Angel Beats! 星屑の記憶   作:刻焔

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第06話 懐かしさを感じる音

 

死んだ世界戦線と出会った翌日

俺は授業をサボり、校内を探索していた。

 

――――流石にある程度は把握しておかないと面倒なことになりかねないからな

  念入りに場所を覚えるとしますか

 

色々調べて回ったが、どうやらこの学習棟は三つの区画でわかれており

そのすべての棟に、約束の場所である屋上があるらしい

 

――――やっべぇなこりゃ、どの棟の屋上か言ってねぇぞ

  ……ま、どうにでもなるか

 

半ば諦め探索に戻る。

が、特に目ぼしいものは見つける事が出来なかった。

 

「はぁ、ここまで普通の学校だと退屈だな。昼寝できる教室でも探すか」

 

燕は昼寝ができる教室を求め、再び歩き出した。

しかしその直後「なにをしているの?」っと誰かに呼び止められてしまった。

 

それに驚き、燕は勢いよく振り向く

そこにいたのは、燕と同じ銀色の髪をしたまだ幼さの残る少女だった。

 

「授業はとっくに始まっているわ、早く教室に戻って」

 

「……そっちこそ、こんなところで何をしてるんだ?」

 

「私は生徒会の仕事中」

 

「そうか、俺はまだこの学校のことをよく知らないんだ

 だからこうして校内を探索してるんだ、見逃してくれないか?」

 

燕の言葉に少し考える少女だが「だめ、授業に出て」と言われてしまった。

そしてそのまま続けざまに「授業に出ていれば、いずれ報われるわ」と付け加えられた。

 

――――…………は?報われる?

  報われるって何のことだ、いやまさかコイツが天使か!?

 

「……報われるか、今はまだ、そんな気分じゃないんだ」

 

俺はその言葉だけしか言えず、そのまま天使の横を通り過ぎて行った。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

天使と遭遇した後、適当な空き教室を見つけた燕はそこで昼寝をすることにした。

 

――――天使か、とてもじゃないがあんな子がこの世界を管理しているとは到底思えないな

 

床に寝そべり天井を見上げながら、そんなことを考えていた。

授業を出ることを拒んだにも関わらず、向こうからは何もしてこなかった。

そのことだけが、燕の入隊への意思を戸惑わせていた。

 

「はぁ、考えたってしょうがねぇや、答えは出したんだ」

 

――――そう、入隊する方に答えを出したんだ。今頃になって悩んだってしょうがねぇ

 

自分にそう言い聞かせながら、燕は眠りについた。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

♪~~

 

夢の中で音楽が聞こえてくる。

 

――――なんだろう、どこかで聞いたことがある音色だな

 

燕はその音楽に耳を傾け、静かに聞き入っていた。

 

しばらく聞き入っていると、強い衝撃が頭に響いてきた。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

夢の中で強い衝撃を受けた燕は眠りから覚め、ひどい頭痛に悩まされた。

 

「ん、頭痛ぇ」

 

左手で頭を押さえつつ辺りを見渡す、しかし誰一人として人の姿はなかった。

物も落ちていなければ衣服も乱れてはいない

 

――――何の頭痛なんだこれは

 

燕は再度昼寝をしようとは思わずそのまま立ち上がる。

 

「さて時間はっと、いい感じの時間だなそろそろ屋上に――」

 

時間を確認し屋上へ向かおうとするが、何か違和感を感じた。

燕は再度教室内を見渡し、、あるものを見つけた。

それはこの教室に入った時にはなかったと思われるものだった。

 

――――見落とした?いや、でも確かになかったはずだ

 

燕は見つけたものを手に取り確かめる。

 

「……なんでギターがこんなところに」

 

今燕の手に握られているのはアコースティックギターだった。

 

――――なんか手になじむな、俺は聞くのが好きなんじゃなくて

  ギターを弾くのが好きだったのか?

 

不思議と手になじむそのギターを構え、弦を引き始めた。

 

♪~~

 

その音色は素人のものだったが、決して下手ではなかった。

 

――――記憶を無くしても、身体は覚えている。少しだけ俺の記憶に近づいたかな?

 

その後も、身体が覚えている限りの曲を約束の放課後が来るまで弾き続けた。




今回のゲストは生徒会長・立華 奏さんにお越しいただきました。

奏「……………」

燕「おい立華、何か言ったらどうなんだ?」

奏「? 何をしゃべればいいの?」

いや、今回の話について疑問に思ったことでも、今後の展開でも好きなことを

奏「じゃあ、月斑君が最後に引いた曲は何?」

お、おぉう、そこを聞いてきますか
正直何を引かせようか迷ったんですけど、アコギなので設定としては『MY SOUL FOR YOU』ですかね?

燕「……おい作者、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

はいはいなんでしょうか

燕「今いくつ?」

(21)です!

燕「うん、さりげなくリトバスネタを入れたことに関しては何も言わん
  この曲って7の曲だよな、作者の世代ならFが主流だと思うんだが」

いやだって7の曲の方がかっこいいじゃないですか
確かにFの曲もいいんですけど、こうなんて言ったらいいのか
とにかく、好みは人それぞれってことです。

燕「なんかごまかされた気分だ」

奏「ところで、次回はどうなるの?私の出番は?麻婆豆腐は出てくるの?」

いや、そんな一気に質問されても困ります。
って言うかなにサラッと麻婆豆腐の心配してるんですかあなたは

奏「麻婆豆腐は正義だから」

燕「ホント麻婆豆腐好きだよな立華は、今度おごってやるよ」

いやもう麻婆豆腐の話はいいですから
次回はついに入隊となります!

燕「第07話でようやく入隊って小説も珍しいよな」

ホントはもっと早くに入隊させようかと思ってたんですけどね――

奏「そろそろ時間」

あ、ちょっと長くなりすぎたか
なんか中途半端ですけど締めますか

それでは皆様『また次回~』

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