青き炎、エイリアと戦う   作:支倉貢

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どうも、座右の銘です。
何か久しぶりに更新するな〜。
それではどうぞ!


11話 vs白恋・吹雪士郎

やっと練習試合が始まる。

私は今回、染岡さんとツートップで組むことになった。

つまり、FW。

指示した鬼道さん曰く、壁に穴を開ける程のキック力なら、シュートもいけるだろう、とのこと。

ポジションにつこうとすると、染岡さんが私に声をかけてきた。

 

「おい、青木」

「?」

 

正直言うと、私は彼が苦手だ。

どのくらいかというと、この北海道の温度の低さくらいかな。え、分かりにくい?

……やっぱり?

 

「俺はまだ、お前の事を認めてねぇが……今回は、よろしく頼むぞ」

 

一瞬思った。

この人、ツンデレではなかろうか。……まあそんなワケないわよね。

前を向くと、私は目を疑った。

吹雪さんが、DFラインにいたのだ。

変ね……データでは、吹雪士郎は強力なFWのはず。なのに何故?

当然ながら、染岡さんは早速イラついている。

一体、どういうつもりなのかしら……。

 

試合開始を宣言するホイッスルが高らかに鳴り、私はボールを横に流し、染岡さんに渡す。

染岡さんは、まるで猛牛の如く、白恋陣営に突っ込んでいく。私はゆっくりと、彼の後ろに続いた。

染岡さんの苛立ちがプレーにも表れる。DF陣を強引に突破し、吹雪さんに突進して行った。

だが吹雪さんは、ふわりと微笑むだけだ。

 

「そういう強引なプレー、嫌いじゃないよ」

 

吹雪さんは舞うように動き、必殺技を発動した。

 

「アイスグランド‼︎」

 

フィールドをアイススケートのように滑り、華麗にボールを奪っていった。

速い。私程ではないけれど、他の選手よりは速い。

このスピードを皆が身に付ければ、きっとエイリア学園の速さに追い付ける!

吹雪さんがパスを出すも、すぐに風丸さんに奪い返される。吹雪さん以外の選手は、あまり強くないようだ。

風丸さんが再びボールを染岡さんにまわす。すると、吹雪さんがキーパーの前に立った。

 

「防げるもんなら防いでみやがれ‼︎ ドラゴンクラッシュ‼︎」

 

染岡さんの必殺シュートが炸裂した。

竜を従えて飛んだボールは、ゴールネットへ一直線…………のはずだった。

次の瞬間、皆が驚愕の表情を浮かべる。

私もそうだった。

吹雪さんの右足が、見事ボールを止めていたのだ。

思わず、足を止めてしまった。だが、染岡さんは違った。すぐにボールを奪おうと、スライディングタックルを挑む。

その時、吹雪さんが、自身の首に巻いている白いマフラーに手をかけた。

 

「出番だよ……」

 

ゾクっと、何か変な感覚が私を襲った。

何かが変わった。

そう感じた。

すると次の瞬間、吹雪さんは染岡さんを吹っ飛ばし、雷門陣営に1人で斬り込んで行った!

 

「この程度かよ? 甘っちょろい奴らだ」

 

口調が変わった……?

だが考える間も無く、すぐに吹雪さんと競り合いになる。激しいチャージ。でも負けないっ……!

 

「ッ、はぁぁぁぁ‼︎」

 

チャージを予測し、それをかわしてすれ違いざまにボールを奪う。

だが、バランスを崩し、ボールはまた奪われてしまった。

吹雪さんはどんどんゴールへ走って行く。

このままではいけない!

私はすぐ立て直し、吹雪さんを追った。

一之瀬さん、鬼道さん、風丸さん、土門さんも抜かれ、遂に円堂さんとの1対1になってしまった。

吹雪さんはボールを回転させ、冷気のオーラをボールに収束させる。そして自身も回転し、右足をボールに叩き付けた!

 

「吹き荒れろ! エターナルブリザード‼︎」

「ゴッドハンド‼︎」

 

ゴッドハンドもエターナルブリザードの冷気に、堪らず凍ってしまい、破られた。

先制点は、白恋中から。

成る程……これがブリザードの吹雪って事ね。

あの穏やかな雰囲気から一転、荒々しくゴールを狙う……。

上等だわ。

次は必ず貴方からボールを奪ってみせる!

 

「そこまで! 試合終了よ!」

 

ベンチから、瞳子監督の声が飛んだ。

納得しないのか、すぐに染岡さんが反論する。

 

「このまま終わらせてたまるか‼︎」

 

試合は終わっているというのに、染岡さんはまだやろうとする。

 

「お前に負けるわけにはいかないんだ‼︎」

「やる気か? 面白え‼︎」

 

私は後ろから染岡さんを羽交い締めにして、食い止めた。

 

「何するんだ青木‼︎ 放せ‼︎」

「もう試合は終わりました。私的な事は後にして下さい」

 

まだ暴れる染岡さんのユニフォームの襟を掴み、背負い投げをした。

……うん、ブランクがあるとはいえ、まだいけるわね、私。

吹雪さんは、フゥと息を吐き、またあのほんわかした感じに戻った。

円堂さんがキラキラした目で、吹雪さんに詰め寄る。

 

「凄いぜ吹雪! あんなビリッビリくるシュート! 俺感動した!」

「僕もだよ。僕のシュートに触れることができたのは、君が初めてさ」

「吹雪、俺お前と一緒にサッカーやりたい!」

「僕もさ! 君となら……君達となら、思いっきりサッカーやれそうな気がするよ」

 

2人が意気投合したところで、瞳子監督が吹雪さんに言う。

 

「吹雪くん、正式にイナズマキャラバンへの参加を要請するわ。一緒に戦ってくれるわね?」

「うん、いいですよ」

 

こうして、吹雪さんの正式な参加が認められた。




遂に出せました、エターナルブリザード‼︎
かっこいいですよね〜。取り敢えず、出せたことには満足です。これからもよろしくお願いします。

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