場所を新校舎側に戻し、アザゼルと
「あんたもしつこいな!いい加減に脱いで乳首を見せろってんだ!」
「黙りなさい!その破廉恥極まりない言動を、今すぐ出来なくしてあげます!」
このままでは埒が空かないと踏んだ新は、『
「それが闇皇―――――あなたの力ですか」
「おうよ」
更に右手の鎧から
カテレアは防御障壁を前に出してきた
1度弾かれるも、2度めは刀身に魔力を込めて障壁を破壊する
「……ッ!これが天敵である
「お陰で俺は負ける気がしてねぇ!オラァッ!」
ビリビリッ!
カテレアのドレスの下が少し破け、
カテレアは距離を取り、新は刀身を手で研ぎながら佇む
「良い脚してんじゃねぇか、旧魔王さまよぉ。次はそのデッケェ乳房を拝ませてもらうぜ」
「なるほどね。少々あなたを侮っていました。エッチとはいえ、コカビエルを圧倒した実力は本物の様ですね。なら―――――私もそれなりに対処しましょうか」
カテレアは胸元に手を突っ込み、そこから小瓶を取り出した
新はそれが何なのか分からず、カテレアは中に入っていた小さな黒い蛇らしき物を呑み込んだ
ドンッ!
「……っ!?何だ!?魔力が一気に跳ね上がりやがった!?」
「カテレア!てめぇ、オーフィスの野郎に何を貰った!?」
『2代目キング』と戦いながらアザゼルがカテレアに問いかける
「彼は無限の力を有するドラゴン。世界変革のため、少々力を借りました。今の私はあなたとも戦える。
「さっき飲んだのは、オーフィスって奴から貰った力かよ!
新は魔力を込めた闇皇剣でカテレアを斬ろうとするが、片腕だけで止められる
カテレアは新の腹部に拳を打ち込んで吹っ飛ばす
「ゲホッ!ゲホッ!」
「どうですか?
「けっ。他人から貰った力を自分の力みたいに言ってんじゃねぇよ。チクショウ、リアスから『プロモーション』の許可貰っとけば良かった……」
新は腹を押さえながら舌打ちをする
今この場にリアスはいない……
『プロモーション』を行うには主のリアスから承認を貰わなければならない
新は不利な状況に「ちょっとやべぇな……」と、一言発した時―――――体にドクンッと力が流れてきた
「新!無事か!」
「新、『プロモーション』の許可を出したわ。待たせてごめんなさいね」
「……ッ!一誠、リアス!それにヘタレヴァンパイアも」
ギャスパーは一誠の背中に隠れて現状にビクビクしており、一誠はカテレアをエロい目で見ていた
「いやらしい視線を感じるわ。
「あぁ、残念ながらそうだよ。本当に残念な宿主なんだ」
ヴァーリと言う名に戦慄を覚える一同
何故テロリストとヴァーリが親しげに話しているのか……?
新は
まばゆい輝きを放ちながら
「おいおい、『
「君からはそう見えるかい?俺はあくまで協力するだけだ。魅力的なオファーを受けてね。『アースガルズと戦ってみないか?』―――――コカビエルを本部に連れ帰る途中でこんな事を言われたら、自分の力を試してみたい俺では断れない。アザゼルはヴァルハラ―――――アース神族と戦う事を嫌がるだろう?戦争嫌いだものな」
「……チッ。俺もやきが回ったもんだ。身内がこれとはな……」
「ただ強い者と戦う為だけに生きる者か。愚かな考えだ……そんな奴に限って強者なのが更に悲しい」
空中で戦っていたアザゼルと大牙も降りてきた
一誠は現状を全く理解出来ずにいる
「……なぁ、新。なんでアザゼルとヴァーリはあんなに険悪なんだ?つーか、あの男と姉ちゃん誰だよ?」
「何処からどう説明すれば良いのか迷うな……まず、あのカテレアって女とヴァーリは『
「なっ……!?さっき神風が言ってた『2代目キング』ってのが、こいつなのか……!?」
「会うのは初めてだな、
大牙は緊迫した状況を全く意に介さず、一誠とリアスに挨拶をする
組織のトップが戦いの最中に、しかも敵にも挨拶をしてくる事態に少し驚く一誠
その近くでアザゼルとヴァーリは話を続ける
「ヴァーリ。俺はお前に『強くなれ』と言ったが、『世界を滅ぼす要因だけは作るな』とも言った筈だ」
「関係ない。俺は永遠に戦えれば良いだけだ」
「……そうかよ。いや、俺は心のどこかでお前が手元から離れていくのを予想していたかもしれない。―――――お前は出会った時から今日まで強い者との戦いを求めていたものな」
「今回の下準備と情報提供は
カテレアがアザゼルを嘲笑する
ヴァーリは自身の胸に手を当て、更に驚くべき事実を明かす
「俺の本名はヴァーリ。―――――ヴァーリ・ルシファーだ」
「ル、ルシファー!?今ルシファーって言わなかったかッ!?」
「死んだ先代の魔王ルシファーの血を引く者なんだ。けど、俺は旧魔王の孫である父と人間の母との間に生まれた混血児。―――――『
ヴァーリの背中から光の翼と共に、悪魔の翼が幾重にも生え出した
「嘘よ……。そんな……」
流石のリアスも驚かざるを得なかった
しかし、アザゼルは肯定する
「事実だ。もし冗談の様な存在がいるとしたら、こいつの事さ。俺が知っている中でも過去現在、おそらく未来永劫においても最強の
「冗談の様な存在か……甘いな、アザゼル」
突如、新がそんな事を言い出した
いったい何がおかしいのか、アザゼルは片眉を上げた
「こっちにも冗談の様な存在がいるぜ」
「それは君の事を言うつもりかい?」
「違う。それはこの―――――兵藤一誠だッ!」
「え?俺?」
新がビシッと一誠を指差す
皆が理解出来ないまま、新は何故一誠を指名したのか話し始める
「良いか?よく聞け。この兵藤一誠は過去現在、そして未来永劫においても――――――最弱の
「「「「「「………?」」」」」」
「だってそうだろ!戦い方はド素人でエロいだけが取り柄!魔力の才能も皆無!更に
ブワッ!
新の熱弁……と言うか、ただの悪口にリアスは苦笑いし、他の皆は号泣した
「イッセー先輩!とてもかわいそうですぅぅぅぅ!」
「すまねぇなぁ、
「なんて可哀想なんでしょう……」
「お前も苦労していたんだな……」
「可哀想可哀想言うなーッ!そんな哀れみの視線を向けないで!つーか新!お前はただ俺の悪口を言っただけじゃねぇか!」
「
「俺が童貞だって事までバラすなァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
一誠は恥ずかしい事をバラされ、地面に両手をつきながら泣いた
「―――――とまぁ、時間稼ぎは無駄だろうからやめといて」
「時間稼ぎ!?稼げてねぇよっ!つーか俺が恥をかいただけじゃねぇかっ!」
新は一誠の怒声を無視して、カテレアに剣先を向ける
「……はっ!哀れんでいる場合ではありませんでしたね。
「あぁ、思っているとも。そして―――――あんたの裸体と乳首も拝む気でいるんだよッ!『
そして剣柄だった蝙蝠の顔が、エンブレムとなって胸部に装着
両の腕、肩、足から刃物が隆起し、漆黒のマントがジェットウイングに変わる
背中にブースターが出現し、新は『
「おっしゃあ!満を持して降臨したぜ!」
「ハハハッ!本当にデタラメな力だなこりゃ!」
「『
アザゼルと大牙は各々の感想を述べ、ヴァーリは顎に指を当てて興味津々に見る
「確かに規格外の力ですね……。しかし、私は偉大なる真のレヴィアタンの血を引く者!カテレア・レヴィアタン!あなたごとき下級悪魔に負けはしない!」
カテレアの体を青黒いオーラが包み込む
新も背中のブースターを最大出力で起動させ、槍を構える
カテレアが猛スピードで飛び出すと同時に、新も飛び出して槍の連続攻撃を放つ
ドォォォォンッ!
特大の轟音が響き、新は地面に
一方、カテレアは1歩も引き下がらずに立っていた
「……うぐっ!」
カテレアが腹につけられた傷を右手で押さえる
どうやら素早過ぎる攻防戦を制したのは、新の方だった様だ
「ふぅ〜……旧魔王を相手に上々ってところだな」
「……何を言っているのです?まさか、この程度の傷をつけたくらいで勝った気に―――――」
パラララララララ……ッ
話す途中でカテレアの服が細かな破片と化し、見事な裸体と乳房、乳首が公開された
「……っ!?こ、これは!?」
「うおぉぉおおっしゃぁぁぁぁあああッ!おっぱいぃぃぃぃぃぃいいいいッ!」
一誠は歓喜の絶叫を上げ、カテレアは左手で露出した胸を隠す
「どうだ?そんな状態でまだ戦えるってのか?やめときな。いくら旧魔王でも、万全じゃなくなったあんたに勝ち目はねぇよ」
「くっ……まさかここまでとは。しかし―――――ただではやられません!」
カテレアは胸を隠していた左手を離し、その腕を触手の様に変化させ、新の槍を持つ腕に巻きつける
その直後、カテレアの体に怪しげな紋様が浮かび上がった
「あれは、自爆用の術式だわ!」
「じ、自爆!?あんた正気かよッ!?」
「
「チックショウ!犠牲覚悟で俺を殺す気か!古臭い手だが、効果は抜群だ!」
「イッセー、ギャスパー!距離を取るわよ!このままでは自爆に巻き込まれる!」
「でも、部長!新はどうするんですか!?このままだと新は―――――」
「良いからさっさと離れろ!俺はそんな簡単にくたばったりはしねぇ!早くしやがれ!」
「……ッ!絶対死ぬなよ!新!」
一誠達は急いで距離を取り、リアスが防御障壁を何重にも展開する
アザゼル、ヴァーリ、大牙も爆発に巻き込まれないよう空を飛んだ
新は巻きつかれた触手を槍で切ろうとするが、なかなか切れない
「無駄です。その触手は私の命を吸った特別製。切れませんよ」
「最後に聞くぞ?本当に自爆する気か?」
「その力は思った以上に危険な代物ですからね。『
「はぁ……あんた、良い乳首してんのに。残念だな」
カラン……
新は槍を投げ捨てた
自ら武器を捨てた事にカテレアは疑問を抱く
「……この技だけは使わないだろうと思ってたが、仕方ねぇよな」
新は全ての指の関節をコキコキた鳴らし、カテレアに向かって飛び出した
放たれる魔力の弾を回避しつつ進み、カテレアの眼前に来たところで両手を構える
「攻撃ですか?私が少し念じれば、すぐにも自爆出来ると言うのに」
「だったら、そんな暇を与えない程骨抜きにするだけだ!くらえッ!超絶秘技!『
超高速により無数に見える手が、カテレアの首筋、鎖骨、脇の下、おっぱい、乳首、腰、尻、
「はひゃぁんっ!な、何なんですか……!?身体中を、手が……!ひぃぃっ!や、やめてっ……!そこはらめぇっ!ぁぁんっ!いやぁっ!はうあっ……はふぅんっ……!ぃぃんっ!やめ、なさい……!やめてぇ……!おかしく、なりゅう……!あひぃっ!そ、そこは……!あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああんっ!」
あちこちを
力を練れなくなり、さっきまで浮かび上がっていた自爆の紋様が消えた
触手も普通の腕に戻り、カテレアは膝からペタリと崩れ落ちる
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……み、見たか。これが俺の封印していた秘技『
「あっ……あぁぁんっ……!ま、まだ……まだ終わってなどはふぅんっ……!こ、この私がひにゃんっ……偉大なる、レヴィアタンの血ぃぃぃぃんっ!だ、ダメ……!少し動いただけで……い、イっちゃう……!」
動こうとしても動けないカテレア
新はそんなカテレアに背を向けて、一誠達の所へ歩いていく
「お、お前……なんて素晴らしい―――――いや、恐ろしい技を持ってるんだ……」
「確かに、アレは酷いわね……出来れば今後も封印しておいて欲しいわ」
「使うのはごく
「ハハハハハハハハッ!ヒィッ……!ヒィッ……!は、腹が痛過ぎて堪えきれねぇ……!」
「笑い過ぎだアザゼル!」
アザゼルは腹を抱え、大爆笑しながら転げ回っており、ヴァーリと大牙は唖然としていた
「ま、まぁ……これでひとまず邪魔される要素が1つ消えたな。堕天使総督」
気を取り直した『2代目キング』が再びアザゼルと対峙する
「ゴホゴホッ!そ、そうだったな。さて、俺達も
アザゼルは笑みを浮かべ、懐から1本の儀式剣を取り出した
「……?それは何だ?」
「俺は生粋の
短剣が幾つものパーツに別れ、アザゼルはある言葉を発した
「
一瞬の閃光が辺りを包み、光が止むと―――――アザゼルは黄金の
姿はまるで金色のドラゴン
背中から漆黒の翼を展開させた
「『
「長ったらしい名前だな」
「いや、そう言う問題じゃないだろ!ってか、突っ込むところが違うぞ!?」
一誠が大牙に突っ込みを入れる
大牙は普通の者より、少し観点がズレている傾向があるみたいだ
『あれは正確な
「……っ?どういう事だ、ドライグ?」
『
使い捨てとはいえ、ドラゴンの力を有する
アザゼルの開発力に新も一誠も驚きを隠せなかった
「へへっ。『
「なるほど、素晴らしいな。その開発力は実に惜しい。良い物を見せてもらった……。オレも褒美として見せてやろう。『
大牙の体から青い魔力のオーラが放出され、巨大な蛇の形となる
蛇型のオーラは大牙を飲み込むように覆い被さり、強い閃光を放つ
そこには白銀色の鎧を着た『2代目キング』が立っていた
王を強調する王冠を模した頭部と両方の肩当て
蛇の形をした籠手が両腕に備わり、サファイアの様な青い眼光
威風堂々と佇む姿は―――――まさに王と呼ぶに相応しかった
「これがオレの所持する『
「ヒュウッ♪イカすじゃねぇか『2代目キング』さんよぉ。早いとこおっ始めるか!」
「急くのは良くないぞ」
大牙は籠手から細剣を出現させ、フェンシングの様な構えを取る
アザゼルも槍を構えて対峙する
緊迫させられる空気の中―――――閃光がその場にいた全員の視界を遮った
2代目キングの鎧はキバに登場するサガがモデルです。……と言うかまんまサガにしちゃいました