Angel Beats! 星屑の記憶   作:刻焔

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第30話 日向チーム出陣!

「プレイボール!」

 

炎天下の中始まった球技大会、先頭打者は音無だ

コールドを狙っているうちのチームとしては音無に塁に出てもらいたいところだ

 

そう思っている矢先、キーンッという音がなり

ボールが右中間へと抜けていた。

 

「「やったー!!」」

 

「お、幸先いい……な?」

 

ボールが飛んでいった方向に相手チームは誰もいない、そう『相手チームは』だ

 

「貴様の打球は、そんなものかっ!!」

 

「え?」

 

なんでお前がそこにいるんだよ、今までベンチに座ってただろ

いつの間にそこまで行ったんだよ!

そしてボールを打ち返すんじゃない!

 

「なんだとっ!?」

 

罵られた音無も打ち返されたボールを打ち返している。

 

「まだまだ!」

 

そのボールに対してまたも野田は打ち返す。

打っては打ち返しのループが開始されたところで審判と捕手が非難し始めた。

 

「バカかお前ら!!」

「そんな競技は存在しねぇ!!」

 

俺と日向の突っ込みが同時に発動する。

 

「…アウトー」

 

「アホですね」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

その後試合は再開され、日向と椎名は無事に出塁することが出来た。

 

そして四番なのだが

 

「……アイツ、バットを逆手に持ってるけど大丈夫か?」

 

その疑問も杞憂に終わってしまったようだ

野田は難無く打ちホームランを決めた。

 

「よし、次は私ですね!」

 

っと勢いよくバッターボックスへ向かっていったが

 

「打てませんでしたー…」

 

三振して帰ってきた。

 

「………」

 

「…岩沢、お前の番だぞ?」

 

「え?あぁ、アタシか」

 

いかにも興味無さげな岩沢がバットを逆さまに持ち、バッターボックスへ向かっていった。

 

「ってちょっと待て岩沢!逆だ逆、バットが逆だ!」

 

日向があわてて岩沢にバットの持ち方と振り方、打った後どこに走ればいいかなど

基本的なことを簡単に教え始めた。

 

「岩沢先輩のあんな姿が見られるなんて」

 

その様子を見ていた俺の隣ではユイが目に星を浮かべ、素振りしている岩沢を凝視していた。

 

「あぁ、俺も予想外だよ。普段ギター持ってるとこしか見たこと無かったから新鮮だな」

 

ユイと二人で岩沢の新鮮な姿を眺めつつ、打順が回ってくる準備をする。

 

が、ヒットを打つも二塁を目指してしまったが為にアウトになってしまった岩沢が申し訳なさそうに戻ってきた。

 

「すまない、とどくと思ったんだが無理だった」

 

「ドンマイドンマイ、この回キッチリ抑えて次でまた点取ればいいさ」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「で?何故俺がピッチャーなんだ?」

 

「野田にホームラン打たれたんだから、今度はお前が0点に抑えて巻き返すしかねぇだろ?」

 

「じゃあ打順すら回ってこなかった月斑はどうなるんだ?」

 

まったくである。

野田を誘った時の理由が、俺と音無との運動神経対決のはずなんだが

俺の見せ場がまったく無いまま一回裏になってしまった。

 

んでしかも

 

「こおぉおおおぃ!!!」

 

「何でキャッチャーが野田なんだよ!アイツ四番やっただろ、キャッチャーは普通俺じゃないのか!?」

 

「何だよウッセーなぁ」

 

俺の抗議に対し日向が煩がる。

 

「正直どうでも良いけど一応名目は運動神経対決なんだろ!?俺の見せ場無いじゃん!」

 

「安心しろ月斑、考えはある」

 

そんなドヤ顔されても不安は消えねぇよ

 

結局うやむやにされたまま試合は再開されてしまった。

 

「ストラーイク!」

 

アンダースローで投げたボールは見事にバットに当たることなく野田のミットに収まった。

 

「ぬぅっ!こんなものか!!」

 

……いやな予感はしてたが、ここでもやるのかお前らは

 

野田はキャッチしたボールを力強く音無に投げ返した。罵倒付きで

 

「こぉのっ!」

 

音無も負けじとそれを投げ返した。

その結果、先ほどのバッティング同様に無限ループが発生するわけで

 

「フォアボール」

 

ピッチャーの時に無限ループに入ってしまったらそうなるに決まってる。

 

「だからそんな競技は存在しねぇ!」

「やっぱりアホですね」

「……はぁ、何やってんだか」

 

その後もなんだかんだあったが、ついに生徒会を引きずり出した俺たちだった。




燕「ついに次回は生徒会チームとの試合か」

原作第四話もいよいよ終盤です。

燕「まぁそれはそれとして、盆休みに投稿する予定じゃなかったのか?」

あ、いやー、それがちょっと忙しかったもので…

燕「おい目をそらすなこっち向けよ」

あははは。 そうそう入江も次回ようやく登場するので乞うご期待です!
それでは今回はここまで!

また次回もお楽しみに!




燕「おいこら勝手に終わらせるな!」

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