ラブ鎧武!   作:グラニ

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13話:wonder zone ~自身を変える為に~

スクールアイドル戦国時代に産声を上げた音乃木坂学院のスクールアイドルμ's。

 

そんな彼女達を守るために転入してきたアーマードライダー鎧武こと葛葉コウタ達であったが、オープンキャンパスでは大失態をしてしまう。

 

しかし、アイドル達と心を通わし、問題を乗り越える事に成功する。

 

学生でのアーマードライダーとしての活動を認めてもらうために補習テストを受ける事になった最中、μ'sメンバーの西木野真姫に問題が降り注ぐ。それを誰も知らぬ所で解決した啼臥アキトなどの活躍で、いよいよスクールアイドルの晴れ舞台であるラブライブ!に向かって練習に励むはずだったが…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏も間近となってきて照らしつける陽射しが強い晴天の元、μ'sのリーダーである高坂穂乃果と元気猫娘の星空凛は正座をさせれいた。

 

その前で仁王立ちしているのはμ'sのオカンこと園田海未ではなく、意外にも九紋カイトであった。

 

オープンキャンパス自体は失態だったとはいえ、μ'sは見事ライブをやり切ったのだ。

 

約束通りカイトがコーチに参加する事となったのだか、真面目な時と巫山戯る時の落差が激しい穂乃果と凛にカイトは振り回されっぱなしなのである。

 

今日も今日とて巫山戯ていたほのぎ危うく怪我をしそうだったので、説教タイムの最中だった。

 

それを離れた場所から眺めているコウタと海未は呆れたように肩を竦める。

 

「昨日もあんな光景見た気がするぞ」

 

「これがデジャビュという奴ですか」

 

同じ事を繰り返すμ's馬鹿筆頭に、コウタと海未はため息を吐く。その後ろでは柔軟体操をしながら苦笑しているμ'sの面々。

 

まだカイトが参戦して間もないが、これから日常茶飯事になっていくのだろう。

 

「それにしても、ことり遅いわねぇ」

 

体操しながら矢澤にこが言う。穂乃果、海未の親友で幼馴染みの南ことり。彼女はライブ衣装の創作を担当しており、脳が蕩けるような甘い声が特徴的な少女だ。

 

にこの言葉にコウタは放課後の行動を思い出そうとする。が、練習前に生徒会長である綾瀬絵里から書類を職員室に運ぶのを手伝って欲しいと頼まれていたので穂乃果達よりも早く教室を出たのだ。

 

「そういや、遅いな。掃除当番だったっけ?」

 

姿が見えない少女を思いつつ海未に確認を取ると、彼女は首を横に振った。

 

「ことりなら用事があるとかで、練習に参加出来ないそうです」

 

「えっ、そうなの?」

 

「へぇー、珍しい事もあるんやねぇ」

 

ことりが練習を休む、というのが珍しいからか小泉花陽と東條希が呟く。ことりの性格的に体調が最悪でない限り練習を休みそうにはないからだ。

 

「ことりにだって用事くらいあるでしょ。別段騒ぐ事じゃなくない?」

 

そう言って赤い髪の毛をくるくると弄る西木野真姫に、コウタはまぁなと頷き返す。

 

「意外と彼氏さんとデートじゃないですかね」

 

弟分の呉島ミツザネの爆弾発言に、一同がざわっと動揺する。

 

「そ、そんな………破廉恥です!」

 

「アイドルは恋愛禁止よ!」

 

案の定、化学反応のごとく騒ぎ出す海未とにこに、ミツザネは面白そうに笑う。

 

いいようにオモチャにされている事に気付かずヒートアップしていく2人を尻目に、コウタは憎らしいほどの陽射しを放つ空を見上げた。

 

「練習を休んでまでの用事って、何だろ」

 

そうぼやいてふと下を見ると、小走りにしている影があった。ベージュ色の髪に特徴的なアホ毛は見間違える事はない、件のことりだ。

 

ことりはふと気になるのか屋上を見ようと振り向く。そこでコウタと目が合い、ことりはごめんねと言うかのように手を合わせる。それに対してコウタも気にしてないと手を振り返す。

 

それで安心したのか、慌ててことりは掛けて行った。

 

「……本当。何だろうな」

 

「コウタ、始めるわよ」

 

そうぼやいてみても答えが見つかるはずもなく、絢瀬絵里に呼ばれてコウタは踵を返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

##########

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイトは自分でもわかるくらいに頬が引き攣っていた。生まれつき目付きは悪く、街へ出れば特に理由のない暴力が襲ってくるなどしばしばあるもので、人の流れが自分を避けている事も自覚している。

 

しかし、この現状を笑って受け入れられる寛容さを、カイトは持ち合わせていなかった。

 

事の発端はこれからどれだけ多くのファンを獲得出来るか、という話しであった。

元々、μ'sは期待の新星として注目を集めており、その注目度はメンバーが増えていく毎に増していた。この前のオープンキャンパス時のライブは高評価を得ており、とりあえずの目標は達成したと言えよう。

 

しかし、スクールアイドルに限らずパフォーマンス業界というのはここからがシビアだ。ランク50位まで登り詰めたのは凄いと思うが、ここからは文字通り戦だ。

 

ファンというのは淡白で極端で、数が限られている。パフォーマンスが下手だったりするとすぐに離れていくし、応援していると言っても所詮は他人だ。簡単に捨てられる。

 

さらに上位のチームを超えるファンを会得するというのは、そのファンを奪い取らなければならないという事だ。世界に初めてスクールアイドルに嵌った、という人間は一気に現れるものではない。上位チームも地道な積みさねで今のファンを会得したのだ。

 

だから、新参者のμ'sが上位へと食い込むにはファンを魅力して奪い取るしかない。

 

というのに、だ。

 

カイトの目の前には異様な光景が広がっている。

 

何せ夏が迫っているというのにトレンチコートを着込み、サングラスにマスクという怪しさ100倍の格好をμ'sがしているのだから、カイトの反応は当然である。

 

「……………何のつもりだ?」

 

「トップアイドルを目指すなら、プライベートも忍べきよ!」

 

「帰る」

 

本気でにこは答えたのだろう。その分、余計に質が悪い。

 

すでに奇異の目で見られているというのに、これ以上行動を共にすれば目立ってしまってこの上ないはずだ。

 

そそくさとこの場所から離れようとするカイトだったが、がっしりと腕を掴まれて逃れられない。

 

「なっ……!」

 

「逃がさないわよ」

 

「ウチらだけ恥ずかしい目に合うのは嫌やからね。一緒に地獄に落ちよ?」

左腕には絵里が。右腕には希に抱え込むように掴まれて、カイトは顔が沸騰しそうになる。元より妥協を許さないような性格である為、異性に慣れていない身には2人のスタイルは毒だった。

 

「はっ、離せ…………!」

 

「カイトはえぇよなぁ……つっけんどんにしとけば取り敢えず自分のキャラを保てるんやもん」

 

わざとなのか無意識なのか、希はやけに熱の篭った声色で呟く。それだけでカイトの背筋を心地よい電流が走った。

 

一瞬。その感覚に身を任せそうになるも気合いで未知の感情を抑え込み、言い放つ。

 

「お、オレを巻き込むな!」

 

「そうは行かないわよ! 協力してくれるなら地獄まで相乗りしなさい!」

 

「というか突破口開いて! ウチらじゃにこっちを止められへん。頑張れ、男の子!」

 

「面倒事を押し付けているだけだろうがァァァァァッ」

 

カイトが珍しく吠える。この場にコウタかミツザネがいれば(コウタが)驚愕するか(ミツザネが)大爆笑しているだろうが、今この場に2人はいない。

 

コウタもミツザネも「やる事がある」と言ってフケたのだ。もちろん、2人がいなくなったのはアーマードライダーとしての仕事で呉島タカトラの手伝いであると知っているが、これらを押し付ける適任者がいない事に歯噛みする。

 

「そこ、ちゃんと忍びなさい!」

 

「だったらまず、この格好をどうにかしろ!」

 

ずびしっ、と指を突き付けてくるにこにカイトが言い放つと、我先にと真紀がトレンチコートを脱いで穂乃果達も変装を解く。

 

「にこっち、これは流石に違うんとちゃう?」

 

「忍どころか目立ってるしね」

 

希と絵里の指摘にぐぬぬっ、とにこか唸るが周りに注目されているのに気付いてトレンチコートを脱いだ。

 

「あー、暑かった!」

 

「どっかで涼みたいにゃー」

 

穂乃果と凛はインベスにトレンチコートを渡し、取り敢えずアイドル研究部の部室にあるように頼む。

 

それぞれのトレンチコートを小さい身体で受け取ったインベス達はぺこりと頭を下げてから、クラックへと入り込んでいった。

 

「何よ……トップアイドルを目指すなら予行練習しないと………」

 

「貴様達に必要なのは予行練習ではなく、それに相応しい実力を付ける事だ。このままではラブライブ!に出場する事すら不可能だ」

 

カイトの辛辣な言葉に、にこは押黙る。厳しいようではあるが事実であり、それを痛感しているのは彼女達だ。

 

「おい、インベスゲームだってよ!」

 

「ビートライダーズがフリースペースの取り合ってゲームするらしいぜ。行ってみよう!」

 

その時、遠くから声が聞こえた瞬間、周囲の若者達が盛り上がりを見せて一定の方向へと走り出した。

 

言葉から読み取るにビートライダーズがダンスするフリースペースを会得するためにインベスゲームを始める、という事らしい。が、そんなごくありふれた光景など、そこまでして喜ぶ事なのだろうか。

 

「あ、そっか。沢芽シティだとインベスゲームは珍しくないんやもんね」

 

カイトの表情から察した希が言う。

 

「東京都とかってね、インベスゲームはやってはいけないっていう決まりがあるんだ」

 

「………何故だ?」

 

穂乃果の言葉にカイトは疑問を抱く。インベスゲームなど単なる遊びであって、無茶な運用さえしなければ健全とは言えなくとも危険性はないはずだ。

 

「今の都知事がインベスゲームを………ひいてはビートライダーズ嫌いで有名な人なの。ただ遊び呆けて、ロクに定職にも就かない輩ってね」

 

ビートライダーズ嫌い。その言葉にカイトはかつての反ビートライダーズ運動を思い出した。

 

かつて沢芽シティでインベスが溢れかえるという事件が起き、それはユグドラシルの情報操作によりビートライダーズが原因であるという風潮が走った事がある。

 

あれは一時的だったが、それがここでは持続的に行われているらしい。

 

「ならば、さっきのは?」

 

「ビートライダーズ嫌いであっても路上で踊ってはいけません、なんて法律はないしね。フリースペースはスクールアイドルも使うからグレーゾーンなのよ」

絵里の言葉になるほど、と頷く。ビートライダーズとは本来、踊る若者達を指す言葉だ。しかし、近年ではインベスゲームで悪さをする不良という意味合いが強く、今なってはそっちの意味で使われてしまっている。

 

要するに不良が嫌い、という子供地味た思考を持った人間が都知事なのだという。

 

フン、と鼻を鳴らしたカイトは歩き出した。

 

「どこ行くん?」

 

「どこへ行こうとオレの勝手だ。貴様の練習を見てやるとは言ったが、それ以上に馴れ合うつもりはない」

 

そう言ってフリースペースの方へと歩こうとするが、付いてくる気配が8つ。

 

「………………」

 

カイトが振り向くと、希がにやりと笑う。

 

「ウチらがどこ行こうが勝手やろ?」

 

「勝手にしろ」

 

無駄なドヤ顔を披露する希に言い放ち、カイトはフリースペースへと向かう。

 

すでにインベスゲームは始まっており、多くの若者が詰め掛けて寿司詰め状態である。

 

「わぁー、凄い人だにゃー」

 

「久々のインベスゲームですからね。間近で見ようと皆やっきになっているのですよ」

 

瞬く間に祭り状態となった秋葉原で、人の群れとして表現出来ない団体を見て凛と海未は零す。

 

「お前達は散々インベスの恐ろしさを体験しただろう。よく平然とインベスゲームを観戦出来るな?」

 

挑発などではなく呆れたようにカイトが言うと、穂乃果が元気に答えた。

 

戦闘(アレ)遊び(コレ)は別にだよ。もちろん、カイトさん達からしたらインベスゲームも戦いなんだろうけど、やっぱりスポーツみたいに安心して観れるしね」

 

穂乃果の言う通り、インベスゲームで発声するフィールドはアーマードライダーや巨大インベスでなければ破壊出来ない。ただのビートライダーズ同士の抗争程度で大物が出て来るはずもないので、スポーツの野良試合として観れるのだ。

 

「…………固い園田はそんな事、と憤慨すると思っていたが?」

 

「どういう目で見てるんですか……実際、他の地域ではインベスゲームという種目の大会があるくらいなのですから、とやかく言うべきではないでしょう………もちろん、好ましいとは言えませんが」

 

海未らしい回答にそうか、とだけ答えたカイトは顔を上げて遠くを見る。もっとよく観える場所はないものかと探していると、凛がくいくいっと袖を引っ張って来た。

 

「あそこなんてどうですかにゃ?」

 

凛が指さしたのはビルの階段から移る喫茶店の屋根であった。3階建てというそれなりの高さはあるが、屋根は平行な上にコンクリートなのである程度騒いでも問題なさそうだ。

 

「星空、でかした」

 

「ラーメンを所望しますにゃ」

 

「よかろう、(アキトのツケで)ラーメンを奢ってやる」

 

「やった。(いつも食べてるアキトのツケで)ラーメン代浮いたにゃ」

 

オープンキャンパス以降、どうやら馬が合ったらしいカイトと凛だけで話しが進んでいくか、穂乃果達は楽しそうと目を輝かせてしまっている。

 

「ちょ、ちょっと。それは流石にまずいって!」

 

「そうです! それに、あそこはどう考えても立ち入り禁止の所でしょう!?」

 

生徒会長としての立場がある絵里とストッパーとしての役目を負ってきた海未が言う。

 

「大丈夫だよ。あそこ、こういう祭りの時に限って開放さらるから」

 

そう言ってきたのは、意外にも花陽であった。

 

「昔、あそこで何度もインベスゲームを観戦してたし」

 

「懐かしいにゃー」

 

昔馴染みの凛も同意して、2人はビルへと歩いて行く。

 

いつもは気弱な花陽が率先していく姿に、絵里と海未は困惑したように顔を見合わせる。

 

「ほら、置いて行かれるわよ」

 

にこに急かされるような形で2人もビルへと向かい、穴場なのか人の数は少なかった。

 

階段で上がると花陽の言った通りであり、屋根へと通じるフェンスが開放されており、何人かの先客が観戦をしていた。

 

「インベスゲームだとこのような場所も出来るんだねぇ」

 

すっかりお祭り気分の穂乃果達の横で、カイトは真っ直ぐ戦うビートライダーズを見据えていた。

 

遠目ではあるが状況は攻防がはっきりとしており、金髪のビートライダーズは2つのロックシードを使っており、対する茶髪のビートライダーズは1つのロックシードで劣勢であった。

 

「あれ、あの茶髪の子ってペコじゃないかにゃー?」

 

「あっ、本当だ!」

 

劣勢のビートライダーズを見て、花陽と凛が言う。

 

「知り合い?」

 

「小学校の頃のクラスメートなの」

 

「アキトと仲が良かったんだにゃ」

 

真姫の質問に返す2人。世間は広いようで狭いみたいだ。

 

しかし、ほぼ一方的と言っても過言ではない状況に、周りから「つまらねぇぞ!」と野次が飛び始める。

 

その野次に金髪ビートライダーズは勝利を確信したのか、周りを盛り上げるかのように手を振り上げてリズムを取る。

 

それに呼応するように2体のインベスが激しくペコという少年のいうインベスを攻撃した。

 

もはや為すすべもなく蹂躙されていく姿に、ペコは悔しそうな表情で唸る。

 

その時だ。

 

金髪ビートライダーズが所持していた2つのロックシードが火花を散らし、反射的に放してしまう。

 

すると、コントロールを失ったインベス達は立ち止まると、ゆらりと不気味な動きで周りの人間を睥睨した。

 

「ちょっと、様子が可笑しくない?」

 

「………馬鹿が」

 

怪訝そうにつぶやくにこに、カイトは吐き捨てる。

 

周囲の人間達も異変に気付いたようで、ざわつき始めるが逃げようとはしない。これから起こる事が予想出来ないようだ。

 

「カイト、あれってやばいんじゃない!?」

 

何度もインベス事件に巻き込まれているからか、μ'sメンバーは焦りの表情をする。

 

それに答えず、カイトは戦極ドライバーを取り出して腰に装着した。

 

「まぁ、そうなるよね」

 

半ば諦めたように希が言うと、カイトはバナナロックシードを開錠した。

 

 

『バナナ!』

 

 

頭上にクラックが出現し、その音で周りの人達が驚いたように離れる。

 

「変身!」

 

スライドシャックルに指を掛けてくるりと回してから戦極ドライバーのドライブベイにセットする。

 

 

『ロック・オン』

 

 

西欧風のファンファーレが流れ出すのもつかの間、カイトはカッティングブレードをスラッシュしてキャストパットを展開した。

 

 

『カモン! バナナアームズ! ナイトオブスピアー!!』

 

 

カイトの頭上にバナナアーマーパーツが落下し、展開と同時に姿をアーマードライダーバロンへと変えていく。

 

「アーマードライダーバロンだ!?」

 

「すげぇ、変身するとこ生で見ちまった………」

 

「変身する所ってシュールね」

 

周りから言われるもバロンはバナスピアーを構える。

 

「カイト……」

 

「お前達はどこかへ行っていろ。身動きが取れなくなるぞ」

 

バロンの呟き通り、周りではμ'sではないかと囁き始められる。

 

その時、インベスゲームが行われているフリースペースから悲鳴が上がった。

 

目を向ければコントロールを失った事によりインベスゲームが中断され、フィールドが消失しているではないか。

 

「どうしてフィールドが!?」

 

驚く絵里に、バロンは一度μ'sを顧みてからフリースペースへと跳躍した。

 

暴走し始めたインベスは尻餅をついている金髪の少年を襲おうとしており、バロンはそれを阻むように背後から強襲した。

 

「あ、アーマードライダー!?」

 

突然現れた戦士に周りから困惑の声が上がるが、バロンは構わずインベスへと攻撃した。

 

それによりインベス達は標的をバロンへ変えて襲い掛かってくるが、バロンは最低限の動きで回避し、反撃する。

 

インベスが倒れ込んだ間に、バロンは金髪のビートライダーズを睨む。

 

「そのロックシードをどこで手に入れた?」

 

「が、学校の先輩だよ! 先輩も何も言ってなかったし……こんなになるなんて聞いてねぇよ!」

 

愕然と語るビートライダーズの表情には嘘を言っている様子はなく、本気で言っているようだった。

 

バロンがインベスを見ると、丁度起き上がろうとしている所であり、バナスピアーを乱雑に振り回して追撃する。

 

上級やエナジーロックシードで呼び出されたインベスと戦ってきたからか、実に歯応えのない戦いである。

 

それでも周りからしてみれば救世主のように映ったのか、わぁっと盛り上がった。

 

「呑気なものだ」

 

下手をしたら巻き込まれるかもしれないというのに。バロンは半ば呆れるような感じで、興が削がれたようにカッティングブレードへ左手を伸ばす。

 

その時、視界の端にある少年が映る。凛達が元同級生と言っていたペコ、対戦相手のビートライダーズだ。

 

ペコは傷ついた自分のインベスを庇うように立っており、逃げる事もなくこちらを見ていた。

 

その姿にバロンは一瞬だけバナスピアーを下ろして、隙を晒してしまう。

 

その隙を逃がすまいと1体のインベスが襲い掛かろうと奇声を上げる。それに半ば反射的にカッティングブレードをスラッシュした。

 

 

『カモン! バナナ・スカッシュ!!』

 

 

ロックシードからエネルギーが解放され、それをバナスピアーではなく右足へと集中させる。

 

そして、飛び上がると同時に身体を捻って回し蹴りを左から払うように討ち、着地と同時に右から蹴りを打ち付け、止めといわんばかりに身体を再度捻った勢いを加えた右足蹴りを放った。

 

3連続の攻撃に初級インベスが耐えられる訳もなく、爆散する。それを見て恐れをなしたのか、残りのインベスは背中から羽根を生やし、高く飛び立つ。

 

当然。それを許すバロンではない。再びカッティングブレードへと手を伸ばし、スラッシュする。

 

 

『カモン! バナナ・スカッシュ!!』

 

 

今度はエネルギーがバナスピアーへと溜まっていき、バロンは逃げるインベス目掛けて投擲した。

 

まるで矢のごとく放たれたバナスピアーは外れる事なくインベスに命中し、見事爆発した。同時に歓声が沸き上がり、バロンはロックシードを閉じて変身を解く。

 

そして、カイトは無造作に転がっている壊れたロックシードを拾って眺めてみる。基本的にロックシードが故障する事はない。そもそも構造自体がユグドラシルによって情報規制されており、ユグドラシル以外の人間が改造する事は違法であり、そもそも手を出そうと考える人間はいない。

 

そう思いつつ、カイトの脳裏には1人のハットを被った男の姿が浮かぶ。

 

「…………まさか、な」

 

そう言いつつ、断ずる確証のないカイトは壊れたロックシードを手にして歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エリチ」

 

希の声で絵里は顔を上げると、煮え切らないような顔をしている親友と目が合った。

 

「カイトから連絡は?」

 

「ないわね。まったく、どこをほつき歩いてるのかしら……」

 

そう愚痴って絵里は注文したコーヒーに口を付ける。

 

インベスが暴走し、それを鎮圧する為にアーマードライダーへと変身したカイトの言う通り、あの場にいた人達にμ'sであると知られてしまい、8人は行動出来なくなる前に動く事にした。

 

しかし、インベスが暴れ出した上に噂のアーマードライダーバロンの出現により、それを見ようとした野次馬で溢れてしまったのだ。

 

何とか抜け出す事に成功した一同はカイトの無事を確認するべく、近くのメイド喫茶にて集合するようメールを送ったのだが、カイトからの返信はなし。

 

かれこれ1時間は待ちぼうけを食らっている所であった。

 

「というか、帰っちゃったんじゃないの。あの人」

 

店員のメイドさんとジャンケン対決をしている穂乃果達を眺めながら、真姫が言う。

 

男子生徒が転入してきてからそれほど時間は経っていないというのに、色々な事があり過ぎた。それは女子校という環境であるのにも関わらず、親交を深めるにら十分過ぎる内容である。

 

しかし、今だにカイトとの距離感を掴めずにいるのだ。

 

九紋カイト。コウタ達と同じ沢芽シティの出身であり、アーマードライダーバロンへと変身する少年。強さに思い入れがあるのか、常々口にしており何かと素っ気ない態度を取る事が多い。が、それはミツザネ曰く「寂しがり屋なツンデレ」だそうだが、普段からあの目付きだと女の子としては接しづらいものだ。

 

凛やにことは馬が合ったのか小言を言い合えるらしく、冗談などが通じない訳ではないらしい。

 

「悪い子じゃないんやけどねぇ」

 

希のぼやきに絵里は同意するように頷いた。

 

カイトは根っからの不良ではない。もし人情も何もない人間ならばアーマードライダーとして戦わないだろうし、周りの人間を配慮したりしないはずだ。

 

言ってみれば、誤解されやすい行動を取るのが欠点というべきか。立てた信念を曲げない為真っ直ぐ故に、誰からも理解されない行動をして、本人もそれをわかっていながらやるのだから質が悪い。

 

「…………カイトにとって、私達とは単なるダンスをするだけの仲、なのよね。きっと」

 

「そんな事ないんじゃないかなー」

 

仕切りに遊び終わった穂乃果が絵里の隣に座って、コーラを飲みながら言う。

 

「穂乃果………」

 

「だって、そんなに冷たい人なら、オープンキャンパスの後で皆から文句を言われたりしたら怒ると思うんだ」

 

その言葉に絵里と希ははっとなる。

 

オープンキャンパスの失態により世間から音乃木坂学院は白い目で見られ、それは生徒達にも及んだ。

 

その怒りの矛先は当然、アーマードライダー達に向けられたのだが、カイトはその怒りを毅然として受け止めた。怒り返す訳でも言い訳を述べた訳でもなく、黙って耐えたのだ。

 

「まぁ、それは本人に聞くしかないだろうけど………」

 

「素直に答えてくれる訳ないわね。お前達はオレの友達だ、なんて」

 

穂乃果と真姫の言葉に、その様がありありと浮かんで絵里と希は吹いてしまう。

 

「だから、きっと返信忘れてるだけだよ」

 

「……………そうだといいんだけど」

 

「ピィィィィッ!?」

 

「うわっ!?」

 

苦笑を浮かべる絵里の耳に、聞き慣れた男女の声が飛び込んできた。

 

穂乃果と顔を見合わせてから気になった絵里は、何事かと顔を覗かせている他の客達の合間を塗って店の外へ出た。

 

「ぴ、ピィィ……」

 

「何故、そこまでショックを受けられなければならないんだ…………」

 

どういう訳かメイド服を着たことりと、ショックを受けたのか四つん這いになっているカイトの姿はそこにはあった。

 

先程思案していた少年であるはずなのにコミカルな場面を見たからか、絵里は思わず笑いを我慢する事が出来なかった。

 

その笑い声でカイトは絵里の存在に気付き、顔を羞恥で赤くしていく。

 

対し、ことりは絵里がいる事に驚いたようで、まるで絶望したかのように顔を青くさせる。

 

ひとまず店先にずっといるのは迷惑なので、入店して真っ先にカイトの表情が羞恥から呆然へと変わる。

 

そして、μ'sのメンバーと合流して早速ことりの件について話し合う為に彼女を囲っていた。

 

かいつまんで要約すると。

 

穂乃果達とスクールアイドルを始めたのと同時期に秋葉原でスカウトされ、制服の可愛さに目を奪われてバイトをする事になったそうだ。

 

「ま、まさかことりちゃんが伝説のメイド、ミナリンスキーだったなんて…………!」

 

「伝説って?」

 

「あぁ!」

 

酷く驚く花陽と奇妙な連携を気付く凛とカイト。しかし、そんなコントには目も暮れず、ことりの表情は暗い。

「……………で、真面目な話し。ミナリンスキーって?」

 

「ここ最近になってから有名になったメイドさんよ。完璧な接客応対で歌も上手い、人気を博している美少女メイド………なるほど、ことりなら納得ね」

 

真姫の疑問に答えたのはにこだ。なるほど、アイドル好きの花陽やにこすらも知っているあたり、秋葉原では有名人という訳らしい。

 

だが、有名人と言われたことりは、まるで叱られた子供のように消沈していた。

 

「こ、ことりちゃん。そんな気にするき事ないよ!」

 

「そうですよ。黙っていたからと言って、私達は怒りはしませんよ?」

 

フォローするように穂乃果と海未が告げるが、ことりの表情は変わらない。

 

親友の今までにない様子を見て、穂乃果と海未は困惑したように顔を見合わせる。

 

「…………だけど、また何でメイドさんなんてやろうと?」

 

このまま無言というのも辛いので、希が切り込む。

 

「………私、自分を変えたかったんだ」

 

「変えたい?」

 

聞き返してくる花陽に頷くことり。変えたいという言葉に、カイトがぴくりと反応したようだが、構わず絵里は続きを促す。

 

「変えたいって、どういう事?」

 

「…………ことりはいつも、誰かの後を追いかけ回すだけだから………穂乃果ちゃんみたいに皆を引っ張る事は出来ないし、海未ちゃんみたいにしっかりしている訳でもない。後ろについて回ってるだけ。そんな自分を変えたいって思って………」

「変えたいって………2年生組の中では一番まともだと思うけど」

 

「えっ?」

 

「………………えっ?」

 

「真姫の爆弾発言は置いといて………変わる必要なんて………」

 

嘘偽りなく、絵里は南ことりという少女は美少女だと断言出来る。可愛らしい外見だけでなく、癒される甘い声。比較的大人びてしまつている絵里や真姫にはないモノを、彼女は持っているのだ。

 

それは、絵里にしてみれば羨ましい力だ。甘いロリータ系の服を着ようとしても、絵里達では違和感を生み出してしまうだろう。

 

「…………ううん。そんな事ない……私はただ、穂乃果ちゃん達の後ろを追いかけてるだけだよ」

 

そう語ることりに、一同は押黙るしかなかった。周りはそんな事、と思うような事であっても本人にしてみれば重大な話し、というのはよくあるものだ。

 

女の子は友達との距離感を気にしてしまう。これが希であったのなら、絵里はどうしたのか、と切り込む事が出来る。

 

しかし、ことりの場合はまた異なる。まだチームを組んで2ヶ月しか経っておらず、ここまでデリケートな空気は初めてなのだ。

 

それはずっと一緒だった穂乃果と海未も同じなのか、どう対処したらいいか困っている風であった。

 

沈黙してしまうμ's達の耳に、コーヒーを飲む音だけが響く。

 

「…………って、アンタよくこの空気でコーヒー飲めるわね」

 

「オレには関係ないからな」

 

呆れるにこに対してはっきりと言うカイト。その言葉にことりの肩が跳ね上がった。

 

「あのね、カイト……」

 

「オレからしてみれば、何故そこまでしんみりしているのか理解出来ん」

 

そう言ってコーヒーを飲んで、カイトは間髪入れずに言った。

 

「ここで南は自分を変えたくてバイトをしていた。ただそれだけだろうが」

 

「女の子には色々あるんやで?」

 

「事情があろうとなかろうと、それだけは変わらん」

 

投げやり気味に答えたカイトは、財布を取り出して小銭をテーブルに置いた。

 

「悪いがオレにもやる事がある。無駄な傷の舐め合いなどに付き合っている暇はない」

 

「っ、いくらカイトさんでも……」

 

「1つ、オレが言える事は」

 

激昂しそうになる海未を遮り、カイトが言葉を紡ぐ。

 

「人は決して他人にはなれんぞ、南」

 

「なんですか、それは………そんなの、アドバイスにもなって……!」

 

「そうね! こんな周りくどいの、にこの性に合わないわ」

 

再び激昂しそうになる海未を遮り、にこが立ち上がる。

 

「ことり、何をそんなに恐れているの? 言ってくれなきゃわからないわよ」

 

なんたって、とにこは自分と穂乃果、凛を指さす。

 

「ここには馬鹿3人衆がいるのよ? 察する、なんて高度な事出来ると思う?」

 

「それはどや顔で言う事じゃないんじゃ………」

 

花陽の言葉にことりの頬がわずかに緩んだ。

 

「………ごめんなさい。実はね……」

 

観念したのか、それとも今の言葉に笑わされたからかことりが語り始める。

 

ふと、絵里はカイトが去ろうとしているのを認める。その口元は緩んでおり、どういう訳か絵里には声を掛ける事が出来なかった。

 

「このバイト、学校に届けてないの…………」

 

「…………………えっ」

 

生徒会長という立場として、思わず絵里が声を漏らす。

 

音乃木坂学院は国立であり、伝統あるが故に厳しい面を見せられそうだが、バイト禁止というわけではない。生徒会を通じて申請すれば、バイトの許可は出る。

 

ことりは理事長の娘である自覚がある故、申請せずにバイトをしてある事も驚きではあるが。

 

「えっ、そんな事…………?」

 

「…………えっ?」

 

「何よ、構えて損したじゃない……」

 

にこがイスに座って息を吐くと、希も肩を竦めて苦笑する。

 

「えっと、ことり………確かに悪い事といえばそうだけど、そこまでしんみりする必要はないと思うわよ?」

 

「……………ピィ?」

 

「褒められた事やないけど、無断でバイトしてる子なんて一杯いるしね」

 

生徒会の2人に言われて、ことりは驚いた顔をした。高校生というのは財布事情的に辛いものだ。しかし、学校に申請すると時間も掛かり手間なのも事実。

 

故に、何気に申請せずにバイトしている生徒は多い。最初は絵里もどうかと思っていたのだが、法律に触れるような仕事をするには音乃木坂学院の学生達は汚れていない。

 

一応、口裏合わせのためにそういう仕事をしていれば耳に入るよう周りには言い含めているので大丈夫だろう。

 

「えっ、そ……そうなの……………?」

 

「もちろん、悪い事よ。でも、それが発覚したからといって退学になったりはしないわ」

 

「だから、そこまでしゅんとなる必要はないで」

 

「もぉー、冷や冷やしたよー。まさかバイトが忙しくなってきたからμ'sを抜ける、って言うのかと思ったよー」

 

心底安堵したのか、ことりに穂乃果が抱き着く。

 

「そ、それはありえないよ! 確かに穂乃果ちゃん達の後に続いて始またμ'sだけど、続けたいって思ってるのは私自身だもん!」

 

強く言うことりに、絵里は思わず笑みを零す。

 

それは普段は我を出さないことりが見せた意思だ。我を出すほどにμ'sとう存在が彼女の中では大きいという証であり、新参者であっても絵里には嬉しかった。

 

一段落したように笑い合うμ'sの9人。

 

しかし、絵里は思う。

 

協力してくれているチーム鎧武の2人とは異なり、今だ距離を置いているカイト。

 

彼と友達になれれば、この胸を襲っているもやっとした感覚もなくなるのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか、ことりちゃんがあんな風に考えてたなんてなー」

 

ことりのバイト先で解散したμ'sは、たまたま同じ方向同士で固まっていた。

 

穂乃果が零した言葉に、絵里が呟く。それは自身も経験した事がある故だ。

 

「意外と皆、そういう想いを持ってるものなのかもしれないわよ?」

 

自分を変えたい、という想いは当然のものだ。誰しも今の自分に不満を持っているものであり、よほどの限りでなければ謙虚な気持ちでいるはずだ。

 

無論、カイトやにこは自信家という面も強いが、自分の過ちを否定するほど我を通す訳ではない。どちらも強かであろうとするも、どこかに緩みを持っているのだ。

 

「こんな自分は嫌だ、変わりたいっていう願望は誰だってあるだろうし…………」

 

「絵里ちゃん………」

 

「やはり、絵里もそういう経験が?」

 

穂乃果と海未に尋ねられ、絵里は気恥ずかしげに笑った。

 

「これでも生徒会長で、2人より年上だからね」

 

言っておいて老けてる、という思い浮かべた絵里は若干凹みながら歩き進むと、ふと海未が言い出す。

 

「ですが、カイトさんの物言いには納得し難いものがあります。ことりは真剣に悩んでいたというのに、あの言い草はないです」

 

「あぁ、アレねぇ」

 

むっとした海未が語るくらいに、カイトの物言いは琴線に触れたらしい。

 

確かに一見すれば友達を卑下にしているように聞こえなくはない態度ではあるが、それはカイトの性格を理解してしまえば苦笑せざる得ない。

 

カイトとの距離を縮めたいと思っている矢先にいざこさを起こされてしまっては、せっかくの仲を取り持つ事も出来なくなる。

 

絵里がそれはね、と切り出そうとするより先に口を開いたのは、穂乃果だった。

 

「違うよ、海未ちゃん」

 

「穂乃果………?」

 

穂乃果に海未は首を傾げる。

 

「カイトさんは多分、不器用だから。あれはきっと卑下したんじゃなくて、その言葉通りなんだと思う」

 

「…………人は決して他人にはなれない、ですか」

 

頷いて穂乃果は続ける。

 

「カイトさんはその、上手く言えないけど一所懸命に頑張ってる人を無下にするような酷い人じゃないのは確かだよ」

 

人は決して他人にはなれない。それは、海未には無駄な努力と捉えてしまったのかもしれない。

 

「絵里ちゃんもそう思うよね?」

 

「…………えぇ、カイトは私達を”強者”と言ってくれている。その意味、基準はわからないけと私達を応援してくれているのだから、きっとその言葉は励ましの言葉よ」

 

「……………そう、ですね。私としたことが、冷静さを欠いていたのかもしれません。明日、謝らないと………」

 

そう言う海未に、絵里は微笑を浮かべる。そして素直に、この高坂穂乃果という後輩を凄いと感じた。

 

本人は意図しているのか、それとも天然なのか。彼女は見事に本質を捉えている。良い意味でも悪い意味でも、純粋で素直に物事を受け入れているのだ。

 

それは生徒会長という役所に就いている絵里にはない感覚だ。素直にそれを羨ましいと思いつつも、そこでカイトの言葉が脳裏を過る。

 

それが即ち、ことりと同じなのだろう。絵里は穂乃果のように素直に受け入れる感覚はないが、穂乃果にないものを持っている。

 

結局はそうなのだ。人は決して他人にはなれない。人がどれだけ模倣しようとしても所詮は模倣。真似事でしかないのだ。

 

「…………よし」

 

ふと、絵里はある事を思い付いた。ことりの燻っている悩みをぶち壊し、μ'sにとってもプラスになる事が。

 

思い付いたのならば即行動だ。穂乃果と海未に挨拶そこそこにした絵里は、思い付きを確証に変える為に親友のいる神田神社へと足を向けた。

 

 

 

 

 

九紋カイトが所有するロックシード

 

 

・バナナ

・ローズアタッカー

 

 

 

 

 

次回のラブ鎧武!は……

 

 

 

 

「今回の作詞、ことりにやってもらいたいの。どうかしら?」

 

次のライブを秋葉原で行うにあたって、破天荒な提案をする絵里。

 

 

 

「インベスだけに戦わせるんじゃない。お前も一緒に戦ってみろ」

 

同じ戦士として気持ちが少しでもわかるカイト。

 

 

 

「ご主人様、お嬢様方。今日もやって参りました、ビンゴゲーム大会!」

 

シリアスとうってかわってギャグな予感なビンゴゲーム!

 

 

 

「沢芽シティから出て、ようやくオサラバ出来たと思ったんだがねぇ………これも宿命とでも言うのかい?」

 

ところがやはりシリアスな予感!? 現れたハット帽錠前ディーラー

 

 

そして現れる、新たなアームズ!

 

 

『ドリアン!』

 

『ブルーベリー!』

 

 

 

 

次回、ラブ鎧武!

 

14話:wonder zone ~責務を果たす為に~

 

 

 

 

 




職場異動でてんわやんわして、まさかの更新に1か月超えてしまいました。

お久しぶりです、待っていてくださった方々はお待たせしました。


メタ回開けてからの話し。ある意味で2015年一発目の本編でございます。ことりのメイド回となりますが、如何でしたでしょうか?


うぅむ、どんどん曖昧になっていくインベスゲームの定義や設定。一度見直すべきか………

リアルがかなり切羽詰ったことになっており大変な身ではありますが、諦めずに更新していこうと思います。

誤字脱字や感想、評価などドンドン募集していますので気軽によろしくお願いします!



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