Angel Beats! 星屑の記憶   作:刻焔

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第09話 記憶の断片とガルデモ顔合わせ

 

実働部隊とガルデモ支援班に配属された俺は今

やることがないので屋上へと来ていた。

 

「……ふぅ、ここは風が気持ちいいな」

 

俺は給水塔の上に寝そべり空を見上げていた。

 

――――……この空も、この風も、全部作りものだっていうのも信じられないな

 

この世界がどういった仕組みなのかは分からない

だけど誰かによって作られた世界なのはなんとなくわかる

それが神の手によってなのか、はたまた人の手によってだろうか

そんな雲を掴むような事を考えながら、俺はは眠りについた。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

気が付くとどこかの施設の前に立っていた。

 

「……どこだ、ここ。俺は屋上で昼寝をしていた筈なんだが」

 

俺は慌てて周りを確認する。

その施設は木々に囲まれており、人里から離れたところにあるようだ。

 

「……なんだこれ」

 

俺が手に持っていたのはギターケースだった。

背中にはリュックを背負っている。

 

――――なんでキターケースなんか持ってんだ俺、背中のバックにはいったい何が

 

俺はその場でリュックの中身を確認した。

中に入っていたのは、数冊の楽譜と大量のお菓子だった。

 

「……は?」

 

正直これ以上の言葉が出てこなかった。

俺は一体この施設に何の用で、どういった目的で来たのか思い出せず混乱していた。

 

そんな時、その施設から数人の子供達がこちらへ走り寄ってきた。

 

「燕兄ちゃん、今日も来てくれたんだ!」

「いらっしゃい燕さん」

「もう、燕兄さん遅いよ」

 

突然大勢の子供に囲まれ、よけい混乱し始めた燕は

 

「お、おいお前等、いきなりなんだよ」

 

その言葉に対し子供達は

 

「何言ってんだよ兄ちゃん」

「いつもこんな感じでじゃれついてるじゃない」

 

燕の戸惑いなどお構いなしにじゃれついてきて、施設の中へと引っ張って行く

 

「ほら、早く行こうよ!」

「今日も色んな曲、聞かせてね」

 

「あ、あぁ」

 

燕は子供達に引っ張られ、施設の敷地へと足を踏み入れた。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

「……ぅ!」

 

目を覚ますと、目の前には青空が広がっていた。

 

「……今のは、夢? それにしてもリアルな夢だったな」

 

無意識に額の汗をぬぐい、自分が汗だくになっていることに気が付いた。

 

――――……こりゃ、一度風呂に入らねぇとガルデモの練習部屋に行けねぇな

 

燕は起き上がり、風呂へ入るために屋上を後にした。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

風呂に入った後、C棟へと足を運んだ燕は、偶然岩沢とであった。

 

「あれ、今から練習か?」

 

「ん?あぁ、月斑か」

 

岩沢は立ち止まり、燕が追い付くのを待つ

 

「ちょうどよかった、教室まで一緒に行かないか?どこにあるか分からなかったんだ」

 

「いいよ、こっち」

 

岩沢の案内により、空き教室へとたどり着いた燕は

いつになく緊張気味だった。

 

「へぇ~以外、あんた緊張なんてしないのかと思った」

 

「俺だって緊張するさ、ましてや女子だけのバンドだったらなおさらな」

 

岩沢は笑いながら扉を開け、中にいるメンバーへと声をかけた

 

「みんな、新しいメンバーを連れてきたよ」

 

「ん?新しいメンバー?」

 

一番早く反応を示したのはポニーテールの女子だった。

 

「そ、正確には雑用係みたいだけど」

 

「ぐ、仕事の内容が内容なだけに何も言えねぇ」

 

燕は感情を抑えつつ、自己紹介をする。

 

「新設されたガルデモ支援班に配属された月斑 燕だ。仕事内容がほぼ雑務なので、用事のある方はどうぞご遠慮なく」

 

「そんじゃ早速飲み物買って来ーい!!」

 

金髪でロングヘアーの子がいきなり仕事を振ってきた。

それに対し燕は

 

「OKだ、何がいい?もちろん全員分買ってくるぞ」

 

瞬間的にメモを取り出し買い物内容をメモる準備を整えた。

 

「こら関根、今は自己紹介中だ!勝手に頼むな

 そして新入りも当然のようにメモ帳を構えるな、こっちの調子が狂う!」

 

ポニーテールの子が激しくツッコミを入れてきた。

 

「まったく、まぁいいや、あたしはひさ子

 リードギター担当だ、それからこっちから

 紫の髪をしておどおどしてるのが、ドラム担当の入江だ」

 

「い、入江です。よろしくお願いします」

 

礼儀正しくお辞儀をしてくる入江に対し燕はいつもの調子でそれに応える。

 

「おう、こちらこそよろしく」

 

「それから、自己紹介もせずいきなり注文をかけたこの金髪の子はベース担当の関根だ」

 

少々あきれ気味に紹介されつつも、関根は明るく自己紹介してきた。

 

「ベース担当の関根です。どうぞよろしく!」

 

「あ、あぁ、よろしく」

 

その勢いに押され、少し後ずさり気味な反応になってしまった。

 

「メンバー紹介はこれで終わりだな。じゃあ早速で悪いけど、さっき関根が言った飲み物の買い出し

 頼まれてくれるか?」

 

「おう、なんでも頼まれてやるぜ」

 

その後燕は、ガルデモメンバーからの注文に答える為

校内中を走り回る姿が見られたらしい





………………

燕「……おい」

はい

燕「入江が登場したのはいいけど、以前同様一言しかセリフがないってどうなんだよ」

すみません、前半部分に力入れすぎて後半のメイン部分がちょっと手抜きになってしまいました!

燕「まぁ次回に期待ということで、眼を瞑ってやるよ」

第10話は大丈夫です。予定通り入江と絡ませます!
ネタばらしになりますが、次回のゲストは入江ちゃんです!

燕「期待は裏切るなよ?」

もちろんです。
ではそろそろ締めますか

『また次回もお楽しみに~』

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