アカメが斬る!~アカメとクロメの兄~   作:シャラシャラン

22 / 25
第二十二話

 

 

 

 

 

 

 

 どうもタツミです。

 

 いきなり帝国軍の将軍に拉致られた噂の人物とは俺のことさ!

 

 …………うん。ちょっと悲しいからやめようか。

 今俺はウェイブから逃げいている。フェイクマウンテンに行こうと言いだしたのでそれに賛成しておく。言われたとおりにする。ここで俺はウェイブと共に行きたいと言っておく。理由は鎧の帝具の戦い方を見たいとか適当に言っておいた。意外なことにエスデスは反対しなかった。でも夜からは一緒に訓練をすると言われた。しかし作戦通りに行けば俺はお昼頃にはドロンだ。

 言われたとおりのルートで下山する。木々をすり抜けながら走る。ここ数日間捕えられていた間何もしていなかったわけではない。ウェイブやエスデスと戦ったり、なんとか手の内を見ようとしてきた。これもあの人に言われたとおりだ。

 ポケットの中にある地図を見ながら走る。

 もうそろそろ目印があるはずなんだが。

 

「あった!」

 

 ピンク色のリボンが気に結んである。そしてその横には馬がいた。すべて作戦通り。あ助けてくれたあの人には感謝だぜ!ってか名前聞いていないな、今度会ったら礼を言っておこう。

 

 すぐに馬にまたがりフェイクマウンテンの麓の森を抜ける。ここからアジトへの帰り道は覚えているがすぐには帰らない。これも作戦と言うか指示通りに動く。

 近くの町で馬を預ける。

 そして町の中で数分ほど待っていると、

 

「タツミ!」

 

 マインが走ってきた。

 

「あんた何やってんのよ!」

「よかった!マインだ!本物だー!」

 

 俺は思わず嬉しくてマインに抱きつくが顔を殴られる。

 しかしこれで戻ってこれた。

 あの目に包帯を巻いた人には感謝をせねば。

 

 

 

 

 

 

 

 

「タツミ、ちゃんと戻れたようね」

 

 遠目でチェルシーと一緒にマインと合流したタツミを見る。すべて上手くいったようだ。なんとか接触できたのはラッキーだったな。

 双眼鏡をカバンの中に治してチェルシーの後ろに立つ。

 

「ちぇるしー……」

 

 腕をまわして抱きしめる。

 チェルシーは一瞬ビクリとしたがすぐに呆れたのか何も言わなかった。

 なぜだかチェルシーに気楽に生きろと言われてから、本当に肩から力が抜けた感じがしたのだ。あの日からこいつと一緒にいると楽しく感じたり、嬉しかったりする。なぜかチェルシーに抱きつくと心から安心するのだ。なんというか表現するのが難しいのだが、こう心の中がぽかぽかするというか、なんというか。

 最初は驚かれたが最近は特に何も言われないし、たまにちらりとチェルシーの顔を見ると嬉しそうというか、まんざらでもない顔をしている。

 

「ちぇるぅしぃー……」

「みっともない声出さないでよ!はら行くよ」

「そうだな」(キリッ)

 

 今まで流れていた甘ったるいくうきとは一変、真剣なムードになる。

 先ほどまでだきつかれていた本人は彼の変わりように微妙な顔をしている。

 

「帰るぞ。チェルシーの飯が食いたい」

「はいはい、今日は麺類よ」

 

 やった。

 これはうまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チェルシー、一度アジトに戻ろう」

「え?どうしたの?

 

 家に帰り夕食を食べた後、食卓で話し合いをしていた。

 やはり一度アジトに戻りチェルシーを紹介してからタツミに帝具を渡すべきである。チェルシーがずっと持っているのが一個。俺がこの前倉庫から頂いてきた帝具が一個。どれかがあいつに合えばいいのだが。俺が持ってきた奴は拳の帝具である。あいつは殴りより剣だからチェルシーが持ってきた物が合う可能性が高い。

 

 任務を一時停止してアジトに戻ろう。

 何気にクロメの事が気になる。

 

 皆に会いに行こうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





もうこの子メインヒロインでいいよね?
異論は認めない、うんそうしよう。

次回はクロメちゃんの回を挟もうかなと考えています。
ではでは

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。