダーを任せるのには反発が出るかもしれないと俺は危惧したが、攻略組の中にはもう既にアスナの実力を疑う者はいないようだった。訓練の過程で血盟騎士団の団員たちも他のプレイヤーに認められていき、攻略組はかつてないほど1つにまとまっている。この様子なら先日の一件でわざわざ俺が憎まれ役を買う必要はなかったかもしれないが、それはまあ結果論だ。

 

 若干の居心地の悪さを感じつつ、俺も一応ちゃんとそれに参加していた。まあ傍から見れば俺は「攻略組の中で増長し、天狗になっていたところを突然現れたヒースクリフに軽く打ちのめされた残念なプレイヤー」であるので、蔑みや憐みの視線を送られることはあっても変に絡まれることはなかった。

 

 さて、そんな日々を過ごしながら迎えた今日。血盟騎士団の登場からは4日が経っていた。対フロアボスを想定した訓練もほぼ終了していたので、その日は軽く調整だけ行って攻略組の面々は再び第25層の教会の講堂へと集合していた。

 そしてその会議で、翌日早朝、とうとう俺たちは第25層ボス攻略に向かうことが決定したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日、俺は珍しく外に出ていた。始まりの街、風林火山のホームから少し歩いた大通りだ。その通りの中でも一際目につく大きな白い煉瓦造りの建物、その外周に俺は背中を預け、腕を組んで人を待っていた。まだ日は高く、通りには多くのプレイヤーたちが行き交っている。

 俺は特に何をするでもなくしばらくそこに佇んでいたのだが、通り過ぎるプレイヤーたちからは何故か度々訝しむような視線を向けられた。そして俺と目が合うと一様にギョッとしたような顔をして足早に去って行く。俺ってそんなに不審に見えるのだろうか……。人と待ち合わせをするような場所ではないし怪しむ気持ちも分かるが、さすがに何もしてないうちから犯罪者を見るような目を向けるのはやめてほしい。

 まあ俺の経験上、指を差されてヒソヒソと何事か囁かれるようになった時が危険信号だ。大丈夫、まだいける。

 一応、システムウインドウを開いて時間を確認する素振りなどで「俺、人を待ってるんですよー」アピールをしながらその場で待つこと5分。さりげなく周りのプレイヤーに目を配っていた俺は、目的の人物がこちらに向かって歩いてくるのを発見した。

 

 長い黒髪をなびかせながら歩くそいつは、俺とは違う理由で注目を集めている。無論、良い意味でだ。周りでは何人かの男プレイヤーが話しかけたそうに様子を伺っていたが、そいつの纏う凛とした雰囲気に尻込みしているようだった。服装はアインクラッドでよく見かける群青色の木綿の上着に皮の胸当て、下衣は薄い水色の膝下丈パンツという割と野暮ったいものだったが、目を伏せて優雅に歩く姿には気品があり、まるでどこかの令嬢のように見える。いや、見えるというか実際にそうなのだが……あいつの家金持ちだし、確か父親は県議会議員とかやっていたはずだ。

 

 そんなことを考えている間に、その人物は俺のすぐ前まで来ていた。しかしそこに立つ俺には気付かない様子で、後ろの建物へと入って行こうとする。周りのプレイヤーの注目が集まる中そいつに自分から声をかけるのは少し勇気が必要だったが、俺は腹を括って声を発した。

 

「おい、ゆきのし……ユキノ」

 

 つい雪ノ下と呼びかけそうになった俺は、ややあってそう言い直した。その声に反応し、雪ノ下が顔をこちらに向ける。そして俺の顔を認めると一瞬驚いた表情を見せ、次いで心底嫌そうな顔をしてこちらまで歩いて来た。

 

「……あなたにその名前で呼ばれると怖気が走るわね」

 

「お前が本名でネーム登録してんのが悪いんだろうが……」

 

 まるで挨拶代りとでも言うように悪態をつく雪ノ下に、俺もそうやって苦言を返す。俺のプレイヤーネームも下の名前から取ったものだが、とりあえずそれは棚上げしておいた。雪ノ下も特にそれに突っ込むつもりはなさそうで、1つため息をついてから改めて口を開く。

 

「それであなた、こんな所で何をしているの?」

 

「……お前を待ってたんだよ。ここで待ってりゃ会えると思ってな」

 

 そう言いながら、俺は先ほどまで背にしていた白煉瓦の建物――ALFのギルドホームを見上げた。

 俺と雪ノ下はフレンド登録をしていなかったのでメッセージなどのやり取りは出来ないのだ。故に事前にアポを取ることも出来なかったが、雪ノ下に用があった俺は直接ここへと出向くことにしたのだった。今日は第1層の何処かで風林火山と一緒に仕事の打ち合わせをしていることだけは分かっていたので、それが終わる時間帯に合わせてここで待っていたという訳だ。

 ALFのギルドホームから視線を戻して俺が再び雪ノ下に目をやると、そいつは冷ややかな表情で腕組みをしていた。

 

「……もしかしてストーカー? 少しでも妙な真似をしたら私の全権限を以ってあなたを黒鉄宮送りにするわよ?」

 

「こええよ……安心しろ。俺にお前をどうこうする度胸はない」

 

 何やら物騒なことを言い放つ雪ノ下に俺は戦慄しつつ、そう言い返す。今の雪ノ下のポストなら地味に出来そうなことなのが怖い。

 さすがに黒鉄宮送りは勘弁してほしかったので、俺は慎重に言葉を選んで口を開いた。

 

「……話があるんだ。少し時間くれないか?」

 

 その言葉に雪ノ下は一瞬眉を顰め、顎に手を当てて考えるような姿勢を取ってそれきり黙り込んでしまった。俺の真意を測りかねているのだろう。

 そのまま10秒ほど経っただろうか。やがて雪ノ下はゆっくりと頷いた。

 

「……構わないわ。ギルドホームに応接室があるから、そちらで話しましょう」

 

 その返答は、意外なほどあっさりしたものだった。こちらから誘っておいて何だが、正直予想外の反応だ。一言二言罵倒が飛んでくるだろうことは覚悟していたのだが……もしかしたら雪ノ下にも何か思うところがあったのかもしれない。

 何となく肩透かしを食らったような気分を味わいつつも、別に罵られて喜ぶ趣味はなかったので特に気にすることもなく俺も雪ノ下の言葉に頷いた。

 

「けどいいのか? 勝手に他のギルドのプレイヤーをホームに入れて」

 

「最近は外部の人間の出入りも増えているし、問題ないわ。トウジさんもよくこちらに顔を出しているわよ」

 

「そうか」

 

 旧ALSは他のギルドに対してはかなり排他的な対応を取っていたはずだが、キバオウがトップを退いたからか、その辺りの事情も色々と変化しているようだ。それは良い変化と言っていいだろう。

 

 そのやり取りの後、雪ノ下は俺に付いてくるように促して歩き出した。背中で揺れる長い黒髪を見つめながら、俺もゆっくりとそれに続く。

 この後のことを考えると、締め付けるように胃が痛くなった。しかしここだけは避けて通るわけにはいかない。柄にもないことは自分で分かっているが、ここではっきりさせておかなければ俺はきっと今後もまたぐだぐだと悩み、迷うことになるだろう。そしてここではそんな迷いが死を招くこともある。

 俺は雪ノ下を追いながら門の前で一度立ち止まり、大きく息をついた。そして意を決し、ALFのギルドホームへと足を踏み入れたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 案内されたのは、エントランスを抜けてすぐの一室だった。さすがSAO内最大ギルドALFのホームというだけあり、その内装は白い大理石の床や細やかな彫刻の施された柱など荘厳な雰囲気で統一されている。俺の通された応接室も狭いながらに壁にはステンドグラスの採光窓がはめ込まれ、配置されているソファやテーブルにも高級感があった。

 生活感溢れるうちのギルドホームとは大違いだ。まあ、こんな所にずっと居たら疲れそうだから住みたいとは思わないが。

 

 ちなみにこの部屋に来るまでに何人かALFのプレイヤーとすれ違ったのだが、凄く妙なものを見るような顔を向けられた。多分雪ノ下が他の人間を……しかも俺のような男を連れて歩いているのが珍しいのだろう。こいつがALFの中でどんな扱いをされているのかは知らないが、他のプレイヤーと慣れ合ってはいないだろうことは容易に想像がつく。まあ現実世界で由比ヶ浜や雪ノ下と外を出歩くと「なんでこんな男と?」みたいな顔を向けられるのが常であったので、俺も今さら気にするようなことはしなかった。

 

 部屋に入ると、俺は促されるままテーブルの向こうのソファへと腰かけた。雪ノ下はすぐには席に着かず、俺に少し待っているように伝えて部屋の奥の棚に置かれたティーセットに手を伸ばす。そして黄色いクリスタルのはめ込まれたケトル――現実世界で言う電気ケトルのようなもの――にお湯が入っているのを確認しながら口を開いた。

 

「ここではあなたも一応客人ということになるから……本当に遺憾だけれど、それなりのもてなしはさせてもらうわ。紅茶でいいかしら?」

 

「いや、その前置きのせいで全然もてなされてる気がしないんだが……まあ、とりあえず貰っとく」

 

 俺がそう答えると、雪ノ下は黙々と準備を始めた。まずはポットとカップに湯を注ぎ、それをボウルに捨てる。茶葉を入れる前に容器を暖めておくためだ。俺は紅茶の味などよくわからないが、それをやるだけで味が大分変るらしい。SAOの世界でその行為にどれほどの意味があるのかはわからないが、おそらく雪ノ下にはそこに何か譲れないものがあるのだろう。いつか奉仕部の部室で紅茶を淹れていた時のように、1つ1つの所作を丁寧に行っていた。

 2つのカップに紅茶を注いでその1つを俺の前に、もう1つを俺の対面に置くと、雪ノ下はそのままその席に腰を下ろす。俺は小さく礼を言ってそれに口を付け、大きく息をついた。正直プレッシャーのせいで紅茶の味は全然分からない。

 

 さて、そろそろ話を切り出すべきだろう。くつろぐためにここへ来たのではない。

 しかし俺よりも先に、対面の席に座る雪ノ下の方から口を開いた。

 

「そう言えばあなた、また攻略組で色々としでかしたらしいわね」

 

「え、あ、まあ……ちょっとな」

 

 突然の口撃に俺はたじろぎながらそう答えた。

 雪ノ下はヒースクリフとの決闘の一件について言っているのだろう。しかしこいつがどこまで事情を知っているのかはわからなかったので、下手に口を滑らせて藪蛇にならないように俺は言葉を濁した。

 しかしそんな俺の思惑などお見通しだとばかりに雪ノ下は言葉を続ける。

 

「言っておくけど、トウジさんから話は全部聞いているわよ」

 

「全部っつーと……」

 

「あなたとアスナさんと血盟騎士団のことと、それに決闘のことについてよ」

 

 本当に全部じゃねえか……トウジの奴、余計なことを……。

 俺がそうやって心の中でトウジに悪態をついていると、雪ノ下が呆れたようにため息をついた。

 

「あなた、まだそんなやり方をしているのね……」

 

「……別に誰も損してないんだからいいだろ」

 

「あなたの認識の中では、そうなんでしょうね」

 

 雪ノ下はそうやって意味深に呟いた。その声音には、どこか諦めのような感情が滲んでいる。俺は何となくその言葉に苛立ちを覚え、食って掛かるように言葉を返した。

 

「言っとくけどな、今回のことは徹頭徹尾、俺が自分のためにやったことだ。ゲームをクリアして、現実世界に帰るために」

 

 思わず、語気が強くなった。そんな俺に雪ノ下は眉を顰めて視線を向ける。そのまま、部屋には居心地の悪い沈黙が満ちていった。部屋の壁に立てかけられた時計の針の音だけが、嫌に大きく聞こえる。

 おもむろに、俺は大きく息をついた。そうして心を落ち着けて、ようやく本題に入る決心をする。

 

「……俺は、奉仕部が……あの場所が嫌いじゃなかった」

 

 沈黙を破ったのは、俺のそんな呟きだった。唐突に話が変わったからか、それともその内容が意外だったからか、雪ノ下は戸惑った顔で俺を見る。しかしすぐに目を逸らすと、いつも通りの抑揚のない声でそれに答えた。

 

「そう……。でも、もう全て終わってしまったわ」

 

 雪ノ下のその突き放すような物言いに胸を衝かれつつも、俺は努めて冷静に首を横に振った。

 

「いや、俺たちは終われてさえいねぇよ。色んなもんから目逸らして、未練がましく同じところで立ち止まってる……まあ、SAOのせいで色々と曖昧になっちまったけどな」

 

 何度も間違い、すれ違いを繰り返した俺たちの関係は、いつしか決定的に歪んでしまっていた。それをどうにかしようと奔走したこともあったが、結局は俺の独りよがりに終わってしまった。

 故に生徒会選挙以来の俺たちは、互いに踏み込むことも離れることも出来ず、歪な関係にただ必死にしがみついていた。由比ヶ浜が繋ぎとめ、俺が綻びを繕い、虚偽を何よりも嫌う雪ノ下でさえもそれを許容した。SAOの事件がそれを有耶無耶にしたとしても、そんな俺たちの関係が無くなった訳ではない。

 

「この先俺たちの関係を終わらせるにしても……もう一度始めるにしても……多分、3人じゃないと前に進めない」

 

 途切れ途切れにゆっくりと絞り出したその俺の言葉を、雪ノ下はただ黙って聞いていた。伏せたその瞳からは、どんな感情を抱いているのか伺い知ることは出来ない。

 もしかしたらこいつは、もう俺たちの関係を諦めているのかもしれない。決して俺と目を合わせようとしない雪ノ下を見て、俺はそう思った。しかし、俺は既に1つ決心している。雪ノ下の気持ちがどうであれ、それを変えるつもりはない。だからなるべく力強く、俺はさらに言葉を紡いだ。

 

「これから俺は本気でゲームクリアを目指す。明日のボス攻略も、その後も、ずっと全力で。それで絶対に、ここから生きて帰る」

 

 それは普段であれば決して口にしない言葉だ。しかし事ここに至って、今さらニヒルを気取るつもりはなかった。手放しなくないのなら、みっともなくともただ愚直に足掻くべきなのだ。いつか、俺の領域に踏み込んで来たキリトのように。

 

「だから、いつか現実世界に帰れたら……その時、もしお前や由比ヶ浜の中に少しでも俺と同じ気持ちがあったら……もう一度、3人で始められないか?」

 

 今まで決して踏み出すことのなかった一歩。予防線を張って、自ら立ち入ることのなかったその領域に、俺はようやく足を踏み入れた。

 きっと今俺の顔はみっともなく歪んでいるだろう。こんな顔を晒して女子に懇願するなど、間違いなく黒歴史だ。

 しかし雪ノ下はそんな俺を嗤うことなく、ただ戸惑ったような表情をするだけだった。

 

「あなた、やっぱり変わったわね……でも、私にはわからないわ……」

 

 しばらくの沈黙の後、雪ノ下は力なくそう呟いた。俺は昂ぶっていた気持ちを静めながら、ゆっくりとそれに頷く。

 

「今はそれでもいい……。でも、きっと由比ヶ浜はお前が帰ってくるのを待ってる」

 

 そこまで言って、その場には再び沈黙が満ちて行った。心なしか、互いの息遣いが大きく感じる。

 ややあって、俺は気持ちを落ち着けようと、テーブルに置いてあったカップに手を伸ばした。それは既に冷めてしまっていたが、口にした紅茶は先ほどより美味く感じた。

 

「……ま、話はそんだけだ。変なこと言って悪かったな」

 

 冷めた紅茶を一気に飲み干した俺は、カップを受け皿に戻すと立ち上がった。思ったよりも長居してしまったし、早く退散したほうがいいだろう。ステンドグラスから差し込む日の光もいつの間にかかなり伸びていた。

 対面に座っている雪ノ下は顔を伏せ、微動だにしていない。俺の言葉にも特に反応を示さなかったので、俺は1つため息をついてからここを退出しようと歩き出した。

 

「……待って」

 

 しかし、俺がドアノブに手を掛けたところで声が掛かった。か細く、弱々しい声。振り返ると、雪ノ下はまだ同じ態勢で俯いていた。ただ、その両手だけが膝の上で痛々しいほどに握りしめられている。こんな雪ノ下を見るのは初めてだった。

 しばらく、雪ノ下は言葉を探すように黙り込んでいた。そしてゆっくりと目を瞑ると、ようやく口を開く。

 

「……死なないでね」

 

 それは、まるで子供の懇願のようだった。いつもの凛々しい雪ノ下の面影はどこにもない。そんな姿を見せられてしまえば、俺の返すべき言葉など考えるまでもないだろう。

 

「ああ。絶対に生きて帰る」

 

 新たな決意と共に、俺は強く頷いたのだった。


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