ハイスクールD×D ~闇皇の蝙蝠~   作: サドマヨ2世

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戦闘訓練!やっぱり新は強過ぎた

オーディンの日本観光兼護衛が終わり、新はとあるトレーニング場で戦闘訓練を行っていた

 

その内容はアザゼルが出した鬼畜極まりないメニューだった……

 

「はあぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「えぇぇぇぇぇぇいっ!」

 

ゼノヴィアがデュランダル、イリナが光の剣で闇皇(やみおう)姿の新に左右から斬りかかる

 

「うわっと!」

 

新はまずデュランダルを回避してゼノヴィアを蹴り飛ばし、イリナの光剣を魔力込みの裏拳で破壊してから腕を掴んで投げつける

 

「……にゃあ」

 

ビシュッ!

 

背後から小猫の拳が繰り出され、新は寸前に察知して回避

 

その勢いを利用して回し蹴りを打ち込む

 

雷光(らいこう)よッ!」

 

「チィッ!吸収!」

 

朱乃の手から雷光が放たれる

 

新はすぐ両手に黒い魔力を集中させて雷光を喰らう

 

多少ダメージを受けたが、雷光は新の両手に吸い込まれた

 

「反発!」

 

ビガガガガガガッ!

 

新はお返しと言わんばかりに吸収した雷光を朱乃に放つ

 

しかし、朱乃の雷光よりスペックが劣るので避けられてしまう

 

「はぁッ!」

 

今度はリアスが魔力の弾を無数に放ち、新はマントと拳で弾き返していく

 

アザゼルが出したトレーニングメニューとは、リアス、朱乃、小猫、ゼノヴィア、イリナの5人を新と戦わせる事

 

しかも、新は闇皇剣(やみおうけん)と『暗黒捕食者(ダーク・グリード)』、更には『プロモーション』を使ってはいけないと言う制限を課せられている

 

「ったく、これ鬼畜過ぎんだろ。アザゼル……後で殴るぞ……」

 

新は肩で息をしながら、この場にいないアザゼルに愚痴を言う

 

「はぁ……はぁ……全然当たらないわね……」

 

「私の雷光ですら、吸収されてしまいますわ……」

 

「前々から思っていたのだが……新、強すぎないか……?」

 

「……先輩、少しは手加減してください……」

 

「はぁ……はぁ……悪魔は光が苦手な筈なのに、全くダメージを受けてない……新くんって、本当に壊れキャラよ……」

 

リアス、朱乃、ゼノヴィア、小猫、イリナが順番に愚痴を入れる

 

「訓練と言っても、少しでも隙を見せれば瀕死確実だなこりゃ……しゃーねぇ。本気でいくか」

 

新は全身から赤い魔力のオーラを漂わせ、反撃の体勢を取る

 

女性陣5人を見やって誰から攻めようか模索する

 

魔力を込めた脚力で飛び出して行き、

その先にいたゼノヴィアに赤いオーラを纏わせた拳を振る

 

ガキィィィィィンッ!

 

「ぬっ、くぅぅぅぅ……!」

 

ゼノヴィアはデュランダルで防御するが、新の右足の蹴りによってデュランダルを飛ばされる

 

蹴り足を前に降ろし、腰の捻りを利用した左の発勁(はっけい)をゼノヴィアの腹に打ち込んだ

 

ドォンッ!

 

ビリビリビリッ!

 

魔力込みの発勁(はっけい)によってゼノヴィアの戦闘服はバラバラになり、裸になったゼノヴィアはトレーニング場の壁に叩きつけられた

 

「うぐっ……!ゲホゲホッ!」

 

「お次はっと!」

 

新は瞬時にその場から消え、今度は近くにいたイリナに狙いを定める

 

イリナは裸にされる危険を察知し、上空に飛んで光の槍を無数に放つ

 

新は降り注ぐ槍の雨を回避しつつ、飛び上がってイリナの背後に回り、強烈な両足蹴りでイリナを地面に落とす

 

「そらよっと!」

 

新は両腕に魔力で作った鎌を出現させ、X状に切り裂く

 

イリナの戦闘服も細切れになり、白みを帯びた乳房(おっぱい)とピンクの乳首及び裸体が展開される

 

イリナの裸は1度見た事あるものの、新は人生で初めて天使の裸を見た

 

「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!エッチィィィィィィィィィィッ!」

 

イリナは慌てて裸体を手で隠す

 

合掌した後、新は次なる標的に向かって走り出した

 

「次はお前だ!小猫!」

 

「……させません!にゃあっ!」

 

縦横無尽に高速移動しながら小猫との距離を詰め、小猫の拳を体を捻って回避すると同時に先程ゼノヴィアに食らわせた発勁(はっけい)を打ち込む

 

その衝撃で小猫も裸にされてしまい、更に新は小猫の両手を後ろで拘束したまま朱乃に向かって突っ込む

 

「これぞ秘技『小猫シールド』ッ!」

 

「ズ、ズルいですわ新さん!小猫ちゃんを盾に!」

 

朱乃は攻めあぐねた

 

一直線に向かってくる新に雷光を放てば、小猫まで巻き込んでしまう

 

すると、盾にされている小猫が朱乃に向かって叫んだ

 

「……朱乃さん!構いません!私ごと先輩を撃ってください!」

 

「――――ッ!ゴメンなさい小猫ちゃん!」

 

ズドォォォォォンッ!

 

朱乃の雷光(らいこう)が放たれ、巨大な爆発と煙を上げる

 

犠牲を払っての攻撃で新を倒した――――かに思えたが、煙が晴れると……倒れている小猫しかいなかった

 

「えっ!?あ、新さんがいませんわ!」

 

「ここにいるぜ?」

 

新はいつの間にか朱乃の背後に回っており、魔力を込めた手で衝撃波を放って朱乃も裸にした

 

衝撃波のせいで朱乃の乳房(おっぱい)がプルンプルンと大きく揺れる

 

「後はリアス、お前1人だけだ!」

 

「近づけさせないわッ!はあぁぁぁぁぁぁっ!」

 

リアスが再び無数の魔力弾を放ってくる

 

新はそれを拳やマントで弾き返しながら距離を詰めていく

 

「くっ!どうしてあなたって、こんなデタラメに強いのよ!」

 

「お喋りしてる暇はねぇぞ――――って、何だ!?足が凍ってやがる!?」

 

あと少しのところで急に両足が凍らされ、地面と繋がっていた

 

後ろを見てみると、朱乃が(てのひら)を広げて新の足元に氷の魔方陣を展開していた

 

「隙ありですわ、新さん。私は裸にされたぐらいで怯みませんわ」

 

「ナイスよ朱乃!新!くらいなさい!」

 

ドォォォンッ!

 

動けない新にリアスは特大サイズの滅びの魔力を撃ち放った

 

新は氷から抜け出そうとするも、強力なせいでなかなか抜け出せない

 

リアスが勝利を確信した刹那――――――

 

「しゃーねぇよな!ハッ!」

 

ドガァァァァァァァンッ!

 

新は自ら足元に魔力弾を撃って氷を破壊し、横っ飛びで脱出した

 

「嘘でしょっ!?自分の足ごと氷を撃つなんて!」

 

「まだまだ経験が足りねぇんじゃねぇのか?リアスッ!」

 

隙が生じたリアスに新は距離を詰めて、強大な魔力を集中させた右拳をリアスの胸の前に放つ

 

拳圧と魔力でリアスの衣類は全て吹き飛び、乳房(おっぱい)もプルンプルンと揺れる

 

「俺の勝ちだな」

 

 

――――――――――

 

 

「はぁ……、新ってイッセーよりスケベなだけじゃないわね。やり方が酷いわ」

 

トレーニング終了後、女性陣はアーシアが持ってきた着替え代わりのバスタオルを巻き、スポーツドリンクを飲んでいる

 

「リアス部長の言う通りだぞ。新、酷すぎる。裸にするならまだしも、裸にした小猫を盾にするなど……」

 

「……新先輩には良心と言うものが無いのですか?」

 

「新くんのエッチスケベ変態蝙蝠!ミカエルさまに言いつけちゃうんだから!」

 

ゼノヴィアと小猫は拗ね、イリナは胸を押さえながら喚く

 

闇皇(やみおう)から戻った新はペットボトルの水を頭から被る

 

「ぷはぁっ。仕方ねぇだろ?こちとら必死でやらなきゃ死ぬ様なメンバーを相手にしてんだから。にしても朱乃、よく小猫ごと俺を撃てたな?」

 

「はい。例え訓練でも情けをかけてしまっては失礼だと思いまして。でも……ゴメンなさいね、小猫ちゃん」

 

朱乃が小猫に謝るが、小猫はジッと新を睨みながら言う

 

「……気にしないでください、朱乃さん。全部先輩が悪いのです」

 

「新。あなた女性と戦う時、もう少し戦い方を選べないの?」

 

腕を組むリアスの意見を新は一蹴した

 

「バトルスタイルを変える気はねぇよ。乳首を拝めた上、戦闘不能状態に追い込める。一石二鳥の戦い方だと思わねぇか?」

 

「新さん酷いです」

 

「新くんのエッチ」

 

「外道だな」

 

「鬼です」

 

「鬼畜」

 

「うふふ、外道ですわね」

 

順番にアーシア、イリナ、ゼノヴィア、小猫、リアス、朱乃から責められ、新は顔をしかめた

 

「アーシアまでひでぇわ……。あんまそんな事言ってるとマジでグレるぞ」

 

「お〜い、訓練は進んでるか〜?ってリアス、お前ら全員裸にされたのか?」

 

そこへ鬼畜トレーニングを考案したアザゼルがやって来た

 

「アザゼル、あなたが用意した相手は鬼畜過ぎるわ。女性を躊躇(ちゅうちょ)無く裸にするもの」

 

「……私は先輩に裸にされた後、朱乃さんの雷光(らいこう)の盾にされました」

 

「私だっておっぱいを新くんに見られました。今すぐ天界で裁判を起こすべきです」

 

「私は盾にされた小猫ちゃんに雷光(らいこう)を撃った事で心に深い傷が……」

 

「おぉーいお前らー?さっき俺を罵っておきながら、更に罵りを入れますかー?いい加減にしてくれないとマジで泣きますよー?」

 

「あー分かった分かった」

 

アザゼルは詰め寄ってきた女性陣を落ち着かせる

 

「それはまた後で話すとして、新。ちょっと来てくれ」

 

「……っ?」

 

新は言われるがまま、アザゼルについていった

 

少し離れた場所でアザゼルが真剣な面持ちで話を始める

 

「朱乃の事、お前に頼めるか?」

 

「――――ッ」

 

「俺が悪かったんだ。あの日、バラキエルを招集したのは俺だ。どうしても奴じゃないとこなせない仕事だった。だから、無理を言って呼び寄せたんだよ。その僅かな間に……。俺が朱乃とバラキエルから、母と妻を奪ったんだ」

 

「……だからあんたは、バラキエルの代わりに朱乃を見守ろうと?」

 

新の問いにアザゼルは何も言わなかった

 

新はそれを肯定と解釈する

 

「実はさ、話は朱乃から全部聞いたんだ。やっぱりまだ……バラキエルさんを許せないみたいだった」

 

「――――ッ。お前、本人から訊けたのか?」

 

「あぁ。グショグショに泣きながら話してくれたよ……。泣き止むまで数時間かかっちまった……」

 

「となると……お前、朱乃と一線を超えたな?ちゃんと責任を取れよ?」

 

「分かってる。朱乃は俺が初めて自分から惚れた女だ。絶対に不幸になんかさせねぇ」

 

「……そいつを聞けて安心した。頼むぜ?闇皇(やみおう)の蝙蝠さまよぉ」

 

アザゼルが新の肩をポンッと叩く

 

新は当たり前だと返事をして立ち上がって去ろうとした

 

「ま、それはそうとして……朱乃はどうだった?」

 

「……………はっ?」

 

「言葉通りだ。朱乃とセッ◯スしたんだろ〜?感想を聞いてんだよ。朱乃のおっぱいとか尻の感触は?」

 

「……………少しでもあんたを見直した俺がバカだった」

 

「んな事言うなって!レイナーレともセッ◯スしやがったくせに〜。良いじゃねぇか、話しちまえよ!」

 

「やなこった!誰が話すかよ!朱乃の感触は俺のもんだ!」

 

新はしつこく訊いてくるアザゼルから逃げた


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