放課後のオカルト研究部にて
新は休日に遭遇した
あれ以来、異形の
女性の場合は衣類を、男性の場合は魂を抜き取っているらしい
「なんて素晴らし――――いや、許せない野郎だ」
「一誠、いくら素晴らしくても相手は
新は地図を広げ、出現ポイントに赤ペンで印を付ける
「次に出現するポイントを予想して、そこに囮を仕掛けるっての1番効果的だと思うんだが……」
「女性だと警戒が薄いけど、脱がされるから……ね」
リアスが考え込む
確かに出現ポイント周辺に女性を配置するのは危険が大き過ぎる
しかし、これ以上犠牲者を増やす訳にはいかない
やむを得ない選択を迫られていた
「……決めた。私が囮になるわ」
「ぶ、部長が!?」
なんとリアスが自ら囮役に立候補してきた
あまりに予想外の展開故に一誠どころか、新さえも驚いた
「リアス、良いのか?こう言うのはギャスパーが適役だと思うんだが」
「そうですよ部長!仮にギャスパーが脱がされても痛くも痒くもありません!」
「ひ、酷いですぅぅぅ!ぼ、ぼ、僕が裸にされても良いだなんてぇぇぇ!も、もしかして……僕のお胸を見たいんですか!?」
「「誰が男の裸で喜ぶかッ!」」
息ピッタリのツッコミを終えた所で再びリアスが話を切り出す
「
「怖ぇな。流石は『
―――――――――
すっかり日没になった時刻
リアスは
通信機で連絡を取り合い、
そして人気が少ない公園に差し掛かった時―――――奴が現れた
「そこのお姉さん。掃除機は如何ですか?今なら9800円とお買い得ですよ」
「間に合ってるわ。それに、
リアスの呼び掛けで新達が
「面倒臭い事になりましたよ、ストレイグさん。悪魔達が出てきちゃいました」
「構わねぇよ。寧ろ、出てきてくれた方が実験データを多量に採取出来る」
暗闇の中から白い体躯を持った
その正体は『チェス』の『ポーン』、ストレイグ・ギガロプスだった
「……ッ!君は冥界のパーティで会った
「おぉ、あん時の偽善を語った『
「やっぱり『チェス』が絡んでやがったか。何が目的なんだ?」
新が訊くとストレイグは
「さぁな。俺は神風から
「その為だけに女の子達を裸に――――ゲフンゲフン!人を襲ったってのか!」
「俺は
ストレイグは嘲笑の目を向けながら平然と言う
「……狂った思想ね」
「狂ってんのはお前らとこの世界だ」
ストレイグは
撃ち抜かれた
「――――ッ!あれは確か、対象を
祐斗が憎々しげに言うと、ストレイグは
「あぁ、
ストレイグは
新は
「やれやれ、戦いますか。まぁ良いでしょう。どうせ我々の邪魔をする気でしょうから、今の内に―――――――おぐっ」
ドガアァァァァァァンッ!
機械の
その正体を確認すると、デュランダルを振った後のゼノヴィアが視界に入る
「先手必勝だ」
「「ロケットスタート過ぎんだろッ!」」
新と一誠の同時ツッコミが炸裂
しかし、
「……話をしている途中で攻撃を仕掛けるなんて、マナー違反ですよ。よくも邪魔をしてくれやがりましたね……ぶっ殺しますよ?」
冷静な口調に怒りが混ざる
「一誠!俺とコンビであの掃除機を殺るぞ!」
「分かった!」
グレモリー眷属+イリナは
「部長やアーシアのおっぱいをてめぇなんかに見られてたまるか!」
一誠は拳を突き出すが、
体勢を崩された一誠はよろけ、刃物と化したノズルが襲い掛かる
「させっかよ!」
新はノズルを蹴り上げ、その隙に一誠が腹部に拳を打ち込む
「ぐぬぅ……!やりますね。なら、これはどうですか!」
「二刀流!?」
ノズルが双剣に分かれ、右の剣が新、左剣が一誠の腕に切り傷を付けた
一旦距離を取った2人の腕から血が
「チッ、遠近両用の武器かよ。掃除機のくせに厄介だな」
「舌打ちをしたいのはこちらの方ですよ。まったく、女性を脱がしているだけなのに、何故邪魔をするのか微塵も理解出来ません」
「ふざけんな!女の子を裸にするのは俺の専売特許なんだぞ!」
一誠の最低な発言に、新は他人事では無いので苦笑するしかなかった
すると、
「では訊きましょう。あなたは女性を裸にする技などをお持ちですか?」
「当たり前だ!俺が編み出した技、『
「イッセー、敵に自慢する技じゃないでしょう……」
リアスが
一誠の熱弁を聞いた掃除機の
「では質問を変えましょう。その技を使わずに、女性を裸にする場合はどうしますか?」
「えっ?そ、それは……まず上着を脱がして、次にスカート→靴下→ブラを取っておっぱいを拝み、最後にパンツだ!」
「一誠、自分の性癖を暴露して恥ずかしくねぇのか?ま、俺も脱がすの大好きだが」
「なるほど、あなたは全裸が好きなのですか。『同志』と言いたいところですが――――
「何だと!?ブラジャー→パンツを脱がすのが基本だろ!」
「脱がす順番ではなく、“脱がした後”がですよ。確かに女性の全裸は美しいですが、それだけに
ズイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!
掃除機
狙いは―――――アーシアだった……
アーシアのパンティと靴下以外の衣類は全て吸い込まれ、アーシアの
「いやっ!」
「アーシア!今日も良いおっぱいですッ!」
アーシアはすぐに胸を隠し、直視した一誠は鼻血を噴く
掃除機
「見てみなさい。恥ずかしがって胸を隠すと、おっぱいが寄せられて更なるボリュームを増すのです。小さくても大きくてもおっぱいの魅力がアップします。更にパンティは言わば、人格の象徴。彼女の純白の下着は清純さを表しています。女性によって下着は千差万別、
掃除機
パンツ+靴下着用の魅力を思い知らされた一誠はワナワナと震え出す
「パ、パンティと靴下を残してこその魅力……!?た、確かに今のアーシアは全裸の時より可愛く見えてしまう……!手で隠して寄せられたおっぱいもボリュームが増しているし、靴下が只でさえ綺麗なアーシアの脚を、更に綺麗に魅せている……!ま、負けた……!俺は浅はかな男だったのか……」
「イッセー!?どうして落ち込んでるの!?」
「クソッ!この掃除機、女の裸に対する答弁だけで一誠の心を折りやがった!かなりデキるぞ!」
「ええっ!?そうなの!?
部の中で比較的常識人な祐斗も流石に目が飛び出す程驚き、一誠の鎧の宝玉が徐々に輝きを弱めていく
掃除機の
「あなたをパンティと靴下着衣の魅力に沈めてあげましょう」
ズイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!
広範囲を巻き込む吸引が発生し、
「――――あっ」
「あらあら」
「……変態!」
「んっ?」
「イヤァッ!エッチ!」
「きゃあっ!ま、また……!」
眼前に広がるパンティと靴下を残された女性陣の裸体市場
一誠はそれを見て鼻血だけでなく、口からも血を吐き出した
「ゴブアァッ!」
「おぉいっ!?そこまでダメージ!?」
新も驚愕してしまい、一誠の鎧が徐々に解除されていく
「ダ、ダメだ……女の子の裸に対するこだわりが違い過ぎる……!」
「気を落とすな一誠!お前はそんな簡単に諦める男じゃねぇだろ!?」
「無駄ですよ。パンティと靴下着衣の魅力を思い知った彼は、2度と立てないでしょう。女性の裸に対する
新は自分がやるしかないと剣を取り出して切っ先を向けた
「イッセーさん!負けないでください!」
背後から飛んでくる激励
アーシアが恥ずかしがりながらも一誠に声援?を送っていた
「イッセーさん!自分を見失わないでください!もっと自信を持ってください!」
「ア、アーシア……」
アーシアの激励を受けた一誠は自分を取り戻し、鎧を修復させながら立ち上がる
「……そうだ。アーシアの言う通りだ。相手のこだわりがどうであろうと、俺は俺のこだわりを貫く!俺は―――――女の子を脱がす時は全裸が良いんだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
『
一誠の想いに宝玉が輝きを放ち、何重にも音声を響かせる
「立ち直ってしまいましたか。しかし、私の吸引力を侮ってはいけません。如何なる力でも吸い込んであげましょう!」
「くらえぇぇぇっ!ドラゴンショットォォォォォォォォォォォォォッ!」
ズバアァァァァァァァァァァァァァァァンッ!
一誠の手から高密度のドラゴンショットが撃ち放たれる
「イッセーのドラゴンショットを吸い込んでいる!?」
「なかなか高密度の魔力ですね。ですが、私のサイクロンジェットクリーナーで見事に吸いきってみせましょう!」
「負けてたまるかァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
『
一誠は籠手の音声を更に響かせ、ドラゴンショットのパワーを極限にまで倍増させた
次第に
「……っ!?バカな!私のタンクが許容量を超えようとしている!それ程までに、彼の女性の裸に対する
タンクの亀裂が広がり、ドラゴンショットの勢いは衰えないどころか、どんどん倍増していく
「いっけェェェェェェェェェェェェェェェェッ!」
気合いと共にタンクが崩壊し、
ドラゴンショットが止み、一誠は鎧を解除する
僅かな肉体だけとなった
「どうやら、私の
「あんたも強かったし、良いこだわりを持っていたぜ」
「ククッ、あなたの様な人には、もう少し違う形で会いたかったですよ……。最後に1つだけ、下着姿の女性を脱がす時……ブラジャーから取りますか?」
「ああ、俺はブラジャー→パンツ派だ」
「……私もですよ。『同志』」
サー………
最後の
一誠はその砂に合掌する
「……強かったな、こいつは」
「あぁ、そして後ろの皆は大体こう思ってるだろう。酷い戦いだったと……」
一誠の中で新しい友情が芽生え、