活動報告にて詳細を書いてありますので、是非宜しくお願い致します。
※注意
本文の初めから約3分の1ほど続く文章は、鑑これとはあまり関係がない挙げ句、何故かボーイズラブ的な表現が多々含まれます。
興味がない方は、若干下(縦書きの場合は適当に)まで飛んでいただけますよう宜しくお願いします。
大丈夫な方はそのままお楽しみください。
巻雲から受け取った本の中身はとんでもないものだった!
予想通りの展開!? いや、相手が悪すぎる!
しかも最後の文章にマジ切れ状態!
※本文をいくつか修正しました。
巻雲から受け取った本を開いた俺の目に、恐ろしき文章が入ってきた。
◆ ◆ ◆
『白との出会い』
俺は仕事を済ませて、いつもの缶コーヒーを片手にベンチで座ってタバコに火をつけた。肺の中いっぱいに吸い込んだ真っ白い煙が、俺の心の黒い部分を薄めていく。しかし、日々の暮らしで溜まったストレスを解消するにはほど遠く、俺は大きなため息を煙と一緒に吐き出した。
「ん……?」
遠くの方にある木々の影に立っていた人物を見つけた俺は眼を細める。白い服装に身を包んだ青年は、何かにおびえるように辺りを警戒しながらきょろきょろと見回した後、急に座り込んで地面を掘り出した。
「ふうん……なにやら、面白そうな事をしているじゃないか……」
にやり……と、俺は笑みを浮かべる。胸の奥が高鳴りを上げ、真っ黒いモノが蠢き出すと同時に俺は立ち上がって、青年に気づかれないように静かに近づいて行く。
「はぁ……はぁ……後は、これを埋めれば……」
汗びっしょりの額を拭う白い服装の青年は、袖を土で汚しながら、自らの掘った穴の中に何かを入れて、土を戻そうとした。
「……何を埋めているのかな?」
「……っ!?」
青年は驚いた表情で俺の方へと振り向いた。
「な、何もっ、何も埋めてなんか……っ!」
「嘘……だよな。その袖、土でめちゃくちゃ汚れてるし」
「こ、これは……その……」
あわてふためく青年に、俺は微笑を浮かべながら近づいていく。
「こっ、こっちに来るなっ!」
「なんで? そっちに行ったら、まずいようなことでもあるのかな?」
「そ、そんな物は……わぁっ!?」
近づいてきた俺と穴の間に身体を入れて見せないようにしようとした青年だったが、素早い動きで阻止した俺は、青年の胸を突き飛ばして木に押しつけた。
「な、何をするんだっ! ぼ、僕……いや、俺はここの鎮守府の元す……んむうっ!?」
俺は無理矢理顔を近づけて、唇で青年の口を塞ぐ。
「ふむぅっ! むうっ、んむぐうっ!?」
眼を大きく見開き、何が起こったのか理解しきれない青年は、何度も声を上げようと必死に離れようとするが、俺の両腕ががっしりと掴み、身動き一つ出来ないように固めていた。
「ん……むっ!? んむっ、んぐ、むうぅぅ……っ!」
舌で唇を押し開け、歯茎をゆっくりと這うように愛撫する。味わったことのない感覚に青年の頬は少しずつ赤みを帯び、ガクガクと身体を震わせていた。
………………
…………
……
◆ ◆ ◆
「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや……」
ないわ。これはないわー。
もうね、色々とね、突っ込みまくりたいんだけどさ。
とりあえず、言わせてくれ。
「青葉を今からとっちめる!」
「えええええっ! 何でですかっ!? こんなにすばらしい本を書く方なのにっ!」
「勝手に出演させられて、あろうことかやおい小説とかありえるかあぁぁぁぁっ!」
「あれ、それはおかしくないですか? 巻雲が聞いた話と全然違うですよ?」
「何がっ! そして、どんな話だっ!」
「ちょっ、ちょっと落ち着くです先生っ! そんなに興奮するのは、元帥の前だけに……」
「それが腹立っている最大の理由だあぁぁぁぁっ!」
なんでこうなった!?
青葉か!? それとも秋雲かっ!?
いや、両方なんだなっ!
「と、とにかく、先生の言っている事と巻雲が聞いた話とは全然違うのです。まず、この小説の最後に書かれている文章ですけど……」
「最後――だと?」
最後のページに何か書いてあるのかっ!?
俺は分厚い本をパラパラとめくって、最後の方にある後書きのページにたどりつく。そこには青葉がこの本を書くに至って色々なことがあったと記してあったのだが、
最後の最後に、
『この物語はノンフィクションです』
と、書いてあった。
「と言うことです。分かりましたか先生? 巻雲が言った通り、この本は先生と元帥の愛の軌跡をまとめて編集した、素晴らしい書籍……いえ、聖書なのです。だから、青葉さんは私たちにとって憧れと言うべき存在……しかも、最近は先生や元帥の秘蔵写真まで格安で譲ってくれるという、慈愛にも満ちた素晴らしいお方なのですっ!」
巻雲は自分を誇るかのように、にっこりと笑みを浮かべる。
まるでそれは、宗教団体に洗脳を受けたかのような、眼に光があるにも関わらず、眼の前を見ずに、どこか遠くの理想郷を眺めている――そんな感じに見えた。
巻雲は、すでに青葉や秋雲に浸透しきっているのではないだろうか。
ならば、どんな説得も聞きやしないだろう。
「って、そんなものが言い訳になるかあああああああああっ!」
「ひゃあっ!?」
「よおし分かった。そっちがそう来るなら、こちらにだって考えがあるっ!」
こうなったらあの人にも協力して貰わないと、俺だけでは手に余る。
「巻雲、今から俺について来てくれないか? 俺に話してくれた事を、そっくりそのまま聞かせてやって欲しい人がいるんだ!」
「ま、巻雲がですか?」
「巻雲じゃないとダメなんだっ! もちろん、それをやってくれた暁には――俺が書いたサインの横に、元帥のサインも書いて貰ってやる!」
「ほ、本当ですかっ!? そ、そんなっ、まさか、おふたりの連名が巻雲の本に……っ!」
「あぁ、もちろんそんな本はこの世に1冊だって無いだろう! それが、巻雲の物になるんだぞ? 素晴らしいと思っている聖書が、最高の輝きを得るんだぞ!」
「へ、へあぁぁぁっ! 凄いですっ! そんなことになったら、巻雲は……巻雲は……っ!」
ガクガクと膝を揺らして武者震いをする巻雲は、頬を真っ赤に染めて恍惚の表情を浮かべていた。
って、なんかやばくない?
園児たちを見てるときにたまにある、お漏らししそうな感じの震えに似てるんですけど。
もちろん、園児たちはこんなやらしい顔はしないけどねっ!
「巻雲……巻雲ぉ……っ!」
「ていっ!」
「はうっ!?」
ドサリ……と崩れ落ちる巻雲を抱えた俺は、首筋に当てた手刀を納めつつ、背中におぶさるように抱え上げて運び出す。
端から見れば幼女を誘拐する不審者の図。
だが、今はそんな事を言っている場合ではない。
通報されると困るけど。間違いなく憲兵にそのまま牢屋にお持ち帰り。
それに、あのまま放っておけば色々とまずかっただろうし。
タグにR-18って書かなきゃいけなくなりそうだしね。
……まぁ、本の内容も然りだったけど。
大きなため息を吐いた俺は、見た目以上に軽い巻雲をおぶりつつ、この件に関して最大の協力者になってくれるであろう人物の元へ、急いで向かうことにした。
見事なまでに俺を騙してくれた青葉に、全力でやり返す事を考えながら。
※出して欲しい艦娘のリクエスト募集を引き続きやってます。
活動報告にて詳細を書いてありますので、是非宜しくお願い致します。
次回予告
気絶した巻雲を抱えてある人の元へ向かう途中、ふとある考えがよぎった。
これって、幼女をさらおうとする誘拐犯に見えなくね?
そんな心配が見事に的中するかのように、目の前に現れた艦娘が一人、声をかけてきたのだが……
艦娘幼稚園 番外編? ~青葉と俺と写真と絵師と~ その10
まだまだ続きます!
乞うご期待っ!
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