ガンダム戦記 side:Zeon   作:上代

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第三十五話:東南アジア戦線

 

 東南アジア地区への橋頭堡。

 元は連邦軍陣地であったが、ファットアンクル輸送機や陸上艦艇ギャロップのカーゴに建築材、もしくはそのものを載せて行き来し、急ピッチで作り上げた基地である。

 防衛戦力にマゼラ・アタック戦車二個小隊、哨戒機にルッグン三機が守備隊として配置。

 急造の基地であるため防衛陣地、対空設備が共に構築中であり、心許ない状況ではあった。

 この微々たる戦力を守備隊と称している現状には理由がある。

 全ては先日の戦いで大きく下がった連邦軍防衛ライン、その空白地帯を埋めるために地区進出を選んだ事に起因していた。

 方面軍が侵攻を選択した背景には、幾つか挙げることができる。

 中東アジア地区へは連邦軍が攻勢に出る事や、反ジオンのゲリラ活動からの被害もなかった事。

 占領区となった地域に、広く公布した声明。事を構えない限り生活の保障を約束、地域住民との努めて公正な物品取引が功を奏し、緩やかにだがジオン軍を受け入れ始めた事。

 他には北京攻略を終えた部隊に余力がある事、連邦軍勢力を駆逐したい事等がある。

 そして、ギニアスが進める計画が重なった結果、敵勢力圏への進軍となったのだ。

 こうした出来事を踏まえた上での宇宙世紀0079。7月5日未明。

 ジオン軍は東南アジア地区へと進出、東南アジア地区に籠城する連邦軍基地へ攻略を開始した。

 連邦軍は先の戦いで失った戦力が回復しておらず、満足な抵抗も出来ずに勢力圏を失う。

 一部頑強に抵抗した基地があり、予想以上の被害を受けた部隊もあったが侵攻軍は順調に推移。7月10日にはジオン軍と連邦軍の占領下がおよそ東南アジアを二分するほどになった。

 戦闘の出血はジオン軍が当初予想していた被害度合いより遥かに低く、方面軍参謀部は連邦軍の戦力が疲弊しているのではと議論が交わされるほどであった。

 このまま東南アジア地区を勢力下に治めるかのように見えたが、進撃が急に止まってしまう。

 停滞は敵戦力の回復を許してしまうが、次々と波及し遂に全軍停止まで至る。

 阻んだのは連邦軍の反撃でもなければ、地元ゲリラの攻撃でもない。

 制御が効かない悪天候、うだるような暑さは将兵の心身を削ったりはしたが、これも違う。

 阻んだのは他でもない、ジオン軍の自壊とも取れる問題。

 簡単に述べてしまうと戦線が伸びた分、補給が滞り始めたのだ。

 整地されていない密林地帯、大陸から分かれ渡海を要する島群により前線と補給ルートが自然に分断された等が主な原因である。

 予め約定に則り、ギニアス少将は補給の打診。他にも侵攻と並行して計画を進めていた。

 中部アジア方面軍司令マ・クベ大佐から、編成が済んだ潜水艦隊による海上からの物資輸送。

 そして、大破したザクI、ザクIIの上半身とマゼラ・アタックを結合させたリサイクル兵器。

 後に型番が付与され名称が統一されたMS-06W、ザクタンクを各基地からのルート開発に当て、二十四時間体制で整地作業を続けている。

 余談だが、これには現地住民から希望者を募り、土建重機用に改造したコクピットで作業に従事してもらっている。ジオン軍に入隊したい者が居れば、これを機に認める方針を打ち立てた。

 彼らとの交流を図りたい考えと、開戦から半年が経過した人材不足をどうにかして埋めたい狙いがかち合った為でもあった。

 続いて地球圏軌道上をジオン軍が維持している分、HLVによる補給物資投下を試みられた。

 しかし、これを察知した連邦軍の攻撃により、全体の二割近くを破壊されてしまう。

 想定してしかるべき被害であるが、その二割分の部隊が補給を受け取れない状況に陥っているのだ。該当した部隊が侵攻予定のルートを物資不足で進めず、後方からの補給が届くまで一時待機となる局面が見られ始め、次第に各戦線が膠着してしまった。

 前線に近い部隊を下がらせ、代わりの戦力投入となったのがネメアである。

 彼らは中東アジア方面軍司令ギニアス・サハリン少将から攻撃部隊兼守備隊として、来る東南アジア侵攻作戦に加わって欲しい旨を直々に伝えられこの地に留まっている。

 先の戦いで鬼神の如しと恐れられた、ノリス・パッカード大佐とその麾下部隊が侵攻軍中核に据えられ、今も着々と軍備を整えている。

 更にギニアス少将自ら出撃する事が告げられ、彼自身からも強い意気込みが窺えた。

 トップであるキシリア・ザビ少将からも指令が届き、受領した新型機の性能試験も兼ねて本攻略作戦に参加する事となった。

 現在の彼らは駐屯軍が軍備を整え終わるまで中継基地で兵站を築き、独自に戦力の補充をしているというわけである。

 そのモビルスーツ格納庫に、数日前から復帰したメルティエ・イクス中佐は姿を見せていた。

 歩き方も普段通りに戻り、痛みで動きが不自由な箇所は見受けられない。 

「イクス中佐、お待ちしていましたよ」

 整備指揮を執っていたロイド・コルト技術大尉はメルティエを見つけると各グループリーダーに後を任せ、所狭しと並ぶモビルスーツハンガーの中を歩く。

「療養中と聞いていましたが、長引いたので皆さん心配していましたよ。あ、ちなみに私もです。

 見舞いに行った皆さんが軍医の見立て違い、ヤブ医者とか言い出すのでヒヤヒヤしました」

 手にしたボードを軽く振り、近くで見ないと区別が付かない羅列や製図の線引き、注釈等が細かく書き込まれた紙が、ペラペラと動きに合わせて揺れた。

「それは……迷惑を掛けたな。軍医に」

 意識を取り戻して一時間以内に激しい運動をしていました、等とは口が裂けても言えない。

 額から汗を垂らした青年を見つめ、今日も暑いですからねぇ、とロイドは一つ頷いた。

「そういえば、ジーベル大尉も体調が優れないそうですね。何事もなければ良いのですが」

「あぁと。新型機、と聞いているが、グフでは駄目なのか?」

 メルティエが言うグフとは、試作機を専用機に改造した先行試作型グフM型の事である。

 彼は話を変えようとして、

「――――ええ。安全装置を手動で解除、何て恐ろしい事をしでかしたパイロットが居ましてね?

 あのグフは高性能機だったのですが、お蔵入りかもしれません。惜しいことを」

 特大の地雷に足を置き、踏み抜いたようだった。

 グサッ、グササッと臓腑に何かが突き刺さったようだ。メルティエが苦悶の表情で耐えている。

 チラ見したロイドはその程度で溜飲が下がる筈がなく、次の口撃を装填した。

「実戦データも足りてません。ああ、()()に性能データだけは揃ってますね。ええ、無駄に。

 後世は不運の名機とでも題されるのが目に浮かぶようです。数値だけなら現存するモビルスーツの性能と比べると頭一つ抜けていますし。それだけに惜しい。実に惜しい!」

 粗忽者が胃の辺りを押さえだしたが、眼鏡で光を反射した技術者は止まらない。

「ご存知の通り。機体の拡張は難しく、完成を迎えてしまう機体です。撃破されて朽ちる事は望まないでしょうが、十分なデータを回収してから眠りたかったでしょう。酷い話だと思いませんか。中佐殿」

 技術屋の表情は笑顔で固まっているが、目が笑っていない。

 冷め切っているとさえ感じられ、苦言と諫言、文句を配合した言葉にメルティエはたじろいた。

 蒼い中佐が技術大尉に押し負けている、その様子を彼、彼女らは覗いていた。

「あらやだ、大尉ネチっこい」

「あれはハマってますな。イイ笑顔してますわ」

「癖になりつつありますね。鬼畜眼鏡とでも呼んで差し上げましょう」

 複数のパイロット、整備兵たちがヒソヒソと囁いている。

 モビルスーツハンガー内は、今も整備中の機体が多数存在する。

 パイロットとメカニックが本音で語り合い時に相談、妥協、拳で語る社交場と化しているのだ。

 その彼らは珍しいものを見たとばかりに、メルティエとロイドの動向に注目している。

「わかった、わかったよ。今後は自重するがすぐには直せん。抑えるようにはする」

「……まぁ、良いでしょう。臍を曲げられても困りますから。小言はここまでとします」

 不貞腐れた子供になりつつあった若い将校相手に、溜め息を聞こえるように吐いた技術尉官は「勘弁してやるよ」と顔に書いて振り返った。

 ギリィ、と中佐の拳が軋んだが、ロイドは気にせず足を進める。

「カーウィン整備主任にも一言お願いしますよ。彼女が暗いと、今ひとつなので」

「…………わかった。気を付けておく」

 その後は無言で歩き、こちらを見ていた人々も職務に戻っていく。

 見世物が終わったとばかりに退散するその動きに、メルティエは舌打ちをしたい心地であった。

 前線とを繋ぐ中継基地なだけはあり、モビルスーツ格納庫は三棟に分けられている。

 一棟は前任のモビルスーツ隊のもので、二棟からは特務遊撃大隊ネメアのスペースのようだ。

 二棟の出入口からはシーマ・ガラハウ少佐の茶褐色と紫色のMS-06G、陸戦高機動型ザクが目に入る。左右の列にはガラハウ隊のMS-06J、陸戦型ザク、新しく加わったMS-06K、ザクキャノンが固定されていた。

 続いてロイドが入っていった三棟目には資料で読んだMSM-07、ズゴックが三機佇む。

 従来のモビルスーツとは違う外観、アイアンネイルと呼ばれる両腕の爪に目を奪われた。

 両肩に蒼い塗装、部隊章の獅子のシルエットが右胸に施され、ネメア所属機を示している。

 ケン・ビーダーシュタット少尉たちの機体であろうと、メルティエは考えた。

 次のハンガーは現在試用運転に出ているのか、寂しい空間が続く。

「ん。あれか」

 メルティエの視界に、二機のモビルスーツが姿を現した。

 首元まで覆う頭部には特徴的な十文字状のモノアイレール。

 ザクIIより一回大きく感じさせる肩幅がある体躯。その身が纏う分厚い装甲はZMP-47D、一〇五ミリマシンガンを受けても貫通させない防御力を誇るとロイド技術大尉は語っている。

 つまりは、開戦前のザクIの主兵装ではこのモビルスーツには歯が立たないという事。

 しかし、油断大敵ではある。

 歩兵の攻撃で大破したザクII等は報告に上がっているのだ、慢心はすべからく敵であった。

 重装甲では移動が鈍重ではないかと漏らすが、その懸念はロイドの説明で解消されている。

 脚部に内蔵された熱核ホバーエンジンにより、地表を高速で滑走する事を可能とする機体。

 MS-09、先行量産型ドム。

 重装甲と高機動を確立させた本機は、地上でザクII、グフに代わる次期主力としてツィマッド社が開発した重モビルスーツである。

 地上戦でネックになるモビルスーツの移動速度の遅さをツィマッド社がライセンス生産で得たMS-07、グフをベースにMS-07C-5、グフ試作実験機を経てYMS-09、プロトタイプドムを試作し、ホバー走行機能を有したモビルスーツの開発に着手。

 脚部に熱核ジェットエンジンによるホバーユニットを有し、高速移動する陸戦用モビルスーツとしての機動力を格段に向上させる事に成功した。

 その先行量産された十二機の内、十機をキシリア・ザビ麾下突撃機動軍に提供。

 三機がプロトタイプドムのテストパイロットを務めたエース小隊、”黒い三連星”が受領。

 そして、二機が特務遊撃大隊ネメアへと送られた。

 指定パイロットはメルティエ・イクス中佐、アンリエッタ・ジーベル大尉。

 実はモビルスーツ提供の際、機動戦に特化したメルティエ中佐のグフM型を望まれた。

 搭乗者が知らぬ間の出来事であったが、既にキシリアの手配でツィマッド社へ向かっている。

 ロイドが述べたお蔵入り、とは同社で機体構造の解析を受け、手元に戻ることはないだろうという比喩であった。

 この件でジオニック社が抗議するも、ネメアが回収した連邦軍モビルスーツの残骸をキシリアが同社に資料として譲渡。三日後に了承の返事を受けている。

 余談だが、”黒い三連星”用は黒と紫、”蒼い獅子”ともう一機は蒼に塗装されていた。

 他の機体は黒と灰色で各部隊に送られ、受領者の要望で変更される予定だ。

「さて、まずは”対話”からかね」

「大事ですねぇ。中佐には()()()意味で大事ですよ」

「何が言いたい、ロイド・コルト技術大尉?」

 苛立たしげに、髪を掻き乱す。

「モビルスーツもそうですが、ね」

「む?」

 肩を竦めたロイドが目を向ける場所。

 ドムの胴体部にあるコクピットハッチ、其処から小さな人影が現れる。

 こちらに手を振る人物に、メルティエは何とも言えない表情を作った。

 彼女の顔を見たせいなのか。

 乗りこなすと宣っておいて負傷した件か。

 彼女からの贈り物――――機体を諸事情で奪われた苦しい立場故か。

 それらが全て、青年の頭目掛けてハンマーを振り下ろし、彼は感情が定まらないままに目を合わせてしまった。

 距離が離れているせいもあったが、その瞳から責める色も、悲しみも無く。

 少女、メイ・カーウィンは普段に近い、日だまりに似た暖かさを秘めている。

 ただ、長く当たると脱水症状になりそうなものを、彼女は内に孕んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どう、メルティエ?」

「足が浮いてる分、ブレーキが不満だ。今までと違って滑る感じに慣れていないのもある。

 熱核ホバーが足首と連動か、もしくは足裏に在れば解決するんだがな」 

 パイロットシートのバックパックスペースから顔を覗かせたメイに、メルティエは素直な感想を述べる。彼は飛んだり跳ねたりしていた分、滑るような感覚がまだ定着しないのだ。

 その一方でザク、グフでは保てない速度で移動するドムを、確かに地上の次期主力モビルスーツ足り得るだろうと認めていた。

 モビルスーツの高速移動を可能にする熱核ホバーは、ある種の革命だろう。

 地上に降下して以来、戦略を立てる上で悩ませられたモビルスーツの移動速度の遅さ。

 今までは目を瞑るかド・ダイで補っていた。それをドムは単機でクリアできるのだ。

 戦略、戦術の幅が広がり運用の拡大に繋がるのは勿論の事。

 何よりも宇宙空間での戦闘でモビルスーツが猛威を振るった一撃離脱戦法。

 これが地上で容易になる事が大きい。

 ホバーユニットの恩恵はただ高速移動ができるだけに留まらず、モビルスーツの水上走行を可能にしたのだ。ザク、グフでは水中に沈むと機体内部に浸水等の危険を伴う為に、水辺も極力近付かない様にしていた。

 それが今後は水上すら移動範囲にした行動が採れる。

 やはり距離を詰める必要があるが、水中深く潜られなければ潜水艦にさえダメージを与える事も視野に入る。潜水艦による浮上、ミサイル発射に海上から攻撃を加えて、アウトレンジから一方的な攻撃を許さずに済むのは他モビルスーツに対して大きなアドバンテージだ。

「確かに、次期主力と謳い文句にするだけはあるな」

「でしょ? 色々弄り甲斐もあるし、お買い得だよ!」

「お買い得って、お前なぁ」

「お買い得、でしょ。何を代わりに引き渡したか、知ってるんだから」

 柳眉を逆八に上げ、頬を膨らませた天才少女がご立腹だと態度に現した。

 態度もそうだが、そう言われてしまうと弱いメルティエであった。

 抗弁するにしても、彼は軍人で直属の上司がキシリア・ザビである。逆らったらどうなるかわかったものではないし、知らぬ間に機体を奪われたのはメルティエも同じである。何処から知ったのか、上司自身もグフM型に興味があったようだ。

 気づいたら既に出荷してた事もあり、さすがに怒りを覚えたが泣き寝入りするしかない。

 代わりに配備されたのが、このドムである。

 グフに、M型に未練はあるが、やはり新型機というのはパイロットの心を擽るものだ。

 遠くに行ったものより、近くのものに関心が行ってしまう。

 これは誰しも訪れるであろう、悲しい人間の(さが)であった。

 自分は浮気性なのだろうか、と本気で悩んだりもした。

 それでも今はドムの特性を理解し、使いこなす事に集中している。

 今度こそは、という気概もあった。

 しかし何故か、ドムを把握しようと思うとメイが「へぇ」と冷たい眼差しで見てくる気がする。

「グフの件は本当にすまない。俺が無茶したばっかりに」

「無謀だと思うよ。安全装置解除とかさ」

 彼女が責めているのは、機体を取り上げられた事ではなく。

 各部に設けられた安全装置の解除、機体の全開性能(フルスペック)を引き出した事であった。

 メイは今も責め立てているが、メルティエとしてはあのタンクモドキに対する手段として、間違いだったとは思わない。

 一撃でも当たれば動きを止められ、蜂の巣にされる運命しか残っていなかったのだ。

 機動性に賭けて、距離を詰め一気に打破するしか、あの状況では見い出せなかった。

 もっとも、撃破したと思い降伏勧告してみれば、敵機に自爆され逃げられたわけだが。

 失敗の味は鉄錆びた臭いの、自らの血であった。

 これを教訓に、今度からは降伏を促す前に刈り取る。

 降伏したとしても、胡散臭いと嗅ぎ取ったら潰す事にした。

 彼は東南アジア侵攻の際、基地に容赦無く攻撃を加えている。降伏は完全に基地司令部を叩き潰し、武器を捨てた時のみ。それ以外は手を止めなかった。

 メルティエは痛みを伴う失敗から学び始めていた。あまりにも遅い成長であったが、踏ん切りがついたと思えば安い授業料であった。

 甘い意識があった。それだけに負傷した事が悔しい。

 今度という機会を得たからには、情けは掛けない。掛けれない。

 こんな傷だらけの男を待ってくれる女が居るのだ。

 国とか名誉のためとかではない。彼はそんな綺麗な精神で戦場に立っていない。

 我欲のために戦っているといってもいい。

 キシリアや、他の同僚に知られればどう思われるか恐ろしい。

 しかし、彼は正しく人間であり、生物であった。

 そう強く気づいてしまったからか、純粋に振舞うこの少女が酷く眩しく感じる。

 眩しいから遠ざけたいのか、憧れるから手元に置きたいのか。

 いま彼が出来る事は、ドムの操縦しかなかった。

「やらんようにするよ。さすがに堪えた」

「そうかなぁ、メルティエは学習しないからなぁ」

「八歳下に馬鹿にされた。どうしてやろうか」

「あっ、ライオンさんが獲物を見る目に。これは危険」

 くすくす笑い、耳元で騒ぐ少女にメルティエはうんざりと言った。

「というか、何で乗ってる。モニタリングは基地からできるだろう?」

「あ、そういう事言っちゃうんだ」

 今更ながらのツッコミでテンションが下がったメイに、彼は当惑した。

「他に何を言うか。……まぁ、装備の説明だろう、わかってるよ」

「わかってるなら盛り下がるような事言うなよぉ」

 耳の近くで溜め息をするな、息吹きかけるなと言いたいが、弄られる要因を作るわけにはいかず、彼は耐えた。

「はぁ、とりあえず。兵装一覧を開いて」

 メイは出撃する前に飴でも舐めてたのか、甘い吐息が再度掛かる。

 もう何も言うまい、と決めたメルティエはサイドボードのパネルを叩き、サブモニター上に現在ドムが搭載した兵装を表示する。

 まずはドムの代名詞になるであろうメインアーム、中距離射撃兵装。

 ジャイアント・バズ。ロケット推進の三六〇ミリ実体弾を発射するバズーカである。

 ザクII、グフで使用可能な二八〇ミリバズーカよりも口径が大きく、威力もそれに準じている。

 基地の外で廃棄処分となったザクIIの胴体に撃ち込んだが、ものの見事に爆散した。

 正確に言うと、着弾した胸部は衝撃でごっそりと穴が空き、その周辺部分が潰れた弾頭による爆発で四散したのだ。吹き飛んだパーツや燃え落ちる装甲片、千切れたケーブルが嫌に軽い音を立てて地面に跳ねたのを覚えている。

 試験した時、実際に発射させたメルティエ。その様子を見守るメイ。

 そしてモニタリングしていたロイドたち技術班は、あまりの威力に喉を鳴らした。

 彼らがジャイアント・バズを量産、もしくはそれに近い武装を開発できないか思考し始めたのは無理もない事であった。それも間も無くドムの腕とザクIIらのマニピュレーターの違いで互換性がないと知り、彼らは「やはり現地改修だ」と息巻く始末。

 その時にメイの瞳を覗き込むことは、怖くて出来なかった。

 続いてサイドアーム、MMP-78。対モビルスーツ戦の必要性に迫られ開発された新型マシンガンである。これはジオニック社のMS-06シリーズに今期から配備された武装の一つで、共有化が可能なためドムにも装備されている。

 連邦軍モビルスーツの装甲を脅威とみたキシリア・ザビらが強く要望、開発中の武装を完成させたものがMMP-78である。ZMP-50Dに比べ、貫通力が強化されたこのマシンガンはまだ拡張する余裕があるとされ、現在も開発を進められている。

 他には実体剣を模したヒートサーベルが背部ラックに装備され対艦、対モビルスーツとの白兵戦にも十分対応できる。

 やはり、企業ごとに形状が違うのか。

 グフでは幅広の剣に似た形であったが、ドムのヒートサーベルは直立剣と異なっていた。

 それらを一つ一つメイが説明し、メルティエの中で齟齬があった場合は質問をする。

 そして、最後の項目に向かうにつれて、笑みを深める紺色の小悪魔。

「なぁ。この異様にエネルギーゲインを低下させる装備はなんだ?」

 メルティエも口角を上げた。彼の場合は痙攣をしていたが。

 少女の方はというと、よくぞ聞いてくれた、と言わんばかりに小柄な身体で表現。

(おい、色々当たってるぞ、嫁入り前の娘さん)

 仕事着越しにまだ発展途上の胸、硬い筋肉より柔らかい感触が目立つ細腕、弾力に富んだ彼女の上喜した頬が寄せられているのだ。

 少女の健康的な色気、それから離れたいが、密閉空間なので逃げられない。

 メルティエが眉間に皺を寄せてる間に、メイは「じゃじゃーん!」と効果音すら口に出した。

「ズゴックのメガ粒子砲。ライオンさんが寝てる間にドムに搭載してみました!」

「アンリの機体に比べて背中と自重がおかしいと思ったら、また何か付けたのか!」

 後ろから伸びる手が、指先がコンソールの上で軽快な音を奏でながら踊る。

 ドムは操作に従い右腕に持ったジャイアント・バズを腰のハードポイントに固定。

 上にバズーカ、下にマシンガンが並ぶ中、背中のバックパックから伸びたプラグを引き、胸部のコネクタに接続。システムが認証したのだろう、モニター上に測定距離、簡易のエネルギーゲージがサイトと共に表示された。

 くぐもった音を立て、ドムのエネルギーゲインが低下し始める。

 トラブルは御免だと言いたいが、メイが真面目な顔で計器の様子を見ているので反論しにくい。

 サブモニターには使用、いや準備中の武装にゲージが表示され、エネルギーが充填されていく。

「充填まで五〇パーセント……七〇パーセント……九〇パーセント……完了。メルティエ、あの木が密集した場所に撃って」

「ん。あれか……? 確か、この位置は整地計画の」

 出撃前に目を通した前線基地とを結ぶ整地候補に、この場所が挙がっていた。

 木々が集い、これではザクタンクの整地も苦労するだろう。

 一助けも兼ねて、帰りにジャイアント・バズでも撃ち込んでおくかとも考えた。

「早く! 銃身が焼け切れちゃうよ!」

「そういうのは使用前に言おう、なっ!」

 耳元に寄るな、怒鳴るな、甘い匂いで酔わせんなと言ってやりたいのを堪え、操縦桿のグリップを押し込む。

 メルティエに分かったのは、煌々と収束された光が前方に放たれ、ドムの胴体部がすっぽり入る直径の奔流が空間を灼きながら通り、接触した物質を溶融させては吹き飛ばし、光に触れた地形が根刮ぎ抉られ、地肌を曝したという結果。

 ドムはエネルギーを大量に喰われ、コクピット内に警告音を鳴らした。

 複数音混じってる事から、モビルスーツに与えた損耗も酷いようだ。状況を知りたいが、メルティエはこの威力が地上にもたらした暴力に目を奪われていた。恐らくはメイもそうなのだろう、呼吸音しか聞こえない。

 五秒近く、()()を続けたがリミッターが働いたのか光の奔流が失せ、モニターに残滓を散らすだけとなった。

「これが、メガ粒子砲……すごいな」

 計器の鳴らす悲鳴具合もすごい事になってるが、モニターに映る外界の現状もそれ相応だ。

 センサーで測定してみるが、少なくともドムの有効距離五四〇〇メートルは()()()()

 視認できるのは、焼け焦げた黒煙が昇る程度。

 それより先は薙ぎ倒された木や黒煙に遮られ見通せない。

 メルティエは威力による興奮よりも、手に余るものに対する恐怖が勝った。

 彼はドムの左腕を腹部前に移動させるとコクピットハッチを開き、シートベルトを解除して外に出た。

 随分と風が強く、落下しないようにドムの指を手摺代わりにして立つ。

 マニピュレーターの上から肉眼で事象を認め、モニターの映像が嘘ではなかった事を知る。

「なぁ、メイ。これどうなってるんだ?」

「……あ、ごめん。聞いてなかった」

 メルティエが肩越しに見れば、呆けた顔のメイがドムの指にしがみつく様にして立ち、同じく抉られた地形を視ていた。

「いや、威力が聞いたものに比べて強過ぎる気がしてな」

「うん、大分強いね。想定していたメガ粒子の収束率が高いレベルで維持できていた。

 今日の天候だと、ドムの頭部くらいかそれ以上の三、四メートルほどの直径だと思ってたんだけど。

 さっきのは確実に五メートルを超える。ムサイ級軽巡洋艦のメガ粒子砲に近いものだった」

 少女はその幼さが残る顔に似合わない、醒めた色で考えを述べた。

 整備主任の業務を全うしようと、現場の状況を冷静に受け止めているのだろう。

 ロイドたち技術班、ジオニック社の開発陣に送るレポートのためかもしれない。

 ただ、明るく活発な女の子の顔を知る青年は、その女性の貌に頼もしく感じる反面、拭い切れぬ切なさを抱いていた。

「ドムのジェネレーターから抽出するエネルギーとバックパックに内蔵されたサブジェネレーターが相互作用を生み、メガ粒子を収束するIフィールドを更にコーティングする、Iフィールドによる多重層が形成されて威力と射程距離を維持できたんだと思う。恐らくは、だけどね」

「メインでメガ粒子の雛形を作って、サブの力でそれを崩さず押し出したって事か。

 五秒ほどで打ち止めだったのは?」

「それはドムのジェネレーターが過負荷に耐えられずシステムが緊急停止したから、かな。

 メインはドム、供給する側が倒れたら維持する側が居ても何も出来ないからね。

 砲弾みたいなものをイメージしてたけど、ビームみたいな照射だったから驚いたよ」

「確かに威力は相当なもんだが、一発でこの状態なのは看過できんな」

 メルティエはコクピット内から響く、未だ止まない警告音の訴えに辟易した。

「だね……一度撃てればいい方。撃ったら機能停止寸前かぁ。これは計算し直し確定だね。

 でも、ジェネレーターが壊れなくて良かった」

「最新鋭機を独断で積んだ試験兵器で壊しました、ってのは。さすがに不味いしな」

「分かってるよ、その為に同乗したんだし。でもダグラス大佐には許可もらってるもん。

 聞いたら「中佐の機体? ああ、なら構わんよ」って言ってたよ」

「何が構わないのか、帰投後問い詰めたほうが良さそうだな……」

 メルティエは頭痛を覚えたのか、額に手を当てる。

 エネルギーゲインが安定域に戻ったのか、ドムの中を騒がせた警告音も鳴りを潜めた。

「そういや、この武器の名前は決まってるのか?」

「うん? んー……ビームみたいだったし、銃身がバズーカと同じだからビームバズーカ、かな。

 今のドムだと外部装置を背負う必要があるから移動力は下がってるし、タイミングも重要だからデッドウェイトになっちゃうね。基地に戻ったら撤去しなくちゃ」

「試作機だろ?」

「……うん、試作機。メガ粒子砲をモビルスーツに搭載可能かを検証する機体」

「なら、良いんじゃないか。装備したままで」

「メルティエ、気持ちは嬉しいよ。でもバックパックはこのビームバズーカを使用する以外に用途がないの。不要な重量、排除すべき重荷。だからデッドウェイトなんだよ?」

 沈んだ声音に喜色を混ぜて言うものではない、メルティエは弾みさえ感じさせるメイの声を耳朶でしかと聞きながら、そう思った。

「バズーカの予備を積んでると思えばマシだろう。試射の一発だけだが、威力は体感した。

 それにデッドウェイトも使い方次第で面白い動きができる。問題ないさ」

 こちらをじっと見つめる瞳に、何か観察されているような居心地の悪さを感じたが、メルティエはひとまず置き、腰を屈めてドムの指を盾に風から逃げた。 

 メイはとある人物から言われた通りに青年が動くのを見て、心中は呆れ半分驚き半分であった。

 彼は身近な人間が気落ちしていれば無視できない。自分で受け入れられるものなら飲み込むのがメルティエ・イクスである、と人となりを知るダグラス・ローデンは理解していた。

 それ故に、メガ粒子砲を搭載するモビルスーツの存在に刺激され新型兵器導入を検討した技術班とメイ・カーウィンら整備班に受領したドムに追加装備の搭載を許可し、最早娘同然の彼女に一つアドバイスを送った。

「もしも開発した装備に見込みがあるなら、泣き落としをしてみるといい。彼には十二分に効果的だ。

 心配するな、仕込みはコルト技術大尉と済ませておく。それよりも、だ。

 現場での働きは()()()頼むぞ、メイ」

 さすがのダグラスも、娘と思っている少女に女の手管を教授するつもりはない。

 隣で静かに聴いていたジェーン・コンティ大尉が怖かったからではない、決してない。多分。

 察してくれたら、事に及んでしまえば、”帰る場所”を設けてしまえばあの獅子も戦場で自重するのではないか、と考えていたことだけは確かである。

 残念ながら、事に至る術を知らないメイにはそこまで理解はできないし、分かれば混乱すること請け合いである。兄妹のような馴れ合いを好んでいたが、男女の付き合い方はさすがの天才少女も未知の分野であった。

「さて、ビームバズーカ完成期待してるぞ、メイ」

「ぶーっ、シミュレーターでも、計算上でも問題なかったのになぁ。何かが抜けてる?

 威力も射程も想定したものよりあったわけだし、完全な失敗ではないから出力が安定できれば。

 ……ん~、もうっ。キャリフォルニア・ベース並の環境があれば、いいのに!」

 ぼすん、と寄り掛かり右肩に顎を乗せ、ぶーたれ始めたメイに心臓の鼓動が早まる。

 肉感の感触による緊張ではない、両手で踏ん張らなければドムの掌から落とされそうになったからだ。

 そして細い顎は、地味に痛い。しゃべりながらだと、顎が動く度に肩に刺さる。

 色々言いたい事はあるが、彼の口から出たのは抗議の言葉ではない。

「いや、あるぞ。中東アジア地区に」

「え?」

「第二次降下作戦の際、北米大陸から連邦軍の目を離すため中東アジアに侵攻したんだが、天然の要害に守られた基地があってな。少ない戦力でよく粘ってくれたよ。そこを攻略した時にガルマが「攻め難く、守り易いとは正にこの地を評するに相応しい。決めた、此処に要塞を築く!」って、珍しく燃えてな。手持ちの資材、それが無くなればバイコヌール基地からも輸送して作り上げたのがあるんだ」

「で、でも、その話は初耳だよ? ダグラス大佐も知らないんじゃないかな」

 彼は肩越しにニヤリとした。

 自慢気であることが感に触る。しかし、その時苦労したのだろう疲労感が窺えたので、苛立ちよりも労りが面に出た。

「む?」

 不意に頭を撫で始めたメイに、彼は戸惑った。

「続きは? 聞かせてくれないの?」

 何の積もりか問いたかったが、嫌いな感覚ではなかったので彼はそのままにしておいた。

「ん。その要塞にはモビルスーツ工廠、大型プラント他が建造されている。検証する為の実験場もある筈だ。其処でビームバズーカの調査をすれば良いだろう」

「それ本当!? あ、でも、許可くれるかな。ダグラス大佐が知らないような要塞でしょ?

 秘密基地扱いで秘匿されてるんじゃ」

 北米方面軍司令に就いたガルマ・ザビ准将と、その護衛で共に北米大陸へと渡ったメルティエは要塞完成を目にすることが叶わなかった。

 自ら建造地で防衛任務、哨戒任務をこなしていた彼にしてみれば場所と位置を特定するのは容易であったが、確かに中東方面軍司令はギニアス・サハリン少将であり、戦友のガルマではない。

「互いに話をすれば、渡りに船と思うだろうさ。サハリン司令も技術屋でな。もしかしたらだが、このビームバズーカの開発に力を貸してくれるかもしれない」

「大丈夫かな。秘密基地を知ってたら、拘束されるとか」

「今だから、言える話だな。平時であれば、拘束されるかもしれんが今は戦力を確保したい局面、そんな時に自ら戦力を削る真似はすまい」

「うーん……ダグラス大佐と話してみる。こういう話は大佐が頼りになるから」

「ま、そうだな。そうするといい」

 メイが結論を出すと、メルティエは少し面白くなさそうな顔で頷いた。

 彼自身もダグラス、ジェーンの両者以上に交渉上手は居ないと思っているし、頼りにしている。

 降って沸いた感情が、顔に出た。

 それだけだ。

(男の嫉妬は醜い、って言うしな。……ん? 嫉妬、なのか)

 いかんいかん、と首を振るメルティエを不思議そうにメイは見ていた。

「帰投する。ドムの中へ戻って」

「うん、わかった」

 少女がパイロットシートの裏へ戻る際、小さなお尻が左右に揺れたが青年は視線を引き剥がし、きっちり五秒数えてからコクピット内に入る。シートベルトを装着するとドムを操作。

 少女が命名したビームバズーカをバックパックの横にあるハードポイントに戻し、胸部コネクタからプラグを外そうとして、興味深げに計器を眺めている。

「エネルギーゲインに少し波が目立つが、パワーが上がっている」

「ビームバズーカを使用すればがくっと下がるから。それくらいまで上げないと機体がもたない、が正直なところかな」

 それでも内部構造が変わる事はなく、モビルスーツのパワーが逸脱する事はない、と告げる。

「いや、試したい事が出てきた。流石だ、メイ」

「えっと、何が?」

 メルティエの肩に手を置き、顔を覗き込む。

()()機体だ。俺向きのモビルスーツだよ、こいつは」

 剣呑な色彩を帯びた灰色の眼。犬歯を見せる獰猛な口角が肉食獣を彷彿させた。

 其処には常の彼、メルティエ・イクスは居らず。

 ”蒼い獅子”と呼ばれるモビルスーツパイロットが存在していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日、ギニアス・サハリン少将が激励を兼ねて基地視察に訪れた。

 この時にダグラス・ローデン大佐を介し、試作兵器ビームバズーカ搭載型モビルスーツを説明。

 本機は未完成ながらも甚く関心を寄せられ、開発者の整備主任と専任パイロットを招集。

 技術提供、実戦データ提出を条件に秘密基地、クカット要塞の一部設備使用を許可した。

 そして、パイロットには極秘任務を伝え、作戦内容の検討と本任務への出撃を要請。

 基地へ帰還したギニアス少将は出迎えたノリス・パッカード大佐へ、

「私の、サハリン家の再興が夢ではない。その光明が見つかった」

 と己の忠臣へ久方ぶりの苦痛以外の表情、覇気に満ちた顔を見せた。

 

 

 

 

 

 宇宙世紀0079。7月15日。

 ジオン軍は東南アジアの中心部、カリマンタン基地へ侵攻を開始。

 空にガウ攻撃空母、ドップ航空部隊が広く展開。

 海はユーコン級潜水艦、水陸両用モビルスーツを中核とした潜水艦隊。

 陸からは方面軍所属モビルスーツ、ザク以外にもグフタイプで編成された部隊が出撃。

 その中に獅子を部隊章とする隊が参戦。同隊は遊撃戦力に数えられ、司令部付となった。

 アジア方面で知られた”蒼い獅子”率いる部隊に中部、中東で轡を並べた将兵が士気を高め。

 中部アジアから撤退した連邦軍部隊がその蒼い機体を発見。狂ったように防衛ライン引き下げを本隊に打診、一部隊列を崩す等の混乱をきたした。

 

 

 

 東南アジア地区、その中で最も流血した戦場。

 カリマンタン攻防戦の開幕である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




閲覧ありがとうございます。
上代です。御機嫌如何。

ぼちぼち(既に?)妄想と想像、正史と資料を読みながらの執筆が始まるお。
メルティエが舞台裏から復帰。通常運行になります。
ジオン軍が根を下ろした中部アジア、徐々に流通していった中東アジアからも離れた場所。
東南アジアまでは連邦軍占領下でも整地は進んでないかもしれん、と考えた結果。
みんなのヒーロー、ザクタンクが姿を見せ始めました。
正式名称も混乱しないように早期付与、これで問題はないさ!

主人公を舞台裏に置いて、関係がある人物が現状を語る話とか望まれてるのかしら。
需要があったらまた話を作ろう。

さて、残る外伝も執筆しつつペース崩さずやっていきますお。
暖かい応援とメッセージ、お待ちしております。


じゃ、作者ガウ攻撃空母の乗船許可下りたんで。
あばよ、包囲網。さすがに航空部隊はあるまいて!
ドム、ヅダすら追撃できまい! おそらく! 多分! メイビー?

では、次話をお待ちくだされノシ

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