またまた連続投稿!
腹減った。
「そう言えば兄さんは初任務の時は誰だったの?」
平和な一時。
家で皆と一緒にお茶をしている時だった。コルネリアが訊いて来たのだ。
「……別にいう必要ないだろ」
「しかし俺は気になります!リュウ兄さんがどんな相手を斬り殺したのか!」
「ナハシュの言うとおり!」
「ポニィまで」
「私も気になるな「私も!」
「よっしゃ話すか」
「アカメとクロメが言った途端に変わったね」
「兄さんってこんな人じゃん」
横で女子が何か言っているが気にしない。
「俺の初任務の相手は帝具使いだった……」
『帝具使い!?』
全員が驚き席を立つ。
「ん?なんだそんな驚くことか?」
「い、いや私たちとは随分と違うな~と」
「さすがリュウ兄さんです!」
ナハシュがやたらと俺を羨望のまなざしで見ているが気にしない。
俺はそのまま話続けた。
初任務のターゲットの情報が入った封筒を開ける。
中には写真とメモが書いてあった。
ターゲットは「斬り裂きジャック」と呼ばれている巷で有名な殺人鬼である。道化師のような仮面をかぶっておりそれにシルクハットときた。そして何より注目すべき点は、コイツ帝具を持っているのである。『万物両断エクスタス』恐ろしい帝具である。なんでも一刀両断できるらしい。形は大きなハサミをしており、一瞬でわかるらしい。
初任務が噂の殺人鬼、それに加えて帝具持ちときた。
これは殺しがいがある。
起源は明日の朝、さっさととりかかろう。
と、言っても近頃はこの町で発見されたらしい。
それに被害者がこの町で出た、好都合である。これ以上被害が増えぬようにしなければ。
俺は夜になるまで待った。夜になると街灯が町を照らしてくれるが、完全に明るくなるわけではない。暗い道もある。俺は町の教会の屋根の上に座る。ここからならば町が見渡せる。しかし今日出てこなかった場合どうすればいいのか。おっさんとの約束を守れなくなるのである。それはダメである。何としても仕留める。
「いた」
村正をちょっと抜いた状態にし、屋根を蹴る夜空へと飛び出す。他の家の屋根に着地し、すぐに屋根から屋根へと飛び移っていく。できるだけ早く目標へ、
「そこ!」
上から殺人鬼を斬ろうとするがよけられる。
人を襲う前だったのか、周りにはだれもいなかった。しかしそれは好都合。村正を構える。姿を見ると写真と情報と一致する。そして何よりあいつが持っている巨大なハサミ、帝具エクスタスである。
「お前殺人鬼の斬り裂きジャックだな?」
「おやおや私もそこまで有名になりましたか」
「そうか間違えいないか。お前のその首、置いていってもらうぞ」
刀を抜き足の裏に力を込め、脚全体を使い前へと進む。これだけで殺人鬼の懐に入れる。そのまま両腕を切り落とす。
仮面の上からでもわかる。驚いているだろういい気味だ。
人を殺したんだ、罰を受けろ。
村正を横に薙ぎ払い首を斬る。これで任務終了。
回収しておっさんに見せつければ終わりだろう、ついでに帝具も回収しておこう。
「ってことだ」
「兄貴すげぇ!」
「まじぱねぇっす!」
ポニィとガイが騒ぎ立てる。
俺の内心の心情は何も話さず淡々と出来事を話した。
何が嬉しのか。いくら世間のためとは言え人を殺したんだ。
しかしアカメとクロメが俺のことを尊敬と羨望の目で見てくるので悪くはない。
たまにはこういうお話も悪くはないか。
ちょっと短め。
次はどうしようかな?