Angel Beats! 星屑の記憶   作:刻焔

45 / 45

今年中に完結させると言っておいてこの体たらく……マジでスミマセン!

あ、ヘブンズドア最終巻面白かったです(小並感
入江メインで俺得でした(笑)


第43話 つかの間の休息

 

入江に抱きつかれて寝ていた事をからかわれた数十分後

生徒会の人間の手により、ようやく反省室から解放された

 

「ようやく出られたか…」

 

戦線メンバーの後ろから俺とガルデモメンバーも続いて出る

 

「女子達はベッドを使わせてもらったけど、男どもは床で寝てたから体が痛そうだな」

 

「ああ、すげぇ痛いぞ」

 

床で寝るのは初めてではないが、好んで寝たいとは思わない

 

「にしても変ね」

 

「何がだ?」

 

「私達にこんな形で反省を強いる一般生徒なんていなかった」

 

「天使が抑止力になってたんじゃないか?」

 

俺も日向の意見が正しいと思う、戦線と関わらなかった頃に俺は一般生徒から

戦線に関して良い噂を聞いたことが無かったからだ

 

「NPCの行いは、基本的には私達のなすべき模範だけど、その感情は現実の人間と同じもの。どんな偏屈な奴がいてもおかしくないって事か」

 

「つまりは、行き過ぎた奴もいるって事か」

 

「そういう事だと思うぞ、俺も一般生徒と戦線の事で話をしたこともあるが、良い噂も悪い噂もあったからな」

 

「そしてその代表が、生徒会長代理」

 

「返り討ちが出来ない分、天使より厄介だぜ」

 

戦線は一般生徒に迷惑をかけないっていうルールが存在するからな

そのルールが無ければ、生徒会長代理を消す事もできるんだが

 

「色仕掛けいきますか!」

 

ユイが変なことを言い出した

 

「お前のどこに色気があるんだよ」

 

日向いった言葉により、ユイが日向に文句を言い始めた

 

「色仕掛けよりも音楽の方が効果的だと思うけどな」

 

岩沢まで変な事言いだしたし

 

「おい岩沢、あの堅物の生徒会長代理が音楽に魅了されると思うか?」

 

「音楽に魅了されない奴なんて、この世界にはいない!」

 

……言い切りやがったよコイツ!

 

「さすが岩沢先輩、ビックリするほどの音楽キチですね」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「で、これからの活動はどうします?」

 

「ようやく来たか」

 

本部に戻ってきてからようやく本題が上がって来た

 

現状、生徒会長代理――直井文人には手を出せないでいるからな…

今後の行動によっては、昨日みたいに反省室にぶち込まれる

 

それを回避するには、直井の行動パターンとかを見るのが手っ取り早そうだが

 

「試しにちょっと動いてみましょう。とりあえず、それぞれ好き勝手に授業を受けてみて

あ、一般生徒の邪魔はあんまりしないように」

 

動いてみると来たか、これは直井の動きはゆりに任せた方がよさそうだな

 

「以上、解散」

 

その言葉を聞いたメンバーは授業を受ける為、本部から出て行き始め

俺もそれに続いて、教室へ向かった

 

んで、大人しく授業に参加したのは良いが……

 

幹部のほとんどが同じ教室にいるってのはどうなんだ?

 

大山はポテチ食ってるし

 

「先生!トイレ」

 

「またお前か、行ってこい…」

 

……なぜユイがここにいるんだ?

 

「あいつは何をしてるんだ?」

 

「一分おきにトイレに行く生徒だとさ」

 

バカか…いや、アホなのか

 

「俺達はどうする?」

 

「こうして駄弁ってりゃいいさ。それにしても異様だな」

 

そう言うと日向は教室を見渡す

 

高松と椎名は個人的なトレーニング

麻雀までしているところもある……

 

野田に至っては机を二つ占領して昼寝している

 

迷惑かけるなって言われただろ……

 

そう思っていると、ユイがトイレから戻ってきて席に座る

 

「先生トイレ!」

 

「はい、行ってこい」

 

一分おきの速度じゃないんだが、先生も呆れ気味だし

 

「アホだ…」

 

「俺もそう思う」

 

日向に同意しつつ、教室から出ていくユイを眺めていると

ユイが開けた扉の先に直井文人がいた

 

「ひいっ!?」

 

「そこまでだ、貴様ら」

 

直井が一歩教室へ入り、そう言った

 

その言葉を聞いてからの戦線メンバーの行動は早かった

 

ユイは一目散にトイレへ走り出し、後ろで麻雀してたグループも即行で窓から逃げ出した

大山も机の中にポテチを隠していた

 

高松と椎名に至っては、いつの間にか消えてるし

 

唯一、野田だけが堂々と昼寝をしたままだった

 

「貴様、なんのつもりだ?」

 

直井が野田に話しかけるが、野田は寝ていて気付いていないのか

直井の言葉を無視していた

 

「…聞こえてない様だ。良いだろう、このまま反省室へ運べ」

 

その言葉を聞き、直井の後ろにいた二人が野田を運び出そうとする

 

が、しかし

野田がその腕を払いのけ、勢いよく飛び起きた

 

「何を反省しろというのだ!」

 

「ひゃあっ!」

 

「あ?」

 

ハルバートを構えた先がNPCの女子生徒だったのはカッコ悪かったが

 

「授業中に堂々と眠り、あまつさえ罪なき一般生徒を恫喝しておいて、よくそんな疑問が抱けますね。ある意味天晴れです」

 

悔しいが同感だ…

まぁ、そろそろヤバそうだし、野田を連れ出しに行くか

音無と日向もその気らしいからな

 

「んだと!?」

 

野田が叫ぶのと同時に、音無が上半身、日向が足を抱え、残った俺はハルバートを回収して教室から走り去った

 

「って!暴れんじゃねぇよ!」

 

「なぜ逃げるのだ!放せ!」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

はぁ、疲れた…

 

俺は授業をサボり、空き教室でのんびりしていた

 

ギター弾いたら直井にバレちまうから、する事ないってのは暇だな

 

偶にはこういう暇な時間もいいかもなと思っていると

 

誰かが入って来た

 

「あれ、月斑先輩?」

 

「入江か、授業はどうしたんだ?」

 

「ちょっと休憩に…」

 

照れくさそうに言いながら、入江は俺の隣に腰かけてきた

 

「ゆりの命令を無視するなんて、案外いい度胸してるんだな」

 

「あ、その言い方は酷いですよ!」

 

その後俺達は、この後起きる悲劇の少し前まで談笑していた

 





ヘブンズドアの書店特典目当てで二冊買ったのは俺だけではない筈

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。