現代人のお気楽極楽転生ライフ(修正版) 作:Amber bird
謀略教皇VS謀略教祖!趣味と趣味の闘い・第4話
クルデンホルフ大公……
トリステイン王国から自治権を獲得し、貴族連中にお金を貸す事で独立国家を形成している商業よりの国家だ。
その娘のベアトリス姫殿下が、イザベラと仲良くなり妹分アイドルとしてガリアで売り出し中!
彼女をイザベラに託すのに、クルデンホルフ大公は随分悩んだだろう。
実際に親書の遣り取りを何度かして、非公式に会見もした。
流石は独立国家のトップ。
時勢を読みトリステイン王国の紐付きより、こっちを選んで娘を差し出してきた……当初は僕の側室案とかも有ったのだろう。
しかし……彼女の胸は、大変慎ましかった。無理を悟ったクルデンホルフ大公は、イザベラに彼女を差し出した。
序でにベアトリスちゃんも僕への興味は低かった……
最初はハルケギニアの変態の総元締め位に思っていたんだ。お兄ちゃんと呼んで貰う迄に、相当な努力をしました!
まぁそれは、それとして……
クルデンホルフ大公はイザベラに頼み込んだ。
曰く、クルデンホルフのアイドル・ベアトリスにして欲しい、と……
彼女は僕のせいで貧乳ツンデレ率が低下している「ゼロの使い魔」の世界で、現状を打破するに足る人物。
コレに妹属性を付ければ、大きなお友達が食い付くだろう!
ツンデレと言えば、エレオノール様も貧乳ツンデレ+女王様だ!この2人でユニットを組めば、どうなるのかな?
◇◇◇◇◇◇
漢の浪漫本ファンクラブ特設会場。
司会のギーシュ・ド・グラモンが、タキシードにデカすぎる蝶ネクタイをして会場を盛り上げる!
顔はイケメンなのに、この手の衣装が妙に似合う男だ……
「会場にお集まりの皆様。今日は最近結成された新ユニットを紹介します!
トリステイン王国とクルデンホルフ大公国の奇跡のコラボレーション!趣味の世界の女王様&義理妹系お姫様!
ツンツンのスレンダー美女・美少女ユニット!ツンデレ・シスターズです!どうぞー!」
スポットライトがステージの2人を照らす。
ミニスカ・ゴスロリ系の衣装に、独特なロングツインテールのベアトリスちゃん。
黒を基調に豪華でタイトなドレスを纏い、髪をアップで纏めているエレオノール様。手には何故か鞭を持っている……
「お兄ちゃん達ー!元気にしてたー?ベアトリスだよー!今日はー、私のお姉ちゃんを紹介するねー!」
先輩アイドルとしてデビュー済みの彼女が、エレオノール様を紹介する。
皆の注目がエレオノール様に集まる。彼女は堂々として睨み返した、M属性ファンに激震が走る。
「ふん!近寄らないでちょうだい。貴方方と話す事は何も無いわ!まぁ……どうしてもって言うなら、少し……
本当に少しだけなら、相手をしてあげても良いわ。でっでも仕方なくだから、己の立場を弁えなさいな!」
腕を組んで少し斜めを向きながら喋る。表情は頬が少しだけ赤くなって……
此方を伺いながら、鞭はピコピコと小刻みに動かしている。
Mな諸君には堪らないご馳走だ。
◇◇◇◇◇◇
ゴクリ……コレは、コレで良くない?元祖正統派巨乳ツンデレ・アイドルのイザベラ。清純派巨乳天然アイドルのテファ。
お色気ユニットで売り出し中の、キュルケ&ツェルプストー・シスターズ。
そして、妹系&女王様系のツンデレ成分に溢れている2人……
後考えられるのは、貴族じゃない女性達をアイドルとして売り出せないだろうか?
エーファ達やエルザはあくまでもフィギュアのモデルだから、アイドルとは微妙に違う……
それにエルザは吸血鬼だから、昼間のライブは無理だしなー。
いっそ巨乳メイドズを秋葉原な48人みたく、団体で売り出すか?
それともジェシカ達、元祖魅惑の妖精さん達を……うーん。本気でスカロンさんに相談しようかな。
彼女達も純粋に美人さん達だし!
嫌々だったトリステイン王国行きも、こう考えれば楽しくなってきたぞ!
こうして非公式だが、僕のトリステイン王国行きは決まった。
◇◇◇◇◇◇
クルデンホルフ大公国へのベアトリスちゃん凱旋ライブの前に、ボインズ・ナイツを引き連れてヴァリエール公爵邸に向かう。
初めての僕専属の家臣団だ!
ガリア両用艦隊所属の高速船に乗り、一路ヴァリエール領へ……流石に非公式だから、プリンセス・イザベラ号は使えない。
しかし、速力だけならハルケギニア一番だろう新造戦艦をイザベラから貰った。
ルイズ達も同行したがったが、交渉の場に連れて行くのも不味いし護衛の整った場所に居て欲しかったから……
交渉決裂の際に、危険な目に合うのは嫌だから。僕には魔神召喚の札も有るし。
イザベラは妹分のベアトリスちゃんに付きっ切りで指導している。
既に固有のファンクラブを持つまでになった彼女は、クルデンホルフのベアトリスとして凱旋ライブを成功させれば一流だろう……
そんな事を考えながら、久し振りに嫁(ルイズ)の実家を訪れた。
◇◇◇◇◇◇◇
ヴァリエール公爵邸……来る度に苦労を強いられるが、決して嫌ではない。
連絡が行き届いていたのか、ヴァリエール公爵やカリーヌ様自らが出迎えてくれた……
「ツアイツ殿、久し振りだな。我が義息子!まだ孫は抱けないのか?」
「ツアイツ殿、急な訪問ですね。直ぐにエレオノールとカトレアが帰って来ます。2人共会いたがっていましたから……」
妙に歓迎ムードで迎えてくれるヴァリエール夫妻。嫁の実家では婿は大切にされるのは現代と一緒か?
エレオノール様もカトレア様も来るのか……
「お久し振りです。ヴァリエール公爵、カリーヌ様。孫はイザベラが第一子を生むまでは駄目です。世継ぎ的にも立場的にも、問題が有りますから……」
この辺は、ハッキリと言わないと問題になる。
「あら、お堅い事で……私の鍛えたツアイツだから真面目なのでしょうか?」
いえ、貴女には戦闘面とメンタル面でシゴかれただけです。肉体と精神がタフになりましたが……礼儀作法や貴族の心得は、全く……
「ふっ。まぁ良いではないか、カリーヌよ。玄関先で立ち話も有るまい。ささ、屋敷に入ろうか」
そう言って屋敷の中に招いてくれた……久し振りのヴァリエール家の滞在は、どうなるのか?
先ずはマザリーニ枢機卿への対応の相談かな……