ゴッドイーターになれなかったけど、何とか生きてます。   作:ソン

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クロス物。艦これです。本編よりも筆が進む……何故だろうか。


ちなみにこんな内容ですが、作者の中で最高練度は山城さんです。


番外編2:千提督の憂鬱

 

 さて――と、まで考えた所まではいいけれど肝心のその先が思い浮かばない。

 僕こと、セン・ディアンスは何と言いますか、提督になってました。少し前まではフライアの研究員だったけれど、ある日目が醒めれば、見知らぬ天井と一人の少女。そして、鎮守府と呼ばれる場所。

 岩川基地と呼ばれる場所は、比較的新しく建てられた場所で、新米の提督達の拠点だ。ちなみに古参が集う横須賀鎮守府は最早別次元の世界である。何だあの魔境。

 そんな生活を続けて早半年が経とうとしている。思えば、よくここまで来た物だ。

 

「提督、第一艦隊が帰投しました」

 

 扉を開けて入って来たのは、赤の胴着を着た女性。――正規空母こと赤城である。僕の前の前の世界では、先の大戦で世界最強とまで謳われた艦隊の旗艦を務めていて、当時の時代を生きた人達からすれば、知名度はあの長門に匹敵するとも言う。

 僕の艦隊では、古参であり黎明期を支えて来たエースでもあって、信頼は厚い。

 今回の攻略は南方海域で通称『東京急行』と呼ばれる作戦である。敵の撃破をしつつ、友軍へ支援物資を届けると言う何とも困難な任務ではあるが、第一次サーモン沖海戦に比べればなんてことは無い。もう夜戦は嫌だ、マジで。空母使えないし。

 

「うん、お疲れ様。報告だけど、先に入渠を済ませてからでいいよ。バケツも自由に使ってくれ」

「大丈夫です。負傷及び轟沈は無し。完全勝利です」

「さすがだね」

 

 タブレットを開く。何でもこの中に、艦隊のデータや資材の備蓄量、現在の状況などが詰め込まれているらしい。一つの鎮守府に多くの艦娘が存在するため、それを混同しないようにするための工夫だとか。

 鎮守府自体は広いどころか、妖精さんと呼ばれる技術者達によって徐々にその設備を増築しているらしく、新規提督はどんどん増加しているとかなんとか。既に250万人を超えるらしい。パネェ。

 

「……」

 

 しかし、それもあまりいい話じゃない。提督は人であり、艦娘の運命は彼らに委ねられる。提督が死ねと命令すれば、彼女達は死ななければならない。提督は彼女達を、導いてやらなくちゃいけないと言うのに。

 ――要するに、僕のやるべき事はあの世界でも、この世界でも変わらないと言う事だ。

 

「そういえば、新しい装備はどう? 確か、烈風だったけれど」

「はい、素晴らしい対空性能でした。これに秋月さんや摩耶さんの対空砲が加われば、制空権は間違いなく狙えます」

「分かった、後は……」

「――失礼します、あら赤城さん」

 

 と、入って来たのは赤城さんとは反対の青い胴着を着た女性。彼女もまた正規空母で、加賀と言う名を持っている。

 僕の艦隊を赤城さんと共に支え続けた最強の一角。それが彼女だ。

 

「加賀さん、どうかした?」

「提督、演習がまもなく始まりますが、見に行かれないのですか?」

 

 他との艦隊との模擬戦――それを演習と言う。艦娘達にとっては高い経験値が得られ、提督達にとっては己の艦隊がどれほどの実力を持つのかを知らしめる事が出来る。……まぁ、稀に変な提督もいるけど。

 

「えっと……編成は」

「こちらは水雷戦隊、旗艦は神通。相手側は戦艦と重巡の編成です」

「なら、入電をお願いしていいかい?」

「はい、何と送れば?」

「一言だよ。――信じてる」

「……分かりました、失礼します」

 

 そうして部屋から去っていく加賀さんを見送って、僕は一息吐いた。

 見れば、赤城さんも早速秘書艦としての仕事に取り掛かっている。

 

「……提督、そろそろ着任されて半年ですね」

「……うん、そうだね。気が付けばもうそれくらいだ。早いなぁ」

 

 我ながら僕の強運は結構恵まれている方だと思う。

 まず、多くの提督が躓く沖ノ鳥海域をストレートで突破。そしてキス島もストレートで突き抜けて、リランカ島攻略と北方海域決戦、ジャム島攻略作戦で少し手間取ったくらい。そして多くの提督が足止めを食らう南方海域はかなり順調に、攻略が進んで魔の海域と言われる第一次サーモン沖海戦をストレートでクリア。そして今回の作戦で晴れて、南方海域突破である。

 そして、艦娘も結構運が関わっている。今、僕の艦娘は総勢100人程度。そして、僕でも着任してビックリしたのは潜水空母の伊401と戦艦大和と同じく戦艦長門、そして軽巡洋艦矢矧と阿賀野、正規空母で飛龍、軽空母で瑞鳳。たったの数ヵ月で彼女達と出会えたのははっきり言って奇跡に近い。そして近頃、ドイツ艦であるビスマルクが着任した。

 まぁ、その分資材が結構カツカツになるのは何と言うか、強運と引き換えなのだろう。攻略がかなり順調に進むから、気が付けば資材が飛んでいくのである。

 

「色々とあったね。でもまだ、これからだ。ここからがスタートだ。だから――」

 

 けれど、これよりも僕が一番誇れる事がある。これだけはずっと先も守っていきたい誓いがある。

 

「――轟沈だけは絶対にさせない。それだけは、何があっても」

 

 轟沈――船が沈む事。彼女達で言うならば、即ち死。沈んだ彼女達は二度と戻っては来ない。

 轟沈数ゼロ。――それが、僕が何よりも誇れる証だ。

 

「赤城、皆を、艦隊を守ってあげて。僕には祈る事しか出来ない」

「――はい、お任せ下さい提督。一航戦の誇りにかけて」

 

 前の世界ではアラガミ。そして今回は深海棲艦。――僕のやるべき事は変わらない。オペレーターとして、指揮官として。戦う者達を勝利に導く事。それが僕の存在意義。

 ふと、タブレットを見る。演習がどうやら終わったらしい。

 判定は『B』。即ち戦術的勝利だ。

 

「失礼します」

 

 それと共に、再度扉が開く。

 

「あの、提督。艦隊が帰投いたしました」

 

 鉢巻を巻いた少女が立っていた。

 一見、気弱な人柄にも見えるけれどその実力は全軽巡洋艦の中でも最高レベルを誇り、赤城と同じく、艦隊の黎明期を支えて来た一人。

 ――軽巡洋艦、神通改二。それが彼女の名前だ。

 史実では華の二水戦旗艦を務め、彼女の最期の海戦では、文字通り真っ二つに裂けても敵へ攻撃を続けたと言う逸話を持つ。それ故に戦後、敵国の歴史家から『神通こそ戦争中、最も激しく戦った軍艦である』である言葉を贈られた程。

 

「神通、お帰り。全艦補給後、再度待機命令があるまで自由にしてていいよ」

「はい、わかりました。それと、提督。あの、その……」

「どうかした?」

「い、いえ。着任から丁度、今日で半年なので……その……」

「あぁ、その事なら大丈夫。今度の中規模作戦が終わったら、皆で一緒にお祝いしよう」

「はい……!」

 

 彼女が朗らかに笑う。それにつられて、僕も笑い、同じように赤城も笑った。

 

 

 

 

 提督の職とは激務に尽きる。

 まず書類。あちこちから送られてくる書類で、着任してくる艦娘の許可や鎮守府内部から挙がる声の全てに目を通さなくちゃいけない。そして艤装の開発や、新しく着任した艦娘の出迎えなどやる事は一杯だ。遠征から帰って来た子達の結果報告や次の遠征組の見送りとか、出撃する艦娘のコンディションチェックとか。

 ――正直、フェンリルの方がまだホワイトだったかもしれない。せめての救いがあるとすれば、僕の体質だろうか。

 ある意味で不死とも呼べる、僕の体はある程度の無茶は効く。例えば週に五日以上完全に徹夜しても疲労を感じない。本当に有難い体質だ。

 今、僕が向かっているのは工廠――まぁ、早い話開発とか修理とかそういった物を専門に行う所である。フェンリルで言う技術開発局のような物。

 

「提督! 今日も来てくれたんですね」

「明石さん、お疲れ様。いつもありがとね」

 

 ピンクの髪をした少女。工作艦、明石。この工廠の長的存在で、ある意味僕の鎮守府の命綱でもある。

 

「いえ、この明石、提督のためなら徹夜の一つや二つ、こなして見せます!」

「はは……。大丈夫、しっかり休む事も仕事の一つだからね。無理はほどほどに」

「分かりました! それで、本日のご用件は?」

「少し艦載機の開発を頼みたい。烈風の評価はかなり良かったから」

 

 艦載機――空母の攻撃手段でもあり、艦娘の戦況を大きく左右するファクターの一つ。空を制する事が出来れば、戦況はこちらの手の中にあるような物だ。

 で、その空を制する戦いを当たり前だけれど航空戦と言う。その航空戦の勝敗を決定づけるのが、艦載機だ。

 その中でも烈風は艦載機の中でも、非常に優れた性能を持つ。空母の事なら熟知している赤城さんが、実戦で試したのだから間違いない。

 

「はい、分かりました! 結果報告は」

「そうだね、開発を十回程かな。烈風以外の艦載機が出来たら、それも報告に入れて」

「了解です!」

「よし、じゃあこれで失礼するよ。今日も一日頑張ろうね」

「はい、提督もお体に気を付けて!」

 

 大丈夫。僕の体は死なないから。

 ……けど、戦えないから何の価値も無い。せめて戦えたのなら、君達の弾除けくらいにはなれるのにね。

 

 

 

 

 お昼――まぁ、食事の時間である。さすがに執務室で食べるのは寂しいから、僕は基本的に食堂で、艦娘達と一緒に食事を取るスタンスだ。

 で、秘書艦の赤城は例の如く、真っ先に食堂へ向かう。あぁ、見えてよく食べるから彼女。でもその分ちゃんと執務で助けられてるし。

 食堂は基本的に二つに別れている。

 一つ目は補給艦こと間宮さんが営む間宮食堂。二つ目は夜間限定だけれど、軽空母の鳳翔さんが営む居酒屋だ。

 もっぱら僕は朝食と昼食は間宮食堂で取り、夕食は鳳翔さんの店で頂くようにしてる。どっちもおいしいし。

 早速、間宮食堂を訪れれば艦娘達で溢れていた。丁度、お昼時だからやっぱり多いね。

 

「あ、提督―!」

 

 と、にこやかに手を振るのは航空戦艦の伊勢と日向。戦艦の中でも極めて回避能力が高く、戦艦時代は敵の艦載機からの攻撃を全弾回避すると言う離れ業をこなしている。

 またどちらも僕の艦隊を支えてきてくれた切り札的存在だ。だから、彼女達とは深い仲でもある。

 

「伊勢、日向。お疲れ様」

「提督さ、今日外出た?」

「うん、まぁ一回くらいかな。この後は……明後日に報告連絡会があるからその準備。執務室にこもりきり」

「ふむ……たまには体を動かさないとダメだぞ。特に君は男の子なんだからな」

「ははは……。時間があればね」

 

 僕がオフの日と言えば週に1日あるかないかくらいだ。

 けれど大体、駆逐艦の子達と遊んですごす事が多い。癒されるし。

 

「どうだ? 私達と剣道でも」

『どうだ? 俺と組手でもするか?』

 

 ――ズキリと頭が痛んだ。

 ジュリウスの表情が脳裏に過ぎる。今彼らはどうしているのだろうか。

 

「……? 提督、少し顔色が」

「大丈夫、ちょっと立ち眩みがね。座れば治るから」

「医務室まで送ろう。近頃、寝て無いそうじゃないか。無理が祟ったんだろう」

「えっ、提督、また寝て無いの!?」

「えっと、いや、その、ね……。寝る分は寝てるんだけど……」

「赤城が嘆いていたぞ。提督が頼ってくれないとな」

「……そっか。ごめんって伝えておいて」

「……らしいぞ、赤城」

 

 その言葉に振り向けば、赤城さんが僕の傍にいた。

 ――しかもちょっと泣きそうな顔をしてるし。

 

「え、ええっと……」

 

 ――この後、僕が正規空母によって無理やり医務室に連れて行かれたのは完全に余談であろう。

 

 

 

 

 と、まぁそんなこんなあって僕は提督会議に出席していた。月に一度―非常時を除いて―こうして、元帥達による会議が開かれる。そんな中で少将である僕が呼ばれたのは、何故なんだろうか。

 ちなみに各提督は背後に、護衛を務める秘書艦を控えさせている。やっぱり、戦艦や正規空母が多い。僕の護衛は、軽巡である神通である。見た所緊張している様子だ。

 

「さて、千少将。近頃の君の活躍ぶりは目を見張るものがある」

 

 千――言うまでも無く、僕の事だ。一応漢字をそこだけ当てている。いや、ディアンスの当て字とか無理。

 

「――彼女達のおかげです。僕はただ椅子に踏ん反り返っているだけですよ」

「フッ、それを言うなら我々もだよ。意外に口は回るようだね」

 

 口以外に僕の武器何て無いでしょうに。

 っと、怯んでる場合じゃない。

 

「それで、一介の少将の端くれに過ぎない僕が、どうしてこの会議に呼ばれたのでしょうか」

「そう慌てるな、まずは食事と行こうじゃないか」

 

 元帥の背後に控えていた少女――戦艦大和がベルを鳴らす。

 僕の鎮守府にも彼女がいるけれど、目の前にいる彼女は――間違いなくかなりの練度を持っている。

 そうして提督達の前に現れたのは豪華な食事だった。豪華料理のフルコース。

 無論、艦娘達にも振舞われている。

 

「――提督」

 

 他の提督達や艦娘達が舌鼓を打つ。――だが、僕と神通は食事どころか、箸すら手に取っていない。

 神通が小声で僕に呼びかける。

 分かっている――。恐らく満腹にさせる事で、こちらの思考力を削いでくるつもりだろう。一応推測だけれど、こういった場面では予測が何よりも重要だ。

 

「? 食べないのかね」

「いえ、こちらに来る前に僕の鎮守府の方で済ませてきました。提督とあろう者が食事を目上の方に縋ると言うのは、いかがな物かと思いましたので」

「私、神通も同じく」

 

 元帥の目が細く、ただ真っ直ぐに僕を捉える。

 ――まだ分からない。この元帥の噂は、艦隊ばかりで本人の性格が読めない。

 

「――信頼しているのだな。己の艦娘を、誰よりも」

「当たり前ですよ。僕の為に、命を賭けて戦ってくれる彼女達を――僕ら提督が信じないで、一体誰が信じるんですか」

「フム。中々、面白いな君は。轟沈ゼロで、南方海域まで開放したと言う話も頷ける。――そして高い演習の勝率に、決して低くは無い艦娘の練度。

 艦娘を心の底から信じ、彼女達の生還を勝利よりも強く望む。――だが、千提督。貴方はどこまでそれを貫けるだろうね」

「……」

「忘れもしない。――アイアンボトムサウンド。私はそこで湯水の如く沈む艦娘達を見た。聞いた事はあるだろう。捨て艦だ。私は確かに、地獄を見た。九死に一生を命ずるのではなく、十死零生――あの攻撃方法と変わらない。

 艦娘へ、部下に死ねと命ずる者。勝利を求めるために、それまでの誓いを破ってきた者達を私は多く見た。

 千提督――その態度が、その心意気が、いつまで続くかな」

 

 元帥の声は冷徹だった。

 それと共に僕はようやく理解する。――彼は本物の叩き上げ。コネや権力で辿り着いたのではなく、様々な経験の末に僕の目の前にいるのだと。

 

「僕が死ぬまでです」

「つまり、この戦争が終わった後もか」

「はい。僕は彼女達が望む限り、彼女達の傍にいます」

 

 あの世界に帰るのは、この戦争が終わってから。帰れるかは分からないけれど。

 でも、僕が関わった事を全て投げ捨てる訳にはいかない。

 

「――僕らの艦隊には、戦闘の際に常に四つの命令を心掛けるようにさせています」

 

 僕が指を四本立てる。

 ちらりと神通を見た。――頷き。うん、大丈夫。信じてる。

 僕の知るゴッドイーターから聞いた言葉。それが何よりも、戦う上で大切だと思ったから。

 

「死ぬな」

 

 神通の言葉と共に、僕は指を一本下ろす。

 

「死にそうになったら逃げろ」

 

 二本目を下ろす。

 

「そして隠れろ」

 

 三本目。

 

「運がよかったら、隙を突いてぶっ殺せ」

 

 冷や汗と共に四本目を下ろす。

 うん、まぁ神通の声でそんな事本気で言われたら、僕は逃げる。

 海上戦で隠れる場所――うん、あるんだろうか。分からないけど、とりあえずそう命令してある。

 

「これが、私達に下されている命令です。五省と共に、私達は常に遵守しています」

「海上で隠れる場所なんてあるの?」

 

 他の艦隊の加賀さんから、早速の指摘。

 まぁ、普通に思えばそうだろう。

 

「はい。それも訓練の中にいれています。被弾しない箇所、そこを常に維持するようにさせてます」

「――なるほど、道理で勝率が高い訳か」

 

 他の提督はじっと僕を見つめている。

 まぁ、僕が提督の中でも変わり者と言うのは結構噂らしい。

 

「千提督」

「はい」

「――貴方に、ある海域の開放のため、協力を求めたい。私と貴方の艦娘を組み合わせた連合艦隊で」

「……え?」

 

 思わず声が漏れる。他の提督も目線をその元帥へ移した。

 

「サーモン海域北方。敵の有力な機動部隊が確認されている。――はっきり言おう。史上最強の深海棲艦がそこにいる。

 雷撃、航空戦、砲撃――全てをこなし、大和型ですら一撃で大破まで追い込む程の存在。レ級――私はそう名付けた」

「……対策は」

「制空権確保を維持するのが精一杯だ。そしてレ級以外の深海棲艦もかなり練度が高い。

 このままでは南方海域を奪還され、制海権の縮小。そして――多くの人と艦娘が死に至るだろう。――私は、連合艦隊を出撃させる事態に匹敵すると判断した」

「元帥の艦隊では?」

「私の第一艦隊では第二波を押し留めるのが限界だ。切り札とも呼べる艦娘でもそれだったのだよ。

 ――だから、貴方の可能性に賭ける事にした。貴方と艦娘の絆が本物であると信じ、協力を依頼した」

「……」

 

 さすがにこれは僕の一存では決められない。

 どうする。僕は既に覚悟は決めている。けれど、彼女達は――。

 

「――皆、提督を信じていますから。私達は、守るためなら喜んで戦います」

「……神通」

 

 その言葉に、前の世界の記憶が微かに蘇る。

 ――オペレーターであった僕に、無二の親友が掛けてくれた言葉。

 

「分かりました。その話をお受けします。

 その代わり、一つお願いが」

「分かった。無理のない範囲なら構わない」

 

 ふぅ、と息を吐く。

 多分、今から僕が言うのは前代未聞だ。提督と言う常識を覆す、そんな要求だ。

 彼女達は僕を信じると言った。ならば、僕は僕の役割に戻ろう。

 

「――連合艦隊の戦闘指揮は、僕に直接させてください」

『なっ……!?』

「て、提督……!」

 

 僕の言った事。それは提督自身が戦場に出ると言う事だ。

 基本的に提督は戦線に出ない。理由は、流れ弾による死亡を防ぐため。だから僕は今までそのルールに従ってきた。

 けれど、僕の体質上直接死ぬ事は無い。だからどんな戦場であろうと、僕の価値は変わらない。

 

「死ぬつもりかね」

「死にません。何があっても」

「――」

「――なるほど、この作戦こそ貴方の命の賭け時と言う訳か」

「はい。元帥、日程が決まり次第そちらの第一艦隊のメンバーは僕らの鎮守府に一時異動をお願いします」

「うむ、明後日までにはそちらの鎮守府に送る」

「では、これから準備に入りますので退席させて頂きます」

 

 そう言って、僕は立ち上がり踵を返す。

 他の提督の視線がどこか不快感を覚える。

 

「千提督」

「はい」

「彼女達を、よろしく頼む。私には見せてやれなかった勝利を、見せてやってくれ」

「――分かりました。彼女達と共に、暁の水平線に勝利を刻みに行きます」

 

 僕の言葉に、元帥は満足げに頷いた。

 再度、足を動かして神通と共に会議室を出る。

 途端、肩の力が一気に抜けて息が漏れた。

 

「あー、緊張した」

「……提督」

「ん……。ごめんね、勝手に話を進めて」

「いえ、提督。貴方は私が、私達が、必ず守ります」

 

 神通が僕を真っ直ぐ見つめる。

 ――うん、これなら負けない。

 

「よし、帰ろう。鎮守府に到着次第、この事を全員に通達。そして出撃メンバーを編成する。忙しくなるよ、神通」

「はい!」

 

 

 

 

 ――で、鎮守府に到着。

 門をくぐって、港を見れば潜水艦の子達が楽しそうに泳いでいる。

 南方海域を開放したから、しばらく出撃も無い――まぁ、その休暇も先延ばしになったけれど。

 

「神通、放送を使って全員を食堂に集めて。僕は南方海域の時の資料を集めて来る」

 

 サーモン沖北方。確か、夜戦が中心となった海戦だった気がする。

 そんな事を思いながら早速、執務室へ。

 引き出しを開けて、例の資料を取り出した。書いてあるのは、出撃メンバーと出撃の時の戦果の様子。

 

『全艦へ通達。ただちに食堂に集合せよ、繰り返す。ただちに食堂へ集合せよ。提督から連絡があります。繰り返します』

 

 神通の放送が聞こえて来る。

 ――さて、ここから本番だ。

 

 

 

 

 食堂へ入ると、ずらりと艦娘達が並んでいた。よく見れば間宮さんや伊良湖さんの姿まである。

 

「皆、突然の連絡ごめんね。――今回はかなり緊急性が高い事態だ。

 結論から言うと、もう一度南方海域へ出撃する。何でも敵の機動部隊が、南方海域へ向かっているらしい。

 僕らの艦隊はこれを、元帥の第一艦隊と共に迎え撃つ」

「つまりは、防衛戦って事か?」

「うん、その通りだよ天龍。そして、敵の機動部隊の中で、異質な奴がいたらしい。雷撃、航空、砲撃まで全てをこなし、元帥の大和型を一撃で大破まで追い込んだそうだ」

 

 その言葉に、全員が息を呑む。

 大和型は艦娘の中でも最強クラスの装甲を持つ。その大和型が耐え切れないと言うならば……駆逐艦や軽巡洋艦が食らえば即死だろう。

 

「今回はそいつらを相手にする。間違いなく、過去に類を見ない程の激戦になる。それに連合艦隊での出撃だ。資材や食料も、かなりの備蓄が必要になる。――だから、遠征も今まで以上に忙しくなる。

 ここまで理解出来たかい?」

 

 視線を配れば、頷きが返って来る。

 うん、本当にいい子達に恵まれた。

 

「明日、出撃メンバーを発表するから今日はゆっくり体を休めて欲しい。

 ……うん、話は以上かな」

「提督、まだ……。いえ、これは私が言います」

「?」

 

 神通の言葉に首を傾げる。

 何か言い忘れてたかな……。

 

「今回の作戦では、提督自らが海戦で指揮を執ります。つまり提督が自ら、戦場に向かうと言う事です」

 

 神通の言葉に、周りが騒然となり何人が僕の裾を掴んだ。

 

「提督は今回の作戦に命を賭けています。ならば私達も命を賭けましょう。提督と共に、暁の水平線に勝利を。以上です」

 

 そうして、僕の下に殺到する艦娘達。

 泣き出している子までいる。

 ――やっぱり、何か言い方変えた方が良かったかなぁ。

 

 

 

 

 そうして元帥のメンバーも到着。元帥の第一艦隊は大和、武蔵、大鳳、金剛、榛名、利根とガチ編成だった。

 そんな僕の編成は、神通、赤城、加賀、扶桑、山城、北上――あ、僕もある意味ガチメンバーだわコレ。

 で、訓練もあらかた終わり、僕は彼女達ともに作戦海域である南方海域まで向かっていた。

 ちなみに僕の乗っている船は、ちゃんとした軍艦である。サポートメンバーとして明石さんや間宮さんが乗っていて、作戦後すぐに補給が出来るように物資も積んである。

 僕が立っているのは船の甲板で、そこから海を見ていた。

 蒼い海は深海棲艦がいる事が嘘じゃないかと思わせる程、綺麗な色をしている。

 

『提督、陣形はどうされますか』

「ん、一応輪形陣で索敵を出しておいて」

 

 無線から聞こえて来る赤城さんの声に指示を出しておく。

 深く息を吸おうとした時――本能が何か叫んだ。

 前の世界、オペレーターだった時の勘が敵意を掴んだ。

 

「総員、戦闘態勢! 赤城と加賀、大鳳はすぐに索敵を出して! 他は対空射撃準備!」

『は、はい!』

 

 再度数が増える艦載機。

 ――来る。確実に来る。

 待て、冷静に考えろ。既に作戦領域に入ってからある程度時間が経過している。

 なのに、まだ索敵には引っかかっていない。

 これは――。

 

「艦載機を船の背後に!」

『っ! 背後に敵機確認! 迎撃します!』

『前方に敵影確認……! レ級です!』

 

 ――考えろ、今は挟み撃ちにされている。

 船は当たり前だけれど、彼女達の命も大切。

 

「明石、信号弾を上げて!」

「は、はい!」

 

 船から撃ちあがる信号弾。

 途端、船から艦娘達が姿を現した。

 

「支援射撃、放てっ!」

 

 僕の号令と共に、艦上から次々と射撃が行われていく。

 命中は、僕の肉眼でも何とか確認できた。

 

『提督、制空権確保しました!』

「支援艦隊は船の中へ! 敵影は?」

『まだ一隻……レ級が健在です!』

「……しつこいね。神通、金剛、榛名は肉薄してヤツの狙いを惑わせて。大和と武蔵の二人は、そのまま射撃体勢に。他は艦載機をありったけ出して、前に出てる三人の援護をお願い」

『提督ぅー、私は?』

「北上は息を潜めて、ヤツの死角に。雷撃で仕留めてくれ」

『おっけー! それじゃあギッタンギッタンにしてあげましょうかねぇ』

 

 レ級と呼ばれた敵の姿が見えて来る。

 黒いフードを被ったあどけない笑顔を浮かべる少女。だがその笑顔はどちらかと言うと張り付けているような笑みだ。

 

「指示は出すけど、回避に専念するようにね」

 

 ここからが僕の仕事だ。

 

 

 

 

 あの後、何とかレ級を退けて最深部まで到達することが出来た。

 が、さすがに皆ボロボロであり補給が一戦交える都度に行えていなければ間違いなく撤退していただろう。

 連合艦隊でこれなのだから、元帥の第一艦隊がかなりの練度を持つと言うのも頷ける。

 

「……」

 

 で、目の前には最深部で待ち構えていた深海棲艦と激闘が繰り広げられている。

 最後の最後にレ級はいなかった。――二人三人いるとは考えていたけれど、そんな事になったら、間違いなく勝てない。一人でも連合艦隊で対処するのがギリギリだったと言うのに。

 

「……」

 

 しかし最後の最後だけあって皆、動きが良い。僕の指揮なんていらない程だ。

 ちゃんと連携も取れているし、間合いも考えている。

 そして、北上の放った雷撃が見事敵旗艦を撃破した。

 

「他に敵影は?」

『――ありません』

「……」

 

 後は僕が、作戦終了と告げればいいだけ。

 けど、何だろう。この不快感は。

 

「千提督? ご気分がすぐれないようですが」

 

 そう言って、船の上にいるのは元帥の第一艦隊旗艦である大和だ。レ級との戦いでも彼女の存在が切り札になった。

 元帥の第一艦隊は作戦終了後、船の中で休養。そして僕の第一艦隊と見張りおよび護衛を交代しながら、作戦海域から撤退する。――他にも船の上には元帥の第一艦隊の面々。

 彼女が、僕に微笑む。そして傍にいる。

 何だ、何だこの胸騒ぎは。

 

「大丈夫。大和も疲れたでしょ? 船に戻るといい」

「私も大丈夫です。千提督――」

 

 そうして僕へ手が伸ばされる。

 ――途端、僕はようやくこの胸騒ぎの理由に気が付いた。

 

「!」

 

 すぐに後ろへ下がる。それと共に大和の動きが急に加速し――黒い艤装が姿を現した。

 

「アラ、ザンネン。キヅイチャッタノネ」

「っ! 提督っ!」

 

 ――姫。深海棲艦の中でも、最高クラスの実力を持ちそして人の言葉を理解すると言う、特徴を持った存在。

 首を掴まれ、持ち上げられる。

 

「お前は……っ!」

「カワイイコ。ネェ、テイトク。モッテカエッテイイ?」

 

 聞き覚えのある声が、響く。

 

「――ふむ、ここまでの指揮見事だったよ。千提督」

「……元帥っ!」

 

 海の上に見覚えのある人物が浮かんでいた。

 その周囲を囲むように、深海棲艦が集っている。そして青い目のレ級が不気味な笑顔を張り付けて、こちらを見ていた。

 

「姫。彼を放せ、そのままじゃ話は出来ん」

「……ワカリマシタ」

 

 姫は、僕の足を床に付けてから手を放し――元帥の下へと向かっていく。

 背後からは元帥の第一艦隊が駆けつけてきている。つまり大和以外は皆、正真正銘の艦娘だったと言う事だ。

 

「さて、千提督。ここからは少し、貴方と話がしたい。皆は下がっておれ」

『提督』

「手出しはしないで。さすがにこの状態で戦闘になったら確実に勝てないし。――レ級のフラグシップまでいる」

『……っ!』

 

 神通や赤城、加賀の舌打ちが聞こえた。扶桑や山城、北上も苦汁を呑んだ顔をしている。

 元帥の第一艦隊は、放心状態と言ったところだろうか。

 

「賢明な判断だ。ここで私の首を取れば、それで戦争は終わると言うのに」

「ここで貴方を殺せば、僕らも皆死ぬ。そうなったら、意味が無い。だから貴方を殺さない」

「――惜しいな、艦娘の提督にしておくには君は実に惜しい。こちら側に来れば、世界など容易に私達の手に堕ちると言うのに。

 人類は実に運がいい。君のような存在が味方にいる」

「元帥、貴方はやはり――」

「そうだよ」

 

 元帥の軍服が黒く染まる。

 彼の瞳が、赤く染まった。

 

「私は深海棲艦総司令を務めている。つまり――彼女達の親玉と言う事だ」

「……なら、ずっと。ずっと聞きたいことがあったんです」

「あぁ、ここまで辿り着いた報酬だ。何でも答えて上げよう」

「――どうして深海棲艦は、人々を襲うんですか。ずっと考えていました。

 艦娘と深海棲艦。どちらも共に生きていく答えは無いのかって」

「面白い質問だな。深海棲艦を嫁にでもしてみるか?」

「……答えてください」

 

 僕の言葉に、元帥は小さく目を瞑った。

 

「……簡単だよ、彼女達は帰る事を望んでいる。あの桜の丘に」

「……桜の、丘?」

「彼女達と共に戦った英霊が、眠る場所」

 

 それって――。

 

「あぁ、そうだ。君も知るあの場所だ」

「……なら、最初からそう言えばいいじゃないですか! そうすればこんな戦争になんてならなかった! どうして、どうして……!」

「当たり前だよ、彼女達を人類が化け物と呼び、先に攻撃してきたからだ。――人類は異なる容姿の者とは分かり合えない。あの戦争と同じだよ、千提督。

 ――世論は最早、流血無き和平に繋がるモノを信じようとはしないのだ」

「……そんなの」

「バカげているだろう。あぁ、まったく同じだ。あの時と、あの時と本当に。

 そんなふざけた理由のせいで、多くの人達が亡くなり、多くの彼女達が鉄屑となって沈んでいった」

「……」

「人々は争いをしなくても分かり合えるはずだと言いながら、互いの意見を主張しそして互いに傷つけあう。それ自身が争いの原因であると言う事に、まだ気づきはしない。

 なら、滅ぼすしかないだろう人類を」

「……確かに、その通りかもしれません。

 よく分かった。貴方達の戦う理由が、貴方達の覚悟が」

 

 深海棲艦の想い。それは僕も共通する。

 ――あの場所に帰りたい。僕だってそう思いを抱いたりする。

 

「千提督。ここで貴方が私達に着くなら、彼女達の安全は保障しよう。君のその力は、人類が使いこなすには、力不足もいい所だ」

「……」

『提督っ』

 

 考える――間でも無い。そんなのは決まり切っている。

 

「……お断りします。僕は貴方達の下に行く気はない」

「……何故かね」

「それは彼女達への裏切りに繋がるからです。僕は貴方の想いに共感しました。そしてこの戦争は確かに貴方達に分がある」

「裏切り、か」

「僕を信じて艦娘達は着いてきてくれました。だから最期の時まで、彼女達と共に戦います。

 だから貴方達の敵であり続ける」

「――あぁ、そうだ。そうでなくてはならない。千提督、貴方が自身の誓いを折る事は決して許されない。

 貴方はその決意を固めたのだ。だから、私達は貴方を敵として認識する」

「……」

「私の鎮守府及び第一艦隊は貴方の鎮守府に預ける。そうしていつか、いつか――貴方がこの戦争を終結させる事を期待しよう」

「……」

「さぁ、帰るがいい。これ以上の長居は宣戦布告と同意義だ」

「連合艦隊、この作戦海域から離脱する! 全艦健在で、泊地に帰投するよ!」

 

 僕の号令に船が動く。

 そうして僕の第一艦隊も、撤退の準備に移った。

 

 

「千提督。私達と初めて会ってくれたのが貴方だったら――こんな戦いは起こらなかっただろうな」

 

 

 

 

 鎮守府に帰投した後は、大忙しだった。まさかの元帥が、深海棲艦の総司令だったと言う事でまず大本営までもが混乱した。

 その中で行われたのが、鎮守府の合併。一つの鎮守府に複数の提督を着任させ、互いに監視し合うシステム。これはもう、元帥のような存在が再び現れないようにするためだろう。

 僕の鎮守府にも、新米提督達――そして元帥の艦娘達が所属する事になった。

 

「……」

 

 新米達の演習風景を見ながら、僕はずっと、あの時について考えていた。

 本当に、僕の選択は正しかったのだろうかと。

 

「提督」

 

 僕を呼ぶ声。顔だけ向けると、神通と赤城の二人がいた。

 そうして僕の隣に腰かける。

 

「神通。訓練はどうだった?」

「はい、皆士気も高いです。これなら、西方海域でも通用すると思われます」

「赤城。艦載機の様子は?」

「艦載機と共に空母機動部隊の練度も上がってきています。これならレ級を相手にしても遅れは取りません」

「……そっか。ありがとう、二人とも」

 

 しばらく沈黙が続く。

 

「……神通、赤城。僕は、あの時選択を間違えたんだろうか」

「提督……?」

「和平を望むべきなら、元帥の下に行くべきだったのかもしれない。そうすれば、もしかすると戦いは終わっていたのかもしれない」

 

 何の確信も無いけど、僕はそう呟いた。

 

「……そんな筈ないですよ。確かにあの時、提督は拒否をして今も戦いは続いている。

 けれど、提督御一人が深海棲艦に着いたところで戦いの有無は変わらない。だから、あの時の提督の決断は正しくはなかったかもしれませんが、私達は間違いではないと思います」

「私も同じです。それに大本営は、深海棲艦の目的を伝えても体制を変えませんでした。千提督、あの時の貴方の判断は私達に誇りを与えてくれた。

 私達はそれに応えます。例え、どんな戦いになろうとも、必ず生き抜いて貴方の下へ帰って来ますから」

「……うん、ありがとう。ならもう迷ってる暇は無いね」

 

 なら迷っている暇は無い。

 一刻も早く戦いを終わらせよう。

 

「神通、そろそろ次の海域の攻略に移る。召集を掛けてくれ」

「作戦海域は?」

「中部海域。潜水艦が鍵になると言う話だよ」

「分かりました、召集に移ります」

「赤城、空母機動部隊を再編制して、キス島沖で練度を高めてくれ。もうすぐ大規模作戦だ。君達の練度が勝利に繋がる」

「分かりました、準備に移ります」

「僕は執務室にいくよ。着任放送、お願い」

 

 さあ、今日も彼女達と共に生きよう。

 

 

『提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮に入ります』

 

 




ネタ解説

>艦これ
 言うまでも無く、DMMオンラインゲームの一種で無課金でもかなり遊べるのが好評です。作者も最初は疑い気味でしたが、一度やってみたら一気にハマりました。二年も続いていて、プレイ人口が増え続けているのも頷けます。
 現在は抽選式になっているため、リアルラックが必要ですが意外といけます。皆さまも一度着任されてみてはいかがでしょうか。
 ちなみに攻略wikiの読み応えは半端じゃないです。2014年ゲームデザイン賞では最優秀賞に輝いてます。

>知名度は長門に匹敵
 今の世代からすると軍艦では大和があがりますが、当時の人々からすると赤城か長門のどちらかだったそうです。
 余談ですが、軍艦長門の生涯は涙物でした。興味のある方は一度調べてみるとどうでしょうか。

>第一次サーモン沖海戦
 5-3と呼ばれるエリアです。ボスまでの道のりがほとんど夜戦であり、防御力が一切意味を為しません。大破が本当に続出します。しかも夜戦ではこちらの空母は攻撃参加が不可能なため、実質的に言えば空母使用不可です。二度と行きたくない。

>250万人
 今は280万人突破したそうです。何でも最初の目標は「2万人」だったみたいで……。運営の方も驚かれているでしょう。
 ちなみに運営の方が艦これを始めた目的を知った時、ちょっと感動しました。そういった意味でも、そちらの目的は果たされたのかなと思います。

>神通
 ゲーム中でも最強の軽巡洋艦です。彼女の逸話はコロンバンガラ島沖海戦が有名だと思います。そして可愛い。
 そしておそらく彼女の逸話をモチーフにしたと思われるBGM「次発装填、再突入!」は私が艦これで最も好きな曲です。

>伊勢、日向
 低レベルで航空戦艦に改造できるため、序盤にはお世話になりました。今ではすっかり扶桑と山城にお株を奪われてますが……。
 彼女達の全弾回避は「マジかよ」と思いました。興味のある方は是非。そして伊勢の主砲の話も。

>アイアンボトムサウンド
 2013秋イベE-4のステージ。「E-4」と言えば、ここを連想する方が多いと思います。艦これ史上、最悪のステージです。ここで説明すると長くなるため、省きます。
 このイベント以降、ゲージ回復は無くなったのでご安心を。

>捨て艦
 名前の通りです。

>あの攻撃方法
 永遠の0のラストシーンのアレです。

>四つの命令
 最初は三つにしてましたが、リンドウさんが適役じゃねと思ったので四つにしました。
 この命令ってどのゲームでも使えますよね。本当万能。

>レ級
 サーモン沖海域北方、通称「5-5」のみに出現する最強の敵。分かりやすくと言うと「僕の考えた最強の戦艦」。作者はまだ挑んでません。
 ちなみに5-5は通常艦隊の為、六人で挑む事になります。連合艦隊だったら、もっと被害デカくなるだろうなぁ……。ちなみにゲーム中ではエリートまで出てます。フラグシップは……考えたくないなぁ。

>連合艦隊
 第一艦隊六人と第二艦隊六人を組み合わせた、合計十二人での艦隊です。イベントではこちらが主流ですね。ちなみに今話では自由な組み合わせですが、本来の連合艦隊は、編成に制限が掛かります。まぁ、二次創作だから自由にって感じです。

>指揮は僕に
 本来の艦これでは戦闘は全て自動進行で行われます。このため、同じ編成同じ海域でも攻略頻度に差が出てきます。意外とこれが面白いです。この自動戦闘での勝率を少しでも上げるために練度を上げたり装備を工夫するのが楽しい。


 次回はちゃんと短編に戻ります。
 ……が、意外と苦戦中です。


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