青き炎、エイリアと戦う   作:支倉貢

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恋愛モノで王道の三角関係。王道を突っ切ってるパティーンだけど、あれって実際どんなものだろう。リアルで見てみたいよ、まったく。

ドラマや漫画だとよく見るのにな……。



40話 究極奥義

あれから私達はみんなで練習をした。練習試合をしたり、一緒にご飯を食べたり。一つ分かったことは、立向居さんに辛いものは効かないということ。無論私はたい焼きを頬張ってましたが何か?

 

それから、円堂さんが新しく必殺技の特訓をし始めた。なんでも、必殺技とはまた違う、究極奥義と呼ばれるものらしいが……。

 

「……」

「ん? どうしたんだ青木」

 

円堂さんの後ろからノートを覗き見してるのがバレたらしく、私は堂々と円堂さんからノートをひったくる。円堂さんが何か言ってるのは気にしない。

 

「……? 『究極奥義、正義の鉄拳』? 『パッと開かず、ギュッと握って、ダン、ギューン、ドカン』……何ですか、この擬音語の羅列は」

「じいちゃんのノートには、他にも必殺技がいっぱい書いてあって……って、青木! じいちゃんの字、読めるのか⁉︎」

 

突然円堂さんがガバッと立ち上がり、私に向き直る。隣にいた木野さんも、大きな目をこちらへ向けていた。

 

「まあ……壊滅的に汚い字ですけど……読めないことはないです」

「すごいわね、青木さん。円堂くんのおじいさんの字は円堂くんにしか読めないのに」

「そうなんですか? しかし、他にもたくさんありますね」

 

テキトーに会話を流しながらページを見ると、隅にこんな言葉が書いてあった。

 

「『この究極奥義は、未完成』……?」

「ああ、そこに書いてある必殺技は、じいちゃんにも出来なかったらしいんだ。だから、究極奥義って言われてる」

「なるほど……」

 

未完成って、本当にそれだけの意味なのかしら? 何だかもっと、別の意味もあるような気もするけど……。パラパラとページをめくってみると、他にも気になる必殺技がたくさんあった。円堂大介の残したノートが、孫の円堂守のサッカーの原点となる。サッカーバカ一族だな、とふと思う私がいた。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー翌日

「……おはようございます……? あの、いかがなされましたか」

 

私がキャラバンから降りると、みんなが円堂さんから何か聞いているところだった。私がその中に入ると、財前さんが教えてくれた。

 

「なんか、円堂の知り合いが試合やろうって言ってきたんだって」

「今日ですか?」

「そ。今日の正午」

 

円堂さんの知り合い、ね……。しかも試合だなんて……。ふと、視界に入った吹雪さんを見やる。吹雪さん、大丈夫かしら。あのイプシロン戦から、ずっとおかしい。一体何があったのか、教えてくれないだろうかと、自分のことを棚に上げて言う。

でも、この時私は知らなかった。この試合で、あんなことになるなんて。

 

 

 




今回はかなり短いです。
時間も遅いのでこの後寝ます。
お粗末様でした。

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