放課後になり、燕は行動を開始する。
これからの行動予定としてはまず、職員室を見つける所から始まる。
そして職員の誰でもいいので、個人情報を見せてもらう、たったこれだけの簡単な事だ。
……簡単なはずだった。
――――オイオイオイ、職員室どころか、ここどこだよ。
燕は敷地内で迷っていた。
勢いよく教室を出たまでは良かったのだが、職員室の場所が分からないことに気が付いたのは学習棟を出た後だった。
その事に気が付いた時はすでに、学習棟から離れたところにある医局(閉鎖中)の前だったので、戻る事は諦めた。
――――流石にこの古ぼけた施設に職員室があるとはとても思えないが、一応調べてみるか
燕は医局の中へと足を向けた。
医局は現在閉鎖中らしく、人の気配がしなかった。
「人っ子一人いないな。ん?」
しばらく探索していると、一か所だけ扉の開いている部屋を見つけた。
気になり、部屋の中をのぞいてみると
「なっ!?」
見たところ普通の保健室のようだったのだが、唯一違う点があった。
床に血だまりができていた。
「なんだこれ、ここで何があったんだ?」
燕は血だまりに近寄り、指でなぞってみると
まだ乾ききっていなかったのか、指に血が付いた。
「何があったのかは知らないが、これだけの出血だ。すぐにニュースになるだろ」
その後色々と調べてみたものの、破れ血まみれのワイシャツが一枚あっただけで、目ぼしいものは見つからなかった。
仕方なく学習棟の方へ足を戻し、学習棟の隣にある四階建ての建物の中に入るが、問題が発生する。
職員室を見つけたのはいいのだが、職員が誰もいなかったのだ。
考えられるとすれば、全校集会か何かで全員がそちらの方に行っている。
もしくは、部活や個人の用事で偶然にも全員が席を外しているといったところだろう。
――――運がないな俺も。仕方がない、待つのも嫌だし、校長に直接聞いてみるか。
職員室があるってことは、校長室もこの建物の中だろう
燕は職員室を後にし、上の階へと登っていく
そして三階の端でようやく校長室を見つけた。
「……俺の記憶の手掛かりがあるといいんだけどな」
ここまで全て空振りで終わっている為か、かなり不安だった。
扉の前に立ちつつ考えていても仕方がないので、とりあえず中に入ろうとドアノブに手をかける。
それと同時に天井の一部が開き、巨大なハンマーが燕の体を強打し、そのまま窓を突き破り
燕の体は宙へと投げ出された。
――――――――――――――――――――
バンッ、バンバンッ!
――は……無く………
何やら声が聞こえてくる。
あれ?確か俺は、校長室に入ろうとしてたんじゃ
そもそも入る瞬間に何か起こったような
「う、うぅ、……ここは?」
「あ、起きたみたいだよ」
燕が目を覚ますと、自分とは違う制服を着た生徒達が大勢いた。
特に特徴のなさそうな奴が、俺が起きたことを報告している。
それを聞いてベレー帽をかぶった少女が、こちらへと寄ってくる。
「やっと起きたのね。まぁとりあえず、ようこそ、死んだ世界戦線へ!」
少女はそういいながら、俺に手を差し伸べてきた。
はい、っと言うわけで第三話より、ゲストとしてゆりっぺさんにお越しいただきました!
―パァン!
燕「おいこら、何がまともなセリフがあるだ。一言しかねぇじゃねぇか」
ゆ「まったくよ、折角登場したのにこの一言だけだなんて、これじゃ何のためにゲストとしてここに来たのかわからないわ」
人の眉間を打ち抜いといてその言いぐさ、まぁいいです。
とりあえず次回の話でもしましょうか
ゆ「それもそうね、あまり長引かせるのもあれだし」
燕「次回は俺と戦線メンバーの交流で良いのか?」
あ、そのことなんですけど
本格的な交流は次々回あたりになりそうなんですよね
燕「なんでだよ!」
次回は入隊するか否か、じっくり考える描写をメインに書こうと思ってるからです。
ゆ「それって、また私たちの出番はお預けってこと?」
あ~、多分そうなりかねませんね、ただでさえ駄文な上に文字数少ないですしね。
燕「駄文なのは仕方ない、これから上達すればいいさ」
……努力します。
ゆ「さて、本来ならキャラコメみたいにコントをするところだけど、そろそろお開きかしらね」
燕「そうだな、しめに入るか」
了解です。
それでは皆様、『また次回~』