ハイスクールD×D ~闇皇の蝙蝠~   作: サドマヨ2世

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駒王協定

新達が校庭に足を踏み入れた時、三大勢力の軍勢が入ってきて戦闘後の処理が行われた

 

魔術師の死体を運んだり、戦闘の後始末をしていた

 

特に1番苦労したのは、未だに裸で感じまくっているカテレア・レヴィアタンだった……

 

「あ、あんっ……!気をつけなさい……!い、今私の体は……感じやすいっ、からぁ……!」

 

「そ、そうは言われましても……」

 

「あ〜……お困りのようっすね?」

 

そこへカテレアを超絶敏感肌にした張本人、新が手伝いにやって来た

 

「何とか出来ませんか?魔方陣で送ろうにも、魔力の波動だけで感じてしまうらしく……」

 

「ん~、流石に少しやり過ぎたか……。もしもの為にと持っておいて良かったぜ」

 

新は懐から小瓶を取り出し、中に入っている小さい錠剤を2つ彼女の(てのひら)に乗せた

 

「……?そ、それは―――――んんっ!な、何ですか……?」

 

「体質を元に戻す薬だ。セッ◯スでやり過ぎて、相手が敏感肌になっちまう事が多いからさ。緊急用に持ってるんだ。こいつを飲めば敏感肌は治るから、口を開けな」

 

カテレアは言われるがまま口を開ける

 

薬を飲むと、すぐに効果が発揮される

 

「あ、本当に敏感肌じゃなくなりましたね……助かりました」

 

「そりゃどうも。けどよ、あんたにはこれから『禍の団(カオス・ブリゲード)』について話して貰わなきゃならねぇらしいから、牢屋行きは免れないみたいだぜ?」

 

「素直に負けを認めます。しかし……せ、責任は取って頂きますよ?私を裸にした上、こんな恥をかかせたのですから……」

 

「責任?セッ◯スしろってのか?」

 

「……近々、面会に来てください」

 

意味深な言葉を残して、カテレアは魔方陣で冥界にある役所へ転送された

 

禍の団(カオス・ブリゲード)』について事情聴取をした後、牢屋に入れられるだろう

 

「新くんって本当にエッチだけど凄いね☆カテレアちゃん、完全に惚れてるみたいだったよ☆次は私?それともソーナちゃん?」

 

「堕として良いんすか?レヴィアたん様、俺のテクは激しいですよ?」

 

「う〜ん……ちょっとドキドキ☆」

 

セラフォルーはウインクを送ってサーゼクスの所へ可愛らしく走っていく

 

その後は一誠がミカエルに「アーシアとゼノヴィアが祈りを捧げる分だけ、ダメージ無しに出来ませんか?」と頼み込んでいるのを見た

 

ミカエルは特例として認め、大勢の部下を連れて天界へ飛んでいった

 

アザゼルも和平を選び堕天使達に指示を出すと、魔方陣を展開させて帰っていく

 

残ったのは鎧を解除した『2代目キング』、新達を含めた極少数となった

 

「キング〜♪終わった〜?」

 

「ん?『ビショップ』か。丁度良い、オレ達も引き上げるぞ」

 

「え〜?帰るの〜?まぁ良いや。帰って魔術師のお姉さん達のおっぱいを揉んじゃお〜っと♪」

 

一誠にとって不愉快極まりない無邪気な声

 

その声を耳にした一誠は即座に拳を固め、男の夢(おっぱいを吸う事)を奪った怨敵に向かって駆け出す……

 

「ここで会ったが100年目くらえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

 

「おっとととっと~とっと♪」

 

一誠の殺意(パンチ)を軽やかに避ける神風

 

回避し続けること数分……息切れを起こした一誠の手が止まり、神風は3人の所へヒョコヒョコ歩いていく

 

一誠は殺意の視線を向け、警戒心を高める新とリアスだったが、今の神風に敵意は見られない

 

そして神風は一誠にこんな事を聞いてきた

 

「ねぇねぇ赤龍帝(せきりゅうてい)。女の子にしてもらいたい枕って何だか分かる?」

 

「……女の子にしてもらいたい枕……?――――それは勿論膝枕だ!アーシアの膝枕は最高なんだぞ!どうだ、羨ましいだろ?あと、いつか部長にも膝枕してもらいたい!」

 

一誠は自信満々且つ自慢げに言うが、神風はクスクスと笑う

 

「膝枕?古いねぇ〜♪今の時代は―――――おっぱい枕でしょ?」

 

「……ッ!?おっぱい、枕だと……!?」

 

「そうそう♪おっぱい枕、最高だよ〜?プルンプルンのおっぱいに頭を乗せると、すっっっっっごい寝心地が良いの♪たまに当たる乳首も気持ち良くて、もうあれはね、天然のテンピュールだよ♪」

 

「ま、負けた……!そんな素敵な枕があったとはァァァァァァァァッ……!」

 

一誠は両手をついて泣いた

 

神風はリアスに視線をやり、指を差して言う

 

「グレモリーのお姉さん。お姉さんのおっぱいも、いずれボクのおっぱい枕にしてあげるよ。覚悟しといてね?じゃっ、バイバ〜イ♪」

 

そう言い残して、神風は大牙の出した魔方陣の中に入る

 

赤龍帝(せきりゅうてい)闇皇(やみおう)。お前達の力は予想を遥かに超えた物だった。今回は協定を結んだが、次に会った時は敵同士だ。それまでに、お互い力を付けておこう」

 

青い魔力の柱が立ち、闇人(やみびと)の2人は消えた……

 

西暦20××年7月―――――

 

天界代表天使長ミカエル、堕天使中枢組織『神の子を見張る者(グリゴリ)』総督アザゼル、冥界代表魔王サーゼクス・ルシファー、三大勢力各代表のもと、和平協定が調印された

 

以降、三大勢力の争いは禁止事項とされ、協調体制へ―――――。

 

この和平協定は舞台になった駒王学園(くおうがくえん)から名を採って「駒王協定(くおうきょうてい)」と称される事になった

 

 

 

―――――――――

 

 

 

「てな訳で、今日からこのオカルト研究部の顧問になる事になった。アザゼル先生と呼べ。もしくは総督でも良いぜ?」

 

着崩したスーツ姿のアザゼルがオカルト研究部の部室にいた

 

リアスは額に手を当て、困惑しながら言う

 

「……どうして、あなたがここに?」

 

「ハッ!セラフォルーの妹に頼んだら、この役職だ!まぁ、俺は知的でチョーイケメンだからな。女生徒でも食いまくってやるさ!」

 

「んな事したら懲戒免職くらうぞ?つーかよ、そんな事しまくったから『堕ちた』んじゃねぇの?」

 

「お、よく分かったな?」

 

「当たってんのかい!」

 

「俺、なんだか急に堕天使さん達に親近感湧いてきたよ」

 

「おぉっ、話が分かるじゃねぇか」

 

その後、一誠とアザゼルは意気投合し始めた

 

新も話に参加しようとしたら、不意に朱乃がキュッと腕を握ってきた

 

瞳には不安の色が出ている……

 

新は思い出した……朱乃の父親は堕天使

 

つまり、アザゼルの部下でもある事を……

 

「朱乃……やっぱりお前、父親の事を」

 

「……大丈夫ですわ。だって、私にはあなたがいるもの」

 

朱乃は笑顔を作って新に寄り添う

 

新は何も言わずに朱乃の頭を撫でる

 

「よし、イッセー。じゃあ童貞卒業ツアーにでも出掛けるか!新、お前も来いよ!」

 

「良いのか?俺もう童貞卒業してんだけど」

 

「そうだ先生!こいつは12歳で童貞を卒業しやがったんだ!ツアーに参加させる必要は―――――」

 

「チッチッチッ、甘いなイッセー。新から堕としのテクを学ぶんだよ。そう言った奴も連れていった方が女も寄ってくる。こいつはこれ以上無い逸材だからな」

 

「ちょっとアザゼル、あまり変な事は教えないでちょうだい」

 

リアスは新と一誠の手を引っ張ってアザゼルから遠ざけようとする

 

因みにアーシアは一誠にしがみ付き、新にも朱乃とゼノヴィアがしがみ付く

 

「モテモテです、イッセー先輩!新先輩!ひ、引きこもりの僕は憧れるばかりですぅぅ!」

 

「いやー、段々僕の事を悪く言えなくなってきているよね」

 

「ハハハ!なんだよ!そうかそうか。そういや、ドラゴンや英雄は自然と一夫多妻を形成するんだったな。俺が教えるまでもないのか。ま、ここは三竦み同盟の代表的な場所の1つとなる。堕天使の総督、魔王の妹、天使側のバックアップ、そして伝説のドラゴンと闇皇(やみおう)だ。仲良くやっていこうや。当面の目標は赤龍帝(せきりゅうてい)の完全なる禁手化(バランス・ブレイク)。それとお前らのパワーアップだな。それらを夏休みに修業して達成するべきだ」

 

駒王学園(くおうがくえん) 1学期 終業

 

駒王学園高等部 オカルト研究部

 

顧問教諭/アザゼル(堕天使総督)

 

部長/リアス・グレモリー((キング))3年生 残る駒 『戦車(ルーク)』1個

 

副部長/姫島朱乃(ひめじまあけの)(女王(クイーン)) 3年生

 

部員/塔城小猫(とうじょうこねこ)(戦車(ルーク))1年生

 

木場祐斗(きばゆうと)(騎士(ナイト))2年生

 

ゼノヴィア(騎士(ナイト))2年生

 

アーシア・アルジェント(僧侶(ビショップ))2年生

 

ギャスパー・ヴラディ(僧侶(ビショップ))1年生

 

兵藤一誠(ひょうどういっせい)(兵士(ポーン))2年生

 

竜崎新(りゅうざきあらた)(兵士(ポーン))2年生

 

 

 

――――――――

 

 

 

「ングッングッングッ……うぅぅっ、どうしてリストラなんですかぁぁぁぁ……!?アザゼル様ぁぁぁぁぁぁぁぁ……!私への愛はお預けなんですかぁぁぁぁぁぁぁぁ……!?」

 

新の家、レイナーレは酒を飲んで泣いていた

 

禍の団(カオス・ブリゲード)』との戦闘後、アザゼルからリストラの通知を受けて一晩中泣き明かし、今は飲んだくれている

 

「よっぽどショックだったのか」

 

「そりゃそうだよアラタ。レイナーレ様はアザゼル様とシェムハザ様からの御寵愛を貰う為に、今まで頑張ってきたんだもん」

 

「私達は上の殆どの連中からバカにされていたからな。特にレイナーレ様はその事を気にしていた。だから、アザゼル様とシェムハザ様の側近に付けば……」

 

「バカにされる事は無くなるだろうと?本質を見ようとしない奴らの悲しい(さが)だなぁ」

 

レイナーレは泣きながら、本日6本目のボトルを開けてグラスに注ぐ

 

「アラタ。今夜はレイナーレ様を慰めてあげて?ウチらじゃ手に負えなかったの」

 

「うん。アラタから何か言ってやるのが一番効き目がありそうだ。そんな訳で、頼めるか?」

 

「はぁ……分かった。女の涙を汲むのは男にしか出来ないからな」

 

「ありがとう。ミッテルト、今日は他の部屋で寝るぞ」

 

「は〜い。じゃあアラタ。お願いね?」

 

カラワーナとミッテルトはいつもの寝室――――新の部屋ではなく他の部屋に向かっていく

 

とりあえず、新はレイナーレの酒に付き合ってやる事にした

 

 

―――――――1時間後

 

 

「お〜い。まだか〜?」

 

「もうちょっと待って……オエェェェェェッ!」

 

結局レイナーレは合計12本のボトルを飲み干してしまい、現在トイレでリバース中

 

新は額に手を当てながら嘆息する

 

ジャ〜……ガチャッ

 

戻し終えたレイナーレがようやくトイレから出てきた

 

だが、彼女の顔色はまだ悪かった

 

もちろん酒のせいではない

 

「どうしたレイナーレ?吐いてもまだスッキリしてねぇみたいだな」

 

「当たり前じゃない!リストラされたのよ!?ちょっとやそっとで立ち直れる訳無いでしょ!ぐすっ……!アザゼル様ぁ……シェムハザ様ぁ……」

 

「ったく、まだ泣けるのか。泣きたいなら場所移すぞ」

 

新はレイナーレを連れて寝室へ向かう

 

扉を開けて部屋中のティッシュ箱をかき集める

 

「泣きたいなら、ここで遠慮なく泣け。涙が枯れるまで付き合ってやる」

 

「アラタァ……!私って、そんなに魅力が無かったの……?アザゼル様が私をリストラしたのは……魅力が無かったから……?」

 

レイナーレは大粒の涙を流して新に訊く

 

リストラされたショックから自分を卑下し始めた

 

しかし、新はそれを否定する

 

「アザゼルがお前らをリストラしたのは、天敵の闇人(やみびと)と結託した(ゆえ)の処分であって、決してそんな事じゃねぇよ。アザゼルは俺に、お前らを頼むって言ってきたんだ。お前らを心配して、俺を信じているからここに預けたんだよ。それにレイナーレは充分魅力がある。俺が保証してやるよ。だから、もう自分を卑下すんな。な?」

 

「……ッ!本当!?アザゼル様が私を心配して!?はぁ……アザゼル様、なんて心がお広いお方……アラタ、ありがとう。お陰で少し気が楽になったわ」

 

「気にするな。困った時はお互い様だろ?」

 

レイナーレはよしっと頷いて、寝室の扉を閉めて鍵をかける

 

そして新の前にやって来て―――――

 

「アラタ。今から私に……あなたの愛をちょうだい。女としての私に……堕天使としての私に……」

 

潤んだ瞳でそう言ってきた

 

新は「良いのか?」と確認すると、レイナーレは無言で頷き服を脱いでいく

 

白く透き通る様な肌、くびれた腰、豊満なおっぱい、ピンクに輝く乳首

 

脱ぎ終えたレイナーレは裸体を隠さず、背中の黒い翼を広げた

 

「あの時は普通の私を抱いてくれたわよね……?今夜は、堕天使の私を抱いて欲しいの……。愛を求める堕天使の私に……お願い……」

 

新の胸に顔を埋め、翼で包み込む様に密着するレイナーレ

 

新は真剣なその気持ちを汲んでやるべきだと思い、レイナーレをゆっくりとベッドへ倒す

 

「アラタ……んっ……」

 

レイナーレが目を閉じ、新にキスを促す

 

新はその想いに応えてレイナーレの唇に自身の唇を落とす

 

2人は寝るまで肌を重ね続けた……




ここで4章編終了……と言いたい所ですが、実はまだもう少しだけ続きます

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